ESORA-T 2021/12/31 21:00

5000回分の射精のオカズをデータ化した話 前編

 年の暮れに地獄の記事へようこそ!
もしくはあけましておめでとうございます!


『DLsite様:かなちゃんは魔法少女~もしも変身シーンを見られたら~』

『FANZA様:かなちゃんは魔法少女~もしも変身シーンを見られたら~』

かなちゃんは魔法少女、好評発売中です!
DLsite様ではウィンターセールで30%OFFとなっています!


 つらつらと文章を書いてたら3万文字の大ボリュームになってしまった! なんと記事が長すぎて文字数制限にも引っかかった!
 なので完成直前に後編と分けることになりましたが、射精記録システム自体のお話としてはこちらの前編記事がメインとなります。

 とてもとても長い文章なので、お急ぎの方は下の目次から興味のあるところに飛ぶという読み方をしていただければと思います。
大きく分けると
・射精記録システム自体の技術的なことを含めた話
・射精を記録した分析とクリエイターとしての発見の話
・記録に基づいた抜きまくり同人ゲームの紹介(後編記事
という流れになっています。

射精内容のデータ化システム

 タイトルが…………タイトルが生々しいっ!
ですが私としてはかなり真面目な話なのです。
もっと言えばえっちなコンテンツを作る人間なら自分のオナニーの内容は記録をつけておいて損はないのではないかと思っています。

 自分がオナニーに使った作品を記録してみると実に多くのメリットが存在することが分かりました。
今回の記事はタイトル通り私がオナニーしたときの「日時」「オカズに使った作品名やページタイトル」「構成要素」をデータとして記録する自分専用のシステムを作ったお話です。
蓄積したデータがこのたび5000回という大台を超えて分析データにも意味が出てきたので、その記録システムと統計データの分析をご紹介します。

メリット

 最初に成人向けクリエイターとして射精を記録するメリットをお話しましょう!
真面目な話なので! 真面目な話ですので!

自分の作品に本当に必要な性癖が分かる

 一言でいうとこうなります。
 ここでいう性癖とはなにも敗北鼻フック市中引き回しとかキューブ化人格排泄とかコアなものだけを指す用語ではありません。
おっぱいが好きならおっぱいをちゃんと見ているか。どんな形のおっぱいで抜いてるか自覚しているか。
お腹が好きならどんなアングルのお腹でよく抜くか。
そういった自分の好みを正しく理解しているか、ということです。
 自分が抜いた記録を取ることで、統計データとして「自分が射精するために必要な要素」がくっきりと出てくる……それはつまり、「自分の作品に必要な性癖」が分かることに他なりません。

 これは私の感覚なのですが、
成人向け同人コンテンツのパワーは「画力×性癖」!!(CG・ゲームなど絵を使うものに限る)
その上で抜くためのウェイトの重さは性癖が深くなる程に、性癖に込められた熱量の方が重くなる!
もちろん画力は高いに越したことはないんですけど。そこに触れて全体的な話にすると「画力×性癖×宣伝力」とか要素が増えていくので。
 自分が抜いた絵やシーンを記録して性癖を理解していくことで、自然と絵に対する解像度も上がっていくはずです。「このアングルが好き」「ちょっとずれたこの角度はそうでもないな……」そういった積み重ねが観察眼となって身についていくわけです。

 さらにこの記録は「抜いたその絵を模写して分析する」という練習のための模写対象ストックとしても使えます。抜いた絵の抜いた部分(おっぱいだったりおまんこだったり瞳だったり)を模写することで「この部分がえっちに描ければ自分は抜ける」という武器や、「ここのディテールに力を入れれば自分は抜けるんだな」という気づきを手に入れることができます。

 そんなわけで「自分の作品に本当に必要な性癖が分かる」を一段回掘り下げるなら、

・自分の作品で力を入れるべき箇所がわかる
・絵を見るときの解像度が上がる

という二点がメリットになります。
 最初は無為に射精し続けるのがもったいないなと言う気持ちから始めた記録でしたが、今となってはこの行為は自己との対話なのだと感じています。

記録する内容

 私の射精記録では

・抜いた日付時刻
・作品名、もしくはツイートやpixivのページのタイトルタグ要素
・作品販売ページやツイートなどのURL
・抜いた作品の構成要素をタグ付け
・射精直前直後の視線の動き

という5つの要素を記録しています。
 「タグでの作品の構成要素管理」以外はエクセルでもテキストファイルでも記録できるかと思います。
タグでの記録はラベルやタグの管理ができるファイルソフトを使うことで代用できますね。
私のオススメFenrirFSというソフトです。「代替手段」の項目で説明していますので気になったら目次の下端から探してジャンプ!
 とにかくどんなソフトでも記録自体はできるので、ここまで読んだらまずはみなさんも射精して記録してみましょう!

構成

次に、私専用の射精記録システムを構築した環境をご紹介します。
これ一応技術的な話なので! 技術的な話ですので!

サーバー:さくらのVPS(v5) 4G
OS:CentOS Linux release 8.2.2004
DB:MySQL 8.0.21
Ruby:2.7.1
Rails:6.x
gcc:8.3.1

 私の場合他のサービスもたくさん動いてるのでVPSの4Gプランにしていますが、Railsアプリを一つ動かすだけなら一番安い512プランでも、頑張ればもっと安いレンタルサーバーでもRailsが動くならなんでもOKだと思います。

RailsのGem
acts-as-taggable-on (タグ機能)
Ransack (検索機能)
Chartkick (グラフ描画)
・その他色々(見た目のためにbootstrapとか作りやすさのためにsasscとかhamlとか)

 重要なGemは3つです。中でも一番上のタグ機能さえあれば記録自体は可能です。
タグ機能さえも削るなら後は時刻と文字列を記録するだけなので、かなり簡単なRailsアプリになりますね。これならみんなも練習に作れると思いません?

基本画面

記録一覧画面

 それではメインとなる記録一覧画面!

 Twitterやpixivの作品は「タイトル属性の文字列」を題名として、同人作品は後で紹介する合計データを出すために自分で決めた法則で「サークル名、作品、抜いたシーン」を記録しています。
こちらの画面で絞り込み検索とかできます。
コピー機能では同じ作品の同じページでもう一度抜いた時にタグごとコピーしてくれます。何度も記録しているとタグを付け直すのが面倒だったので。

 タグの中で色分けされてる「☆」タグは射精した瞬間に見ていた場所を表しています。「★」タグは射精する直前に目線が動かされて、自分が思っていた場所を見て射精できなかったことを表しています。
こことても重要なので後で詳しく解説します。


射精記録画面

 新規作成ページを開くと現在時刻が自動的に入力されています(ひと手間省くために重要!)。
後はデータを入力するだけ。

 ここは登録さえできれば困らないのでレイアウトはRailsのデフォルト状態そのままですね。メモ欄は作った当初はそこまで使うか未知数だったので邪魔にならないよう開閉式になっています。


これはボタンをクリックすると新規射精ページに飛べるボタンです。

さらに新規射精ページへのブックマークを登録していつでもどのサイトからでも射精記録に飛べるようにしたり、ページのタイトルとURLを取得するブックマークレット(document.title + " " + document.URLをアラートで出力する)を作って射精記録を便利にしたりしています。

検索機能

 すべての項目に対して絞り込み検索できるようになっています。わざわざ記録システムを作った理由の1/3くらいがこれです。

 この機能はGemのRansack様様です。検索フォーム・検索の仕組み・ソート機能と言った便利な要素を担ってくれる素晴らしいGem。本当にいろんな機能があるので、私も「Ransack完璧に理解した(してない)」と思えるまで何年もかかりました。普段から情報サイトを作ってる経験が活きましたね。

 検索機能は特定のサークルで抜きたいなぁ、というときとか、「ロリ苗床出産」モノで良いのなかったかなぁとか、後からもう一度振り返って抜く時に便利です。
URLの項目は元々Twitterのえっちな絵をもう一度探すのが大変だったので記録していたのですが、今ではDLsiteやとらのあなの同人誌でも作品ページやサークルページのURLを記録しています。
過去に抜いた作品を振り返って抜く時に、「そういえばこのサークルの新作出てないかな」って探したりします。そのときに「販売サイトを開く→サークル名で検索→サークルのページが出てくる」という手間が省けるんです。
 あとはDLsiteはこの作品の新しいレビューないかな、とか調べるので作品ページを記録、とらのあなは数年経つと作品ページが消えてて辿れないこともあるのでサークルページを記録、みたいな個人的な違いがあります。

統計データ

 入力したデータの合計やグラフを出してくれます。記録システムを作った理由の1/3くらいがこれです。最後の1/3はタグ機能です。
この機能を担っているのはChartkick。このGemを入れて「<%= line_chart [グラフにしたいデータ]%>」とするだけでなんか良い感じにグラフが出てきます。さらにGroupdateというGemと組み合わせればグラフのデータを日ごと、週ごと、月ごと、年ごとに合計したり、時間帯別に合計したりといった処理が関数一つで出きるようになります。そういうグラフが出てくると「今最高に分析してるな」という気持ちになります。

射精グラフ

日別グラフ

 データ数が多くなりすぎて全期間では見づらいグラフ。
ひとまずこの全期間グラフで分かることとして、一日で射精した回数が最も多かったのは2018/1/14の9回。ついで8回が5年間で3日ということです。
他の人の射精回数は分からないので断言はできないのですが、二桁回数に辿り着いたことはないのでまだまだ大したことはないんじゃないでしょうか。

月別グラフ

 5年分になると日別じゃ何も分からん! ということで月別グラフも用意しています。
なんかゆっくりとグラフが右肩上がりになっているような…………? 本来なら年老いて射精回数が落ちていくはずなんですけど……。
このグラフについては後で詳しく項目を取ります。

年別グラフ

 そして年別グラフ。2016年のデータは9月からの3ヶ月分しかないです。
1000回前後でちょっとずつ回数が上がっていることが分かりますね。
10年分のデータが溜まった時にどうなっているのか楽しみなグラフです。

時間帯別グラフ

 時間帯別グラフ。あなたのオナニーはどのタイミングで行いますか?
 私のデータからは朝起きて午前中に抜いて、お昼ごはんを食べた後に抜いて、23時頃に抜いて寝る。という傾向が見れます。
とはいえ、ここ2年ほどは春夏秋は朝方生活で21時頃に寝ていたりするので、23時頃に寝る昔の生活のデータが蓄積しているのかもしれません。

 そんなときは日付指定で詳しく分析!
今年の4月から10月のデータに絞るとちゃんと23時以降の射精は少なく、0時以降の射精は極端に少なくなっていますね。健康生活。

タグ別トップ20グラフ

 次は自分がどういう要素で抜いているのか、というグラフになります。タグ分類の重要性については分析の項で詳しく書くとして、ひとまず私がどんな要素が含まれる作品で抜いているかです。

 オカズの要素として一番多く含まれていたのは「ロリ」! 私の1作品目のゲームもロリものなので順当ですね。
 2番目は「同人ゲーム」! ……なのですが、これは同人ゲームを作るから同人ゲームで分析したくてつけたタグなんです。「漫画」とか「CG・イラスト作品」はタグ付けしていないので、タグを付け直すとそちらの方が多くなりそうです。これは1位の「ロリ」についても「ロリじゃない」をタグ付けしていないので同じことが言えるのですが。
 4番目以降の「表情」「敗北」「妊娠」「溢れ精液」あたりはちゃんと性癖を反映していそうです。
 「敗北」と関係深い「変身ヒロイン」もギリギリながらランクイン。さすがにどんなジャンルにも組み合わせられる要素よりは少なくなりますね。「NTR」がまさにそんな感じで、どんな世界観にも入り込めるジャンルとしての大きさがランクインの要因でしょう。
あとはその時代それぞれで人気だった作品やジャンルがランクインしている感じです。これはtwitterでえっちな絵がどれだけ流れてくるかや同人誌の多さなどがランクインに関わってきてると思います。

直近一ヶ月グラフ

直近一ヶ月日別グラフ

 上記のグラフを直近の1ヶ月に絞った状態を初期表示にしたページです。結構見ます。今月は調子良いなとか、今月はあんまり抜いてないなとか。12月は2回の日が多いので大人しいですね。

直近一ヶ月タグ別トップ20グラフ

 直近1ヶ月でタグを調べると分布が大きく変わっていて新しい発見があります。全期間では1位だった「ロリ」は若干下がって「学生」タグが上がっています。
ちなみに私の「学生」の分類は「ロリと分類するには悩ましい体型の中学生~大学生」という広い分類です。今の所中高大を分ける必要性が私の中でないので……。
 変わって1位になったのは「表情」タグ。これは分析の項で詳しく書くのですが、どうやら私が絵で抜くときに一番見ているのは「表情」らしいです。
 12月は漫画などのフィニッシュシーンなどで抜くことが多かったのか、「射精」と「溢れ精液」で合算された「精液」タグが2番目となりました。精液の描き方も抜けるかどうかにかなり重要……。『かなちゃんは魔法少女』 を作っていた頃からずっと描き方を研究している項目です。
 その後に身体的な特徴を表すタグがちらほらと続きますね。
「美乳」というのは「貧乳~普通の大きさの形が良く描かれたおっぱい」を分類するすためにつけています。ロリは好きなのですが「おっぱいが小さいから抜く」ということはあんまりなくて、貧乳の場合は「おっぱいの形が綺麗」「胸から肋骨を通ってお腹にかけてのラインが綺麗」という造形美で抜くことが多いため、美乳というくくりにしています。

 12月はこのような結果になりましたが、コミケの同人誌が届いた後の来月1月のグラフを出したら二次創作でキャラクター名のタグが食い込んだりするかもしれません。

タグ別射精数ランキング

 ここから先は数字を細かく見ていくためのページです。
 先に紹介したタグトップ20グラフでも上位は見れましたが、こちらは全てのタグの射精数を確認できたり、もっと細かく条件をつけられたりします。さらにはタグをクリックするとそのタグで絞り込んだ射精データを表示できるので、結構便利なページです。

例えばタググループに「キャラクター」と入力するとキャラクターに絞り込めます。

 新旧各種作品でお気に入りのロリキャラやおっぱいが並んでいますね。あと3年早く記録をつけ始めていたら朝潮ちゃんが1番だったり六駆が入ったりしてたんじゃないかなと思います。
 ちなみにこの面子に食い込む「椿矢かな」とは販売10000本を突破し大人気好評発売中の拙作『『かなちゃんは魔法少女~もしも変身シーンを見られたら~』 』の主人公です! このタグ別射精数ランキング上位の「ロリ」「変身ヒロイン」「敗北」「中出し」「溢れ精液」「妊娠」「子供同士」「おねショタ」といった属性を網羅した私向けの作品です。よろしくお願いします。

さらには「特定の作品」の「キャラクター」に絞り込んで検索もできるので、作品内でどのキャラクターで抜いたかも分かったりします。ある日ふと気になったので追加で機能を作りました。

 多くの作品で「1番目にロリ、2番目以降のどこかからおっぱいの大きいキャラが入ってくる」という傾向があるようでした。「ロリ」と「巨乳」はどちらも供給の多い人気ジャンルですからね。
 こういう絞り込み検索がしたかったから自作システムを組んだんです。

作者別射精数ランキング

 折角合計データが出せるんだからサークル別の合計も出しちゃおう! ということで作ったページです。

 具体的な処理としては作者名(サークル名)を[]の括弧で区切って最初に入れると決めて、MySQL上で左端からその区切り文字までを切り取って集計しています。
……今ソースを見直してそんな複雑なことしてたんだとびっくりしています。

作品別射精数ランキング

 実は作者別ランキングとは一つのページを開いたときの初期状態で二つに分けてる双子の片割れ。作品別射精数ランキングです。

 こちらの紹介はこの記事の後半で!
……目次を見れば分かるので書いておくと、性質上同人ゲームが上位にランクインしたので、どうせなら同人ゲーム制作サークルとしてちゃんと作品を紹介していこうと思ったからです。すると間に入れるには長くなったので一番最後にドンと書いておくことになりました。

 文字数制限に引っかかったので作品紹介は明日投稿する後編に分割することになってしまいました!

射精記録システムを作るまでの経緯

 なんでこんなシステムを……? そもそもなぜ射精内容を記録しようと思ったの……? と疑問に思われたかもしれませんので、記録をつけ始めた経緯をご説明したいと思います。

最初はEvernoteに記録

 あれは2016年の9月のことでした。連日凄くムラムラして沢山抜いていた時にふと、気づいてしまったんです。
「ただオナニーしているだけだといろんなものが勿体ないんじゃないか……?」と。

 一日に与えられた時間は24時間。そのうちの何時間かをオナニーに使って、一週間前に何をオカズにしたかも覚えていない大量消費社会…………。
毎年ウン十万とDLや通販でえっちなコンテンツを買いまくっているのに、一度満足いくだけ抜いた後は奥にしまわれてしまう現実。

 このままでは良くないと、せめて一回ごとの射精の時刻とオカズのタイトルを記録につけてシコれる作品で再射精しやすくしようと思って、Evernoteに記録し始めました。
 どういうわけかその習慣が定着し……やがては月ごとの射精回数が欲しくなって合計し……手動では面倒になったのでスプレッドシートに計算式を入力し……どんどんデータを分析したりもっと細かく記録したいことが増えていきました。
 そこである日気づいたのです。
ここまできたらもうRailsで射精内容を記録するシステムを作っちゃえよと……!

そして自分専用射精記録システムを作った

 幸いにも私には趣味でRailsアプリを作った経験がありました。
その経験からデータの記録・検索・グラフ描画に必要なコードは分かっていて、ある程度既存のRailsアプリからコピーも効きます。
なのでちゃちゃっと作れるのではないかと取り組みました。Gitのコミットログが正しければ1日で基本機能を全部作ってますね。天才じゃん。

 あとは記録のコピー記録とか、視線移動メモとか、射精記録システムを使いながら必要だと思った機能を増やしたりしました。

射精データの分析と発見

 ここからは5年間射精内容を記録し続けて得られた""気付き""についてお話していきます。

タグでの属性記録

属性の細かさは自身の解像度の現れ

 まずは射精記録システムのタグ機能です。こちらは記録を繰り返すに連れどんどんタグが増えていって今では一番重要な機能になったものです。
最初は「ロリ」とか「キャラクター名」で抜き直す時に調べやすいかな……程度の気持ちだったので採用した機能でした。あとタグ機能のGemを使ったことがなかったので使いたかった。

 最初の頃は一つか二つ、多くて4つぐらいのそれも作品形式でタグが増えてる記録ばっかりだったのに、

今ではこれでもかこれでもかとジャラジャラとタグをつける記録が溢れる始末。

 射精を記録するたびに「この要素は検索して抜き直したくなる部分だな」とか「そういえばこの要素が入ってる絵で何回か抜いたな」という気づきが蓄積していってこんな事になりました。おかげで他の人の絵を見るときの絵の解像度というものも上がった気がします。
 そして最終的に次に紹介する「射精の瞬間の視線移動」の記録を経て、「射精の瞬間タグ」というもの記録されるようになりました。
「射精の瞬間タグ」の前にまずは「射精の瞬間の視線移動」の話をしましょう。

射精の瞬間の視線移動

視線情報

最初に表示した一覧から抜粋するとこんな感じです。

 「☆」がついているのは射精した瞬間に見ていた箇所です。こちらは視線メモと一緒に、「射精タグ」として色を変えて強調するようにしています。
また、「★」は「射精の瞬間(射精することが止められない状態になって精液が出てくるまでの間あたり)に視線が動いて本来抜こうとしていた場所と違う場所を見て射精してしまったケース」に付けています。これだけで「どういうこと?」って思われるかもしれませんが、順番に説明したいのでちょっとだけ後に。

 あるとき、「自分が射精する瞬間に見ている場所」ってかなり重要な情報だと思ったんですよね。
何がきっかけだったのかははっきりとは思い出せないのですが、「普段おっぱいで抜かないのにこの絵のおっぱいめちゃくちゃ視線が吸い寄せられるな」とか、そんなことを思わせられる絵に出会ったとかそんな感じだったと思います。何か、射精する瞬間に見ている場所を蓄積することで有意義な統計データが出せると確信したことがあったんです。私がHシーンの絵を描くときにも重要になってくる情報なので
 また、射精の直前にどういう動きを経てフィニッシュの場所に辿り着いたかフィニッシュで見る場所に迷ったか抜いた後画像のどの部分を見て外に視線が出ていくのか、というのも抜くのに必要な情報を分析するにあたって重要だと思いました。
例えば中出しのシーンで抜いた後、「お腹→おっぱい→顔」と動いてから視線が画像の端に出ていったり、あるいは逆に顔を見て射精した後下半身へ視線が抜けていったり……その絵がどういう視線誘導を狙って描かれているのか、如何に顔やおっぱいやおまんこで視線が止まるように光と影が使われているか、というのが分かるようになってきました。
 このようにして、どうしてそこに視線が吸われるのか、そこに視線が止まるのは意図されているのか、ということを分析して自分の絵に組み込めれば私の武器になるんですよ。

 最近はアイトラッキングで自分がどこを見ていたのか自動で記録できるようなお手頃価格のガジェットが将来的に出てきてほしいなぁ、なんて思っています。ほら、射精の瞬間ってIQが2になって🌵サボテン🌵と同等になるっていうじゃないですか。直前直後の視線の動きを完全に記憶するってできないんですよね。でも逆にIQ2って案外いろんな情報を処理できてますね。

 (追記)初稿で書き忘れてたんですが、射精の瞬間の視線移動を記録するの、最初はめちゃくちゃめちゃくちゃ負荷が高いです。気持ち良く射精したいのに視線を記憶するために頭のリソースが使われる! って。
私も何ヶ月か経ってようやくある程度自然に記憶できるようになりました。

「☆タグ」射精の瞬間見ていた箇所

 視線情報はメモだけになってて再利用しづらいけど、この射精の瞬間に見ていた「☆」をつけた場所を集計したら良い分析ができるんじゃないかな、と思いました。そこでタグ機能を利用すれば集計も取りやすいので「頭に☆をつける☆タグ」というルールを作ってタグを活用することにしました。
 そうして合計を出した結果がこちらです。

 最近は歳をとったからかおっぱいを見ることが多くなってきたかもなぁ……なんて思っていたのですが、蓋を開けてみると「☆表情」がダブルスコア以上! 自分でも気づいていなかったので、貴重なデータになりました。たしかに私は、自分の作品でも表情の小さな変化を重要視してる……。
 そこでさらに「表情」を分解して射精して見るようにすると「目」を見ていることが多い事がわかりました。
最初に出した一覧のタグ部分を切り取ってみても、確かに目を見て抜いたデータが連続していますね。

 左右どちらの目かまでは記録はしていないのですが、「左目(イラストで右側にある目)」を見ているケースが圧倒的に多いです。
人によって利き手や利き目があるように、人間の顔を見る時に時にどちらの目を見るかにも癖があったりするんでしょうか。……現実の人間とじっくり目を合わせる機会がないので私ではこれ以上分析できないですね。

「★タグ」視線を誘導させられた射精

 先程も軽く説明しましたが、今度は「射精の瞬間(射精することが止められない状態になって精液が出てくるまでの間あたり)に視線が動いて本来抜こうとしていた場所と違う場所を見て射精してしまったケース」です。
こちらは「☆」の代わりに「★」をつけています。こちらは「相手の技術や性癖が自分の性癖を上回ったケース」だと思われることが多いため、赤色でマークしています。こちらの性癖が敗北したので黒星ということですね。

 この画像の例だとキスで抜こうと思ったら一つ下のコマに描かれた男の手に添えた女の子の手で抜くことになりましたね。このコマ、二人の性格を表す表現として凄く的確だったんですよ。正確に射精を表すと「手から伝わる性格と関係性をオカズに抜いた」なのかもしれない。これこそ技術への敗北です。
 「★」の重要性に気づいたのは、綺麗に描かれたおっぱいに視線を吸われることが度々あったからです。私はどちらかと言うと小さい方が好きなので、その私の視線を、射精の瞬間にさえおっぱいに持っていくというのはかなり強い力を持っています。
なので合計でランキングでも「おっぱい」が多くなるのかな……と、思ったのですが。

 こうして見ると「★」で射精した回数でも「表情」に惹かれるものが最も多かったようです。
次いでおっぱい。顔を見てるのに最終的におっぱいに目が行った、ということが起こります。その次は肩で、それ以降は1回ずつでした。
おっぱいと肩は顔の近くにあるので、視界の中に映っていて目移りが起こりやすい位置にあるのかもしれません。



……「★」で検索をかけてるので、なんだか想定してたのと違う「★」も混ざってますね。

累計グラフ

 次は累計グラフについての話です。
人間誰しも、気になること──それは老い。
老いによる性欲の減退。それは同人エロゲを作る人間にとっての危機でもあります。自分はいつまでエロと真摯に向き合えるのか。同人エロゲ製作者としての自分の死期を悟るためにも累計データというのは大切だと思いました。

 ……なんか増えてるんだよなぁ…………。

 最初は月5,60回程度、月100回を超えることも2018年の3月に1度あったきりで当分の間はありませんでした。しかし2020年には月90回を超えることが普通になっり、月100回射精することもちらほら出てきます。
それでも、120回を超えることが出来ていない。そこに一つの壁がありました。

日平均4回(月間120回射精)の壁

 その膠着状態を破ったのは2021年9月。直前の8月にずっとお腹を痛めてて射精回数が70回に減った反動か、非常に良いペースで射精をしている……! この調子なら120回の壁を超えられるかもしれないと、ちょっと意識してオナニーしました。

 超えました。その記録131回。
ここでもう一つ先の景色が頭をよぎってしまいます。

 月150回。一日平均5回射精の世界。
あと20回射精を足せばそこに辿り着けてしまうのです。

そのままの勢いで日平均5回(月間150回射精)の壁も超える

 とはいえ月150回となると、射精の調子が悪い日の帳尻を合わせるために一日6回以上射精する日を増やさないといけません。これは時間的にも大変なんですよね。多くの人間はオナニーをしていればお金を稼げるわけではないので。

 ですが10月に入って半月。先月のムラムラでタガが外れたのか、意識しなくても日に6回のハイペースで射精する日が続いていきます。後半でペースが落ちても大丈夫なぐらい射精貯金ができてる……! 可能性が見えてくる……。
 ところが10月の真ん中に立ちはだかるワクチン二回目!
世間ではワクワクチンチンと言われていましたが高熱を出したらチンチンは全然ワクワクしない!!
一日丸ごと動けず、ようやく熱が下がった夕方にかろうじて1回射精。貯金が全て崩される!
だが1日で復活して反動の7回射精で失った貯金を取り戻していく!
皮が弱いのでゴムを付けてオナニーしてるのにそれでも皮が痛くなってくる!
射精が150回を超えるのが先か! 皮から血を吹くのが先か!

…………最後に数日余力を残して156回(10月は31日あるので155回必要)で10月終了となりました。


 ……もう……もう、月150回を超えようとすることはないでしょう……。大変すぎる……。
 何が大変かと言うとスケジューリング。私は射精して即座に2回目、というのを1ヶ月の中で何度も繰り返せるほど元気ではないので、1日の中で大体決まった時刻に射精するというルーチンが必要になりました。
朝起きて射精。朝ご飯を食べて射精。昼まで作業してお昼ごはんの後に射精。作業して夕方に射精。晩御飯の後に射精。寝る前に射精。で、6回を基本ルーチンとして目標が平均5回なら1回まで削って良し。6回ちゃんと抜けたら貯金1。というルーチンを作りました。一体何と戦っているんだ私は。

 無事150を超えたことで月別グラフの縦軸の最大値が増えて、グラフがちょっと小さく見づらくなりました。困りますね。

これだけだと猿のようにシコってる人間と思われかねないので、150回射精の月が終わった後に射精回数を絞ってみたりしました。理性がありますね。


性癖の変化 ~3Dを抜ける対象として受け入れた瞬間~

 この累計グラフには月ごとの射精回数の変化を記録する以外にも使い道があります。
まずはこちらのグラフを御覧ください。
 

 このグラフ、私が3Dの映像を見て抜いた回数の年ごとの遷移です。
そう、2019年までは両手で数えられるほどしか3Dで抜いていなかったのに、2020年から突如年200回弱……つまり全体の1/5程度のオカズが3Dに置き換わっているのです。
こちら一人の人間が新しい性癖に目覚めた瞬間を記録した貴重な映像となります。

 それまでは3Dで面白い同人ゲームが出た時に抜く程度だったのですが、このタイミングで「普段の選択肢の一つ」として3Dが常に存在するようになりました。
 3Dで抜けるようになった、というのはゲーム制作者としてはかなりありがたい変化です。
そう、いずれ3Dのゲーム作品を作るという選択肢が生まれたのです。自分がよく知らないものに対して性癖やこだわりを込めるのは難しいですからね。3Dの演出をする時にここが良い! というポイントを抑えられる審美眼を手に入れることができました。
最近は肉体美を感じる3Dモデルを見る度に、「そりゃミケランジェロも石彫りたくなるよなぁ~」っていう感情に包まれています。

 ……もっとも、私の3D制作技術は4年前に人間を作ろうとしてクリーチャーを作った時点で止まってしまってるので、3Dのゲームを作るなら他の人の手を借りるか、モデル制作の修行ターンを数年挟む必要があるのですが……。
https://twitter.com/white_mns/status/950006954633474049

 4年前の、Vtuber(※3Dメインの2017年末当時の定義)やVRChatという文化が突如ブワーッと広まって、多くの人が3Dでモデルを作ることに挑戦し始めたあの時代、今見返してみてもとてもワクワクしました。
あのときの時代の変化は、私が今3Dで抜きまくれるようになっていることに確実に影響していると思います。アマチュアで3D制作をする人が増えてノウハウが蓄積されて全体的なクオリティが上がった(ように私から見える)こと、私自身の3Dに対する目線が変わったこと、いろいろな影響がありました。

 ……と、ここまで環境の変化の話をしたのですが……実際に記録したデータを見てみると、性癖を目覚めさせたトリガーそのものはぜんぜん違うところからやってきていたことに気づきました。
 ゲームをしている時に「このカメラワーク良い! 格好良さとケツのアップが両立している!」と感じた辺りが目覚めの始まりだったかと思います。
目覚め方が目覚め方だったので、3Dでおっぱいが揺れる! 後ろ姿でケツが揺れる! みたいな要素ではなくて、カメラワーク中の胸やお尻の曲線美や映し方の美しさで抜くことが多くある気がします。変なところに性癖ができちゃったな……。でも性癖は武器になるので結果的にOKかもしれません。

代替手段

 さて、分析の話は終わりまして、この項では自分で記録アプリなんか作れないよ! という方のために自分でシステムを作る以外の方法をご紹介します。それぞれ方法によって出来ること出来ないことがありますが。

テキストソフト

 一番簡単な記録方法! メモ帳でもEvernoteでも何でも、文字がかけるものなら記録ができます! 私も最初の2年はこのスタイル。
ただし、合計回数などの分析が大変なので"経験者"としては最初からスプレッドシートをおすすめします。

エクセル・Googleスプレッドシート

 記録するだけならテキストソフトと同じ感じですね。日付と作品名を記録していけば良いと思います。
ちなみに現在日時を記録するショートカットがあるので、お使いのソフトに対応したショートカットキーを調べておくと楽ができます。
GoogleスプレッドシートでWindowsなら「Ctrl、Alt、Shiftを押しながら:(コロン)」です。
さらには関数が使えるようになれば統計データも出せると思います。

ラベルorタグが使えるファイル管理ソフト

 タグで分類して便利に特定のシチュエーションも探したい! という方にオススメなのはラベルやタグがつけられるファイル管理ソフトです。
私が使っているのはFenrirFS。現在は射精記録システムと併用して使っています。
私の使い方はコメント欄にURLを入れて、ラベルで分類しています。

 ラベルはラベルグループを使って普段はすっきりさせつつ、

 射精の回数を記録する用のラベルグループを開くと☆がいっぱい出てきたりします。(☆の個数で抜いた回数をカウントしています。★は射精管理システムと同じく射精直前に視線を動かされた射精)

画像として保存できないページなどの場合は空のテキストファイルを登録してコメントとラベルだけで代用できたりしますね。

 分析の項で私にとって特に重要だと分かった表情の項目は、最近はかなり細かく分類するようにしました。


 私の好みの顔がpixivなどでタグ付けされるような有名なものでなかったり、そもそも言語化が難しかったりするのでなかなかこれというラベル付けができてはいないのですが。

 私は数年前までtwitterやpixivの気に入った画像を保存するということを殆どしてこなかったのですが、このソフトに出会ってから保存して分析することの大切さを初めて理解できた気がします。
例えばフェラや騎乗位と一言で言っても、人によって力の入れどころが違っていたり共通した映えるアングルというものがあったり……。
同じシチュエーションで比較することで、より自分の好みの表現とは何なのかに対する理解を深めることができるようになりました。

 同人ゲームのスクショも最近は大量に撮るようになっています。

さらには画像に限らずファイルなら何でも、動画も保存できるのでUIや演出の保存・分類・比較もできたりするんですよね。

 そんな感じで射精記録システムを作るより先にこのソフトに出会ってたら自作の記録アプリは作らなかっただろう、というぐらい分類という点では強力なソフトです。
私の射精記録システムは文字情報しか持たせていないので、最近は過去に抜いた画像で抜き直すときはもっぱらこちらのソフトで探すことになっています。
ただし統計データはラベルの合計以外は出せないのでスプレッドシート形式とは得手不得手が分かれます。

同人ゲーム抜いたランキング(文字数制限に引っかかったので明日!)

 なんと! この項目の途中でCi-en様の文字数制限に引っかかりました!
 警告はされないしプレビューも最初はちゃんと表示されるのですが、一度予約投稿すると最後の方がぶった切られてしまう!
これは恐らく、半角にして65535文字を超える文字数はデータベースの型の都合上登録されず切り捨てられてる感じの挙動……!

 というわけで射精記録によって判明した私の「5000回分の射精のオカズをデータ化した話 後編:沢山抜いた同人ゲーム紹介」は分割して明日21時投稿となります!
 Ci-enをお使いのクリエイターの皆様もあまりにも長過ぎる記事を書くときはご注意ください。多分日本語で3万文字ぐらいで危なくなります。

前編のあとがき

 前編ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
長年積み上げてきたデータの集大成ということで気合を入れてしまったため、とんでもなく長い記事になってしまいました。
この記事をお楽しみいただけたなら、そして射精記録の大切さを理解していただけたなら、そしてそして自分も射精を記録しようと思っていただけたなら幸いです。
あなたも自分がふわっと把握している性癖をきっちりデータにすることで、新しい発見が得られるかもしれません!
というわけで明日は「5000回分の射精のオカズをデータ化した話 後編:沢山抜いた同人ゲーム紹介」を投稿します!
それでは良いお年を!

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

記事を検索