【縮小病患者が新米ナースのわからせオナニーに使われる話】サンプル
2021年11月26日に販売した作品のサンプルです。
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縮小病。正式名称はもっと長く難解な専門用語を繋ぎ合わせた言葉だが、世間一般ではこの三文字で伝わる病いだった。
この奇怪な病気は罹患率が小数二桁以下ということもあって解明が進んでおらず、文字通り体が縮む原理は不明、どう言った原因で発病するかは解明されず、治療方法も確立しておらずと、わからないことだらけであった。
患ってしまえば最小で十五分の一程度にまで縮み、人形より小さな小人となってしまうケースもあった。そうならなくとも身長が半分にでもなってしまえば、社会生活どころか日常生活を送ることも困難である。
そのため、症例が発見されてすぐに患者保護を目的とした法律がひっそりと整備された。専用の入院施設も用意されて、完全な治療方法はないが症状を遅らせる薬も作られた。
これによって、小人と化してしまった縮小病患者の人権は辛うじて保たれた。
と、世間では認識されている。その患者を健常者が日常中で目にすることもなければ、それを扱ったニュースや番組なども一切ない。そう言った病気の存在は認知されていても、実際に患っている人間を知る人は皆無なのだ。
一度かかれば人間から小人へ変化する運命からは逃れられない。それはつまり、病にかかった時点で一生、真っ当な人間としての生活は送れなくなるということになる。
これが患者にとってどのような状況を生み出すのか、まだ何も知らない縮小病患者となったばかりの青年は、身をもって知ることになる。
「東海さーん、回診ですよー」
若い女性の声を聞いて、東海は今し方読んでいた文庫本から視線を上げた。彼は先週からこの特別入院病棟にやってきた患者であった。
声をかけてきた女性は、東海の返事を待つより先に個室の扉を開けて入室してくる。セミロングの髪を揺らし、細いながらも肉付きが良い体を薄い桜色の制服で包んだ彼女は、少し前に大学を卒業したばかりの研修生で、名前を香織と言った。
柔和な印象を与える瞳はやや垂れ目で、目尻に涙ぼくろがある。いつも薄らと柔らかい笑みを浮かべている表情もまた、患者に安心感を与える効果があった。
その印象に違わず、彼女は温和でおっとりとした性格をしていた。ついでに言えば、彼女が自身の担当で良かったと東海が心の底から思うくらい、可愛らしく可憐な顔立ちと容姿をした女性であった。
「こんにちは香織さん、いつもお疲れ様です」
「いいえー、これも私の仕事ですからー」
話しながら、彼女はテキパキと診察道具を取り出して子供のような体の東海に取り付けていく。「ちょっと失礼しますねー」と彼の体を簡単に持ち上げ、姿勢を整えた。
「これくらいなら自分で動けるんだから、わざわざ抱えなくてもいいじゃないですか」
「いえいえー、患者さんに楽をさせるのも私の仕事ですからー」
「少し動くだけなのに楽も何もないですよ」
「まーまー、看護師さんの言うことは聞くものですよー?」
東海の抗議をやんわり受け流しながら、取り付けた器具を動かして数値を測る香織の肢体を見て、東海は密着した彼女の感触を思い出して少し赤面した。
太っているとは決して言えない体なのに、出るところは出ていて柔らかい。男性である東海が劣情に似た感情を抱く要因としては十分すぎる感触を生み出している。
それを意識していないのか、香織からのボディタッチは妙に多かった。それが彼女なりの患者への接し方であることは、この一週間でよくわかったことだ。けれども、柔らかい肢体を押し付けられることにはまだ慣れなかった。
(それに、僕の体が小さいものだから)
香織の身長は百五十五センチで、女性としては平均的だ。一方、縮小病にかかる前は百七十五センチあった東海は、今や身長百センチにも満たない。
病いを患ってからたったの数日でこれである。もしも入院や投薬が遅れていたらと思うと、今でもゾッとする恐怖があった。
「はい、終わりましたよー」
考えている内に検査が終わり、東海の腕に巻かれたり腰や胸部につけていた器具を取り外す。その最中も、やはりわざとらしく東海の小さな体を相対的に大きい香織の体が抱き締めた。
まるで母親が息子を抱っこしたかのような体勢は、東海を一際強く温もりと柔らかさ、女性特有の匂いに包み込んだ。
股間にむらりとしたものが来るのは抑えられないが、それでもなんとか口から声が漏れるのを堪え、すぐに離れた香織の感触を名残惜しく感じながらも訪ねた。
「……あの、香織さん」
「んー? なんですかー?」
「わざとやってますよね?」
「何をですかー?」
器具をトレイにまとめていた香織の視線がこちらを向く。いつも柔和な笑みを浮かべている褐色の良い表情は、普段と違ったいたずらっ子を感じさせるものがあった。
細められた目からニヤついた笑みを感じられて、東海はなぜだか自分が悪いことをしていたかのような錯覚を覚え、羞恥すら湧いた。
「だから、その……妙に体をくっつけるのとか」
「あらー、私は検査のためにやってるだけですよー」
「それだけなら、もっと違う姿勢でやるとか……」
「こうした方がやり易いからしょうがないですよー、それに私と東海さんは看護師と患者さんなんですから……」
変に意識することはない。そう言葉が続くと思われたが、
「少しくらい親密でも良いじゃないですかー」
「……え?」
まったく想定外の台詞が続いた。思わずきょとんとしてしまった東海を置いて、くすりと小さく笑った香織はトレイを持ってさっさと退室してしまう。
一人残された東海は困惑と劣情を同時に抱えて、なんとも言えない気分で読書に戻ろうとした。だが、いくら文字を追っても文章が頭に入らない状態になってしまい、早々に諦めた。
「……どういう意味だったんだろう」
閉じた文庫本を膝に置いて、東海は少し考える。
入院し始めてすぐ、対面した香織の大きさに慄いていた東海に対し、膝を折って目線を合わせてから彼女は自己紹介をしていた。
まるで小さな児童を相手にするような対応に、最初は東海もいたくプライドを傷つけられたものだが、一人だけでは日常生活を送るのも一苦労だと理解してからは、そういった対応もあまり気にならなくなっていた。
なのだが、今になって振り返ると香織の柔和な表情にはどこか慈愛にも似た、母性を持った女が持つ雰囲気が感じられていた気もした
その意味を知ると、これまでの香織の態度はまるで担当になった東海を自分の子供として見て扱っているかのように思える。
「だから、親密になんて言ってたのかな」
いくら身長が自身の三分の二しかない縮小病患者が相手でも、れっきとした成人男性に向けるには失礼極まりない態度と言えよう。
新米の看護師だからなのかもしれないが、それでも気付いてしまったからには注意しなければならない。東海はそう考えた。
「こっちから見たって看護師が公私混同するのは良くないってわかるし、何より香織さんの為にもならないからな……」
口に出して言って、うんうんと自分自身で納得したように頷く。その行為の裏には、どこか肌の触れ合いを無くすことへの未練があった。それを封じるように首を振っていた。
それでもやらなければと思うのは、東海は根が真面目で、女性に対して真摯で居ようとする考えを持っていたからだ。
普通の一般男性であれば、本人の精悍さがある容姿も手伝って非常に女性受けする志しだっただろう。
しかし本人はまだ自覚し切れていないが、東海はもう『人間』ではなく『小人』に分類されている。少なくとも、縮小病を患った小人を管理する立場の人間からは、自分たちと同じ生物ではないと、そう認識されている。
そのことを東海が思い知らされたのは、翌日のことだった。