KLV Canvas & 性DEC 2023/03/04 01:30

「仕事」とか「自分の価値」とか「お金になること」とか

ふと反省

これは最近気づいた本質情報なんですけど、自分と近い感性を持っている人とは「これはできて当然」「これはしんどい」のツボがことごとく同じであるがゆえに価値ひいてはお金のやり取りも発生しようがないので、僕は「なんでこんなこともできないの?」と侮りそうになる人こそ大事にしないといけない
https://twitter.com/Klavistr/status/1628767890131537922
楽器屋の仕事だと機材に疎いお客さんとかやね

よく考えたら僕と機材の調べ方のひとつひとつに至るまで気が合う変態はメーカーサイトのマニュアルを読みまくってリアル店舗に作る用事を最小限に減らすので、絶対にお店で遭遇できるはずがないんだ

お客さんを鈍臭いなぁと思うのは失礼以前に筋が違った
https://twitter.com/Klavistr/status/1628769009876480003
自分の仕事に目を向けるなら、同人ゲームでも音楽演出を強化しよう!もっとここに気をつけて!いやそれ全然できとらん!嘘!?みんなこんなにテキトーなものなの!?とかヤキモキするのもマジでアホな話で、そのズレこそが価値とお金に繋がるのだから、変に気位高く振る舞う旨味はなかったんだよな
https://twitter.com/Klavistr/status/1628770282914840581

「自分の同類を殖やそう」という欲そのものはお金にならない

楽器屋勤め(小売業)の話がわかりやすいと思うので。

僕は楽器や機材を究めるのがめちゃくちゃ好きで、そういう人が増えてほしいと思っている / 思っていたからバイトに選んだのですが、実際僕と同じレベルで究める人がこの世のすべてを埋め尽くしたら、そこに僕がお金をもらえる余地はなくなってしまうんですよね。

「自分の同類を殖やそう」というのはつまり生殖活動への欲求なんです。生殖活動はそれそのものが経済活動に直結するものではない。そこらのナメクジ同士が交尾するだけでナメクジにとって有用な餌がどこかから降ってくる…なんて美味しい話はありません。現実世界の夫婦や親子も(まっとうなものなら)いちいちすべての行動に対価を請求し合ったりしないでしょう。

それに、「僕と同じレベルで究める人」は損得勘定、お金を抜きにして「友達」になれる人を結局指すわけで、彼らはやはり「お客さん」とは違いますよね。もちろん部分的に抜きつ抜かれつなので、そうしたときにどちらかがお客さん側になることはあるはずですが。(ラーメンおごってあげるからギター弾いてよ、など)

お店でのコンプレックス(=複雑に絡んだ心理)

割と本気で不思議だったんですよ。セットアップ楽しいじゃん。英語のマニュアル読んで欲しい情報を手に入れるの気持ちいいじゃん。なんでみんな「わざわざ5,000円も払って」僕に肩代わりさせるの?と。

いや5,000円出してもらっているとはいえお店の取り分だから僕は儲からんし2時間3時間かかるならむしろ割には合わないんだけど。(金持ちのおじさんに1時間の接客で30万のアコギを売っている同僚を羨みながら)

そうした「僕にとっては実はなんてことないことを頼んでくれる物好きさん」の多くは単にバカってわけではないんです。というか、バカかと疑うのは実際シツレイ。むしろ正しく弁えてくれている感じがある。

じゃあなんで「お利口なお客さん」がお金を落としてくれるのか、というのが問題で。

翻って考えてみれば僕の行動にも(前提を正した上で)及ぶものでした。

僕がエロ漫画にじゃぶじゃぶお金を使うのはなぜ?

これを僕は「僕が愛の深い人間だから」だと思っていたんです。言葉の綾というのもありますが、半ば本気で。ナルシズムというわけではなく、厳然たる事実を認識しているつもりで。

でもその考えが正しかったら、自分の金欠に対し「僕はこんなにも愛をばらまいているのに僕を愛してくれる人はなんでこんなに少ないんだ」という、誰も幸せにならない結論が生まれてしまいます。「ある意味ではその通りじゃん」と自身をさらに痛めつけるものでありながら、「僕にお金を落としてくれる≒僕を愛してくれる」人たちを蔑ろにしてしまうような、悲しいやつ。

まあうだうだ言いさえしなければ「愛の深い人間」云々もちょっとくらい正しい気もするしそう信じたい感じもあるのですが、これはもう「『僕が素敵だと思いつつも自分で作ろう、その境地に達しようという気には絶妙になれない、追いつけないと思っている』ものにお金を出している、ただそれだけのこと」ということにした方がスマートでしょうね。

商売は彼我の間にある「差」によって成り立つもの

だから、自分と同じような人を増やしたい!という「性欲」に基づいた活動を商売にするのは絶望的に噛み合わないんですね。差は差のまま残しておいた方がいい。

極端なことをいえば、もしも仮にグラビアアイドルが「内なるおっさん」を持っていて、それが自身の活動のためにもなっている(より悩殺できるポーズを考えられる、とか)のだとしても、世界中のおっさんをグラビアアイドルに変えてしまおうとか、世界中のグラビアアイドルにおっさんの心をわからせようとかということはそうそうありえないし、おそらく実際なんの旨味もないんですよね。これはあくまでたとえなので、傍目から見ておっさんがどうではなく、グラビアアイドル自身にとってオモロいかどうか、カネになるかどうか、という意味で。

差は差のまま放っておいた方がカネになる。僕は足元を見られるのが嫌だし自分で何でもできるのがスゴいことだと思っていたので、差を埋めることばかり考えていたし、差にあぐらをかく人が嫌いだったけど、世間を渡るにはあまりいいアイデアではなかったようです。

「授人以魚 不如授人以漁」「人に魚を与えれば、一日の糧となる。人に魚を捕ることを教えれば、一生食べていくことができる」という言葉を僕はめちゃくちゃ大事にしてきたのですが、教育ではなく商売の話になると「人に魚を捕ることを教えれば、自分が食えなくなる」あるいは「人に魚を捕ることを教えるよりも自分で捕ってきた魚を与える方が『双方にとって』効率がいい」といったことにもなるのですね。その仲介をするのがお金であって、こうした価値のやり取りの方法が資本主義に繋がる、ということなのでしょう(しらんけど)

「差」がある方がいい相手、そうでない相手

ここまで示してきた通り、特に技能的な仕事をやるならですが、お客さんは自分との「差」の大きい相手であることが望ましい。というか、原理的にそういった相手しか「太いお客さん」たり得ないのです。

価値を提供する相手、お金をもらう相手は「差」がなくてはならない。となれば、同僚サイドには「差」がない方がよい、ということも成り立ちそうです。

もちろん人間なので完全に差異がないはずはありませんし、ラーメンおごりギターのたとえのようなこともあると思われますが…やはり一緒にビジネスをやる人となれば、その人に対して一方的に世話を焼いたり、世話を焼かれたりするようでは厳しいはずです。まあ当たり前の話ではある

逆に、同じ価値 / シナジーのある価値を足並みを揃えて一緒に創造することができる人は、とても貴重で頼もしい存在です。これがなんかこう意識高い人のいう「ビジョンの共有」の本質なのだと思います。

たとえばパフェを作るのに集まったメンバーが

  • フルーツカット職人
  • クリームホイップ職人
  • アイスよそい職人

だとして、彼らがお互いの領分をしっかりやりきってリスペクトしあっている(相手を立てる部分をわきまえている)なら、できあがるパフェも質の高いものであるはずです。

  • フルーツカット職人
  • クリームホイップ職人
  • パフェ職人(オールインワンすぎる

だったり

  • フルーツカット職人
  • せんべい職人(スイーツではない
  • ねじ職人(食べ物ではない

だったりしたらちぐはぐですよね。まあ当たり前の話ではある

結局僕が今転職しようと考えているのも、今いるお店において僕はパフェ職人やねじ職人のような気色悪い立場になりがちだから、ということなのではと思うのです。

単にクリームホイップ職人やアイスよそい職人がフルーツカット職人の腕前に追いついていないとかその逆であるだけならチームの頑張り次第でなんとかなるかもしれませんが…パフェ職人は監督的な立場になるか独立するかした方がいいしせんべい職人とねじ職人は別のところで仕事を探した方がいいでしょう。

特に自分をパフェ職人だと思っている意識においては、「僕はこれだけの分野を見渡せるのにあいつらときたら自分のことしかやらないんだ」という考えに至りかねません。

というか実際そういう気持ちで溢れてしまった。

転職ってしんどい

どれだけまともに取り合ってもらえるだろうという不安を抱えながら「御社ガチ恋ですマジ愛してるちゅっちゅ」って言わなきゃいけないの、ツラ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

長文で疲れてきたのでおしまい。

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