R-18 RPG&パズル「World Walled Actor」レビュー
2日連続となりますが、「R-18」の「同人」ゲーム作品レビュー、3作品目を行いたいと思います。
第1回はX(Twitter)でだいぶ前に相互フォロワーしていただいた方の作品、第2回は制作仲間からの紹介作品、ときましたので、今回は毛色を変えて、「最近」Ci-enでフォローしていただいた方の作品の中から、「ゲリラ的に」サプライズ選出させていただきました。
ということで、2週間前に当方のCi-enをフォローしていただいたばかりで、面識がほぼゼロに等しい「R研」様の作品「World Walled Actor ~えっちでバズって異世界脱出!~」をプレイさせていただきました!
「World Walled Actor」ってどんなゲーム?
- パズル要素の関係上、ルールがやや複雑なため、スクリーンショットを多めに解説していきます。
RPGとパズルが合体したジャンルのゲームで、成長アイテムを取得する順番や、敵モンスターを倒したりHしたりする順番が鍵となる、じっくりと考えながらプレイする「女主人公」視点のRPGです。
主人公の女の子「ミツキ」は、戦闘では成長しない代わりに、マップ上に落ちているアイテムを拾うことで能力がパワーアップしていきます。
パズル要素が強めのRPGで、戦闘には一切のランダム要素が無いのが特徴で、戦う前から結果が完全に分かっている (必ず画面上に表示されている「予測ダメージ」のとおりになる) システムとなっています。
例えば、以下の画面 (再掲) を例に説明すると…
- 味方側 (ミツキ) は攻撃力:10×1回、防御力:5
- 敵側 (ウーズ) は攻撃力:17×1回、防御力:0
となっており、以下のように味方→敵の順番で戦闘が自動的に行われます。
- ターン1 味 攻10x1 - 防0 = 10 ダメージ (敵 HP 50 - 10 = 40)
- ターン1 敵 攻17x1 - 防5 = 12 ダメージ (味 HP 1200 - 12 = 1188)
- ターン2 味 攻10x1 - 防0 = 10 ダメージ (敵 HP 40 - 10 = 30)
- ターン2 敵 攻17x1 - 防5 = 12 ダメージ (味 HP 1188 - 12 = 1176)
- ターン3 味 攻10x1 - 防0 = 10 ダメージ (敵 HP 30 - 10 = 20)
- ターン3 敵 攻17x1 - 防5 = 12 ダメージ (味 HP 1176 - 12 = 1164)
- ターン4 味 攻10x1 - 防0 = 10 ダメージ (敵 HP 20 - 10 = 10)
- ターン4 敵 攻17x1 - 防5 = 12 ダメージ (味 HP 1164 - 12 = 1152)
- ターン5 味 攻10x1 - 防0 = 10 ダメージ (敵 HP 10 - 0 = 0)
つまり、完全に「予測ダメージ」に書かれているとおりの合計ダメージを、プレイヤーである「ミツキ」は受けることになります。(1200 - 「48」 = 1152 なので上記の計算どおり)
実際の戦闘では、上記の判定が一瞬で行われ、すぐに決着が付きます。
「逃げる」コマンドも特にペナルティが無いため、面倒くさい手計算は不要で、確実にそのとおりになる「予測ダメージ」の表記を毎回ノーリスクで事前確認可能です。
前述のとおり、戦闘ではパラメーターが成長しないため、ステータスアップアイテムを取らずに強敵シンボルに接触したのでは、一方的にやられるだけの「悪手」となります。
チュートリアルでも説明されるとおり、ステータスアップのアイテムも接触するだけで手に入りますので、開幕直後は敵シンボルを極力避けて、いかに成長アイテムを優先的に取得するかを目指すか…といったパズル的な最適戦略の検討がものを言う、脳汁が出るタイプのゲームです。
マップは1枚では完結しておらず、複数枚にわたっています。
(「初代」の「ゼルダの伝説」のようなイメージです)
例えば上記の例だと上方向に「矢印」が出ていることからも分かるように、北側にも別のマップが存在していますので、あらかじめ探索可能なマップはすべて探索しておいて、どのマップのどこから攻めてアイテムを拾えば、効率よく「ミツキ」を強化できるかを考えるのが醍醐味であり、非常に面白い点です。
しかし、このゲームにおける「ミツキ」の目的は、実況配信動画の視聴者数を増やしてバズることです。
それを行うためには、多少パズル的に不利になることがあろうとも、なるべく多くの敵モンスターと「H」して視聴者数 (画面左上に表示されている人数) を増やさなければなりません。
詳細まで説明すると、さらに長くなってしまうので割愛しますが、この「H行動」は、結果的に「鍵アイテムが手に入りにくくなる」等の制約が有り、あまり積極的に敵モンスターとSEXしすぎると、ミツキのステータスがたいして育たなくなり、弱いモンスターともまともに戦えなくなってしまいます。
いかにして視聴者数を稼ぎつつ、なるべく有利にパズルステージをこなしていくか…がポイントとなる、じっくり考えるのが大好きな人にはとことん刺さるゲームとなっています。
良かった点
「RPG要素のあるパズルゲーム」として、ゲームシステムがかなり洗練かつ完成されており、プレイしていて面白いです。
うまく立ち回れば (=成長アイテムを優先的に取ることに成功すれば)、以下のように敵から受けるダメージがゼロになり、ノーリスクで一方的に倒せる状況に持ち込むことも可能なため、「無双できる」爽快感もあります。
ただ、上記のプレイの例では、敵モンスターとのHを一切せずにステータスだけを突き詰めたため、「視聴者数が全然稼げてない」という、あまり真似をしてはいけない例となります。
ここの最適戦略を「練る」のが楽しいところで、単にマップをクリアするだけなら比較的余裕をもってクリアできるバランスになっている (つまり詰めパズルのような雁字搦めにはなっておらず、結果的に行動の自由度が高い) ので、いかに高スコア (=高視聴者数) をめざしつつ有利な状況に持ち込めるかを練るのが醍醐味となっています。
気になった点
これは、ゲームの「好みの問題」が絡むため一概には言えない点ですが…
個人的には、RPGであれば「稼ぎプレイ」させてほしいと感じることもあり、「RPG」のジャンルを謳うのであれば、何かしらの恒久的な成長要素が欲しいと感じました。
どういうことなのかと言うと…
1つのステージが終わり、次のステージが始まると、「強化したステータスが完全にリセット」される仕様なのです。
ローグライクのように、ダンジョンをクリアするとレベルがリセットされてしまうRPGは数多くありますが、例えば「風来のシレン」においても「装備の成長」だけは持ち越せるので、「ラセン風魔の盾」などを+99まで鍛えるのが1つの醍醐味になっています。
DLsiteのストアページ上のジャンル表記が「パズル」になっていれば、あらかじめ「仕方ないかな…」と覚悟はできたかもしれませんが、やはりストアページで「ロールプレイング」を謳っている以上、何かしらのステータスは次のステージにも引き継げて欲しかったです。
もちろん、これはゲームの「好みの問題」なので…
…とは言え、ゲームそのものはかなり完成度が高く、プレイしていて「面白い」と感じたことは事実です。
なので、恒久的な成長要素が無いことが気にならず、かつ最高スコア (=視聴者数) を目指して最適戦略を突き詰めていくことを求めているプレイヤーの方には、まず間違いなくおすすめできるゲームです。
個人的には、もっと売上本数が出てしかるべき R-18 ゲーム作品だと感じました。この手のゲームが好きな人は R-18 ユーザーにも多いと思いますし、パズルとしてのゲームシステムが練り込まれており、バグも特に見られず非常に安定しているので、特にパズル好きな方には是非、プレイしてみて欲しいです。
「World Walled Actor」のストアページ
本レビューをお読みになった方で、本作が気になったという方は、こちらから是非!
さあ、なるべく数多くのモンスターとのHシーンをこなして視聴者数を稼ぎ、無事配信動画をバズらせて、ミツキさんを「現実世界」に凱旋させてあげましょう!
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