レモネードオアシス 2020/07/15 18:23

クールな実験少女のスカートの中は15

クールな実験好きなJK2年生の千冬。

おねしょをしてしまうようになったので夜は紙おむつを充てて寝ることにしている。
しかしそんな千冬にも修学旅行というイベントが。

修学旅行。
ついに鬼門の就寝タイム。
夜中にトイレに行くことができず、布団でおもらしをしてしまった千冬。
そこを瑠璃に見つかってしまい……!!


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(ああ……)

 見つかってしまった……。
 布団に大きな染みを作って、おしっこの匂いを漂わせているところを。
 これじゃあ、まるでおねしょをしたみたいじゃないか。

「うぅ……。この……匂い、は……? まだ、夜……。千冬ちゃん、起きてて……」

 寝ぼけ眼をこすりながら、その瑠璃の焦点が1つに結ばれる。
 それ即ち、千冬のお尻……そこを中心として広がっている、シーツの染みに、だ。

「あれ……。もしかして、千冬ちゃん……、これは……?」
「み、見ないで……」

 哀願するも、しかし瑠璃はシーツにできた大きなシミに釘付けになっている。
 自らの失敗を凝視され、頬が熱くなり、涙が零れだしそうになって、それでもなにもできない。
 ただ、やっと、一言だけ、

「ごめん、なさい……」

 たった一言だけ、なんとか絞り出す。
 もう、千冬自身、誰に対して、なにを謝っているのかも分からなくなっていた。
 ただ、なにもできなくていたたまれない気持ちになっていると、

「謝らなくていいのです。千冬ちゃんはなにも悪いことをしていないのですから」
「で、でも……」

 瑠璃に抱きしめられて、千冬はついに涙腺が決壊してしまう。
 ――おもらししてしまって汚いのに。
 ――こんな私を、なんの躊躇いもなく抱きしめてくれるなんて。
 Tシャツ越しに感じる温もりに顔を埋めると、瑠璃は赤ん坊をあやす母親のよう抱きしめてくれた。

        ☆

 こうして、どれくらいの時間が経っただろうか?
 まだ空は真っ暗だし、他の女子たち4人は安らかな寝息を立てている。
 そんなに時間は経っていないはずだけど、それでも瑠璃はずっと抱きしめてくれていた。

「ありがと、瑠璃。もう、大丈夫だから……」
「もう収まりましたか?」
「うん……」

 瑠璃の胸から顔を離す。
 瑠璃が着ているTシャツは、千冬の涙を吸ってぐしょ濡れになっていた。それでも瑠璃は、ずっと抱きしめてくれていたのだ。

「ごめん、瑠璃のTシャツ、汚しちゃった」
「そんなこと気にしないで。それにこれから」
「これから……えっ?」

 瑠璃はいたずらっぽい笑みを浮かべると、なぜか自分の――瑠璃が寝ていた――布団に戻ると、ごろんと仰向けになってみせる。
 そして、

「ホテルのお掃除する人……、ごめんなさい。でも、お友達を助けたいから」

 小さな、消え入りそうな声で呟く。
 これから……、瑠璃は、なにをする、のだろうか……?
 千冬は布団に女の子座りで、仰向けになった瑠璃を見つめていると、

「ン……ッ」

 瑠璃は出し抜けに息み始めたではないか。
 一体、なにをしようとしているのだろう……?
 急に布団で寝て、息んで、これじゃあまるでトイレでおしっこをするときのような――。

「る、瑠璃……、なにを……?」
「んー、なんだろ? わたしがやりたいこと、かな? ンンッ」

 呟きながら、瑠璃は息み続ける。
 それはまるで、トイレのときのような。

「あっ」

 そのときになって、千冬は瑠璃がなにをしようとしているのか気づいた。
 もしかして、瑠璃は、瑠璃は……。

「瑠璃っ、大丈夫! 私は大丈夫だから……っ」
「でも、千冬ちゃんだけおねしょしてたら目立っちゃうから。だから、わたしも……したい、な」
「そ、そんな……だめ」
「わたしがしたいからするの。だから、ちょっと勇気、くれたら嬉しいな」
「勇気……?」
「うん。少しのあいだだけ、手、繋いでてくれたらなって」
「いや、駄目……っ」

 瑠璃の手を握って止めようとするけど、だけど瑠璃の決意は固いようだった。
 ギュッと千冬の手を握り返してくると、更に息んでみせる。

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