アヤラスタ 2022/12/05 23:31

少女戦士ジャスティアン 第七話 『汚辱』

 「リザ・・・リザ・・・リィイイイイザァアアアアアアアアア!!!・・・どうしたリザ・・・逃げているだけでは私を倒すことなど出来ないぞ!!!」

 そう叫ぶ博士の姿は、かつての面影は欠片もありません。グロテスクに盛り上がった筋肉が常に不気味に胎動しています。手も足も大きくなって、捕まったら簡単に握り潰されてしまいそうです。耳まで裂けた口には鋭い牙がズラリと生え、ギョロギョロと動く大きな目がおでこにも付いています。

不気味な色の得体の知れない液体を注射して、博士は醜いお化けに・・・あ・・・えっと・・・その・・・怖くて強そうな姿になったのです。

 「はぁ・・・はぁ・・・そんな事・・・分かってます。」

 遮蔽物の無いだだっ広い空間。透明な床の下でエメラルドグリーンの液体がボウッと光っています。それだけがこの部屋の光源です。隠れるところも逃げ場所も、何もありません。

 私は博士から目を離さず、距離を取って様子を見ていました。焦らなければ、どこかに勝機があるはずです。

 だけど、私の敵は博士だけではありません・・・
 
 「んくっ・・・ぁぁああああ・・・」

 『私を虐めたい』という欲望がたっぷり染み込んだお胸のプロテクターとブルマが、絶えず私を責め続けているのです。
 数えきれない数の手で弄られて、数えきれないくらいのお口にしゃぶりつかれているのです。狂おしいほどの恥ずかしさに苦しめられて・・・

 「んぅ・・・あはぁっ・・・」

 どうしても声が出てしまいます。足がガクガクしてカラダが震えて、とてもじゃないですけど戦える状況ではありません・・・

 でも・・・私は戦わなければなりません。

 ドンッ!!

 博士が床を蹴り、一瞬で私のいる場所に跳んできました。

 ブォオオン!!!

 丸太のような腕が空を切ります。

 私は博士が来る直前に後ろに飛びのいています。

 頭の猫耳アクセサリーと目元のマスクで強化された聴力と視覚で、筋肉の動きを把握し、相手が動くより先に行動するのです。

 でも・・・

 ドンッ!

 背中にナニカが当たって、私の動きを邪魔しました。

 「馬鹿め・・・そこは壁だ!」

 「うぁ・・・そんな・・・」

 私は追い詰められてしまいました。博士に集中しているあまり・・・周囲の状況を把握で出来ないでいたのです・・・

 いいえ・・・ごめんなさい・・嘘をつきました・・・

 私はこの状況にあってもまだ、博士をやっつける覚悟が出来ないでいるのです。

 それが歪んだ愛情からくる偽物の優しさだとは知っていても・・・分かっていても・・・博士と過ごした日々が・・・その思い出が・・・どうしても私を邪魔してしまうのです・・・

 ダメです!うじうじ考えていては。私が戦わないと・・・大勢の人が苦しめられることになるのです・・・

 博士が大きく息を吸い込みました。胸筋が風船のように膨らみます。一体何をしようというのでしょうか・・・相手の意図がどうであれ、何かされる前にこちらから攻撃を仕掛けるしかありません。壁に追い詰められた私には、逃げる場所なんて無いのです!

 「レッドスラッシュ!!!」

 右手の爪から放出したオーラが、1つの剣をつくり上げます。それで、斬りつけようと・・・

ぶしゅうううう!!!!

 博士が口から緑の霧のようなモノを吐き出しました。

 「きゃぁぁ!!」

 霧によって視界を奪われた私は・・・あぁぁ・・・完全に博士の姿を見失ってしまいました。

 こ・・・このままでは・・・

 ドンッ!!!

 うぁああ・・・大きな足に、私のカラダは壁に押し付けられました・・・

 「あぁああああああっ!!!」

 ミシミシとお胸を踏みつぶされ、私は・・・苦しさに声をあげてしまいます。

 「うぁ・・・あぁぁ・・・」

 霧を吸い込んだ鼻や喉がズクズクと痛みます・・・胸が熱くなって、息苦しくなってきました。

 あぁぁ・・・これは・・・毒・・・この霧は・・・毒なのです・・・

 ダメです・・・これ以上毒を吸い込んだら・・・

 ぶしゅうううう!!!

 博士がまた毒を吐き出して、霧がドロリと濃いモノになりました。

 「んンっ・・・」

 これ以上毒を吸い込まないように、息を止めました。

 ふと、私のカラダはふわりと前に倒れそうになりました。壁に押し付けていた足が離れたのです。その次の瞬間、

 ドゴン!!

 お腹に衝撃が・・・

 大きな手が私のお腹を殴って、そのままドン!と背中を壁に叩きつけられました。

 「かはぁっ!・・・うぐぁぁ・・・」

 大きく喘いだところに毒の霧が入って来て・・・私のカラダを中から責め立てます・・・

 「あぁぁぁあああ・・・」

 私はそのままズチャリと倒れてしまいます・・・

 べちゃぁあああ・・・

 「うぁ・・・な・・・これは・・・」

 緑の霧で濡れた床は、ネバネバしていて、私はうつ伏せに倒れたまま、なかなか起き上れないでいます。カラダを持ち上げようとしても腕を持ち上げようとしても、ネバァアアアと粘液がベトついて、上手く動けないのです。

 「ハハハハハハ!!!!リザァ・・・リザァア・・・リィザァアアア!!!ホラどうした?ホラどうした?早く逃げないと・・・酷い目にあわせるぞぉ!!!???」

 ズンッ!

 博士が私の上に伸し掛かって来ました。筋肉の塊の重たい肉体が、私を押しつぶします。

 「うぁ・・・ぁぁぁぁ・・・」

 ベタベタした床に、お胸や・・・お腹を押し付けられて・・・お尻に、硬いモノをグリグリ押し付けられます・・・

 「リザ・・・リザ・・・リィイイイイザァアアアアアアアアア!!!・・・君は柔らかいなぁ・・・いい匂いだなァ・・・リザァ・・・」

 そう言って、博士は・・・私のうなじに顔を埋めて・・・あぁぁ・・・舐めまわしたり・・・しゃぶったりして・・・嫌な臭いのする唾液をたっぷりと擦り付けてきます。

 「ひぁっ・・・あぁぁ・・・やめ・・・やめて・・・んぁぁあああ・・・」

 「リザ・・・リザ・・・リィイイイイザァアアアアアアアアア!!!」

 お尻に押し付けられている博士の硬いモノが、熱を帯びました。ソレが震えて・・・ドクドクと熱いモノを放ちました。

 あぁぁ・・・私にはまだ分からないのですが・・・なんだか大事な何かを汚されているような感じがして・・・恥ずかしさがゾクゾクと沸き上がり私を苦しめます・・・

 「はぁ・・・はぁ・・・リザ・・・リザ・・・リィイイイイザァアアアアアアアアア!!!」

 興奮した博士が、私のカラダを持ち上げようとします。

 ネバァアアアアアア・・・

 お胸がネバネバに引っ張られて、

 「くふぅ・・・ぁぁぁ・・・」

 声が・・・出てしまいます・・・

 「リザ・・・リザ・・・その可愛い声を・・・もっと聞かせてくれリザァアアアアア!!!!」

 床から引きはがされた私は、博士の大きな手のひらの上で力なく仰向けになっています・・・毒の効果なのか・・・力が・・・入らないのです・・・

 「リザ・・・リィィィィィザァァァァァアアア・・・なんて可愛いんだリザァ・・・あぁぁ・・・君が可愛すぎるから私は・・・私は・・・あぁぁああああ!!!」

 博士が私のお胸に顔を近づけて・・・うぅぅ・・・大きな目で見つめてきます・・・鼻息や・・・その・・・あの・・・臭い・・・じゃなくて・・・嫌な口臭が・・・お胸に吹きかかります・・・

 「あぁぁあああ・・・うぁぁ・・・」

 視線と息をお胸に感じて・・・それだけで・・・触られているわけでも無いのに・・・ドロドロとした恥ずかしさに責められて・・・あぁぁ・・・私はそれだけで苦しめられてしまいます・・・

 「うくぅ・・・くっ・・・」

 油断した博士の顔がすぐ近くにあるのです・・・今が博士をやっつける最大のチャンスなのです・・・必死に力を振り絞って・・・腕をあげて・・・爪を・・・

 ゴキゴキバキゴキッ!!!

 博士の手に握りしめられて・・・

 「あ“ぐぅ“・・・あ“ぁ“あ“あ“・・・がぁああああああああ!!!!」

 カラダが・・・カラダが・・・あぁぁ・・・っ・・・握り潰されてしまって・・・

 「ぐぁああ・・・あぁぁ・・・あぁぁああああ・・・」

 バキンゴキンベキベキッ!!!

 悪戯っ子に弄ばれる可哀そうな人形のように、私のカラダはされるがままに締め付けられ、折られ、砕かれます・・・壊れてしまわないのは・・・博士がそれを望まないから・・・私の感触を、私の苦しみ悶える姿を、博士が愉しもうと望む限り・・・私は・・・壊れることを許されないのです・・・

 「ひぐぅ・・・ぁぁ・・・うぐぁああ・・・」

 ゴキンッ!ゴキンッッ!!ボキボキッ!!!

 「っっぁあああああああああああああ!!!!!!!」

 「ハハハハハハハハハハハハ!!!!リザが私の手の中で苦しんでいるよ。ハハハハハハハハハハ!!!リザァ!!!苦しいかい?痛いかい?リザ・・・リザ・・・リィイイイイイザァアアアアアアア!!!!」

 興奮した博士の口から・・・緑色の液体が・・・ツー――と私のお胸に垂れました。

 「あぁぁぁ・・・っ!!」

 緑の霧の原液が・・・濃厚な毒が・・・あぁぁ・・・私のお胸にベトベトと絡んで行きます・・・

 「んぁぁ・・・うぁ・・・あぁぁあああ・・・」

 クネクネと悶える姿が・・・博士を興奮させてしまうのは分かっています・・・だけど・・・あぁぁ・・・どうしようもなく・・・私は緑のベトベトする毒液に犯されながら・・・んぁぁああ・・・いやらしく身悶えながら苦しみ続けてしまうのです・・・

 デロォオオ・・・

 さらに濃くデロっとした汁が、私のお胸に垂らされます・・・

 「あぁぁ・・・あぁ・・・うぁぁあああ・・・」

 「リザ・・・リザァアアア・・・」

 博士の大きな手が、器用に私の・・・お胸を弄って・・・ベトベトの毒液を塗り込ませるようにしてきます・・・プロテクターは何の抵抗もなく毒を受け入れていきます。指が動く度に、ネバネバとお胸から糸が引いて・・・あぁぁ・・・とってもイヤらしいです・・・

 「うぁ・・・あぁぁ・・・」

 早くこの粘獄から抜け出さないと・・・毒にカラダが犯されて・・・どうすることも出来なくなってしまうのに・・・

 「んぁ・・・あぁぁ・・・」

 「ネバネバの毒液がそんなに気持ちいいのか?ん?」

 「はぁ・・・はぁ・・・こんなの・・・苦しいだけ・・・あぁぁっ!」

 「リザァ・・・リザァ・・・君は苦しめられながら・・・エッチにアンアン喘ぐイケナイ子だもんなぁリザ・・・私は君の事はよぉーく知っているよリザ・・・イケナイ子には・・・お仕置をしなくちゃなぁあ!」

 ドロドロドロドロ・・・

 あぁぁ・・・私を握っている手の・・・私を弄っている手の・・・全ての指の先から濃厚な毒の粘液が・・・私のお胸に向かって・・・一斉に垂れて来て・・・

 グチュグチュグチュ・・・グチャグチャ・・・ベトベト・・・デロデロ・・・

 「はぁん・・・ぁぁ・・・いや・・・やめ・・・あぁぁあああ・・・」

 もう・・・どうしようもないくらい毒に犯されて・・・私は・・・もう・・・

 「ハハハハハハハハハハハハハハハ!!!リザ・・・リザ・・・リザァアアアア!!!!」

 「んぁぁ・・・うぁぁ・・・もう・・・やめ・・・んンぁ・・・」

 「やめて欲しいか?やめて欲しいのかリザ・・・だがダメだ・・・苦しめ・・・もっと・・・もっと苦しめ!!!!ハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」

 お胸をグチョグチョのベトベトにされながら、ただただクネクネと悶えることしか出来ない私の太ももに・・・恥ずかしい敗北お汁が伝い落ちていました・・・

 ・・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・

● ● ● ● ● ● ● ● ●

 「はぁ・・・はぁ・・・あぁぁ・・・うぁぁ・・・」

 仰向けでベトベト責めの余韻に苦しむ私を私を見下ろしながら、博士が声をかけてきます。

 「リザ・・・どうするリザ・・・もう諦めるかい?それとも・・・まだ私と戦う気かい?」

 透明の床の下で、得体の知れないナニカが蠢いています。私が負けを認めてしまえば、このナニカに延々とこの身を嬲られ続けるのです。
 でもそんな事はどうでもいいのです。私が負けを認めてしまうと・・・地上に恐ろしい怪人さん達が放たれてしまうのです・・・そうなってしまったら・・・沢山の人がきっと・・・

 「はぁ・・・はぁ・・・あ・・・当たり前です・・・」

 「ハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!君ならそう言ってくれると思ったよ!!」

 そう言うと博士は指先から光線を放ちました。それは私の胸元の、エナジーコアに直撃して・・・

 「うぁああああああああああ・・・!!!!」

 全身をビリビリの電気に虐められた時のような感覚が私を襲います・・・

 「さぁリザ!第二ラウンド開始だ!!」

 その声と共に、大きな足が私を踏みつけようとしてきました。

 「くっ!」

 私はとっさにそれを避けて、すぐに立ち上がって博士と向かい合います。

 カラダが動く・・・私は、博士によって注ぎこまれたエナジーによって、戦える状態に戻ったようです。ドロドロのベトベトにされたお胸も、見た目は綺麗さっぱり元通りになっているようです。

 だけど・・・

 グチュ・・・

 あぁぁ・・・お胸が・・・変です・・・

 沢山の人に虐められているような感覚は前からだったのですが・・・それに加えて・・・ヌルヌルするような・・・ベトベトするような・・・

 「あぁぁあ・・・まさか・・・そんな・・・」

 脚が震えてガクガクしてしまいます。

 まさか・・・お胸から・・・毒を・・・

 「ハハハハハハハハハハハハハリザァ!!!まさかなんのリスクも無しに再戦出来るとでも思っていたのかね?」

 「あ・・・ああぅう・・・ど・・・どういうこと・・・ですか・・・」

 「君にエナジーを与える代わりに、その胸のプロテクターから絶えず毒の粘液が分泌されるように造り替えた。どうしたリザ・・・早く私を倒さないと、またすぐに戦えなくなってしまうぞ!!!」

 「くっ・・・」

 もう迷っている暇なんかありません・・・私は両手の爪で、博士に切りかかります。

 「ハハハハハハハハハハハハハハハ・・・リザ、君の動きは、戦い方は、私は全て知り尽くしているのだよリザ・・・どうしたリザ・・・振りが大きくなって来たぞ?追い詰められたら攻撃が雑になるのは悪い癖だ。早く治せと口を酸っぱくして言ったよなぁあ!!!」

 ブォオオン!!!

 博士の太い腕に薙ぎ払われて、私のカラダは木の葉のように吹き飛ばされました。

 「きゃぁああああ・・・」

 ズダン!!!

 そして・・・そのまま背中から壁に叩きつけられました。

 「うぐぁ・・・あぁぁあああ・・・」

 次の瞬間、目の前が真っ暗になりました・・・博士の大きな手に、私の頭ががっしりと掴まれたのです。

 「う・・・あぁぁ・・・」

 「リザ♪・・・電車ごっこだ・・・超特急発車しまぁあああああああああああす!!!!」

 博士は、私のカラダを壁に押し付けながら、超スピードで走り出しました。

 ギャリギャリギャリギャリ!!!!!

 「っぁああああああああああああ!!!!」

 背中をお尻をすごい勢いで壁に擦られて・・・あぁぁ・・・燃えるように・・・熱いです・・・このままでは・・・火が着いてしまいそうです。

 バチバチッ!!バチバチッッ!!!

 火花が飛び散る音がしています・・・あぁぁ・・・焦げ臭い匂いがした時・・・急に博士は止まりました。

 「うぁ・・・あぁぁ・・・うぁぁああ・・・」

 「終電に到着しました・・・それじゃぁリザ・・・電車ごっこの次は・・・飛行機ごっこだよ!」

 博士が耳もとでそう囁いて・・・

 ビュン!!!

 私はすごい勢いで投げ飛ばされました。

 このままでは・・・私はまた壁に激突してしまうことでしょう・・・

 視界の片隅で、博士が走り出したのが見えました。

 きっと、壁に叩きつけられた私に、追撃を加えるつもりなのでしょう・・・

 博士の考えることは、私には分かります。

 「たぁああああああああ!!!!」

 私は全てのエナジーをブーツに込めました。そして空中で姿勢を変えて、向かってくる壁を、博士が私を投げた勢いと、ありったけのエナジーとを込めて蹴りました。

 ドンッ!!

 私は両手の爪を前に突き出して、一本の赤い矢となって空を切りました。その矢は、こちらに走り寄る博士に向かって・・・

 ブゥウウウン・・・

 ザシュウ!!!!

 爪が博士の顔を引き裂きました。

 「はぁ・・・はぁ・・・手ごたえありました・・・」

 無事着地して見上げる私の前で、博士が悲痛な悲鳴をあげています。

 「ギャァああああ―――・・・痛い・・・痛いよぉ・・・」

 まるで小さな子供のように、泣き叫んでいます。

 「痛い・・・痛い・・・こんなお顔・・・いらなーーーい!!!!」

 博士はそう言うと、自分の顔をメリメリともぎ取りました。

 まるで悪夢の様な光景を前に、私は何も出来ずにポカンと見ているだけでした。

 顔をぽいと投げ捨てた博士の首から、メリメリモコモコと赤黒い肉塊が沸きあがりました。その肉塊のあちこちに、カメレオンのようなギョロリとした目がいくつも開き、鋭い牙の生えた大小不揃いの口がいくつも開きました。
 それは、『顔』というものを造形しようとして、途中で飽きて適当に無茶苦茶に完成させた・・・そんな印象でした。

 「リザちゃーーーん・・・次は鬼ごっこしようかぁ・・・僕が鬼ねぇ~~~。」

 博士の言葉に、私は後ろに飛びのきようとしました・・・ですが、ありったけのエナジーを使ってしまい・・・その上・・・お胸を毒に犯され続けているのです・・・

 「うぁぁ・・・」

 素早く動くことなんてできません。それどころか、立ち眩みがしたようにフラッと後ろに倒れ込んでしまいそうになります。

 「はい、捕まえた♪」

 ガシッ!私は、大きな両手に掴まれました。

 「うあ・・・あぅ・・・くぅ・・・」

 早くこの手から逃れないと・・・また毒粘液で責められてしまいます・・・ですが・・・もうカラダに少しも力が入らずに・・・惨めにモゾモゾと蠢くことしか出来ないのです。

 「えへへへへへへ・・・リザちゃ~~~~ん・・・」

博士の大きな舌が、私の首を、あごを舐めあげました。

 「ゃ・・・あぁ・・・」

 「リザちゃん可愛いよリザちゃ~~~ん・・・可愛いリザちゃんを・・・もっと可愛くしてあげようねぇ~~~。」

 ブスリ・・・

 あぁぁ・・・右のお胸に・・・ナニカが刺さりました・・・博士のお腹に生えた角が伸びて・・・突き刺さったのです。

 「あぁあああああああああああ!!!」

 「リザちゃん可愛いよ・・・そのお声・・・そのお顔・・・リザちゃんはおっぱいを虐められている時が、一番かわいいんだぁ~~~。」

 「んぁ・・・そ・・・そんな・・・人の・・・お・・・お胸を・・・なんだと思って・・・うぁあああああああっ!!!」

 もう片方のお胸にも・・・角が突き刺さって・・・あぁぁ・・・これでは私・・・何も出来ずに・・・また・・・されるがままに・・・そんなの・・・そんなの・・・

 「んくっ・・・ぅぅ・・・ぅぅ・・・」

 「えへへへへ・・・小さいお手手で角を引き抜こうと頑張っているね・・・可愛いよぉ~~・・・頑張って無駄な努力をするリザちゃん・・・とっても可愛いよぉ~~~・・・唇を噛みしめて、潤んだ瞳で僕を睨んで・・・悔しいんだろうねぇ~~~悔しいよねぇ~~~・・・でもね、リザちゃん・・・苦しいのはこれからなんだよ。」

 「な・・・何を・・・」

 ドクンッ!!

 私のお胸に突き刺さった角が、ドクドクと脈を打ち始めました。
 
 「うぁ・・・くぁぁ・・・あぁあ・・・」

 血が吸われていく・・・あぁぁ・・・角から・・・私の・・・血が・・・吸われて行きます・・・

 「美味しいよぉ~~・・・リザちゃんの血・・・美味しいよぉ~~~・・・リザちゃん美味しいよぉ~~~!!!」

 「うぁ・・・ぁぁ・・・やめて・・・すわない・・・で・・・あぁぁ・・・んぁああああ・・・」

 「あぁぁ!ついに両腕をだらりとさせて・・・もう何の抵抗も出来ないんだねリザちゃん・・・可愛いよ可愛いよ可愛いよリザちゃん!!!・・・力なく顔をイヤイヤさせて・・・そんなに苦しいんだね・・・苦しいんだね・・・リザちゃんリザちゃん・・・もっともっともっと苦しめてあげる!!!」

 ズクンッ!!

 「ふぁ・・・あぁぁ・・・な・・・あぁぁ・・・」

 「アハハハハハハハ!・・・カラダがピクンピクンと跳ねて・・・リザちゃん・・・今自分が何をされているか分かるかい?・・・ねぇ、分かるかい?・・・その可愛いお口で言ってごらん?ねぇ?ねぇ?ねぇ?・・・ん?・・・『アァァ』じゃぁ分からないな・・・ちゃんと言ってくれないと・・・そうら、言わないと角を回転させてもっと苦しめるよ・・・アハハハハハハハハ!!おっぱいをドリルでグリグリされながら血と一緒にエナジーを吸われるのは苦しいかい?苦しいかい?ねぇ?ねぇ?ねぇ!!!!???」

 「あぁぁああああ・・・うぁぁ・・・ゃ・・・ゃ・・・んぁあああああ・・・」

 私はもう・・・完全に負けてしまっていました・・・それは、どう見ても明らかでした・・・

 「アハハハハハハハハ!!リザちゃんリザちゃんリザちゃ~~~~~ん!!!もうぐったりして、こっちにおっぱいを突き出すようになって・・・もう何も出来ないね・・・もう僕の好き放題にされるしか出来ないねぇ・・・あぁぁ・・・リザちゃん・・・その顔・・・その顔最高だよリザちゃん・・・まだまだだよ・・・まだまだだからね・・・もっともっとも~~~~~~っと苦しめてあげるからね!!!!」

 「あぁあああああああああ・・・」

 私はそれからもずっと・・・角にお胸を責められ続けました・・・

 ・・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・

 「・・・ぅぁ・・・ぅぅ・・・ぁぁ・・・」

 「リー――ザちゃん♪どうする?まだ戦う?」

 角での責めからやっと解放された私に、博士は問いかけます。

 「はぁ・・・ぅあ・・・はぁ・・・はぁ・・・も・・・もちろん・・・です・・・」

 「エヘヘヘヘヘヘ・・・リザちゃんなら・・・そう言ってくれると思ったよ。」

 博士の指から私のエナジーコアへ向けて、光線が放たれました。

 「あぁあああああああああああああ!!!!」

 「エヘヘヘヘヘヘ・・・本当は、エナジーを注ぐ時・・・こんなにビリビリすることは無かったんだけど・・・リザちゃんにいっぱいいっぱい苦しんでほしいから・・・がんばって、ビリビリするようにしたんだよ。」

 博士が話しているうちに回復した私は、博士と距離を取り構えました。

 「リザちゃんカッコいいなぁ。カッコいいリザちゃんもボクだいすきだよぉお!!」

 知性の影も無くなってしまった博士が叫びます。今の博士なら、簡単にやっつけられそうです・・・でも・・・

 「んぁ・・・あぁぁああ・・・」

 お胸のプロテクターが・・・毒の粘液にを出しながら・・・さらに・・・私の血とエナジーを吸って・・・あぁぁああ・・・

 「リザちゃん・・・りざちゃん・・・りーーーざちゃーーーーん・・・」

 ドスドスと博士が近づいて来ます。

 「くっ・・・来ないで下さい!!」

 ザシュッ!!

 博士の両腕を切り落としました。

だけど、

 「ぐへへへへ・・・りざちゃん・・・りざちゃん・・・りざちゃーーーーーん!」

 切り落とされた腕の痕から、赤黒い肉塊がブクブクモコモコ沸き上がって来て、細い数本の腕を作り出しました。

 「うぅぅ・・・」

 私は悍ましさに襲われながら、腕を全て斬り落としました。

 するとさらに細く数を増した腕が私を捕えようとします。

 斬れば斬るほどに、腕は細くなっていて・・・気が付けば、私は周囲を糸のように細い触手に取り囲まれていました。

 「はぁ・・・はぁ・・・あぅう・・・うぁぁ・・・」

 毒に犯されながら、血とエナジーを吸われながら、私は必死に戦い続けたのですが・・・
 
 「あぁあああああ・・・」

 ついに両腕を触手に捕らえられて、無理矢理バンザイの姿勢で拘束されてしまいました。

 「ぐへへへへへへへ・・・リザちゃんの腋~~~~腋~~~~♪」

 両腋に・・・無数の触手が集って来て・・・

 「んふぁ・・・そ・・・そんなとこ・・・ひぁ・・・んはぁ・・・」

 ワサワサと両腋をくすぐられてしまいます。くすぐったさよりも恥ずかしさがこみ上げて来て・・・私はまた・・・されるがままに悶え喘ぐのです・・・

 「ひぁ・・・こんな・・・こんなところ・・・やめ・・・ひぅ・・・やめて・・・」

 「ぐへへへへへ・・・そこだけじゃないよぉ~~~りざちゃんのぜんぶをいじめてあげるぅ~~~。」

 あぁぁ・・・糸のように細い触手が・・・私のカラダ中を・・・やだ・・・ブルマの中にスルスルと入り込んで・・お・・お尻を・・・あぁぁっ・・・そこはだめです・・・あぁぁ・・・その・・・恥ずかしいお豆さんとか・・・あぁぁ・・・恥ずかしい・・・穴や・・・汚い・・・穴まで・・・全部・・・全部入って来て・・・んぁぁ・・・お胸のプロテクターの隙間から・・・スルスル入って来て・・・ひゃぅ・・・あぁぁ・・・そんな・・・お胸を直接・・・弄るなんて・・・ひゃぁあ・・・だめです・・・その・・・ち・・・乳首・・・は・・・あぁぁああ・・・やめて下さい・・・ち・・・乳首を・・・ほじほじしないで下さい・・・あぁぁ・・・中に入らないで・・・あぁぁ・・・お胸の中を・・・いじられて・・・あぁぁあああ・・・ダメ・・・あぁぁ・・・これ以上は・・・だめ・・・だめ・・・

 「ぐへへへへへへへ・・・ぼくね・・・ぼくね・・・りざちゃんのからだのこと・・・ぜんぶしっているんだよ・・・どこをどうしたらどうなるかって・・・くるしいでしょ?くるしいよね?」

 「はぁぁん・・・うぁ・・・あぁぁあああ・・・も・・・もう・・・やめ・・・」

 「だーーーめ。ぐへへへへへへ・・・ほら、おっぱいから、みるく・・・いっぱいだして・・・えっちなこえ・・・いっぱいきかせてね。」

 乳首の中に入った触手の動きが激しくなって・・・

 「あぁあああああああああああっ!!!!」

 私は・・・はしたない声をあげて・・・カラダをピンと突っ張らせて・・・いやらしいミルクをとめどなく出しました・・・

 ミルクは、触手や、プロテクターにチュウチュウ吸われていきます。

 「はぅ・・・ぁぁあああ・・・やぁぁ・・・」

 「りざちゃんのみるくおいしい。りざちゃんのみるくおいしいよ。もっとのませて~~~。」

 ミルクを搾り取るように・・・あぁぁ・・・小さな私のお胸が糸に揉みしだかれてしまいます・・・ち・・・乳首の中に入り込んだ触手の動きが激しくなります・・・

 お胸だけではありません・・・全身をくまなく嬲られて・・・あぁぁ・・・博士は・・・私のカラダを知り尽くしています・・・その博士に・・・細かい触手で・・・全てを責められて・・・

 「あぁぁあ・・・うぁ・・・あぁああああああ・・・」

 もう・・・耐えられるハズなんてありませんでした・・・

 ・・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・

 「あぁ・・・あぁ・・・うぁぁ・・・」

 「あ~~~あ・・・もうみるく、でなくなっちゃった。」

 底に残った一滴を啜るように・・・ち・・・お胸の先端に入り込んだ触手が、脈を打ちました。

 「うぁ・・・あぁぁ・・・」

 「どうするの?・・・まだたたかうの?」

 「んぁ・・・うぅ・・・わたしは・・・わた・・・しは・・・わた・・・うぁ・・・わた・・・」

 「あ~~~あ・・・もう壊れちゃったあ。」

 博士はそう言うと、私のカラダを放しました。

 「うぁ・・・あぅ・・・ぁぁ・・・」

 私は・・・まだ・・・壊れてません・・・私は・・・まだ・・・

 「んはぁ・・・ぜはぁ・・・ぅぁ・・・ぅぅ・・・」

 だけど・・・声になりません・・・カラダが・・・少しも動いてくれません・・・長い間スレイブモードになって・・・苦しめられ続けたカラダと心が・・・あぁぁ・・・壊れて・・・しまったのでしょうか・・・

 「それじゃぁ・・・ぼくたちはちじょうにいくね・・・あ、そうだ!りざちゃんのがっこうの、おともだちをまずいじめよう。りざちゃんがこわれちゃったから、そのかわりにりざちゃんのおともだちであそぼうっと♪」

 わたしの・・・おともだち・・・それだけは・・・それだけは・・・

 「それだけはさせません!!!!!」

 私は立ち上がり、博士に向かって・・・

 ドゴォオオオオ!!!!

 大きな脚に、蹴り飛ばされました。

 「あがっ・・・ぐぁ・・・うあ・・・」

 あぁぁ・・・私のカラダはボールのように床を転がりました・・・

 「う・・・うぅぅ・・・」

 仰向けになった私のお胸を、博士の大きな足が踏みつけました。

 「あぁぁあああ!!!」

 「りざちゃん・・・ぼく、いいことおもいついちゃった。」

 「うぁ・・・あぁぁああ・・・」

 踏みつける力を一切緩ませないまま、博士は続けます。

 「りざちゃん・・・ねぇ、ぼくのおよめさんになってよ。」

 「うぁ・・・な・・・なにを・・・うぅ・・・」

 「りざちゃんが、およめさんになってくれたら、ぼく、りざちゃんのおともだちだけは、おそわないでおいであげる。」

 その言葉は・・・私の心を揺さぶりました・・・私が・・・お嫁さんになったら・・・皆は・・・でも・・・そんなの・・・そんなの・・・

 「よし、きめた!りざちゃんはぼくのおよめさんね!」

 自分勝手に宣言して博士は、私のエナジーコアに向けて光線を放ちました。

 「あぁぁああああああああああああああああああああああ!!!!」

 ・・・・

 「ぐへへへへへへへ・・・きれいだよ・・・りざちゃん・・・」

 博士がそう言うと、壁や天井に沢山の私の姿が映し出されました。

 大きな足に胸を踏まれ、苦しむ私の姿は、

 純白のウエディングドレス姿でした・・・

 いつかは私も・・・戦いが終わった平和な世界で・・・大人になれたら・・・この服を着て・・・素敵な誰かと・・・そんな夢を見ていました。それは叶わない夢と知っていました・・・おとぎ話の白馬の王子様と同じ・・・叶うはずのない遠い憧れ・・・それがまさか・・・こんな最悪の形で・・・それが叶ってしまうなんて・・・

 「いや・・・こんな・・・そんな・・・」

 「りざちゃんないてるの?ぐへへへへへへ・・・そんなにうれしかった?」

 「な・・・ないて・・・なんか・・・うぁあああああああ・・・」

 「そのどれすも・・・さっきまで、りざちゃんが・・・きていたやつと・・・おなじだから・・・どれすもちゃんと、りざちゃんを・・・いじめてくれるよ・・・よかったね。」

 「んぁぁあ・・・うぁぁ・・・あぁぁああああ・・・」

 純白のドレスに身を包んだ私が・・・みにくい・・・じゃなくて・・・こわい・・・じゃなくて・・・強そうな姿に変身した博士の足の下で、モゾモゾクネクネと悶え喘いでいます。

 なんて光景なのでしょうか・・・これが夢ならば、どんなに良かったでしょうか・・・

 「リザちゃん・・・リザちゃん・・・リザちゃ~~~ん!」

 私を踏むのに飽きたのか、博士は足をどかしました。私の目の前で、糸のような触手が絡まりあい、よせ集まって一つの大きな手が形作られました。
 その手が、私の頭を掴み、博士の顔の高さまで持ち上げました。

 「うう・・・ぁぁ・・・」

 何とも言えない香りがします・・・離れたくても・・・私にはどうしようもありません。

 「ぐへへへへへへへへへへ・・・はなよめさんと・・・きっす・・・きっす・・・きっすだぁ・・・」

 博士はそう言って・・・一番大きい口に私の唇を押し付けました。

 「んむ・・・うううう・・・」

 大きい舌が、私の唇を舐めまわします。そして、それは無理矢理口の中に入り込んできて・・・

 グチュグチュグチュと・・・

 あぁぁ・・・ウエディングドレスを身にまとった私のお口の中を・・・かき乱して・・・汚して・・・辱めていくのです・・・

 クチュクチュクチュクチュ・・・

 大きな舌が私のお口の中で暴れる度に・・・私はピクンピクンと反応してしまいます・・・

 こんな姿で・・・こんな責めを受けるなんて・・・私は・・・私は・・・

 「ぷはぁ・・・あぁぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 突然、私の唇は解放されました。博士の唇との間に、唾液がアーチを作っています。

 「あぁぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・あぁぁあああっ!!」

 再び私の唇は博士の口に押し付けられました。

 ピチャピチャくちゅくちゅ・・・

 また・・・舌が・・・私のお口を舐り回します・・・

 あぁぁ・・・うぁああ・・・ねっとり・・・ねっぷり・・・虐められて・・・

 純白な花嫁が・・・汚されて行きます・・・

 「はぁ・・・はぁ・・・うぁ・・・あぁぁぁ・・・」

 また唇が解放されました。

 私の頭を博士の顔に押し寄せられましたが、今度は唇はありませんでした。

 ねとぉおおおお・・・

 大きな舌が、私の首筋を舐めあげます。

 「あぁぁあああ・・・うぁああああ・・・」

 舌はしつこいくらいに、私を味わいつくすように、ベットリと唾液を擦り付けながら、首筋をねぶっていきます。

 「んぁ・・・あぁぁ・・・あぁああ・・・」

 そこに愛はありません・・・私を汚し苦しめようという・・・歪んだ欲望だけなのです・・・それなのに・・・私はされるがままに・・・その唇を受け続けました・・・

 「はぁん・・・ひぁ・・・あぁぁ・・・」

 舌は下がってきて・・・まるでブローチのように胸元を飾る、ハート形のエナジーコアを舐め始めました。

 「んくっ・・んあ・・・あぁぁああ・・・」

 ベロベロベロベロ・・・

 敏感なエナジーコアを舐められる度に、私のカラダは激しく震えてしまいます。声が出てしまいます。

 「あぁぁああ・・・んあぁあああん・・・」

 私は・・・必死に力を振り絞って・・・博士の・・・肉塊のような頭をエナジーコアに押し付けました。

 ブチュウウウウウウ!!!

 博士はいい気になったのか、エナジーコアをしゃぶり嘗め回し、牙でカリカリと甘噛みをしながら責め立てます。

 「んくっ・・・ぁぁあああ・・・ひぁあああ・・・」

 ・・・私は博士に・・・どれほどの責め苦を受けたでしょう・・・怪人さん達との戦い・・・スレイブモードによる敗北・・・そして・・・この地下基地で受けた・・・地獄のような日々・・・それでも・・・私には・・・博士に対する怒りは・・・不思議なほど沸いていませんでした・・・私を呼ぶあの・・・気持ち悪い・・・あぁもう・・・今だから言います・・・あの気持ち悪い声を思い返すと・・・怒りよりも・・・憐れみのような・・・悲しみのような・・・そんな感情が胸を占めるのです。

 私は博士の頭を、一度だけ優しく撫でてあげました。

 お休みなさい、シラサギ博士。私と一緒に逝きましょう・・・

 エナジーコアが唸りをあげます。私は強く博士の頭を押し付けました。

 エナジーを・・・いえ・・・私の魂を燃やして・・・暴走させて・・・命と引き換えに大爆発を起こす・・・

 それが・・・私の最期の技・・・最期の仕事です・・・

 「ファイナルドライブ!!!!!!」

 私のカラダが・・・熱を帯びて・・・そして・・・激しく発光し始めました・・・

 全てが・・・光に・・

 包まれ・・・


 ドス!


 激しい痛みが、エナジーコアを貫きました。

 「あぁあああああああああああああ!!!!!」

 暴走していた全てが止まりました・・・残ったのは・・・全身を襲う激しい痛みと脱力感・・・そして絶望と無力感でした・・・

 私の姿は・・・いつものジャスティアンの姿に戻っていました。そんな私の頭を、痩せて筋張った手が掴んでいました。

 白髪交じりの無精ひげを生やした初老の男性が、槍のように尖らせた舌をエナジーコアに突き刺していました・・・シラサギ博士は・・・コアから舌を引き抜くと、私の目をギロっと睨みながら、

 「どうするかと期待していたのだが・・・命を捨てての自爆攻撃とは、存外に君も凡庸だったのだな。」

 冷たくそう言い放ちました。

 バリン!私の後ろで何かが割れたような音がして、むわっと嫌な臭いが立ち込めてきました。

 「うあ・・・あぁぁああああ・・・私は・・・まだ・・・まけては・・・まけては・・・」

 力なくそう呟く私に、

 「もういい・・・飽きた。」

 その言葉と共に、私のカラダは投げ捨てられて・・・

 ドボン・・・

 エネラルド色にボウッと光る液体の中に沈みゆく私に・・・あぁぁ・・・得体の知れないナニカが絡みついてくるのでした・・・

 次回・最終回へ続く

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