殻の王国制作エピソード~②キャラデザイン 其の三
キャラデザインの中でも特にこだわってデザインしたのが、魔王のデザインです。
魔王アモン:ヤマザキミコ
この悪魔たちのデザインですが、現代の悪魔たちの容姿に大きな影響を与えたとされる1800年頃に発行された「地獄の辞典」の挿絵や、悪魔の前身とされる神の図像を基に、そのイメージをできるだけ崩さず、且つカッコよくすることをコンセプトに制作しました。
魔王アモン/地獄の辞典:(著) コラン・ド・プランシー/(挿絵) ルイ・ル・ブルトン
しかし、そこには既に先駆者がいました。
そう、女神転生の悪魔デザインを担当した金子一馬氏です。
著名な悪魔の最古の描写を追っていくと地獄の辞典の挿絵にたどり着き、多くの悪魔が金子氏によって、そのイメージを崩さず、且つカッコよく描かれています。
(ルキフグスは世界妖怪図鑑から)
魔王ベルゼブブ:地獄の辞典/金子一馬(女神転生)
魔王ベルフェゴール:地獄の辞典/金子一馬(女神転生)
魔王ルキフグス:世界妖怪図鑑/金子一馬(女神転生)
つまり、悪魔の最古の描写のイメージをできるだけ崩さず、且つカッコよく、さらに金子氏のデザインと被らないような新しいデザインに制作しなければならないのです。
これはなかなかどうして難題でした。
ですが、そこは絵師さんたちが持ち前の画力をもって、私の杞憂を吹っ飛ばしてくれました。
魔王ルキフグス:大奥義書/ヤマザキミコ
魔王ゴモリー:地獄の辞典/ヤマザキミコ
試行錯誤の結果、古めかしいけどカッコイイ感じのコンセプトに合った魔王のデザインになったと思います。
キャラデザイン 其の四に続く