(ツクールMV)とりあえず作ってみた銭湯マップ最新版
ところでCi-enって、このように多くの方にとって無意味な記事を毎日のように追加していいものなのでしょうか…。こうして自分の言葉で自由に文章を書くのが久々に楽しく感じているのでできれば続けたかったのですが、おそらく他の、もっと目立って支援を受けたい方の迷惑になっていると思いますし、Ci-enというサービスの利益に全く貢献していないので自重しなければなりません。
私の個人的な利益や精神的な快楽のための活動が、他の方の害になってはいけないのです。例えばノウハウの公開などはそれを公共の利益と考える方はいらっしゃると思いますが、それを誰でも使えるようになることによって自分の利益が毀損されると考える方もいらっしゃいます。もちろん私個人としては全面的に前者側の考えです。しかし一般的な行動規範としてどちらを優先するべきなのか、私は判断することができません。
とりあえず、今日の分まではせっかく書いたものですので、本当に申し訳ないのですができればご容赦いただきたいと思います。何とぞ。
この調子でやれるのが最後だと思うととても悲しいですが、気を取り直して……
前回掲載した銭湯の最新版動画
(音量注意)
ストーリー的なものは全く実装しておらず、ただマップを作ってみただけという状態です。トイレがこの位置にあるのは三久ら木商会さんリスペクト、男湯と女湯があそこで繋がってるのはあぶらそば日和さんリスペクトということで。w
使用しているマップチップについて
横方向の収納やテレビ&テレビ台、それからマッサージ機のマップチップはSAKANに付属の素材を使っています。
標準素材を独自に加工した素材についてはファイルを2点置いときますので、RPGツクールMVの正規ユーザであり、このCi-enをフォローあるいは無料プラン以上のご支援をされている方は、RPGツクールMVのユーザーゲーム内に限りご自由にお使いください。クレジット等は不要です。
solfa_noren.png (21.83kB)
ダウンロード 左から、男&女ののれん、めっちゃ細かいんですけど引き戸を滑らせるレールみたいな部分、そしてさらに細かいんですけど、番台の上面に使っているのが標準タイルセットの SF_Inside_A4.png
に含まれているチップで、その暗い部分にキャラクターが入っている表現として足の部分を隠すための横棒を設置しています。その横棒チップです。w
!SF_Door3.png (30.95kB)
ダウンロード こちらは引き戸。ついでに、標準ドア素材である !SF_Door1.png
に片側しか入っていない扉を適当に左右反転したものも入れておきます。ご査収ください。
ドアのイベントについて
話が横道に逸れますが、同人RPGを買いあさっていると、このような「同じマップの中で開いたり閉じたりスルーしたりするドア」がうまく実装できていないものがたまに見受けられます。そのような作品でも本当はうまくやりたかったんだろうと推測されるので、該当する作者の方に見ていただく機会があるかどうかはわかりませんが、イベントコマンドの例を貼っておきます。
ウェイトのフレーム数や、「移動ルートの設定」コマンドにある「完了までウェイト」にチェックを入れるかどうか等はお好みで。この例では、極力プレイヤーを待たせたくない(自分が遊ぶとき待ちたくない)ので2フレームとかそういう小さな数にしており、閉じるときの完了ウェイトは適用していません。(扉が完全に閉じる前に、プレイヤーは動き出すことができます)
なお引き戸のSEは、ぜんぜん別の目的で作られたと思われる標準SEを流用しています。ここで活躍しているのが「ピッチ」という設定です。この数値が簡単にいじれるインターフェースと、それからSE演奏自体が「移動ルートの設定」の中の項目として存在するのは本当に素晴らしい。よく練られた設計だと感じます。
ぶるぶる震えるマッサージ機について
で、やっと今回の本題でござる。このマッサージ機に飛び乗ってぶるぶる震えたらくだらねえな、と思って勢いで作ってみたのですが、この処理がなかなかめんどくさい。
まず、左右にぶるぶる震えるのは「移動ルートの設定」のスクリプトでキャラクターの今いるマスを表す this._x
という変数に、ごく小さな数(0.02とか)を足したり引いたりすることで実現しています。しかしそうすると終了時のキー入力の受付がうまくいかない(おそらくプレイヤーのいる位置が整数でないため、整数の位置にある終了イベントにキー入力が渡されない)。なので、プレイヤーはいったん透明化して、同じ姿をした別のイベントに震えてもらっています。w
キャラクターの画像ってぜったいどこかでオフセット的に、基準点から(x,y)に何ピクセルかズレたところに表示してると思うんですよね。しかしコアスクリプトをしばらく眺めてもその計算式がどこに書かれているかわかりませんでした。それがわかればもっと簡単にやれるはずなんですが…。「キャラクターは通常、上方向に6ピクセルだけズレて表示される」というのを最初の手がかりとして追ったのがいけなかったのかも。
ビリビリSEは標準の「Paralyze1」(90, 70, 0)です。ここでもピッチ(今回は70)が大活躍しつつ、麻痺の音を使っているのが自分的にツボです。
で、肝心の「マッサージ機の上にいる、プレイヤーと同じ姿をしたイベント」も震えていてxの値が整数でないので、透明化したプレイヤーはさっきとは逆の理由でこのイベントにキー入力を渡すことができません。同じ場所に複数のイベントを設置(何かのタイミングで別の場所で作ったイベントをこの場所に移動)すればうまくいくかもしれませんが、それはそれでまた別のめんどくささがあるので、透明化したプレイヤーは1マス上にずれてもらい、そこでイベント終了のトリガーを引こうと考えました。
しかしそうすると、見た目のキャラクターが動いていないにも関わらず、マップが1マス分上にスクロールしてしまいます。それを防止するために、マンカインド様制作のマップスクロールを固定するプラグインを入れており……
……うん。根本的に、もっと簡単に実現する方法を考えるべきです。この機構はボツにして、何か思いついたらまた作りましょう。ぱっと思い至るところでは、震えるアニメをドア画像みたいに歩行キャラクターの向いている方向で表現する、あるいは足踏みアニメとして作って足踏み頻度を変える、あたりが現実的じゃないかな?
こういう試行錯誤も楽しいです
露李鈴氏がsol-fa-softの作品として「ぼくらの露出ゲーム2」を作っているとき、彼はRPGツクールMVでの制作を「毎日遊んでるみたいで楽しい」と表現していました。そのときの私は「まさか、ものを作るという作業が苦しくないわけがない」と思って全く信じていなかったのですが、その後ツクールの仕組みや制作理念を理解し、極端にオープンなコミュニティ、プラグイン作家さんやドット絵職人さんたちの温厚さw などを目にして、それから自分で実際にツールを触ってみると確かに、レゴで遊んだり、電子回路で遊んだり、プログラミングで遊んだりするのと似た感覚があるのがわかります。
特にこういう「マッサージ機に乗るとぶるぶる震える」みたいな無意味でばかばかしくてくだらない仕組みの実装がうまくいくとひとりでひたすらニヤニヤしてしまうんですよね。実際にこれが作品に組み込まれたときに喜んでくれるユーザがいったい何人いるのか(それともひとりもいないのか)はわかりませんが、この自己満足感が作品の完成に少しでも寄与することがあるのならば、価値はものすごく大きいということになります。何せ、作品が完成することが何よりも優先されるべき一番大事なことですから。
今回の試行錯誤も、次の「楽しい実装」の糧になることでしょう。また、こうやって回り道するのも楽しいことだし、もっと簡単な解決方法を思いついてその効率化を誇らしく思うのも嬉しいことです。RPGツクールは、少しの創作意欲と好奇心さえあればこれを比較的簡単に味わえるようにできていると思います。
……と、こんなことを書いている間にも、新しいプラグインのアイデアが。まず同じ機能のプラグインが既に公開されていないか探して、コアスクリプトを読まなきゃ。