sol-fa-soft 2021/03/14 23:59

近況など

 やっっと確定申告関係の作業も一段落したので、その間に発売した新作の紹介とかをCi-enに書かなきゃなあー⋯⋯と思ったら、その前のあさろり2についても書いてないじゃないの。最近ほんと消息不明で申し訳ない。なんか何をやっても怒られる気がして(誰に?)何も手に着かない感じがします。社会情勢みたいなのも関係していると思います。どこ見ても何かとみんな怒ってますよね⋯。

 というわけで記事を書いていない間に発売した2作品です。どちらも予定よりかなり遅れてしまったのですが、特に野球拳の方は半年以上かかってしまって⋯。色んな人にごめんなさいという感じでした。


『あさろり2』 https://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ306788.html

 絵担当はご存じあにゃんこさん。往年の名作(?)の続編(ストーリー的に連続はしていませんが、ナンバリングとして)ということで、はりきってやっていただきました。全体的にいつになく可愛らしい出来となっています。


『野球拳でパコパコ罰ゲーム~クラスメイトの番頭さん~』 https://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ319530.html

 こちらの絵は、かねてからゲームの絵を描いてもらいたいと考えていたPLEIADES☆FORTUNE蟹山ゆうすけさんです。野球拳シリーズとしては4作目になります。同じクラスの女子と男湯で~というのは過去にも(作品内の一部のシチュエーションとして)やったことがありますが、いつでも何度でもやりたい題材でありまして、今後も取り扱うことがあると思います。

 ひとまずそんな感じで。よろしくお願いします~。

 と言いつつ、これから我々はどんなものを作ればいいのか、どんなものを作るべきなのか、どんなものを作りたいのか⋯⋯近頃、存在意義的な見地からも全然先が見据えられずとても困惑しているところです。こんなことここに書いてもどうにもならんのですが、何かいいやり方はないものか⋯。

むかしばなし(2)

前回:https://ci-en.dlsite.com/creator/1734/article/210281

 価格自由というのをご存じでしょうか。

 ある商品に対して、消費者が自由に価格を決めて、その金額を支払うことができるというサービスだそうです。これを作った人へのインタビューかなんかを見たことがあるのですが、「性善説」というキーワードを強調されていて、頭のいい人がこういうのを考えても結局そこらへんに行き着くんだなと嬉しくなった次第。

 昔話に戻りましょう。2005年、sol-fa-softを始めて3年目の頃です。これからDL同人業界に必要なのは、作品を「とりあえず無料で配布する」ことだと強く感じていました。モバゲーやGREE等の基本無料(+課金)ゲーがもてはやされていた当時、いずれエロメディアにも大きな企業が参入してきて、同じビジネスモデルを使って全てをかっさらっていくのではないか。そんな強烈な危機感があったのです。

 また当時、「作品の売れ行きがランキングに支配される」という状況が徐々に始まりつつありました。それから一部のショップにおいては社会情勢を鑑みて過激と思われる作品や、現実に起こった事件を想像させるような内容の作品が販売停止になるといったこともちょくちょくあって、このままではなし崩し的に「ショップ(あるいは決済関係の会社?)が全てを支配する」業界になってしまうのではないかという危惧がありました。それはある程度は仕方ないと思うし、ある程度は必要だとも思います。しかし業界内に絶対的な強者をたったひとつ作ってしまうのはとても不健全で、そのような存在は業界の寿命を縮める大きな要因になり得ます。我々サークルは、我々自身のためだけではなくショップやユーザのためにもそれに対抗できるような手段、あるいは精神的な逃げ道のようなものを持っておき、それがどんなにささやかなものでもいいから、いつでも行使できるようにしておくべきです。

 というわけで実際にそのような「販売方法」を企画し、制作・実施することにしました。具体的には、作品本体を無料で配布し 遊んだ後にユーザが価格を決めて、その金額を支払ってもらう という形態です。

 配布はサークルのウェブサイトで行うほか、各種ミラーサイトの皆さん(インターネット黎明期から有志の方々によって運営されている、ダウンロード負荷の分散を請け負っているサイト群。世界中の回線が今とは比較にならないくらい貧弱だった頃、商業エロゲーの体験版のような巨大なファイルを配布したいメーカは彼らにお願いしてミラーを設置してもらうのが常でした。現在それらのサイトは軒並みドメインがなくなっていたり更新停止していたりのようですが、こころんにあるみらーさんはまだやってらっしゃいますね!!!! すごい!)にお願いすることにしました。ミラーの依頼申請はそれぞれのサイトにおいて簡単にできるようになっていたり、メールを1本送るだけだったりするので誰でも同じ方法で配布を行えるはずです。

 支払方法は銀行振込、郵便振替(当時はまだゆうちょ銀行はありませんでした)、ショップ支払(デジケットさんには今でも置いてもらってます)、即売会での直接支払(募金みたいな形式です)など、複数の方法を用意しました。振込口座などで本名を晒すのは抵抗のある方もいるかもしれませんが、サークル名で郵便振替口座を作るのも可能と聞きますし、少なくともこのうちのどれかひとつくらいは誰でも真似することができるでしょう。また、この方式の認知度が上がればこの方法の決済を積極的に引き受けてくださるショップも現れるかもしれません。

 ……といった感じで、誰でも同じ方法で作品を流通させることができる という点を強く意識しました。当時ネットには書かなかったかもしれませんが、自分ではこれをやや茶化し気味に 性善説ウェア と呼び、税理士さんとかにはそのように説明しています。以前からパソコン通信などでは「フリーウェア」と「シェアウェア」の中間的な概念として「カンパウェア」というものがあり、その中には全く同じ形態(ユーザが価格を決める)があったので全く自分のオリジナルというわけではありませんが、この方法がずいぶんと斬新に感じた方もいらっしゃったようです。

 そしてこれは基本無料だからといってそれに甘えた作りをしていては意味がない。比較的キャッチーな題材を用意し、いつもより大きなボリューム感を目指して制作を行いました。なにしろ、遊んだ人が お金を払わざるを得ない と感じるくらいのものを作らなければお話になりません。ある意味、クリエイタとユーザの真剣勝負。作り手として最も誠実に制作ができる形態はこれなのではないかと今でも思います。

 それにしたって実際のところ、無料で手に入れたものに対してわざわざお金を払う人なんてそれほど多くはなかろうとも考えていて、むしろ「主に見込むのは広告効果で、すぐに結果が出なくても仕方ない」というくらいの気持ちでいたのですが――

 って、販売形態の説明をするだけでこんな分量に…。長くなったのでつづく!

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 以上の原稿、ずいぶん前に書くだけ書いてはいたのですがなんか辛くて1年も放置してしまいました。まだ本題に入ってないのに。w  次はわりとすぐに書いてすぐに掲載したいと考えてはいるのですが果たして。

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