fume 2019/08/15 22:46

音声作品の軌道修正を考えてみる。


音声作品の新作、「奪われたシラユキの肉体」が発売されました。
現在3作品発表しておりますが予想よりも売上が伸びていないので
それを考察し、今後の作品向上の方向性を模索していきたいと思います。

音声作品の当初の目標とは

・最低でも経費分の回収(売上が集中する1ヶ月以内)
・経費分の2倍の売上を達成(およそ3ヶ月を目処とする)

上記2点が目標です。

現在3作品発表しておりますが
一部達成できたのは「ぴっちりキャットとド変態SEX!」のみとなります。
(経費分2倍の売上はまだ達成していない)

「ガラスの王女クリスタ」は発売25日で65本程
「奪われたシラユキの肉体」は本日50本程となります。
クリスタは1ヶ月で経費回収はほぼ不可能、シラユキは初動が50本ほどだと1ヶ月間の売上は100本~150本程と推測することができます。(初動で予想するのは難しいですが個人的にはあまり好感触ではありませんでした。)


1作品における経費は12万~15万ほどとなります。
スタジオ代3万~
出演料5万~
交通費2万~
シナリオ代 1万5千~

1作品の単価が1000円とすると卸値は600円。
経費15万、卸値600円の場合、大体250本で経費分は回収できることになります。

作品制作を行う場合、特に経費がかかるものに関しては最優先で回収することを目標としております。以前にレジンキットの在庫や同人誌の在庫を抱えましたが、その在庫分の経費が徐々にモチベーションを削り、ストレスとなったからです。

他のジャンルで大きな売上を上げているので新たなジャンルに投資、最初は赤字でも多めに見るというのも大切。しかし、まず最初に達成すべき目標は経費の回収が一つの目処になるでしょう。

まずは「経費分の2倍の売上」という目標は取りやめ、経費回収という部分のみに重点を置いていきます。

音声作品市場の動向

需要よりも供給数がかなり多いです。お気に入り登録数と販売数を見るとわかります。お気に入りはかなり数字が入っているのに販売数が少ない、そんな作品がとても多いです。CG作品の市場から見ればレッドオーシャンだなと感じました。個性を出すため、3作品とも練りに練りましたが(それでもクリスタは王道なのかも)全て予想を下回りました。完全に音声作品のセンターピンを掴み損ねた状態です。

(今後制作する音声作品の方針という記事を前に書いたので、今後はそういった作品を制作していきたいと思います。)

今までの作品の何が悪かったのかを分析してみる

今まで発表した作品の何がいけなかったのか、客観的に分析する必要がありそうです。

3作品とも、とても素晴らしい作品です。
キャット、クリスタ、シラユキ。好きな部分が沢山あります。
しかしそれは売上にほとんど貢献しませんでした。

ここではあくまで売上を伸ばすのに向かない要素を分析してみたいと思います。
また、経費回収したキャットと経費回収できないクリスタ、シラユキで差があります。ここを見ていきましょう


・fume製か、協力者つきか
ぴっちりキャットは声優さんとスタジオさん以外、全て私が制作いたしました。企画、シナリオ、イラスト、音編、パッケージング。

大してクリスタとシラユキは協力者様に部分的に外注を行っております。シナリオやジャケットイラスト(クリスタ)。

fume製の場合、私の負担が大きくなりますが、煙屋のブランドとしてなりたっていたのでは?と感じます。飲み会の席でも貴重なご助言を頂きました。たいして外注を行うことによってレバレッジをきかせることができ、作品を素早く展開することが出来ます。

当初は作品を手早く展開したいと感じておりましたが、経費回収の目標を達成したいのもあるため、今後暫くはfume製(煙屋製)としていきたいと思います。
(ただし、既にスタジオ収録を頼んでしまった4作品はその限りではない。)


・リアルかアニメか
ここも音声作品で重要になってくるところです。3作品ともアニメ系の演技で声をお願いしたので、売上が見込めるリアル寄りになっていない=主な敗因と考える事ができます。ただ、キャットとクリスタ、シラユキの間でも境界線があったのでは?と感じております。
おとぎ話がネックだったと感じております。おとぎ話の話のアレンジは個人的におもしろいなと感じて採用したのですが、おとぎ話は皆が知っている物語。配役、キャラがガッチリきまったシナリオ=アニメよりという関連付けもできます。何よりも聞き手が王子となってしまうのも厳しいのかもしれません。王子というだけで、聞き手を制限する要素を取り入れてしまうためです。

やはり、どの傾向の作品が売れるのかを分析するため、リアル寄りの作品を一つ発表しなければなりません。こちらは「まお」の売上をみて判断していきたいと思います。


そもそもランキングにのらない、同日発売の中で下
これがほとんど全てともいえます。
ランキングにのる=自動的に集客=売上が伸び続ける。
広告のない作品は埋もれていきます。特に需要が多い音声作品の中では間違いなく言い切れます。

本日発売のシラユキは同日発売の音声作品の中でほぼ下の販売数となっておりました。
これは事実として深く刻んでおかなければなりません。
同日発売の作品を拝見してみると視聴時間がとても長いものや、作品内容が凝っているもの、逆に紹介ページが簡素すぎるのに売れているものなど多種多様でした。

負け癖がつくのもよろしくありません。いつも低迷している作品を出し続けると
音声作品の常連さんから見向きもされなくなります。舐められる状態です。
この状態になった場合、新規で参入して売上を伸ばすよりもも難易度が跳ね上がります。対策として

・別サークル(DLsiteのサークル追加)で作品を出してみる。
・大手の音声作品作家に外注をお願いしてみる。
・価格破壊(100円)で一時的にでもいいからランキングにのる。

上記3点が考えられます。また、売上が低迷した影響が他のジャンル(CG,およびゲーム)にも及んだ場合、私は低迷したジャンルは一度公開停止にしてその影響を徹底的に除去するべきだと考えます。



まずはランキングに食い込むように精進したいと思います。
ただし、ランキングに食い込むためにセールを行う、というのはあまり良い手とは言えません。今回新作販売の際に割引セールを組み込んでみましたが、やはり自分には合わない事がわかりました。これは次の記事に書いていきたいと思います。


長くなりましたので、今回はここまでにしたいと思います。
次の記事の内容は

・大量同時進行の代償~完全なトライ&エラーが効かない状態~

 →既に4作品がスタジオ収録決定済み、1作品は音編済み
 →この5作品の経費を回収したいのでパズルをしてみる。
 →価格競争は短期的にはサヤをとれるかもしれないが、長期的には消耗するだけ

となります。




煙屋の音声作品


ぴっちりキャットとド変態SEX!


ガラスの王女クリスタ


奪われたシラユキの肉体

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