ゲームが面白くなってくれない
新作のアルファ開発ができてきた
新作のアルファ版を作り始めて3ヶ月ほどが経過しました。
現状、各要素の基本実装は完了していて、あとはデータ入力をしていけばゲームになる状態でした。
ただ、「ここからデータをひたすら打ち込んで面白いゲームになるか?」というのを考えたとき、正直厳しいなと感じている状態です。
そこで、ちゃんと面白くできる企画を考え直すことにしました。
以下、それぞれ実装した機能についての紹介と振り返りです。
バトル
バトル画面です。面白さの根幹を担う部分なのでアルファといえど結構コストをかけて作り込んでいます。
まあまあ手触りよく作れていましたね。
基本仕様
- 二匹の妖精を編成してバトルに挑み、手札のカードを渡していき、キャラごとに決められた条件を満たすと攻撃
- カードを渡すルールはフェアリティア準拠で、「前と違う色、かつ同じか大きい数字」を出せる
- 敵を全部倒したらクリア
- 敵を倒すと追加1ドロー、ジャストキルで2ドロー
良かったところ
- 基本ルールはまあまあ面白い、ジャストキルを狙えるように調整する遊びが楽しい
- 二人のシナジーを考えて編成する遊びが成り立っていた
よくないところ
総じて今はいいけど 発展性がない 、というのが問題点でした。
- ゲームの気持ちよさが「敵を倒すと1ドロー、ジャストキルで2ドロー」の仕様に完全に依存している
- ここが気持ちよすぎて、基本的に雑魚をバッタバッタ薙ぎ倒すゲーム体験以外が提供できない
- クイーンズはカードゲームのルールとクリア目標の両方を変え続けて新鮮な遊び味にすることができていたが、この仕様で進めると「何をやっても最終的には結局雑魚を散らすゲーム」に見えてしまう
- 雑魚を散らすゲーム性が悪いわけでは決してないが、3食ずっとカレーだと飽きるのでこれをメインに進めるのは危険
- カードを積むルールがキャラによって変化しないので、プレイの目的も変化しにくい
- 選択肢を提供することはできているが、どういう手札が来たら嬉しいかは常に一緒
- プレイの体感がキャラを変更しても変わらないので、前述した「何をやっても結局雑魚を散らしているだけ」の印象を加速させている
ワールドマップ
難産だった......こういう画面です。
基本仕様
マップをくまなく探索して、見つけたイベントをつついて随時寄り道しつつ、世界の果てを目指そう!という遊びを目指していました...が、それがうまく実現できていない状態です。
- 準フリーシナリオの探索型RPG
- マップ上の明るいマスを1個選んで、「探索」をすると周辺の敵と雑魚戦
- 雑魚戦に勝利すると、クリア評価に応じた距離の周囲のマスが探索済みになる
- マップ上には色々なシンボルがあり、それぞれ色々なことが起こる
- スキットを再生するとか
- 討伐対象の強敵とか
- メインストーリーが進行するとか
- 宝箱からアイテムがもらえたりとか
良かったところ
- ぱっと見のビジュアルがちょっと楽しそう
よくないところ
- おもしろくない
- 厳密にはおもしろくする余地はあると思うが、相当に高レベルなセンスと作り込みが必須
- 3Dのオープンワールドゲーを参考にでっかいランドマークを立ててそっちに誘導していくとか、その誘導の過程に魅力的な寄り道を複数提供してどっちにいくか迷わせるとか、そういった繊細なレベルデザインがされていないと「狭いマップでバトルしたら3歩進めるようになった」みたいな体感になる
- 歩き回るのが楽しいマップのグラフィック的な作り込み、その作り込んだマップにひたすらコンテンツを配置していく作り込み、どちらも相当な作業量を要求されてしまい、完成がかなり遠くなってしまう
- ツクールのマップをちゃんと作れる人はすごいや……
スキット(会話シーン)
基本仕様
- 3キャラまで、指定の場所に配置して会話劇を作れる
- ステートレス設計で、バックログとかでなく任意に遡れる
良かったところ
- かわいい
- データ入力のコストがそこまで高くない。クイーンズよりはややこしいけど全然許容範囲
ちなみにデータ構造はこんな感じです。これをgoogle spreadsheetのAPI経由でダウンロードし、JSONに整形してゲーム内で読み込んでいます。
よくなかったところ
- 特にない。文句なし
総合的に見て、このままやって面白いゲームになる気がしないので方針を修正してアルファ2の開発に入ります。
アルファ2
バトルとワールドマップ部分がこのままだと面白くなりきらないので、仕様を調整してもう一回作り直してみます。
- バトル
- 「敵を倒したらドロー」をやめる
- 面白さをこれに頼ると敵を倒すことを中心とした設計に全て縛られるので、やめる
- ドローは勝利に近づく小さな成功としての報酬として機能しているが、もっと様々な方法で提供した方がキャラクターの設計を広げられる
- カードを積む方法をキャラクター毎に個別に設計する
- このキャラは偶数が好き、このキャラは一回特定の色を置いたらずっと同じ色しか食べない…このキャラは大きい数字だけ食わせると強い…
- ここをキャラの個性表現に使い、カードゲームとしての触り心地がキャラによって大幅に変わる体験を作る
- 「敵を倒したらドロー」をやめる
- ワールドマップ
- マップ遊びはオミット
- UIこれから考えるけど、基本的には面クリア型の設計にしつつ、可能な限り世界の広がりを感じられるような作りにする
ということで、全体的な方針転換をした上でちゃんと面白くなりそうかを改めて検証してみます。
次の振り返りタイミングでは面白くなってるといいなぁ...! 次回更新は4/13(日)予定です。