【全体公開】本名を明かさずに報酬を受け取れる銀行口座の作り方(21/2/15追記)

昨日こちらのツイートを投稿しました。

https://twitter.com/oOYuKiKoOo/status/1360507018738454529

 予想以上に反応があったので、本名を明かさずに報酬を受け取れる銀行口座の作り方をまとめていきたいと思います。

 実際に私は今年の1月にこの方法で屋号のみの口座を開設しました。
 他にも色々と手段はあるかもしれませんが、今回はその一例として、ゆうちょ銀行で振替口座を開設するまでの流れを解説していきます。

はじめに

 まずはじめに、口座と言えば『総合口座(普通預金)』ですが、今回開設するのは『振替口座(当座預金)』であることをご承知ください。

 振替口座の詳細についてはこちらをご覧ください⇒振替口座/ゆうちょ銀行

 記事のタイトルにある『報酬の受け取り』は、上サイトの振替(口座間の送金)→電信振替に当てはまります。
 電信振替の詳細はこちらをご覧ください⇒電信振替

 私なりに要約してまとめてみます。

 【○ 支払元(依頼者)ゆうちょダイレクト等ネット上で送金できる環境があれば最適
 振替口座にはキャッシュカードと通帳がないため、支払元がネット上で送金できる環境を持っていれば問題なく送金できます。

 【× ATMから送金ができない
 ATMから振替口座への送金はできません。
 支払い元がネット上での送金方法が採れない場合には、最寄りのゆうちょ銀行または郵便局の窓口で送金する必要があります。

ネット送金が主流になった今ではあまりないかもしれませんが、

 【△ 振替口座とは別に総合口座も持っていないと面倒くさい
 振替口座を開設するとき、払い出しと払い込みを行う支店をひとつだけ指定できます。
 自分が振替口座から別の口座へ送金する、または振替口座から現金を下ろすときにはこの指定した銀行でしか行えません。

 このため、振替口座とは別に総合口座をゆうちょで開設しておくと便利です。

 私のパターンを例に挙げますが、ゆうちょ銀行の口座を3つ持ち、以下のように使い分けるのがベストです。支払元からのお金の流れと合わせて図にしました。

 ○ 支払元(クライアント)
 │
 ↓
 ① 振替口座
 │
 ├→ ② 総合口座(事業用・屋号+本名名義)
 │
 └→ ③ 総合口座(個人用・本名名義)

① … 報酬の受取だけに使用。この口座で②③以外への送金は行わない。
    月末に一ヶ月分の残高を②③に送金。

② … 外注・機材の購入など事業に関わる支払いに使用。

③ … プライベートの買い物の支払いに使用。

 近隣にゆうちょ銀行があれば手軽に下ろしに行けるので、他銀行をメインに使用していても問題ないですが、行くには遠い・近くにあっても行くのが面倒という方は、振替口座と合わせて総合口座をひとつないしふたつ開設することをオススメします。

 以上を踏まえた上で、振替口座を開設する手順を解説していきます。

手順1-1 屋号を税務署に届け出る

 屋号のみの口座を開設するにあたり、口座の名義にしたいペンネームまたはサークル名を屋号とした『開業届』を、税務署に提出している必要があります。
 この開業届は青色申告の申請時に必要になる書類ですが、白色申告の場合でも提出可能です。

手順1-2 税務署が押印した開業届の控えを用意する

 提出した際には、控えに『税務署受付印』をもらってください。
 すでに開業届を提出済みで控えに税務署の押印がない方は、開業届の再提出で受付印を押してもらえます。
 新しい開業届を持って管轄の税務署に行きましょう。
 私自身、この方法で受付印のある開業届の控えを用意しました。

手順2 その他必要なもの用意する

 税務署受付印のある開業届の控えが用意できたら、次に以下のものを揃えます。

1,印鑑(必須)
 口座に登録する印鑑です。私は本名のものを用意しました。
 屋号の印鑑が登録できるか否かは未確認です。
 登録印鑑は他者に知られるものではないので、本名で問題ないかと思います。

2,本人確認書類(必須)
 運転免許証・パスポート・マイナンバーカードなど顔写真付きの公的書類をひとつ用意しましょう。
 顔写真なしの書類のみだと少しややこしいようです。
 詳細はこちらをご確認ください⇒([口座開設時の本人確認書類/ゆうちょ銀行]https://www.jp-bank.japanpost.jp/tetuzuki/honnin/tzk_hn_kaisetu.html))
 私はマイナンバーカードのみで問題ありませんでした。

3,あったらいいかも
 私は『開業届の控え』『印鑑』『本人確認書類』の3点だけで口座を開設できましたが、屋号を掲げて事業を展開していることの証明になるものの提示を求められる場合があるようです。
 万が一に備えて、『屋号が書かれた名刺』や『屋号が入ったWEBページを印刷したもの』を持って行くといいでしょう。

 私の場合、活動ジャンルが成人向けメインなので、一般の方では目を疑うワードを列挙することになりますが、背に腹はかえられないので自サイトの『WORKS』を印刷して持って行きました。
 結局のところ提出することはなかったので、求められる可能性は低いかもしれません。(二度手間にならないよう持って行った方が無難です)

手順3 ゆうちょ銀行に行く

 上記で挙げたものを一通り携えたら、最寄りのゆうちょ銀行へ行きましょう。
 銀行に入ったところで用件を聞かれるので「屋号の振替口座を開設したい」と伝えます。
 あとは銀行員さんが用意してくれた書類に、説明された通り記載していけばOKです。

 ひとつ注意として、口座名義が屋号のみになるため、ゆうちょ銀行から届く郵便物の宛名も屋号のみとなります。
 アパートやマンションなど集合住宅に住んでいる場合届かない可能性があるため、住所の最後に『○○方』と本名を記載しておきましょう。

手順4 口座開設のお知らせを待つ

 銀行での手続きが終わると、2週間以内に『振替口座開設』の書類が届きます。
 口座記号番号と名義が記載されているので、これで初めて口座の使用を開始できます。
 銀行で控えをもらった際に記号番号を教えてもらえますが、審査を通して開設となるため、書類が届くまでは使用せず待機していましょう。

 ここから『ゆうちょダイレクト』の申請を行いまましょう。銀行で手続きした際にゆうちょダイレクトに登録するか聞かれますので、書類と一緒に申請の案内が同梱されています。

手順5 ゆうちょダイレクトに登録する

 『ゆうちょダイレクト』は、ネット上で送金する無料サービスです。
 土日祝日を問わず24時間利用でき、ゆうちょ銀行間の送金月5回まで無料です。
 
 『はじめに』で説明した通り、銀行へ行く手間を省くために必ず登録しておきましょう。

 申請については郵送で届いた書類に必要事項を記入して送り返すだけです。
 詳細をご覧ください⇒ゆうちょダイレクトのお申し込み/ゆうちょ銀行

余談 ゆうちょダイレクト+

 振替口座と合わせて総合口座も新設した方へ、通帳を発行しない無通帳型総合口座 「ゆうちょダイレクト+」をオススメします。
 記帳の手間がなく、ネット上で最大15ヶ月さかのぼって入出金明細を確認できます。
 詳細はこちらをご覧ください⇒ゆうちょダイレクト+について/ゆうちょ銀行

 ※振替口座はゆうちょダイレクト+に対応していません。


 解説は以上となります。
 長くなってしまいましたが、最低限『開業届の控え』『印鑑』『本人確認書類』を持っていけば開設は可能です。
 ご不明な点がありましたらできる限りお答えしますのでコメント欄までお願いします。


  2021/02/14 篠守ゆきこ


【2021/02/15追記】

 記事の公開から各所で今回の件に関する問い合わせが相次いでおります。

 私がお答えできるのは、今回の記事で取り上げた振替口座開設までの課程に関することだけです。

 本名を使用することで会社・知人に知られてしまうのか、もし知られた場合の不利益はいかほどか、などといったお問い合わせは私がお答えできるものではありません。
 個人情報はどこから漏れるかわからないため、何よりもまず自分から提示しないことをおすすめします。
 また私の体験談は記事内で完結しておりますので、これ以上お話できることはございません。

 個人的に届いたご連絡にはお返事できませんのでご了承のほどよろしくお願いいたします。

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