晴と雨 Mar/13/2025 15:31

【冒頭部分試し読み用】後輩の靴下を嗅いでいたことがバレてマゾ奴○にされた話

『後輩の靴下を嗅いでいたことがバレてマゾ奴○にされた話』

の冒頭部分です。
noteの無料部分と同じです。

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「はぁ……先輩がまさかそんな人だったなんて……」

 夏でもひんやりとしているリノリウムの硬い床に秋斗は正座させられていた。
 眼前には椅子に座って秋斗を見下ろす、明るめの茶髪をサイドテールにした女の子。涼子という名前の、秋斗が所属している文芸部の後輩だ。
 白いブラウスに短めのスカート、可憐なその顔には見てわかるほどのメイクが施されている。

 普段は愛嬌たっぷりに様々な表情を見せるその顔。
 しかし今、秋斗の顔を見てため息を吐く涼子は無表情だった。怒っているのか呆れているのか、感情が読み取れない。

 一方の秋斗は、自分がしでかしたことに対しての後悔に苛まれていた。涼子から見下ろされて肝が冷える。汗が止まらないのは、この部屋が暑いからだけではなかった。
 このあとの涼子の行動如何では、自分の学校生活は終わる。いや、学校生活どころか、人生すらも終わってしまうかもしれない。
 そう思うと、嫌な汗が止まらないのだった。

「とりあえず、それ返してもらえます? あたしの靴下」
「はい……」

 伸びてきた涼子の手に、秋斗が未だに手に持っていた涼子の靴下を置く。
 その靴下が、秋斗が正座させられている理由だった。 
 秋斗から靴下を受け取った涼子はそれを手の中で弄びつつ、秋斗の顔を再びじっと見つめて、

「で、先輩。あたしの靴下でなにをしてたんですか?」
「なにを、って……」

 なぜか、その靴下でなにをしていたのかを訊いてくる涼子。
 その質問の意図がわからず、秋斗は返答に詰まった。
 だって、見られているのだ。その靴下の匂いを嗅ぎながら、ペニスを扱こうとしているところを。

 だから、なにをしていたのかなんて知っているわけで、今さらその質問をされる意味がわからなかった。
 まさか涼子のような派手な女子が、秋斗がしていたこと――つまりオナニーという行為を知らないということはさすがにないはずだ。
 じゃあ一体どうして――。

「ほらぁ、教えてくださいよー。先輩があたしの靴下でなにをしようとしていたのか」
「……え、いや、教えて、って……さっき見た、でしょ?」
「えー? あたしはなにも見てませんよー? だからぁ……教えてくださいよ、先輩」

 無表情から一転、涼子が口の端を崩して笑いを漏らす。それはいつも秋斗をからかう時に見せる、涼子の癖のようなものだった。
 それを見て、秋斗は涼子の意図を察する。この格好のネタで自分をからかいたいのだ。自分の口から、していたことを言わせて辱めたいのだ。

 けれど。
 いつもと違って歪めているのは口だけで、目は笑っていなかった。

「言えますよね、先輩?」

 その冷たい視線が秋斗に突き刺さる。
 涼子とのこれまでの付き合いで見たことがない冷たい目を向けられ、秋斗の身体がゾクリ、と震えた。
 どうしてか、萎えかけていたペニスが、再び硬くなろうとしてしまう。

「――言え」

 そんな中放り込まれた唐突な命令口調。今まで涼子から聞いたことがなかった、強い口調。
 その瞬間、ガツン、と殴られたような衝撃を受けて息が詰まった。
 あまりの衝撃に頭がぼーっとしてしまい、命令に従わなければ、とさえ思えてきてしまって――秋斗は口を開いた。


    *    *    *    *    *


 ――時は少しだけ遡り。

「夏でもハイソックス着用ってなに考えてるんですかねー、この学校」

 放課後、秋斗が今度の部誌に載せる作品を書いていると、今日も今日とて涼子が部室に現れ、開口一番そう言った。
 六畳ほどの狭い部室、その中央に置かれている長机の上にリュックを置いて、涼子はパイプ椅子に座った。スカートから伸びる足につい目が行ってしまって、秋斗は慌てて目を逸らす。

 この涼子という後輩女子、文芸部に入部してきたものの作品は書かず、それなのにほぼ毎日部室には来るという、よくわからない後輩だった。部誌のバックナンバーを求められたことがあるので、文芸部に興味がないわけではないみたいだが。
 文芸部は部室を与えられているとはいえ、利用しているのは秋斗と、一ヶ月に一回あるかないか程度の頻度で顔を出す部長くらいなものだった。おかげで去年一年はほぼ、部室を自由に使えて居心地がよかったのに、涼子が来てからはそうもいかなくなった。

 秋斗は女子が苦手だった。
 その一番の理由は自分の容姿だ。

 他の男子よりも明らかに低い身長に、線の細い身体。小さい頃は女の子に間違われることなんてしょっちゅうだった、童顔なうえに中性的な顔立ちに、サラサラな髪質。
 だから女子から『男』として見てもらえることなんてなく『かわいい』だの『女の子みたい』なんてよく言われて、からかわれていた。そのせいで、秋斗はすっかり女子が苦手になってしまった。

 そして涼子は、秋斗が最も苦手としている類の派手な女子だった。
 今の格好を見ても、半袖のブラウスは第二ボタンまで開けられていて中のブラジャーがたまにチラチラ見えるし、そもそもちょっと透けてたりする。スカートも短いし、化粧もしているし、爪もネイルがしてあるし、香水なのかなんなのかいい匂いするし。
 経験上、こういうタイプの女子が一番からかってくると秋斗はわかっていた。

 そんな苦手意識を持っていたものだから、涼子が入部してきた当初はうまく会話できなかったり、黙ってしまって部室内に気まずい空気が流れたり、といったことがよくあった。
 けれど、涼子は持ち前のコミュニケーション能力で、そんな秋斗ともきちんと話をしてくれた。
 おかげで涼子に対しては苦手意識がなくなり、今では普通に会話するくらいはできるようになっていた。
 時たま、からかわれたり、弄られたりはするけれど、涼子からされるのは不思議と嫌ではなかった。
 
 そうして部室でほぼ二人きりで過ごす中、秋斗は涼子に恋心を抱くようになった。
 それと同時に、エロい目でも見るようになってしまっていた。涼子は緩い格好が多いうえに無防備な仕草が多くて、つい目で追ってしまうのだ。夏服になってからは今みたいにブラジャーが透けて見えたりもするし。ちなみに今日は水色だった。

「夏は短い靴下にしてくれたらいいのに……」

 なんてぼやきつつ、涼子は内履きであるスリッパから足を抜き、パイプ椅子の座面に片足を載せて学校指定の紺色のハイソックスを脱ぎ出した。
 これはいつものことで、暑い日に涼子は部室に来ると必ず靴下を脱いでいた。本人曰く『蒸れて暑いから』らしい。七月に入って暑くない日なんてないので、最近ではもう毎日のことだった。

 片膝を立てているものだからスカートがめくれ上がってしまっていて、秋斗の視線はそこに吸い込まれてしまう。
 涼子は気が付いていないかもしれないが、窓際の秋斗が座っているパソコンデスクからは、角度的にその中――普段はスカートで隠れている白い太もも、さらにその奥の水色の布地――が見えてしまう。

 涼子が片膝を立てて靴下を脱ぐのは毎度のことで、秋斗はその度にチラチラと見てしまっていた。
 見てはだめだ、と思っていてもやめられなかった。涼子にはバレていないみたいだし、大丈夫だと自分に言い聞かせていた。見ているのがバレたら絶対に変態扱いされるのに。

「他の校則は結構ゆるめなのに靴下だけは絶対ハイソックスって、校則決めた奴絶対にハイソックスフェチですよ」
「――、いや、そんなまさか」
「絶対そうですって。だって男子の靴下は指定ないじゃないですか」
「そういえばそうだね……」

 言われてみれば確かに、男子の靴下は指定されていない。それなのに女子だけ指定のハイソックスがあるのもおかしな話だとは思う。

 そんな話をしつつも涼子の顔は下を向き、視線は靴下と足に向けられている。
 それをいいことに、秋斗は白くてきれいでやわらかそうな太もも、蒸れていそうなハイソックス、そしてツルツルとして触り心地がよさそうな水色のパンツを盗み見る。

 片膝を立てているせいでシワが寄っているそのパンツを見て、秋斗は生唾を飲み込む。ペニスはすでに痛いほど固くなっていた。
 今の世の中、ネットでいくらでもえっちな写真なんて見られるけど、知っている人間――後輩の女子、それも想い人である涼子のパンツを実際に肉眼で見るのは、興奮度合いが段違いだった。

「あー……涼しー……」

 涼子が靴下を脱ぎ終わって顔を上げる直前、見ていたことがバレないよう、素知らぬ顔で秋斗は画面に視線を戻した。スラックスの股間の部分が盛り上がっているのを隠すため、あくまで自然な動きを装って秋斗は足を組む。

 靴下を脱いだ涼子は、その靴下を使ってないパイプ椅子の背もたれ部分に干すように引っ掛けた。

「で、先輩どうですか? 間に合いそうです?」
「微妙……」

 脱ぎ終えた涼子は秋斗に近寄って、横から画面を覗き込む。甘い香りが鼻をかすめる。髪からなのか、それとも香水なのか。
 涼子は基本的に距離が近くて、秋斗はいつもドキドキさせられていた。今はそれ以外にも、勃起がバレやしないかドキドキしているが。

「えー、がんばってくださいよ。締め切りって今週末でしたよね?」

 画面を見ていた涼子が突如として振り返る。必要以上に近くにあるその顔は、不満そうに唇を尖らせた表情をしていた。そんな表情をしていても、涼子はかわいかった。
 秋斗は思わず、その顔に魅入ってしまう。近いこともあり、自分の顔が火照るのがわかった。

「そうだけど……テスト勉強も並行してやってるから、なかなか進捗がね?」
「言い訳は聞きませーん」

 文芸部では毎月部誌(といってもただのコピー本だが)を発行して、図書室に置いてもらって頒布している。
 七月ももちろん発行する予定なのだけど、今月は学期末テストがあるうえに、テストが終わったあとは球技大会があったり、昼までの短縮授業も組まれたり、なにより後半には夏休みが始まる。
 時間的余裕だったり、テストのためだったり、夏休みまでの頒布期間などなど、諸々が重なった結果、七月は締め切りがいつもより二週間ほど早くなっていた。

 来週から始まるテストの前にデータを部長に渡さなければ、七月の部誌に載らなくなってしまう。
 もっとも、部長は優しいので少し遅れたくらいなら大丈夫なのは経験からわかっているけれど。
 それに、真面目な部長はテスト期間中は勉強を優先するはずだし、部誌の編集作業はしないだろう。だから多少遅れても――テストが終わるまでは大丈夫、と秋斗は考えていた。ただその場合、自分のテストの出来は悲惨なことになってしまうかもしれないが。

「……先輩の作品、楽しみにしてるんですから」

 ぽつり、と涼子が呟く。
 作者の秋斗にとって、その言葉はとてもうれしいものだった。と同時に、パンツを盗み見てしまったり、勃起していることが申し訳なく思えてくる。
 二つの感情が混ざりあった結果、ぶっきらぼうに「……がんばる」とだけ返して、秋斗はキーボードに乗せた指を走らせた。

 やり取りはそれだけだった。今日はちょっかいをかけてくることもなく、涼子は座っていた椅子に戻った。締め切りが近いのでさすがに配慮してくれるらしかった。
 見た目に反して意外と――というと失礼かもしれないけれど――真面目な涼子が、テスト勉強をし始める。

 そのまましばらくの間、キーボードが叩かれる音とシャーペンが走る音が部室を支配して――それは、スマホの通知音が鳴るまで続いた。
 音に反応して秋斗が顔を上げると、涼子がスマホをポケットから取り出していた。

「――先輩ごめんなさい。花穂に呼ばれちゃったから、あたし行きますね」
「……うん」

 行っちゃうのか……、とスマホを見た涼子のその言葉に秋斗は少し落胆してしまう。
 その気持ちが声と顔に出てしまっていたのか、

「あれあれ~? もしかして先輩、あたしが行っちゃうの寂しいんですか~?」

 なんて、涼子が目ざとく反応した。口の端を崩した意地悪い笑みを浮かべて、ここぞとばかりにからかってくる。
 ここで『寂しい』と言ったらどうなるんだろう――なんて思わないでもないが、余計にからかわれそうなので実行はしないでおく。

「……別に。集中できてちょうどいいし」
「もー、先輩ってば素直じゃないんですから。そんなこと言うなら、あたしもう行っちゃいますから」

 ふんっ、と鼻を鳴らした涼子は勉強道具を鞄にしまうと「じゃあね先輩。また明日です」と言い残して部室を出て行ってしまった。
 涼子がいなくなり、秋斗は一人取り残される。途端に寂しく感じる部室。去年まではずっとそうだったはずなのに。

「はぁ……休憩しよ……」

 気分を変えたいし、それまで集中していたこともあって少し休憩しようと、秋斗は椅子から立ち上がってジュースを買いに行こうとして――そこで気が付いた。気が付いてしまった。

 涼子が脱いだ紺色のハイソックスが、部室にそのまま残されていることに。

 部室の扉へと向かっていた足が止まる。視線が靴下に釘付けになる。
 吸い寄せられるように足がそちらに向かいかけ――いや、さすがに気づいて戻ってくるだろう、と思い止まった。
 
 バカなことを考えてはいけない。ジュースでも飲んで頭を冷やそう。
 そう思った秋斗は部室から出て、部室棟の一階にある自販機で紙パックのジュースを買う。
 そのまま自販機の横で一気に飲み干して、ゴミ箱へ空になったパックを投げ入れた。

 部室に戻っても、涼子は取りに戻ってきておらず、靴下はそのままだった。

 気にしないように窓際の席に座って、執筆を再開する。が、しかし。気にしない、と心では思っているのに、視線はチラチラと脱ぎっぱなしの靴下に向いてしまう。
 集中できない。さっきは思い止まれた邪な考えが、また頭をもたげてくる。

 悪魔が囁く。こんなチャンスもう二度とないかもしれないぞ、と。
 そんなことをしてはだめだ、と心の片隅に追いやられている天使が警鐘を鳴らす。
 しかし、心を支配しかけている性欲という名の悪魔は抑えきれなかった。

 ――そして、魔が差した。

 涼子のパンツや太ももを見てしまっていたのもあって、一度入ってしまった性欲のスイッチは戻らなかった。
 秋斗はゆっくりと立ち上がると、万が一にでも外から見られないようにカーテンを閉めた。風の通りが悪くなるけど仕方がない。

 靴下が引っかけられたままのパイプ椅子に忍び寄り、それを手に取った――取ってしまった。

 今日一日履かれていた、涼子の足を包んでいた、ハイソックス。
 どうするか一瞬だけ悩んで――秋斗は震える手でその靴下の、足の裏の部分を鼻に押し当てた。
 汗で少し湿って冷たくなっているそれからは、涼子からいつもする甘い香りと洗剤のいい香り、そしてその中に、少しツンとして鼻につくような――普通は『臭い』と評される――匂いが存在していた。

 ――涼子でも靴下は匂うんだ……。

 嗅いでそう思った瞬間、半勃ち状態だったペニスが完全に硬くなってズボンを押し上げた。

 靴下の匂いで興奮するなんて変態だと自分でも思う。そもそも、別に靴下フェチというわけじゃない――はずだった。
 けれど、好きな女の子の、普段なら絶対に嗅げない、嗅がしてもらえないであろう匂い。その匂いを嗅いでいるという背徳感が秋斗の脳を灼いた。
 いやな匂いのはずなのに嗅ぐのをやめられない。もっと欲しくなって、靴下を強く鼻に押し当てて胸いっぱいに吸い込んだ。

 鼻から息を吸って、口から吐く。
 繰り返していたら、靄がかかったように頭がぼーっとしてきて、知能が低下してくる。
 そのバカになった頭が命令するままに、空いている手が股間へと伸びた。
 チャックを下ろして、大きく硬くなっているペニスを取り出す。その先端からはすでに涎が垂れていた。

 七月の暑さに負けない熱を持っているそれを握って、ゆっくりと扱いた。
 たった一回、ゆっくり扱いただけ。
 それだけなのに、これまで自分が行ってきたどんなオナニーよりも、快感が身体を貫いた。

 だから、もっとその快感を味わいたくて。

 好きな人の靴下の匂いを嗅ぎながらオナニー、なんていう最低の行為を続けようとして――そのとき、いきなり部室のドアが開いた。
 想定外の事態に固まってしまって、隠すことはできなかった。
 
「先輩? 何してるんですか?」

 ――終わった、と思った。

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一応注意書き……
・本作品はフィクションであり、実在の人物や団体とは一切関係ありません。また、登場するキャラクターは全て成年済みです。

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