凛の新たな人生 第14章 感謝による絶頂
【第14章:感謝による絶頂】
凛の膣から、潮が止まらぬ勢いで噴き出した直後──
由春は、ゆっくりとその髪を撫でながら、囁いた。
「凛、言ってごらん。……“ありがとう”って」
その言葉は、命令であり、試しであり、
そして凛の精神に“刷り込まれた意味”を問う鍵だった。
凛は、息の上がる中で、
震える唇を開きかけ──一度閉じ、
もう一度、絞り出すように言った。
「……あ、りがと……ぅ……」
──ぴくん。
その瞬間、膣が勝手に締まり、
子宮の奥がひくりと痙攣した。
一語発しただけなのに、身体が反応していた。
まるで、「ありがとう」という言葉そのものが、
性感帯として膣の内側に組み込まれたかのように。
「そう、それでいい。
“ありがとう”は、お前の快感の呪文なんだよ」
由春の言葉が、さらに脳の中に滲みてくる。
「感謝できることが嬉しい。
悦ばせてもらえたことが幸せ。
そう思ったら、“ありがとう”って言って、イけ」
凛は、また口を動かした。
濡れた唇が、喘ぎと混ざって小さく震える。
「……ありが……とう……っ」
──ぐぷっ
由春が膣奥に指を一本差し入れ、ポルチオを優しくなぞる。
「“ありがとう”」
「っあ、あ……りが、とう……っ」
──ビクン。
また膣が跳ねる。
また子宮が震える。
感謝と絶頂が、まったく同じ経路で伝わってくる。
「……ありが……とう、ありが……とうっ……!」
凛は、自分でも止められない衝動のように、
何度も何度も「ありがとう」を繰り返した。
言うたびに快感が走る。
快感が走るから、また言いたくなる。
言えばまた、悦ばれる。
悦ばれるから──また言う。
言語と神経が、ついに正のフィードバックループでつながってしまった。
彼女にとっての「ありがとう」は、
もはや感謝の言葉ではなかった。
それは、
“悦びの発火スイッチ”
“自己の証明”
“奉仕核であることの誇り”
すべてを含んだ、最上級のセックスワードとなっていた。