はる Jun/11/2025 20:10

紗耶の初めて 第15話

第15話 快感の催○:肯定の言葉と脳支配

「……動いてないですよ」
亮がそう囁いたとき、紗耶の身体はすでに震えていた。
深く挿入されたまま、腰は一切動かしていない。
ただ、亮のペニスの先端が、ぴたりと紗耶の子宮口に触れているだけ。
その“微細な密着”──皮膚同士の熱と、亮の脈動のわずかな波──が、紗耶の全身を痺れさせていた。
「……ね、震えてるでしょ。俺、今、何もしてないのに」
その言葉に、紗耶は小さく、かすれた声を漏らした。
「……ぁ……ん……っ……」
身体は正直だった。 快感は、“動き”からではなく、“存在”から滲み出していた。
亮はあえて動かさない。 代わりに、言葉を、送り込んでいく。
「先輩の中、すごく気持ちいいです。
でも……俺、まだ何もしてない。 それなのに、先輩は、もう2回、イってます」
子宮口のすぐ手前で脈打つ感覚。 それだけで、膣奥が反射的に収縮し、微かに吸いついてくる。
「……また……きた……っ……」
紗耶が震えながら呟く。 それを聞いた亮は、笑うように優しく囁いた。
「えらいですね。感じて、素直になって、えらい」
その言葉が、脳に染み込む。
“えらい”という言葉が、快感と連動し、 まるでスイッチのように脳内ホルモンを噴出させていた。
「先輩、感じてるときの顔、めちゃくちゃ綺麗です」 「今、俺の脈動でイってるんですよ。
動いてないのに、感じてるって……すごいことです」
亮の囁きは、もはや麻薬のように紗耶の快感中枢を刺激していた。 脳は、性感ではなく、“言葉”に反応し始めていた。
「……ほら、また、震えてる」
確かに。 ピクリと、脚が小さく痙攣していた。 そして、膣内が……奥の奥が、きゅっと締まる。
「先輩……俺が好きですか?」 「……ぁ……ぃ……っ……」 「声にならなくてもいい。伝わってます」
亮はゆっくりと、腰をほんの1cmだけ引いた。
そしてまた、ゆっくりと戻す。 それだけで、紗耶の瞳が震える。
「動いたら、もっと感じるんですよ。
でも、今日は……動かなくていい日です」
その瞬間、膣奥がまた痙攣する。 動きではなく、“言葉と脈動”による絶頂。
「……ぁ……ぃぐっ……っ……」
三度目のポルチオオーガズム。 けれど、それはもう“快感”の域を超えていた。
亮はそれを見届けながら、さらに深く囁く。
「先輩……あなたの身体は、俺の言葉に反応してるんです」 「性感帯じゃなく、俺の“存在”が性感帯になってる」
紗耶の眼球が、わずかに上を向き、白目の縁が覗く。 虚ろな視界の奥で、亮の声だけが、はっきりと響いている。
「……好きにされるの、気持ちいいですよね」 「誰かに委ねるって、こんなに安心できるんです」 「ほら、“安心”と“快感”は、同じところで感じてる」
脳の快感中枢。 副交感神経。 そして、愛。
それらすべてが今、ひとつに繋がっていた。
「俺の声が、快感になる。
俺の脈が、快感になる。
俺の“存在”が、あなたの性感帯になってる」
そう語りながら、亮は一切動かない。 それでも紗耶は、四度、五度と絶頂を迎えていた。
呼吸は乱れ、全身の筋肉が緊張と弛緩を繰り返す。
「……もぉ……むり……っ……」
かすれた声。 でも、そこには快感の頂点と、深い満足の色があった。
亮は微笑んだ。
「じゃあ、ラスト一回だけ、いきましょう」 「……名前、呼んでくれたら、イっていいです」
紗耶は、震える唇をゆっくり動かす。
「……りょ、……ぅ……くん……っ……」
その瞬間、膣奥がぎゅっと締まり、子宮口が痙攣する。
そして、六度目の── 意識が白く飛ぶような、深層絶頂。
その顔は、涙と汗に濡れながらも、
どこか安らかで、笑っているようだった。

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