D’s Production 2021/01/07 07:16

【アンケートあり】新作鋭意制作中23 性癖かゲーム性か

アンケート実施

前回、自分としては初めての試みで、Ci-enで《虐殺大陸》の特別データを配布することにした。

やる前からわかっていたことだが、Ci-neではダウンロード数がわからない(と思う。もしわかるという人がいるなら教えてほしい)ので、実際に何人の人の手に渡ったのかわからない。
無料で配布しているものだから別にわからなくて良いのだが、できれば知りたいと思うのが人情である。
(逆に無料で配布しているからこそ知りたいとも言える。手応えがなければそれこそやっていることに意味はないからである)

そこで、これまた初めての試みで、アンケートを取ってみようと思った。
前回配布した《虐殺大陸》の特別データをダウンロードしたかしなかったか、に加え、ついでながら本サークルD's Productionの過去作をプレイしたことがあるかもお聞きしたい。
(これは事実を把握するものですので、忌憚なく正直にお答えください)

お手数をお掛けするが、よろしければご協力いただきたい。

▼「ダウンロードした」か「ダウンロードしていない」かのどちらかでお答えください。
 ダウンロード後どれだけ遊んだかは問いません。

▼各作品で「プレイしたことがある」「かなりプレイした」のどちらかを選べるようになっています。
 「かなり」の程度は各人の主観にお任せします。(目安として、3時間程度以上プレイすれば「かなり」と言えるのではないかと思います。もちろんクリアした、クリア直前までいったという場合はこちらに入れてください)


ご協力に心より感謝申し上げる。
今回の本題は次の項目である。引き続きD's ProductionのCi-en記事をお楽しみいただきたい。

性癖か、ゲーム性か

《サキュバス・レ○プ残酷物語》の指向性

私が初のRPG作品である《サキュバス・レ○プ残酷物語》を作ったのが2017年の7月のことである。今から大体3年半前のことだ。

はじめはCG集としての制作を考えていたが、いつの間にかRPGになっていた。
そのおかげで完成までに3年かかった。

《サキュバス・レ○プ残酷物語》はもともと私の性癖の塊のような作品としてスタートした企画だった。
「もともと」ではなくて完成品が実際に性癖の塊のような作品だろ!と思った既プレイの方もいらっしゃるかも知れないが、実はあれでもその要素は薄まっているのである。
薄まっているというよりは、余計な要素が盛り込まれているというべきだろうか。

ご承知の通り《サキュバス・レ○プ残酷物語》はハードコア・エログロの、かなり程度の激しいリョナゲームである。

その指向性は、
・巨乳・巨根のふたなりが主人公。
  ┗幼い少女の状態から始まり、成長して巨乳・巨根に至る。
・主人公が人々(女性)をレ○プし、殺しまくる。
・主人公が陰茎で人間の肉体を吸い取り、捕食する。
・主人公が大便をする。

という非常にシンプルなものである。異論は認めない。


▲少女の内蔵を引きずり出してレ○プ!これがこのゲームの基本的にして根源的なスタンスである。

▲殺すだけでなく捕食して吸収、そして排泄。これも欠かせない要素だが、不慣れなプレイヤーのために大便要素はOFFにできるようにした。誠に残念な限りである。

▲○女から成人への成長要素も重要だが、最終的には豊満で成熟した女性になる。その手前の段階は最終段階に至るための過程に過ぎないが、プレイヤーの中には○女・少女形態のまま遊びたいという人も。解せぬ!
一応《サキュバス・レ○プ残酷物語》の前作としてふたなりレ○プ惨殺日記~真緒ちゃんの成長記録~というものがあり、こちらは純度100%の性癖となっている。

●ふたなりレ○プ惨殺日記~真緒ちゃんの成長記録~

私としてはこれらの要素さえ盛り込めれば良く、その他はオマケである。
しかし、制作していく中で結局はそのようにはならなかった。
RPGとしてのゲーム性、そして中編程度の物語性からの要請によってである。

ゲーム性からの要請

性癖とゲーム性の乖離

私の嗜好としては主人公が圧倒的に強く、被害者たちをとにかくねじ伏せ、レ○プして殺していくというのが最高なのだが、少し想像すれば分かる通りこれではゲームにならない。
プレイヤーが負ける可能性というものをきちんと作って置かなければ度が過ぎたヌルゲーになってしまう。(ADVなどであればそれでも良いのだが・・・)
ゆえに作中では「最強のモンスター・サキュバス」と言われる主人公が、そこらのザコ敵に負けてしまうという仕様になってしまった。
ボス敵などになると、回復アイテムや装備品の力を使って、いわばドーピングによって辛うじて勝てるようになる。
私の好みから大きく逸脱することになったが、ゲームとしてはやむを得ない。

装備品といえば、私の好みそのものとは関係ない存在である。
これを組み込んだのもゲーム性の追求に他ならない。
単にレベルを上げて強敵に挑むというサイクルでは味気ないと思ったので、攻撃力や防御力を上げれるとか、異常状態を防ぐといった装備品を複数装備できるようにして、プレイヤーが戦い方をカスタマイズできるようにした。


▲《サキュバス・レ○プ残酷物語》では武器や防具はないが、装飾品を5つ身につけることができ、ある程度自分好みの戦闘スタイルにすることができる。

このゲームは不慣れな同人作家が初めて作ったものに相応しく、全体のバランスはやや歪な傾向にあるが、上記のような“妥協”をしたおかげでゲーム性という面では十分遊べるゲームになっていると思う。
ここで私が自分の性癖だけを重視していたならば、この作品はゲームとしては駄作になっていただろう。

性癖とゲーム性の調和

余談ながら、主人公は簡単に負ける存在にはなったのだが、ごく一部の場面を除いて同時に何度負けてもすぐに復活して再挑戦できるようになっている。
これは私が“今までの苦労が無駄になる”ゲームオーバー制を嫌ったからなのだが、これは私の嗜好および「最強のモンスター・サキュバス」であるという設定と、ゲーム性がうまく噛み合っている点と言えよう。

また設定をうまく生かした点もある。
このゲームでは、戦闘中、主人公が敵を攻撃すればするほど「エクスタシーゲージ」が溜まっていく。これは主人公の性的な興奮度を表したもので、上がれば上がるほど攻撃力が増し、最大限度を超えると「絶頂」を迎えてゲージが一気に0に戻るという仕様になっている。
人(といっても相手はたいていモンスターだが)を傷つけ殺すことに快感を覚えるサディストとしての主人公の性格がゲームの中でうまく表現できた例だといえるのではないだろうか。


▲右下にあるのが「エクスタシーゲージ」。戦闘はこれの上下を確認しながら行うことになる。

物語性からの要請

正直に言って、とにかく人を殺しまくる話というのは、お話としては退屈である。
「薄い本」という言葉に代表されるような短編のエロ同人であるならば、「ワン性癖もの」としてそれでも良いのだが、ある程度の長さになると流石にそれでは間が持たなくなる。《サキュバス・レ○プ残酷物語》はクリアに5~7時間程度はかかる「中編」なのである。

最後の敵を誰にするか

私は制作中のある時期から、このゲームのエンディングはどうしようかと考えていた。(考えずに制作を始めていたのである。。。)
よく分からない強い敵を倒して終わり、では物語としては成立しない。
最後の敵は主人公に因縁があり、プレイヤーにも(好くにしても嫌うにしても)執着がある存在でなければならない。
「もう1人のサキュバス」が登場するということも考えたが、これも唐突なので没になった。
「唐突ではない」存在というものは、最初に登場するキャラクターである。
そこで物語の最初に登場する敵役が、物語の最後の敵になった。

《サキュバス・レ○プ残酷物語》は、主人公の母アンジェリーナが、女剣士(ふたなり)ヴィルジニーにレ○プされて串刺しにされるところから始まる。
その後ヴィルジニーの精子で身ごもったアンジェリーナが、主人公であるジェシカを出産して死亡するという流れになっている。
つまり、女剣士ヴィルジニーは主人公ジェシカにとって母親の敵であり父(精子提供者という意味で)でもある。主人公に対する因縁としては完璧である。


▲物語は女剣士ヴィルジニーが最凶最悪のモンスター・アンジェリーナを殺すところから始まる。

このヴィルジニーを最後の敵として設定し、さらには物語の随所でこのヴィルジニーを登場させ主人公に絡ませることにした。
これによって、この物語は“物語”としての一貫性を獲得するに至ったのである。

サポートキャラの存在

このゲームには、操作もできず戦闘にも参加してくれないが、常に主人公に付き添ってアドバイスをしてくれるサポートキャラが存在する。エレナという金髪の少女である。
物語に関わるというより「主人公に代わって喋ってくれる存在」であり、主人公とプレイヤーを仲介する存在である。

基本的に主人公は性欲と殺戮のことしか頭にない、私の性癖100%に近い存在なので、知的な会話をほとんどしない(ただし決して無口な人物というわけではない)。それではやはり物語としては間が持ちにくいので、エレナが主人公に話しかけるという形で話を転がすことにした。ある意味主人公の半身である。


▲エレナは物語の随所で主人公と会話し、また主人公にアドバイスをする形でプレイヤーに解説をしてくれる。やや飄々とした一面もあり、コメディリリーフとしての側面も持っている。

私の性癖から言うと寧ろ邪魔な存在なのだが、このエレナによって、この物語は「プレイヤーの理解できる」ものになったと思う。
エレナがサポートしてくれず、終始1人で旅を続ける《サキュバス探訪譚》では、(こちらは本当に主人公が無口なのもあって)主人公の動機が分からない、などという声が寄せられた。この人には是非とも最後までプレイしてもらいたいところなのだが、しかしその感想ももっともだと言わざるを得ないところがある。

それでもまだ足りない物語

ゲームの中核的な物語も、場面ごとでのやり取りもそれなりに充実したが、それでも随所にまだ練り込みが足りないと私自身が感じたところもある。

例えば終盤になると主人公は宿敵ヴィルジニーを追って旅をするのだが、中途でダークエルフの城に行き当たる。
そこで城の衛兵に見つかり迎撃体制を取られる。

その時の会話は

■エレナ
私達の活躍がここにまで知れ渡っているようですね
どうやらヴィルジニーはここにはいないようです
迂回してもいいんでしょうが──

■ジェシカ
冗談じゃないわ
売られた喧嘩は買わないと、ね?

というもので、特に必要もなく主人公たちは敵城に乗り込んでいくということになる。

この展開には当時の私も流石にどうかと思ったのだが、それ以上の妙案も思いつかなかったので(相当物語の執筆に疲れていたらしい)このままにした。


ただし、もともと主人公は性欲(殺戮欲)オンリーの存在なので「見かけたらヤル」というので正しい。この作品のそもそもの趣向性=ハードコア・エログロとも一致する。
しかし物語として見たときには、そこに乖離を感じるのである・・・

性癖とゲーム性の両立

《サキュバス・レ○プ残酷物語》はその強烈な嗜好性から作者の性癖全開の作品だと思われがちだが、上述の通り、それは必ずしも正しくない。
もちろん同人作品であるから、作者のやりたいことをトコトン突き詰めてやるというので良いと思うのだけれど、遊んでもらう相手のあることでもある。
プレイヤーや読者のための配慮は必ず必要になると思うのだ。

しかし、それは主にプレイアビリティを高めるように努力するという意味である。プレイアビリティを高めるための加算思考であって、性癖を抑制するという減算思考ではない。


▲ユーザーフレンドリーなゲーム!それが同人ゲームサークルとしてのD's Productionのモットーだ。もちろんエログロも欠かせない。

私は今、《サキュバス・レ○プ残酷物語》を超えるハードなエログロゲームを作ろうとしている。細かい設定などを考え出すと整合が取れない部分も出てくるのだが、そこはゲームとして割り切れ、という自分への戒めとしてこの記事を書いたが、読者の皆さんにとっても、いくらかでも参考になれば幸いである。


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 (よって過去の月の有料記事は見れない模様です)

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2020年4月4日「《虐殺大陸の明けぬ夜・真》D's Productionの今までとこれから」

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