44+ 2019/10/21 12:37

191021 XP-Pen StarG640S レポート

欲しい物リストからXP-PenのStarG640Sを頂きました。

昨年ワコムのCintiq 22HDを譲っていただいた方と同一の方で、とてもお世話になっております。

XP-Penには興味あったもののなかなか手にする機会もなかったのですが、Amazonの製品ページの画像にスマホと接続して使う事がアピールされていました。
以前からワコムの板タブがAndroid端末に繋がるという噂は聞いていましたが、製品としてそれをウリにしてる事もなかったですしそういう意味もあって「これはちょっと試したいかな」と思っていました。

すでに液タブ市場がこなれ、iPADペンシルやiOS用のクリスタが登場してたりするので「今更板タブかよ」と思う人も多いでしょうが様々な理由でそれを選べない人も大勢居るでしょうし、Androidで使用できる点で特筆するべき所もあると感じたので少しお話をしたいと思います。


前置きとして電磁誘導の液タブは基本的に液晶画面と板タブを重ねた物でペン先の接地面と表示が間のガラス板の厚みにより距離があります。更に表示と異なるマッピングでポイント位置を決めているので調整の度合いとペンの角度で正確な位置が出ません。
このギャップはある程度慣れで補うしかないです。

板タブも電磁誘導でありますしマッピングの問題も存在しますが、画面と板が重なっていないのでポイント位置や接地面の厚みの違和感は無いです。
更にペンや手の影に画面が隠れる事がありません。これは板タブの大きなアドバンテージにも思えます。
ただ、液タブと違い直感的な操作ができない事と嵩張る点で劣るとも言えますが・・・


さて、今回のXP-Pen StarG640S(以降G640S)のお話に入ります。

読み取りサイズは大体8インチくらいでしょうか、手元の7インチのAndroid端末より一回り大きいくらいでした。
デスクトップPC等で使用してる20インチ位のモニターでは移動距離にギャップがありすぎてちょっと絵を描くのは難しいと思いました。

しかし今回の本命はAndroid端末で使う事なのでこのサイズでも若干大きいと感じる位です。

メーカーが対応を表明しているのはAndroid6.0以上のスマホ&タブレット端末でOTGに対応している事が条件になります。
手持ちの端末で確認をした感じではOTGが使える事が大前提で6.0以前の4.2でも動く事は動くような感じでした。

マッピングが縦向きに固定されてしまう為、端末を横向きに回転させて使用するのは困難でした。縦向き表示のまま横向きにして使用する事はできます。
あと、Androidのシステムのデフォルトが横画面になってる端末でもマッピングが90℃回ってしまうかもしれないので物によっては使用が難しいかもしれません。

6つついているショートカットボタンは設定方法が無いので実質Androidで使用できませんでした。ハードウェアキーボードとして認識されるので入力欄でソフトウェアキーボードが出なくなる事がありました。
ペンのサイドスイッチについても設定は出来ず、うまく使えるかどうかはソフトに依存するようです。


この状況で「対応している」というのは日本メーカーだったら表明しないだろうなと個人的には思いますが、肝心な部分、描き心地については抜群だと思いました。

XP-Penのペン先はワコム製と違って少し凹んでから筆圧が効くN-trigペンに近い感触で若干筆圧が要求されますが追従性はN-trigとは比べ物にならない程優れていました。
ワコムIntuos3を使っていた時期より感触は良いと思いました。まぁ比べるならIntuos4以上なんでしょうけど使った事無いので・・・


今回メディバンペイントを使用して描いています。
主に使ってる端末はAmazon Fire7(2019)ですがGooglePlayを導入してメディバンペイントをインストールしています。
スマホに関しては手持ちではOTG対応していたのがDOOGEE X5というとても古い物で使用できました。
現状使用しているDOOGEE Y8ではOTG使えなかったのが残念…

板と表示で操作が別な分小さい画面に直接描く窮屈さは軽減されます。小さな画面でも、慣れればショートカットボタンが使えない問題は画面の直接タッチでカバーできると思います。

いつもの色なし落書きであれば殆どPCと変わらないくらいの感覚で使用できました。
色塗りに関してはちょっとPCのようには行かないですがこれまでのAndroidで色々試した中では一番快適に使えました。

PC側で色調の調整をしたかったですが今回はあえて端末で描いたそのままで・・・
液晶が変わると色味も変わるしなかなか色選びが難しいですね。


デジタイザ一体の端末の入手が限られるAndroid端末でのお絵かきに板タブを繋げて使うのは十二分にアリだと自分は思いました。
液タブ一色ではなく板タブも並行して製品が出ている事から見てもまだまだ枯れた技術ではないと再認識できたと同時にXP-Penの製品も結構凄いんだなと感じられました。

テーブル等に広げる場所が必要になりますがそこがクリアできるなら持ち出ししてスケッチに使うのも全然いけるでしょう。何より重量的にかなり軽くなると思いました。

ショートカットボタンについてはうまく使えないなら最初から無しでもう少し板が小さければもいいな!とは思いましたが・・・ここはWindowsで使えば普通に使えるのでしょうけど。

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