●忘我の君51●
今回も・・・ERO・・・・
「んぐっ・・・ん、ふうぅぅっ・・・!」
ビクビクと鬼灯の身体が痙攣し、快楽の極みを再び迎えてしまう。
白澤に口づけされながらの胸の絶頂は、口づけを振り切らなければ耐えきれないほどに濃厚で深く、離れた紅い口元に淫らな唾液がこぼれた。
「はあ、はあ、はあ・・・あぁぁっ!・・・・!」
絶頂したばかりだというのに、また同じ個所を白澤の繊細な指でこね回される。
孤地獄の媚薬でただでさえ敏感になっているのに、そこへ白澤の神気が加わってしまえば、抗う理性はおぼろに霞む。
もう何度絶頂したのかわからない。
自身、胸、会陰で極められる鬼灯は、あらゆる箇所を弄ばれ、されるがままに快楽を享受し、翻弄され続けていた。
(あぁっ・・・またイク・・・はあ、ああああ・・・!)
「んんっ・・・!」
爪を立ててギュウと挟まれ、快感が一気に弾ける。胸での快感は射精の快感と違い、一瞬で高まって弾けるのではなく、絶頂を迎えた後も、触られ続ければしばらく快感が逗留する。
白澤はこのことも心得ているらしく、しつこく性感帯を責め続け、そして快感は緩やかに堕ちてゆく。
「ああっ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
ようやく快感が収まり、鬼灯は荒い息を付く。額にかかった汗をぬぐおうとして、両手に枷があるのを思い出した。
白澤の術で動きを禁じられているのではなく、鬼神の剛力でも引きちぎられぬ、女の髪と呪術を織り交ぜた金剛縄で縛られている。
頭の上に両手を一まとめにされて、自由に動かせないようにベッドの足に括り付けられている。
力を込めても、寝床の位置が若干ずれるだけで、鬼灯は自由になることができなかった。
「はぁぁ・・・も、もういい加減にしなさい・・・」
快感に陶酔した声で抗議の声をあげるが、当然聞き入れられるはずもない。
白澤はそのまま両手で鬼灯の白い胸板を上下に撫でる。
掌に幾度も絶頂させられた突起が当たり、ヒクヒクと腹筋が笑う。
そのまま片手は下半身に向かい、鬼灯の喉が知らずに鳴る。
「ううっ、もうそこに触るな、あ、あぁぁ・・・・」
何度も吐精させられ、鬼灯の下半身は白濁にまみれ、まるでクリームをぶちまけられたかのような惨状になっている。
射精すれば明瞭になる意識も、どういうわけかどんどん快楽に沈み込み、絶頂すれば絶頂するほど愉悦の籠の奥に追いやられ、出口がどんどん遠くなってゆく。
淫らな水音を立てて、白澤の長い指が鬼灯自身を絡め取る。
鬼灯の感じる部分を全て知っているその指は、あっという間に鬼灯を絶頂させることもできるのに、できるだけながく快感を感じられるように、ゆるゆると愉悦の水面へ浸らせる。
「んんっ!く、うぅぅっ・・・!」
ギチ、と強く締め付けられ、そのまま上下にゆるゆると擦られる。
足指にまで快感が走り、それが腰を貫いて淫らな秘孔にまで響いてしまう。
そこは指で何度か絶頂させられたが、まだ白澤自身は受け入れていない。
それどころか、鬼灯は裸で汗と精液にまみれているのに、白澤は上着すら脱いでいない。
涼しげな顔で鬼灯をこれ以上ないほど乱れさせ、時折浮かべる笑顔には冷酷さすら感じる。
「あっ・・・あぁぁ・・・!」
左右に捻りを加えながら、上下にゆっくりと擦り続けられる。
すぐにでも絶頂できそうなのに、キツイ締め付けが加わって簡単に射精できないようにされている。
生殺しのような快感だというのに、涎が出そうな甘美な感覚が、腰を中心に身体中に広がってゆく。
「鬼灯、すっごくエロい顔してるね・・・」
「だ、黙れ・・・」
言う言葉は命令口調だが、声色は愉悦に陶酔しきっている。
「まだ反抗するんだ・・・」
そういうと、白澤は鬼灯自身を握る力を少し抜くと、そのまま激しく上下に擦り始めた。
吐き出しまくった白濁が潤滑剤となり、擦る手の粘りがさらなる快感を生み出してゆく。
その合間に、時折爪で擦って軽い痛みまで加え、鬼灯をただ単純なの快楽では許さない。
「う、うああ・・・や・・・め・・・はぁ・・・あっ・・・ああ、あっ・・・!ああっ!あああああ!」
白澤の手がどんどん早くなり、絶頂へと一気に愉悦が弾けてゆく。
このまま何度も直前で止められ、鬼灯に絶頂を乞わせたが、今回は何も言わず鬼灯を快感の極みへと導いてゆく。
恥も外聞も捨て、ただ快感にすがる一瞬がやがて訪れ、鬼灯は身体を弓なりに反らし、思いの丈を吐き出してゆく。
「ああぁぁぁっ!」
身体の中にある快楽の蜜を吐き出し、鬼灯が凄絶に絶頂する。
吐精の勢いも強く、鬼灯の顔を濡らすまでも激しく飛び散った。
快楽の瞬間が終わり、鬼灯は荒い息を吐き、甘美な熱を身体から逃がしてゆく。
その間も、白澤は何を考えているのか、鬼灯を静かに見下ろしたままだ。
「どう?鬼灯。ちょっとは懲りた?」
意外な言葉を投げかけられ、鬼灯は快感で煮え切った頭の片隅に残る正気で返答した。
「は・・・懲りる・・・とは・・・」
「また孤地獄に閉じ込められちゃったのはどんな気分?」
「・・・・」
痛いところを突かれ、鬼灯は押し黙った。
自分では覚えていないが、以前も孤地獄に閉じ込められ、恨みのある獄卒から暴行、凌○をされたらしい。
鬼灯に記憶はなく、当時残った身体の疼きだけがそれを物語っていたが・・・。
「お前油断しすぎなんだよねー。周りがお前のことどう見てるか分かってないの?」
「・・・・・」
自分は仕事に厳しい閻魔大王補佐官だ。
仕事はできすぎるほどこなしているし、ナメた態度の者には容赦なく制裁を加える。
恐らく、周囲からも一目置かれ、どちらかと言えば怖がられているはずだ。
それは部下たちの丁寧な接し方でよくわかるが、確かに稀に、自分に懸想してくるものがいるのは事実だが、あの畏怖の対象の鬼灯を自由にできるなど思いもせず、遠くから眺め、中には・・・直接的な関係を迫ってくるも者もいるのだが・・・