●痴人の略24●

「こっちも気持ちいいのかなー?」



背後の男が少し開けられた両足の間から手をくぐらせ、振動責めを受けている鬼灯自身を淫具ごと上から握りしめた。



「うぐっ!あぁぁっ!あっ!はぁぁっ・・・・!」



上から握られたことで振動が全て自身に向かい、これまで感じていた快感が倍近くの強烈さになって襲ってくる。
鬼灯の身体は大きくビクンと跳ね上がり、そのまま男に手を上下に動かされて腰を小さくヒクヒクと痙攣させながら、激悦に耐える。



「あぁっ・・・んぁ・・・っあぐっ・・・くっ・・・・うぅ・・・・っ!」



気を抜けば射精してしまいそうな快感をずっと続けられながら、鬼灯が可憐な艶声を上げて身悶える。
雪のように白い頬が紅く染まり、鬼灯の筆で引いたような完璧な鼻梁が熱い剛直に密着し、その下で紅い舌が必死に蠢いている様がぞっとするほど艶めかしい。
鬼灯の愛撫よりも、男は鬼灯の美貌に欲情をどんどん膨らませ、それは我慢の限界にまで達していた。



「俺、やべえ・・・コイツ犯したい・・・」



ごくりと唾を飲み込みながら、奉仕されている男が言ってはならない一線を超えようとしてきた。



「さすがにそれはマズいんじゃねえ?遊んでもいいけど、手は出すなって言われてるし・・・」



「大丈夫だろう、男だから、中出しさえしなきゃ、バレねえよ・・・」



「お前のデカさだったら、ガバガバにならねえか?」



「こんだけ体中に筋肉がついてるんだ、大丈夫だろうよ」



男は鬼灯を犯したい一心で確信もない言葉を並べ立てる。



「俺が犯ったら、お前にも犯らせてやるよ・・・だから、これは二人だけの秘密な?」



「いや、俺はいいよ・・・お前がそこまで言うなら、止めねえけれど・・・」



そう言って背後の男は、せわしなく周囲を気にしだして首を振る。



「なんだよノリが悪いなあ。たぶんめちゃくちゃ気持ちいいぜ?」



そう言って男は鬼灯の細顎を掴み、真正面から快楽に喘ぐ鬼灯の淫蕩の表情を鑑賞する。



(お、犯されるのか・・・?いやだ、こんなヤツに・・・!)



しかし今の状況では脱出の手段どころか抵抗の方法すら見つけられない。
背後の男が両足の間をくぐって鬼灯自身を握っていたが、一旦手を離し、わずかに細かく震える淫具に包まれた自身を、下から上へとゆっくりと往復する。
それだけで涎が出そうな総毛だつ快感が鬼灯の下半身を襲い、快感から逃げようと反射的に腰を突き上げるが、男は目の前にエネマを咥えた秘孔を突き付けられて、そちらにも手を加え始めた。振動で震えるエネマの根元を上から押さえつけ、より前立腺に刺激が行き渡るように細工をする。



「うあっ!あぁっ・・・はぁぁ・・・!」



身体に走る快感が思考を鈍らせ、鬼灯の頭に愉悦の霞をたちこめさせてゆく。



しかし弛緩剤の効果が切れてきたのか、鬼灯の反応が激しくなり、腕を結束しているネクタイがビシビシと破れそうなほどに突っ張る。



力を取り戻しつつある鬼灯の様子を見て、二人の男は互いに顔を見合わせ、より鬼灯に強い快感を与えるべく行動し始めた。



一方の男が胸に取りついた銀のクリップに電流を流す。



パチッと先ほどよりも大きな炸裂音が響き、鬼灯の身体が大きく跳ね上がる。



「うああっ!」



最初よりも電流が強力になり、快楽電流を無理矢理押し流されるような圧倒的な愉悦に、鬼灯は汗の珠を飛び散らせながら、激しい快楽の反応を返した。



男がさらにスイッチを操作し、鬼灯自身を覆っているカップの駆動音が大きくなる。
車内に響くほど振動音が大きくなり、それに比例して鬼灯が味わわされる快感が肥大してしまう。



「んあああっ!ああっ!あっ!あうううっ!だ、だめ・・・!」



瞳に涙を湛えながら、鬼灯が腰を突き上げて乱れる様は、禁欲的なスーツのジャケットと白シャツが相まって、その淫靡さを何倍にも脚色する。



振動の上から握りこまれ、激烈な快感を感じたと同時に、鬼灯はシートの上に盛大に白液を放った。



「んぐうぅぅぅーーーーーーーーーっ!」



叫ばずにはいられないほどの絶対的な快感が鬼灯の下半身と脳を直撃し、魂まで削がれるほどの愉悦が鬼灯の身体に生じる。
これまで絶頂近い快感を与えられはしたものの、決定的な射精絶頂は与えられていなかった分、焦燥感も相まって、鬼灯は頭が白くなるほどの強烈な快感を味わわされた。



「あぁっ・・・あ・・・・あぁ・・・・」



射精が終わり、一気に脱力した鬼灯を見越して、挿入され続けていたエネマを一気に突き上げる。
その突き上げられる激感にも強い快楽を感じたが、射精直後で体力を消費した鬼灯の身体は、ヒクン、と小さく跳ね上がっただけで強い反応はできなかった。



「ぐったりしたな・・・。よし、正常位で犯るから、お前は膝枕してやれ」



そう言って男は鬼灯の両足をシートの上にあげ、身体を仰向けに寝かせて、頭をもう一方の男の膝の上に置かれる。
男が鬼灯の両膝の裏を抱えて広げると、未だに振動を続けている自身とエネマを根元までくわえた秘孔が見える。



「エネマよりもいいモノを挿れてやるよ・・・おら、せっかく目の前におしゃぶりがあるんだ。そっちも可愛がってやれ」



膝枕をされている男の勃ちあがった肉棒が鬼灯の頬に密着し、体力を使い果たした鬼灯の美貌に先走りの淫液が垂れ落ちる。



鬼灯の両足を広げさせている男は、エネマの端を掴み、一気に引き抜くのではなくジリジリと焦らすようにゆっくりと淫具を引き抜いてゆく。



「んぐっ・・・!うううっ!あぁあああっ!」



さらに引き抜きながら左右にグリグリと捻り、洞内を十分快楽で蹂躙しながら、ようやくエネマ全体を引き抜いた。



「は・・・ぁぁ・・・・」



異物がなくなった安心感で、鬼灯の身体がさらに脱力し、どっと身体がシートに落ちる。しかし自身は振動が続けられたままなので、快感が全て取り払われたわけではなかった。



「ちいせえケツアナだな。よくこんなもの咥えていられてたぜ。まあ、これからもっと太いヤツを挿れられるんだけどな」



男はエネマを放り出し、鬼灯の膝裏を抱え直すと、自らの剛直を鬼灯の秘孔に押し当て、そのまま腰を進める。



「うぐっ・・・あぁぁぁ・・・・っ!」



鬼灯の快楽とも苦悶ともとれる呻き声が口の端から零れ、白い身体がビクビクと痙攣した。


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