東方二次小説(第6話)「アイドル天狗はたて」

「今日はすみません。二人きりの撮影会ですが。よろしくお願いします」
白龍がぺこりと頭を下げた。今日ははたてのPR用動画と写真の撮影なのだが、おもり役の典は例の事件で謹慎中(;^ω^)
監視役の飯縄丸は、大天狗の会議で出席できないのだ。


しかも今回は水着でということなのだが、普通男女二人の撮影会などありえないのだが。
「ま、いいか白龍は信頼しても大丈夫だろうから・・・」

そういいながらもはたては疑心暗鬼。
だが、熱心な白龍の態度に、はたてもだんだんノリノリになっていく。
「姫海棠さん今度はこのポーズで、はいはい、そんなかんじです」
「そうこんなかんじかな?」
「そうですいいかんじです(^▽^)/
姫海棠さんすごくかわいいです(^▽^)/」

10枚20枚と二人きりであるのも忘れてはたては気持ちよく笑い、気持ちよく待った
休憩もろくに撮らずに、お昼前から始まった撮影は夕方になろうとしていた。

「そろそろ日もおちて来ますね」
「さすがに・・ハードだったわ・・・」
日頃の運動不足も手伝ってか、はたてはそろそろ疲れてきた。
「そうですね、姫海棠さんの体力も限界ですものね」
「そ、そうね・・」
思った以上に撮影会は体力をつかう。
はたての疲労が見えてきたのか。白龍もさすがに終了しようと思ったが

「そうですね、日も落ちてきたので、最後に1シーンだけ動画をとりましょう」
「はあ?
はあ?・・さ、さいごに動画か。。。はいはい・・」
「いえ、先日鈴奈庵の本居小鈴さんからのリクエストです。いや、今日の水着撮影も小鈴
さんからのご提案なのですが。」
「あ~そういえば、文が何かいってたな・・水着写真が一番あったとかなんとか」
普段新聞など目にもとらない人里の男性たちも、喜んで花菓子念報を買っていたとか言ったよな。まいいか・・。
つかれからか、だんだんまともな判断ができなくなってきているはたて。
普段なら「水着で男性の興味を引くとか最低」とか言っていたはずなのだが
本来天狗だけの表彰式にきて水着だったが、それがまさかここまで人気が出てるとは。
「文のこといえなくなったなあ・・」
「・・いえね・・ちょっとシナリオを作ってきましたので・・これで・・」
疲労のたまってきたはたてはいうなりにシナリオを読み。お山に日が落ちて黄金色に輝く湖のほとりで、はたての動画が始まった。

「今晩は・・はたてです・・今日は読んでくれてありがとう・・」
恥じらいながらも笑顔を浮かべて。言葉をつづけた・・。
そう、まるで「逢引」のように。

「・・今日は私に会いに来てくれてありがとう・・・これからもよろしくね」
まるで本当の恋人に話すかのように、やさしくやわらかに。
「・・・OK・・・です。一発OKってすごい・・・」
「そう・・よかった・・・」
そうつぶやくと、やがて倒れそうに・・よわよわしく。笑った
「姫海棠さん・・あぶない」
倒れそうになったはたてを、しっかと抱きしめる白龍。

そのまましっかと抱き上げて・・そう「おひめさまだっこに」
「このまま御自宅まで送ります、いいですね」
・・・なんか暖かいなあ・・・白龍って。

「しっかりつかまっていてください」
「うん」

白龍が翼を開いて夕空に飛び去った・・。

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