九条の会 2020/02/02 12:00

(ブロマガでエミリアさん用コラム)Unity嫌いの111

*このメルマガは、エミリア氏のci-en
https://ci-en.dlsite.com/creator/1091
へ投稿したコラムです(ログ)


Unityが大っ嫌いである、
エミリア氏が何かにつけ「そろそろ111もUnityじゃねえのか?」などと言う度、
「ネコバも昔Unityを学ぼうと都に出たが、都の靴磨きの少年までもが
これからの時代はUnityなどと言っているのを聞いて、これはダメだと悟ったらしい」
などと何の根拠もない話を(というか、同ツールはゲーム開発の民主化をスローガンとして掲げているのだから、
もし本当にそうなら成功の証拠ですらあるだろ……)
ネコバに仮託して、自分の意見として表明するくらいである。
あの時はゴメンね、ネコバ(にゃー)


エロトラップダンジョンクリエイターVer2で
おもらしダンジョンという簡単なサンプルを作ろうとして、
でせっかくなのでVRoidを使ってムービーを作るか、と思った。
せっかくなのでは重なり、せっかくなのでVRoidをUnityにインポートして
実機上で動かし、それをカメラ越しの映像として残すか! という方式を考えた。

だがもう4,5年ぶりか? に触ったUnityは完っ全に忘却、
VRoidの女の子モデルを表示するのにも一苦労だったのである
(基本的なUnityの操作である…)
もうまずVRoidを解釈できるプログラムか何かを入れるでしょ、
で3Dモデルをドラッグ&ドロップするでしょ、すると何か色々ばらばらとファイルが作られる。
それだけでダメ。
で、VRoidのモデルはアニメを持たない形式なので、アニメを別に入れなきゃいけないという。
アニメを、別に? どゆこと?
だがまぁ俺もかつてはUnityちょこっと触った事あるしぃ、
なんとかなるやろと進める、要はこのインスペクターと呼ばれるフォームみたいのにな、
セットしたらいいんにゃろ?
でwebからそれなりにオープンなアニメ形式を落として来たけど、
がっがっ! インスペクターは何か×みたいになって入らへんねん。
なんやねん。

そもそもUnityが解釈した結果、生成される3Dモデルの形には3通りくらいがあって、
amatuer(アマーチャー)かhumanoid(ヒューマノイド)
だっけか?
その形式で入ったり、入らへんかったり。
そもそも俺は3Dモデルがあり、そこに別途アニメを入れるという方式が好きなのだけど、
Unityはそうではないみたい。
UnityはUnityで、何か制御したいやり方がある、
でそう言えばそのアニメ制御形式も何か2通りくらいあるんだっけ……
Animationだとか……もう一つは何だっけ、インスペクターに設定するのと、
何か状態遷移を描くのと。
何か片方はもう古いみたいな、でもちょっと探すとそういう素材はゴロゴロ出てくるみたいな。

そこも見よう見まねでやってみるが、
もうプレビューに3Dモデルすら表示されてないから。
なんでぇ? もう上手くいかない理由すら分からないからね、
これであと、カメラから映像形式としてアウトプットするみたいな事も調べて、
多分同じだけ苦労してやらなきゃいかんよね、
そもそもVRoidモデルを入れて、意味わからんファイルを大量に作成された時点で
気に入らなかったんだよ!!!!!!

結果、MMD形式に変換したら、カメラアングルも小物のセットもポージングも
凄く分かりやすい形で出来たので助かりました。
まぁそれはそうで、Unityはゲームやアプリにまで使える事を想定したツールであり、
MMDはもう更新されてない上、日本ローカルなツールかも知れないが、
映像の為に作られた、この場合「ただ必要な事だけ満たす」ツールだからね。

俺はね、
何とか調べに調べて物事をやり遂げたとしても、
”じゃあこういう時はどうすんの?”
とちょっと既存のやり方を捻っただけのオーダーに分からなくなって、いちいちオタオタするのは嫌なんや。
(「それは前にやった事と似てはいるんだけど、でもそうしたい場合には、
別のまた新しいプラグインを調べてDLして来て…」とかしたくない)

どっしりと構え、その場合はこう、この場合はこうやるんだよと、
元ツールの僅かな使い方の組み合わせで、要求される物事をやってみせたい、
そういうシンプルで強力な使い方を出来るものこそ美しい。

そういう考え方、価値観があるのだ。

https://ci-en.dlsite.com/creator/1091/article/186766

さて興味深く読ませて頂いたのは先週のエミリアさんブロマガで、
こんな記述があるね。

https://jp.gamesindustry.biz/article/2001/20012202/
最高のゲームエンジンはどれか?:MonoGameはあなたに向いているのか

そしてUnityより難易度が高くC#が使えないといかんツールであった。

しかし2Dのゲームを作るのならとても良いらしい。
ほとんど中のツール類も自作する勢いだ。

困難なのは中で何か構築してもグラフィックエディタが無いので抽象化するのだそうだ
ウディタで私もRPGの戦闘を自作してるが、アニメーションを作る機能が無いのでウディタには
困難が予想されるのだ。

また、エディタ内でなにか常に決まった種類の選んだ画像を表示させることはできないので、そこも抽象化した制作となる
ツクールはその点有利だ。
(略)
しかしこのMONOの柔軟性とは一体何なのか、未知である。

111氏のエロトラップクリエイターもゲームエンジンである
デザエモンくらいわかりやすくするべきなのだ。

一応リンク先の文章も読んだが、いかにも何か微妙に飲み込みづらい日本語訳の文章がダラダラと続き、
くっついたかと思ったら離れた、でもまたくっついた、みたいな逢瀬が繰り返され、
かなり言いたい事が把握しにくくなっていると思う。
(*最終的に言いたい事は、monoはオープンソースなので興味持ったら来い、だと思う。
というかその働きかけで作成した文章で、なので何か経緯を述べるのに必死なんだと思う)

エミリア氏もツクールからウディタに乗り変えたら、
初めはこんなもん人間が理解できるモノじゃねえみたいに言い放ってた癖に、
今ではあの取っつき辛くはある変数操作やデータベースに虜、
後生や、もうこれ無しでは生きていかれへん……と潤ませており、
つまりツールが思考、やり方に影響を及ぼすのを肌で感じ取っているのだろう、
半分はここに書いてある事を理解できている感じであろうか。

ここに書いてあること、というかこの人たちが信奉している思想はただ一つで
『自分のやっている事を全て理解しておきたい』
なのだと思う。
何か訳の分からない誰ソレファイルを、よく分からない手順で適応したら
上手くいく時もある、ではなくて。

これがしたいって事を、最低限の簡素さで満たしたい、
シンプルでそれをやればやる程、応用が利く。
勿論そのシンプルさから豪華にスケールアップするには、
例えば物理演算などが無いと記事中にも記されているように、
自分で物理演算の理解をして書く必要がある(恐らくある程度の補助できるコードはあるんだろうけども)
もしそれが出来ないなら、それが自分の力量って事なんだから仕方ない。
フェアだろう?
自分の能力が伸張するに合わせて、自分のツールも馴染む、これが『良い』ってものだ。

この道具における考え方が、先週も書いた『グラントリノ』の偏屈じいさんであり
男の生き様に繋がる(そしてそれが敗北しつつも、民族だのを超えて、受け継がれる希望を示す)
話を書こうと思ったんだけど、もういい加減長くなってるから、それは止めるとして。


そりゃエミリアの言いたい事も分かる、
UnityはGUI、操作が伴うものなのでまぁこれはこれを意味しているのだろう、とか予想が付くけど、
Monoでの自作では、コードの断片がただPCに転がっているだけで、
どうやらそのコード内に書かれたずっらーとしたプログラムから
意味を読み取っていかないといけないらしい、正気か? という事だ。

ただ俺たち(?)には、良く分からない他人のやり方を押し付けられる方が我慢ならない。
自分の能力を伸張させる事の方が肝要で、気持ちいい。
その己がしゅっとしており、しゅっとしたやり方の末に、
良い物が作れるのだろうという理解がある。

大体、GUIなどではどうやって高度で抽象的な概念を書き表すというのだ?
はい、Unityで資本主義と共産主義のモデルを作って下さい、どうですか。
全ては形而下、形に囚われるのだ。
コードではそれを文として言い表す事が出来る。


だがこれは言わば弱肉強食の世界で、頭が良い人、向上出来る能力や環境にある人には
自然の話と頷けるだろう、
ただしもし能力が低い者がこのやり方にこだわると、本当に出てくる物はポンチクオリティとなる。

111である。

111は30も半ばになろうとしているのだが、未だに靴ひもを玉結びする事が出来ない。
(片結びなら出来るので、強引に縛りまくる)
これは111があの紐の複雑に重なり合う感じ、なんであれがああなって縛れるのかを
どうも頭で「分からない」からである。
勿論ここまで生きて来る中で、いやおかしいだろ、ちょっとやってみせるからその通りにやってみてよ、
と教われた事もあるけど、確かにその時はそういう手順に従ってやれて、
不格好にしろそれっぽい物は出来る、だが後で一人になっても、出来ないのである。
何故ならあの紐がどうなって、どう絡まってどう縛る事で靴の固定を担保できるか、
それが全然ピンと来てないから。
(本当に世間の人はあれをどう理解しているんだ?
SVG描画どころの騒ぎじゃないだろあれは、
3Dで、しかも多重に絡まる軌跡を描いた後に、紐同士が? お互いを縛ってキツくし合うなんて……
あれを描写するプログラムを書けるのか、皆は?
Unity上で再現できるのか? 相当難しいぞ?
書けないのに、なぜ現実では玉結びが出来るんだ? 分からん…)

ちなみに今週ツィッターで流れて来て愕然としたのだが、
「靴紐を結べない」は割と典型的なADHDの特徴として挙げられるらしい。
そうやったんや……

これは重要な分水嶺で、今週またエロトラップダンジョンクリエイターVer2について長文を書き、
DLチャンネルに投稿……しようとしたのだが、
クリエイターズの審査が4日掛かっても音沙汰無しだ、くっ、どうなってやがる、
まぁともかく近日公開されるその記事で、
私はまたアウトサイダープログラマーとか言い、
体系から切り離されたプログラマーでありジプシーなんだよぉ! とか
生き辛さを書いているが、要はその辺りの分岐点を示しているのだと思う。

全て納得できないと動けない子って、何か小・中学校の頃でもいたよなあ……
実際には、理解できなくてもとりあえず写経のようにやってみたら、
一気に理解度深まるケースの方が多いんだけどね…
(大体それは、世の中のこと全部理解できるという傲慢さとも、背中合わせの態度ではないのか?)


エロトラップダンジョンクリエイターV2は特に反応が無いので、
次のプロジェクトに掛かっている。
今度はspineでおっぱい揉み揉みアニメが欲しいという要望に応えるものだが、
まぁ何でも自作イズムにも少し倦んだ所で、
今度は自分の思いつく限りの最効率でやってみるか、と臨んでいる。

ツクールMVを起動、spine(ボーン形式のアニメーションツール)プラグインを採用したが、
なんと昨日の1時間くらいで、既にツクール上に表示・アニメまで出来た! これは凄い事だ…。
なにしろこのプラグインが無い頃は、自力でやって、
表示までで1週間? くらい掛かった覚えがあるからなあ……

動画:
https://youtu.be/BaX4l-cxtlQ

プラグインが提供するAPIなども読みながら、
あ、spineってそういう構図、思想をしていたの!? と目から鱗の事も多い。

なにしろ自分がツクール上でとにかく表示したいと粘ってた時は、
分からない英語とpixi.jsの元コードに睨み合い、
その意図が5~10%くらいの断片しか読み取れねえ……
という散々だったからである。
(これが能力が低いものが自力でやりたがる、という事である……)

ところが日本語で書かれてるとね、あぁ、そういう方式でやりたかったのか! と分かる。
やっぱ日本語ってええね、
そもそもプログラム・ソフトウェア的にはまずそこの壁があるから、日本人には…。

と、「英語圏から見たら、大概の日本人はADHDに見えてると思うで。
なんか頑張って英語読んだり喋ろうとしてくるけど、理解力が、さあ……」
とまぁ、自分には関係ないと安楽に構えていた読者に嫌な気持ちを植え付けた所で、
今回のコラムは終わり。

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