妖怪あんかけ 2020/08/06 19:21

人形使いと僧侶アンジェ

ピクルスです

妖魔関連のモンスターのアイデア出しです

今回は、「人形使い」というモンスターを考えてみました。


 冒険酒場エスメラルダでは、肖像画が無数に飾られている。
 この肖像は、新人の僧侶アンジェだ。
 まだ描かれたばかりの紙は明るい色、肖像画の下にピンで数字が記された赤いリボンが下げられている。顔は若く、はにかんだ顔が初々しい。

 トルス皇国では、冒険者が肖像画を酒場などに飾ってもらうことがよくある。
 といってもドラゴンを倒した手練ではなく、くちばしの黄色いなりたての冒険者の肖像画殆どだ。
 
 冒険者は、新人ではなかなか仕事を受けるのが難しい。
 大きな仕事は手練が受け持つが、そうでない仕事は新人の取り合いになる。

 それでまず顔を覚えてもらい、街で見かけた時や酒場に来た時に声をかけてきやすくする、というわけだ。
 この画の置いてある宿屋や酒場に来れば、彼らと落ち合うことができる。
 仕事料の1割を酒場が受け取ることができるのと、肖像画本人がここに連絡も含め食事に訪れることが、肖像画の設置料となっている。
 頻繁に食事に来ない肖像画は下げられてしまうこともある。

 雄々しく、美しく肖像画をであればその分仕事が舞い込みやすいと考えるものもいるが、殆どがそのままの姿を描かれてる事が多い。

 冒険者は一般人や王国の役人には手が出しにくい仕事を行う。
 例えば、地図の作成や未開の洞窟の調査、危険な魔物退治や護衛などだ。
 
 つまり危険な仕事が常で、失敗して帰ってこないものも少なくない。

 この肖像画は、もしもの時。行方不明になった時、探してもらう手がかりになる為、そして無残な遺体になって発見された時、誰であるか判別しやすくするため。
 そして死んだ後、自分の最後の姿を馴染みの酒場に残す意味もある。
 
 そのままの姿で描かれるのが多いのは、その為だ。


 冒険者の肖像の下には、リボンがピンで留められていうことも多い。
 色によって意味が異なる。青は仕事募集中 赤は出立中 緑は休息中 といった具合だ

 そして現在赤のリボンが結ばれている、この僧侶アンジェは、数カ月後、この肖像画とは、似つかぬ姿で戻って来ることになる。

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”人形使い” と 僧侶アンジェ(前)

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