成人向けゲーム製作の始め方

まえがき

今回はツクールのアドベント・カレンダーの記事として「成人向けゲーム製作の始め方」を解説していこうと思います。
ちょっとつまらない内容かもですが、見て頂けると嬉しいです。
また前提としてツクールMVの記事となっていますのでご了承ください。

※この記事はどうしてもR18要素が出てきます。
 18歳未満の方は、回れ右して頂けると幸いです。









■必要なもの

まずは成人向けゲームにおいて、最低限必要な構成要素をピックアップしていきたいと思います。

1.立ち絵

文章のみの成人向けゲームもありますが、基本的には立ち絵は成人向けゲームにおいて必須になってくるかと思います。
立ち絵はゲーム中で一番表示されるイラストのため、できるだけ可愛く作りたいところですね。

また、表情や服装などの差分が必要になってくるのも特徴です。
表情はシナリオによって必要なものが変わってくるので、できれば最初にシナリオの基本的な流れを考えてから製作したいところです。

服装に関しては「通常の服装」「下着姿」「裸」の3種類を基本として、後はシナリオによって追加していくといいでしょう。
ジャンルによってはコスプレ衣装やボンデージなども必要になってるかと思います。


2.イベントCG

立ち絵があるなら当然イベントCGも必要になってきますよね。
こちらは立ち絵有りきになってきますので、製作は立ち絵やシナリオがある程度完成してからになるかと思います。

イベント次第では、差分も結構な数必要になってきます。
例えばオナニーイベントの場合は「オナニー開始時」「オナニー中(通常)」「オナニー中(イキそう)」「絶頂」の4パターンが必要になります。

どれだけ差分が必要かはシナリオによって変わってくるので、できるだけ大まかなプロットを先に考えておくと良いでしょう。


3.シナリオ

成人向けゲームにも色々あるので、シナリオは必ずしも必須というわけではありません
例えば脱衣ブロック崩し等のミニゲームをクリアするとエッチな画像が見れるゲームなら不要ですね。

ノベルやRPG等の場合は必須になってくると思います。
立ち絵やイベントCGの項でも記載しましたが、まずは大まかなプロットを作成して分類分けしてから一つ一つ記載していくと良いかと思います。

最初にプロットを作成することで、スケジュールを立てやすくなったり、製作時間をある程度計算することができます。
プロットがあれば立ち絵の製作やイベントCGの差分もイメージしやすくなるため、最初に作っておくと何かと便利ですね。


4.システム

システムもゲームの種類によって要不要が分かれるかと思います。
ノベルやADV等の文字を読ませることに特化したゲームでは、最低限で良いと言えるでしょう。

RPGの場合は全年齢のゲームと同様にツクールでシステム構築が可能かと思います。
SRPGや格闘の場合は他のツールを使ったほうが良いですね。

RPGを前提とする場合、成人向けではモンスターをエッチにしたり、受けたダメージ量に応じて服が脱げる仕組みが考えられます。
場合によっては立ち絵とは別に、ミニイラスト等も必要になってくるかもですね。


5.ボイス

ボイスがあるとよりエッチさが増すので、成人向けゲームにおいては重要アイテムかと思います。
基本的にはシナリオ完成後に作成していくことになりますが、ボイスは上記と違い自分では作成が難しいので、製作開始していきなりボイスを付けるのは難しいかも知れません。



構成要素については以上となります。
他にもゲームによっては、必要なものも変わってくるかと思います。
今回はあくまで最低限必要な要素をあげさせてもらいました。

それでは次に、各構成要素を具体的にどう製作していくかを考えていきたいと思います。



立ち絵&イベントCG

具体的に立ち絵をどう製作していくかですが、これには様々な手法があります。

1.自分で描く

自分で製作できるスキルを持っている場合は自分で描くのも手ですね。
メリットとしては、シナリオとの行き違いがないことと自由度が高いことかなと思います。
多少マニアックなネタでも自分で描くなら何の問題もありませんね。

デメリットとしては、とにかく時間が掛かることです。
立ち絵を差分含めて描いて、イベントCGも描いて……となると、結構な時間が掛かってしまいます。


2.依頼する

自分で描けない or 時間がない人は、他人に依頼する方法もあります。
お金は多少掛かりますが、信頼する方に任せれば確実性は高いですね。

ただし、絵師さんに自分のイメージをうまく伝えられないと、ゲームに合わないイラストとなってしまう危険も内包しています。

ある程度のコミュニケーション力が必要なので、注意が必要です。


3.素材を使う

こちらは立ち絵やイベントCGの素材を購入するという方法です。
例えばdlsiteで作品形式:画像素材で検索すると様々な立ち絵やイベントCGが販売されています。
シナリオに応じた素材を購入すれば、コミュニケーション力も画力も不要で、成人向けゲームを製作することができます。

自由度は極端に低いので、シナリオに合致する素材が見つからない場合もありますが…

きまぐれアフターさんの立ち絵&イベントCG素材は、比較的自由度が高いのでオススメです。

T.O.P. 著作権フリー素材集

4.モデル生成ツールを使う

2Dや3Dのモデル生成ツールを使用して、キャラクターを生成する手法です。
モデル生成ツールには色々ありますが、代表的なので言うと「Vroid Studio」「Vカツ」「セシル」「キャラクターなんとか機」「みんなの着せ替え」あたりがポピュラーなところですね。

上記の内、VカツはR18利用が少し危険なのでご注意願います。
それぞれのソフトには特徴があるので、一通りどういうツールかを調べてみて、自分に合ったのを使うのがいいでしょう。



以上のうち、どの手法を使うのかは人それぞれとなります。
自分の持ってるスキルや、ゲーム製作にどれだけ資金や時間を費やせるのかで変わってくると思います。

立ち絵の表示やイベントCGの挿入には使いやすいプラグインも多々あるので、それらも調べつつ製作していくと良いでしょう。



シナリオ

RPGやノベルゲームの場合、シナリオの製作も必要となってきます。
シナリオの製作も依頼することが可能ですが、ここでは自分で書くことを前提に解説していきます。

まず全年齢と成人向けで異なる部分としては、メインとなるエッチシーンが一番だと思います。

例えばエロRPGを製作する場合、どこでエッチシーンを挿入するかをまず決めましょう。


1.ボス戦後

ポピュラーなのはボス戦後にエッチシーンを挿入する方法です。
敵を倒したご褒美にエッチシーンが見れるっていうのは、プレイヤーのモチベーションに繋がりますよね。


2.依頼達成時

クエスト報酬にエッチシーンがあるタイプですね。
これも1と同様にプレイヤーのモチベーションに繋がる手法だと思います。
また、1の場合は基本的にはレ○プシチュになるかと思いますが、こちらはラブラブエッチシチュも可能です。


3.ところかまわず

特に理由なく、街のキャラクターに話しかけるとエッチが始まるタイプです。
NPC姦のようなジャンルでよくある感じですね。
プレイヤーの中には戦闘が面倒くさい方もいるので、RPGはおまけ程度にして街中でフリーエッチできるような作品も有りです。


エッチシーンの挿入がある程度見えてきたら、全年齢の作品と同様にプロットを書いていきましょう。
プロットを先に作成しておくことで、立ち絵やイベントCGの製作を同時進行することも可能です。

プロット完成後は個々のシナリオを作成していきますが、成人向けゲームにおいては恋愛ゲームようなエンディング手法も考えられます。
恋愛ゲームのエンディング………つまりヒロインごとの個別エンディングですね。

個別エンディングを採用する場合は、シナリオ分岐もそれなりに多くなってくると思うので、初めにエンディングの手法・数については決めておいたほうがいいでしょう。


プロットも固まって、エンディングの種類も確定したら、後は書くだけです。
最初は少し恥ずかしいかもしれませんが、書いていくうちに慣れていくので、頑張ってください。



システム

この記事はツクールのアドベントカレンダーで作成しているので、ツクールを前提にしたシステム構築について考えていきたいと思います。
根本的なシステムについてはゲームのジャンルによって異なるので、ある程度共通的な部分について記載していきます。


1.イベントシーン

基本的には全てコモンイベントで作成しましょう。
成人向けゲームにおいてはイベント回想モードやCG回想モードが重要になってくるので、後々のことを考えると全てコモンイベントにしたほうが楽です。

プラグイン

回想モードのプラグイン



2.セーブ&ロード

成人向けゲームでは、どこでもセーブ&ロードができる仕様のほうがいいですね。
特にセーブは重要です。

一度発散して、性的興奮が収まってきた場合、成人向けゲームのプレイを中断したいと思う人は少なく有りません。
RPGの戦闘中などにセーブさせるのは難しいかもしれませんが、ピクチャボタン化のプラグイン等を使用し、常にセーブボタンを表示していくような仕様がいいでしょう。

ノベル系のゲームの場合は、何度も選択肢に戻ることを考えると、ロードボタンも重要になってきますね。
ロードはイベントコマンドが存在しないため、スクリプトで記載してください。
※ツクールMVの場合は「SceneManager.push(Scene_Load);」をスクリプトで記載することでロード画面の表示が可能です。

セーブ画面のコモンイベント画像

ロード画面のコモンイベント画像

プラグイン

ピクチャのボタン化プラグイン


3.スキップ&バックログ

成人向けゲームは得てして、文章が長くなりがちです。
どうしてもエッチシーン等は似たような文章を繰り返したりもしますので、適度にスキップできる仕様は欲しいところです。

ノベルゲームの場合は選択肢までのスキップという意味でも必要になってきますね。
また、スキップを導入した場合は、バックログもできるだけ欲しいところです。
スキップした文章を見返すこともありますからね。

どちらもツクールの場合はプラグインで解決する問題だと思います。
セーブ&ロードと同様に、コモンイベントに設定して常にボタンを表示するのもいいですね。

プラグイン

メッセージスキッププラグイン

プラグイン

イベントのテキストログ(バックログ)プラグイン


4.音量調整

イベントシーン(エッチシーン)の際に、BGMが不要と思うプレイヤーも多いです。
エッチシーン中に各種音量を変更できるように、オプションを表示可能にすると良いですね。

また、音量のつまみはできるだけ細かく調整すると、より良いです。
こちらもプラグインで実現可能ですので、以下をご参照ください。

プラグイン

マスターボリューム設定プラグイン


ボイス

ボイスは基本的には声優さんへ依頼する形になるかと思います。
一応、音声合成ソフトを活用することも可能ですが、正直喘ぎ声等の卑猥な描写は再現出来ないと思います。
それらも含めて手法を以下の通りまとめました。


1.声優さんへ依頼する

お金は掛かりますが、当然声優さんなので、クオリティの高いエッチな声を用意することができます。
相場は人によって変わりますが、個人に頼む場合は文字数やワード数で金額が変わってくるので、しっかりメモっておきましょう。
有名な声優さんに頼んだりしなければ費用は抑えられますので、しっかり探してみましょう。

声優さん個人へ依頼するのではなく事務所や音響制作会社へ依頼する方法もあります。
この場合、直接声優さんとやり取りする必要もなく、締め切り等も事務所側とやり取りできるのでトラブルになりにくいです。
費用は少し掛かってしまいますが…

また、個人に頼む場合は、その方が成人向けOKかどうかもちゃんと確認しないとダメですね。
依頼後にトラブルになる元なので…


2.音声合成ソフトを活用する

卑猥な声は厳しいですが、普通の会話程度なら問題なく作成することができます。
特に有料ですが、VOCALOID+やVOICEROIDは非常に優秀ですね。
ただし、それなりに高い+商用利用にはライセンスが必要なので、フリーゲーム以外には向かないかもしれません。

ゲームを商業で販売する場合は、きっちり声優さんに頼んだほうが良さそうです。


3.素材を使う

成人向けの喘ぎ声の素材を購入する手法です。
フルボイスのゲームというわけにはいきませんが、イベントシーンに喘ぎ声があるだけでも結構変わってきます。

こちらも画像素材と同様に、例えばdlsiteで作品形式:音声素材で検索すると、そこそこな数販売されています。

声優さんに頼むと結構な費用が掛かりますし、シナリオ完成後でないと頼むことはできませんが、素材の購入であればそれらの心配は不要です。
当然ながら自由度は無いので、フレーバー程度にしかなりませんが…

お手軽にボイスを入れる手段ではありますので、一考の価値はありそうです。
それこそボイスを入れるのを断念した方でも、こういった素材を少し使うだけでエロさが格段に変わるので、試してみてはいかがでしょうか。



あとがき

長々と語ってしまいましたが、以上となります。
ツクールに関連する話がシステム面だけになってしまいましたが、
一応ツクールに関係しているのでアドベントカレンダーの記事としては問題ないはず…!

著者の半減個人としては、成人向けゲームの製作者さんがどんどん増えてほしいので、この記事がきっかけになればって思います。


本文を読んで頂きまして、ありがとうございました~!

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