『アラビアンナイト</breath>』完成！

お待たせいたしました。
新作『アラビアンナイト</breath>』が完成しました！
11月5日発売です。
予告ページはこちら
発売後1週間は30%OFF、発売日の11月5日は全作品20%OFFクーポンの期間内ですので、その日にお求めいただければ更にお得です。

『アラビアンナイト</breath>』は、挑戦的な作品です。

なんと、プロローグの声優は僕が担当します！

……などという事はありませんので、ご安心ください。
プロローグも、浅見ゆい様に素敵な声をいただいております。

ですが、ちょっと素人が声の出演をするという事について考えてみたい思います。
僕が「毎日話してるし、月１くらいでカラオケも行ってる。声の演技くらいできるって！」とか言い出したとしましょう。
おそらく、その発言を聞いた方は「はぁ？　オメェ頭、大丈夫か？」と思われる事でしょう。
声に真剣に取り組まれている声優様でしたら、なおさらの事。
「声優の才能と努力舐めてんのか？」、と。
その反応も、至極ごもっともかと思います。

しかし、世の中、不思議なものです。
その逆、声優さんなど、文章が専門でない方がシナリオを書く事は、割と好意的に受け入れられるイメージです。
「文章屋の才能と努力舐めてんのか？」とはなりません。
なぜでしょうか？

とは書いたものの、まあ僕も、推しの方々がどんな文章書くんだろう、と読んでみたい気持ちはよく分かります。
その人が、どんな話が好きなのか、どんなアイデアを持っているのか等知りたいものです。
文章というのは、門戸の広いものなのでしょう。
あと、稀有だとは思いますが本当にマルチな才能を持っている方もいるかと。

しかしながら、やはり文章を専門でやっている人間とそうでない人間が書く文章には、声優さんの声と素人の声くらいの差があると思います。
というより、文章を専門でやっているからには、その差を感じさせれる文章を書かねばならないでしょう。
まして、自分が「ああ～、いい文章だ～（恍惚）」とか思ってしまうような業の深い人間ならば。

さて、本題です。
そんなわけで、『アラビアンナイト</berath>』は、文章にとことんこだわった作品です。
原作、『千夜一夜物語』のように、おとぎ話チックにしつつも、詩的な表現を用いました。
かつバイノーラル音声作品として、隣で語りかけられるのを意識した文章にしています。
バレエダンサーが指先まで気を張るように、表現の一つ一つ、助詞の一つ一つまで考え抜きました。
他の方に依頼するには、労力相応の報酬を払わねばならないので限度がありますが、自分の担当分野ならばいくらでもこだわれます。
おそらく、他サークルもそうでしょう、声や演技にこだわったり、音にこだわったりと。
その中で、毛ガニデパートは文章だ、というのを打ち出してみました。
おそらく、シナリオにかけた労力は発売時点で全バイノーラル音声作品中、圧倒的無比なトップでしょう。
聴いただけで「専門家が労力をかけた文章は、やっぱり違うな」と感じられる作品に仕上げたつもりです。
文章量も、『きょにゅーJ○を孕ませるお仕事』の収録の際、スタジオの方に「普通の音声作品の1.5倍くらいの文量がある」と言われましたが、本作は更に多い2倍強～3倍相当です。

ちなみに次点は、同じく当サークルの『やさしい吸血鬼の殺し方』かと思います。
こちらは短いですが、それでもかなりの労力がかけられています。
20%OFFクーポンの利用は有料作品３つ以上購入なので、よければ数合わせにどうぞ。

そんな、文章オタクのこだわりを表現していただいた、声優とイラストレーターの仕事にも注目していただければ幸いです。
それぞれ、浅見ゆい様と寿司勇者トロ様。
どちらも、作品に対して最適な方にお願いしました、そして、その通りにしていただけたと思います。

……と、ここまで書いてきましたが、多分、あまり売れない作品でしょう。
クオリティは高いでしょうが、市場の需要を無視した作品だからです。
ですが、僕としてはたくさん売れて欲しいと思います。
黒字が欲しいというよりも、売れるという前例ができれば他の方も、シナリオにこだわった作品を作ってくれるかもしれませんから。
バイノーラル録音って、シチュエーションボイスだけじゃなくて、もっと色々表現できると思います、難しいですが。
文章オタクとしては、他の方のシナリオを聴いて「やられた、そんなアイデアがあったかっ！」とか、「くそ～、いい文章だ～」とか思い知らされたいものです。
「この程度なら俺の方が、もっといいシナリオを書ける」と思われた方、ぜひぜひお願いいたします。