毛ガニデパート 2021/02/06 00:00

『アラビアンナイト</breath>』追加Tips

エメラルド板

第一夜の最後に引用したエメラルド板(エメラルドタブレット)の文章に違和感を覚えた錬金術フリークな方、果たしているでしょうか……
実は、一般的に知られているエメラルド板の文章よりも短くなっています。
比べてみましょう。

作中で引用したものの下に、対応する箇所を網掛けで記載します。

真実にして真正。疑う余地は無い。

これは偽りのない真実、確実にして、このうえなく真正なことである。

上方のものは下方のものに、下方のものは上方のものに由来する。
上にあるものは下にあるもののごとし。

唯一なるものの奇跡を成し遂げるにあっては、下にあるものは上にあるもののごとく、

唯一のものによる奇跡の業。
万物が唯一のものから生まれたように。

万物が一者から一者の瞑想によって生まれるがごとく、万物はこの唯一なるものから適応によって生じる。

その父親は太陽、母親は月である。

太陽がその父であり、月がその母である。

大地はそれを胎内にやどし、大地が火となると、風はそれを胎内で養う。

風はそれを己の胎内に運び、大地が育む。
これが全世界の感性の原理である。
その力は大地に向けられる時、完全なものとなる。

精妙なものから大地を養え、大いなる力をもって。
それは大地から天上にのぼり、上方と下方の支配者となる。

地上から天上へと昇り、ふたたび地上へと下って、上なるものの力と下なるものの力を取り集めよ。
こうして汝は全世界の栄光を手に入れ、すべての暗黒は汝から離れ去るだろう。
火から土を、粗雑なるものから精妙なるものを、ゆっくりと巧みに分離せよ。
これはあらゆる力の中でも最強の力である。
なぜなら、それはすべての精妙なものに打ち勝ち、すべての固体に浸透するからである。
世界はそのように創造された。
驚くべき適応はこのようにして起こる。
こうして私は全世界の哲学の3つの部分を持つがゆえに、ヘルメス・トリスメギストスと呼ばれる。
私が太陽の働きについて述べるべきことは、以上である。

アンドレーア・アロマティコ 著
種村季弘 監修
 後藤淳一 訳
 創元社『錬金術』pp.6-13

比べてみると、一般的なものに比べてずいぶん短いですね。
なぜ、この短い方を採用したかというと、それが元々の形らしいからです。
錬金術は過去へ過去へとさかのぼるものという事ですので、元々の形の方を採用したわけです。

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