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2021年 06月の記事 (114)

時 自若 2021/06/24 20:04

浜薔薇の耳掃除「第50話」

人生でこんなに怒濤の展開というか、こんなにも変わるもんなんだなって思うほど変わった。
「はい、浜薔薇にお客様一名入ります」
「サンキュー」
KCJの職員に答える形で、蘆根が相槌をうった。
(バイトかよ)
なんて思ったら、ああ、自分にはここまで余裕がなかったのだなと気がついた。
「どうぞ、こちらから」
久しぶりにゆっくりとお風呂に入ることができた、そして新しい衣服に着替えた後に、浜薔薇の個室に通された。
浜薔薇は店の前には閉店とある。
他の客はいない。
それもありがたい。
「本当にすいません」
「何を言っているんですか」
こういうとき、人の優しさというのは身にしみる…というやつだ。
「本当に、本当に色々ありました」
そこで蘆根の顔を見ると。
「お客さんだと、ピンチでさえもなんとかしちゃいそうですよね」
「なんですか、それ」
「いや、なんかこう、気落ちはしているけども、一筋縄じゃいかない顔しているというか」
「ここでそうなんですよ!とかはさすがにないですよ」
「はっはっはっ」
「笑い事じゃないですよ、あっ、髭は剃らなくても良かったんですか」
「剃らせてください!」
その時の蘆根の顔はキラキラしていたという。
「髭剃り好きなんですか?」
「髭剃りどころか、この仕事に関わることほとんど好きですね、お客さんの髭は剃り甲斐があると思うんですよ」
こういうときの蘆根は変人の粋である。
「お風呂でもしかしたら剃ってくるのかなっても思ったんですけど、そうするとパックできないなって、パックの準備も実はしてて」
つまりだ。
しばらく剃ってない長くて硬い髭を、蘆根は自分のカミソリを研ぎあげて待っていた。
「しっかり研がないと、刃が負けちゃうかもしれないからな、へっへっ」
蒸しタオルで蒸らすので、刃が負けるというきとはそうそうないと思うのだが。
「まっ、そうなったら、お前さん今まで仕事は何をしていたんだい?って話だわな」
「そうっすよね!」
タモツの言葉に油を注がれたようで、まだ時間があるから、もうちょっとこだわるか、なんて悩みながらやり始めている。
(本当に好きなんだな)
剃られながら思う。
「今まで飽きたことがないというか、むしろ休むとね、なんかこう、やることがないというか、うち猫、ケットシーっていうのがいますからね、そういうときはブラッシングをいつもより念入りにしたり、耳掃除したりするんですけども」
「それ仕事とどう違うの?」
「ええ、違いますよ、全然、あっ、耳かきします」
耳掃除も恥ずかしい、もう前に掃除したのいつだよぐらいで。
ポロっ
ほら、耳から響く音がさ、聞いたことないもん。
「汚いでしょ?」
「そうですかね?」
「いや、汚いと思うよ」
自己嫌悪。
「耳掃除しない人は本当にしないので、何十年って人もいますし」
「それって耳悪くならないの」
「あっ、なってから全然耳かきしてないっていう人もいます」
音の聞こえ方がいつもと違うとなってから、耳鼻科にいったりするのである。
「そこまでなると、耳掃除している時も音の伝わり方が違うらしいんですけども、お客さんはあります?」
「聞こえ方は特に」
「じゃあ、大丈夫じゃないですかね、その人は耳掃除始めたら、終わるまでの間、聞こえ方が気持ち悪いって話でしたから」
つまり、耳の中の垢を一つくずすと、そこから音の聞こえ方がいつもと違う、それが耳掃除が終わるまで続き。
「酔ったって言ってましたね、医院の中だったから、他の患者さんとか、処置の音とか聞こえるから、それが全部ダメになったって」
「俺はそこまでは…でもそれは辛いね」
「その人、鼻も悪いんで、耳鼻科嫌いって言ってましたね」
変わった事例は共有し、お客様のサービス向上のために話し合いになったりします。
「そこまだ溜めない、溜めちゃう場合はどうするかとか、そんな話ですね、ちょっと前までは集まってましたけども、今は会議もシステムになったから便利ですね」
がさっ
「あっ」
そこめっちゃ来た。
「お客さんの耳の形、穴が楕円になっているで、こういう耳だと竹の耳かきはいまいちだったりするんだすよ、竹の柔らかさだと削り取るのに丸みがすぐにダメになるんで」
故に人肌にあたためた金属の耳かきで、それは竹の耳かきとは違い、テコの原理を使い、金属の固さが耳を傷つけないように、握り方にも工夫している。
取れる垢は、しばらく時間が経過し、色が変質した大きい垢玉がぼろりぼろりと取れていく。
「痛くないですか?」
「気持ちいい…」
浜薔薇は耳掃除が有名と説明は先程聞いたが、ここまで気持ちいいのならば、こんな世の中でもお客さんが途切れないのではないだろうか…ああなんてうらやましい、ここまで技術を身につければ、俺はこんな風にはならなかったのかと…
カリ!
「うっ…」
「痛かったですか?」
「いや、本当にここは耳掃除すごいね、まるで見えているかのように耳かきされているっていうの」
「そう言われるとうれしいですね」
「お湯に使ったせいもあって、ちょっと眠いかも…」
気を許したこともあって、そんなことを口にしたらそのまま寝てしまったようだ。
これから自分の生活は変わるだろう、何が起きるのかもわからない、ただ新しい人生には浜薔薇の耳掃除は必須にしたい、そこだけは決めることにした。

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時 自若 2021/06/24 13:49

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時 自若 2021/06/24 13:48

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時 自若 2021/06/24 13:47

浜薔薇の耳掃除「第49話」

自分はシャンプーにこだわっている。
こだわるようになったのは、ある時たまたま使ったシャンプーが長年の髪の悩みであった、広がりやすいものを洗っただけで改善に繋がったことである。
「それで俺は廃盤と戦いながら、今に至るわけよ」
そのお客さんは元々蘆根のホテル時代からのお客さんで、遠方だが浜薔薇の近所に用事がある場合はこうして立ち寄ってくれていた。
「でもさ、業務用のシャンプーが合うとは思わなかった」
「そうですね、髪の状態見ながら、選んでいますけども、こういうのもいろんな商品がありますからね」
営業さんとかも結構くるよ。
「やっぱりプロってすごい」
「そりゃあ、専門家ですし」
「私、蘆根さんの前の職場に行くまでそういう専門家に会ったことなくて、相談したら販売してますと営業の話されるんで」
そういうことを言われると前の職場を思い出して、傑はコメントに困る。
「あ~そういうところもありますから」
蘆根がフォローに入ると。
「この間サキちゃんに会ったんだけどもさ」
元彼女の名前を出されて、楽しい思い出が甦り、そこでコメントに困ってしまった。
「あっごめん」
この人は悪気はない、鋭いだけである。
『いえ、大丈夫です』
「あ~え~そのさ」
ほら、気を使ってきた。
「シャンプーの話でさ、自分のにこだわった後に、もう一つ考えるきっかけがあってさ、私、職場の関係でボランティアに参加したりしたんだけども、その時に知り合った子がいきなりシャンプー合わなくなった、頭皮にトラブルが起きてきたっていったことから始まってさ」
「とりあえずそうなったら、今使っているものは使わないですね」
「それがさ…」
理由は栄養失調であった。
「頭皮に炎症起きてて」
「ああ、それは」
「よくではありませんが、あります」
「そういえば浜薔薇って今は生活支援活動もしているんだよね」
「してますね、大変なときに助け合うのが人間だと思っているので」
蘆根はこういうことをさらりと言える男である。
「特に今は傑いますからね、俺だけがやると努力で解決しようとしますけども、傑がいると、それよりもこうすればいい、もっと助けれる人とかいますって言われると」
駆け出してしまうような蘆根の気質をよくわかった止め方をする。
「栄養失調は…最近多いかな」
一方傑はそう口にして悩む。
「本当に多いんですよ」
「現在支援している側の肌感覚っていうのはあるだろうから、どこに悩んでいるんだい?」
「何もかも足りないのかなっては思いますね、全部自分達で解決しようとするから、そう悩むのかもしれませんけども」
「ここはこの辺じゃ珍しくKCJも後援になってるからな」
平日は駐車場にKCJのキャンピングカーが、浜薔薇出張所となっているが、最近は土日祝日もいたりするよ。
「KCJ、海外なら話聞くけども、国内は本当に話聞かないからな」
(KCJをよく知らないのは僕だけなのかな)
王立ケットシー協会国内支部、それがKCJですよ!
「炊き出しの回数もそうなんだけども、それ以外でも問合せすると食糧支援でいただけたりしますからね」
「土日祝日もいるようになったのはそのためだっていってたな」
行政は土日祝日休みなので、そこを埋めるように活動しようと最近方針を変えました。
「尾花くんもですが、永島くんも手伝ってくれるので」
そのため土日祝日のキャンピングカーの中は、ケットシーのイツモもいるが、浜薔薇の裏に住んでいるフェカリスもいたりする。
この二人が何を手伝ってくれているかというと。
「一人辺り三日分の食糧の小分けをやってます」
「自炊できる人、できない人用にわけてます」
そしてそのできない人が来た場合は、電話越しに遠方のKCJのスタッフから聞き取りが行われる。
「最近の食事の話とかですね、メインは」
支援の申し込みする人というのはだいたい食べてなかったりするのだが。
「全部は解決しないかもしれないけども、ちょっとでもよくしたいって思ってますからね」
この際に一番とってほしいものは何か。
「それは水ですね」
そう水である。
「エコノミークラスなど、血管に負担がかかるとかあるあるなんですよ」
そのため水の配布も行っています。

「KCJはやっぱりプロなんで、俺らじゃ食べ物しか思いつかなかった」
「本当に水だとは」
蘆根も傑も思い出して落ち込んだ。
「なんか水って、身近すぎるけども、言われないとわからない気がする」
「そうなんですよね、水道がなかったら、シャンプーはできませんし、はい、お疲れ様でした」
ここからタオルドライ。
「でもなんか水も、この近所の人が協力してくれることになって」
「湧き水もっている方がいまして」
「湧き水?」
「そうです、昔はそこの水をこの辺の人は飲んでいたとかで、今は趣味で蕎麦とコーヒーとかに使っているだけっていってから」
KCJの浜薔薇出張所ではそこの水を差し上げております。
「経文さん(お客さんの名字)、今もキャンピングカー来てますから、そこ水で珈琲試しに飲んでくださいよ」
「えっ?いいの?」
「KCJの人からも浜薔薇のお客さんならって言われているのでどうぞ」
「へぇ、でもさっきの話は聞いたら興味はあった」
「ここら辺が昔は街道で、店がたくさんあったのは、湧き水があったからなんですよ、共同管理された水源っていうのかな」
歴史を感じる話である。
浜薔薇で頭をスッキリさせてもらった後に。
「すいません、蘆根さん達から聞いたのですが、珈琲っていただけますか?」
出張所を訪ねると、職員は快く迎えてくれた。
今いる職員の二人は、珈琲派と紅茶派らしく。
「それでは今ご用意します、しかし!本当は私のゴールデンルールも試してほしい」
だが場所的に茶器を持ち込めない葛藤があるらしい。
「この湧き水、珈琲と相性いいのもあるので、おもしろいですよ」
こういう面白いですよ何て言うのは、こだわりがある人間だからだろう。
「この辺は水道の水も悪くはないんですけども、湧き水を使うと、同じ豆でもこんなに違うのかっていうぐらい変わるのが魅力ですね」
「へぇ~」
「特にチェーン店でも違いますよ」
そういったこの地域の同じ珈琲店でも水の違いでだいぶ味が違うことを教えてくれた。
「同じ値段でも、段違いなのはやっぱりここですかね」
近所に有名な蕎麦店がある地域の支店である。
「ここは面白いですよ」
熱く語られて、それではごちそうさまでしたと経文が帰るときに、KCJの支援活動の募金箱が目に入った。
「珈琲代としていれておきますよ」
万札を入れて、そのまま出張所から去っていった。

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時 自若 2021/06/24 13:46

浜薔薇の耳掃除「第48話」

「今日はぬいぐるみを作ります」
という授業で、猫なんかが作りやすいといってたので、猫…ああ、なら身近な猫、猫ではないかもしれないが、猫のようなもの、イツモを思い出して、頑張って作るが。
「どんどん変わっていった」
猫なんだけども、イツモではなかった。
(まっ、いいか)
家に持って帰ることになって、尾花はそれを自分の部屋の、窓のそばにおいた。
特に気にせず、そのまま部屋から出て、ちょっとお腹が減ったと、冷蔵庫をあけて、あっ、ロールケーキあるじゃん、これを一切れもらいましょうと、皿にそのままのせていると。
ニャー
おっ、庭に猫いる。
なんだ?今日はあたたかいからか?
まあ、もうそろそろ、春だもんな…
ニャーニャー
ピョンピョンと猫が跳び跳ねる。
さっきと違う猫だ。
今日は猫多いな…なんて思っていたが…
「うわ!」
窓の外、屋根の上に猫がいっぱいた。
「何?これ?」
すると、屋根の上の猫たちは、窓際の猫しか見てなくて、尾花のびっくりした声とかにも全く逃げない。
シャ!
カーテンしめた。
(えっ?これは)
そこでぬいぐるみを見る。
(まさか、これか!)
怖かったのだが、そのぬいぐるみを窓から見えないところにそっと隠してから、カーテンをあけた。
「すると猫が一匹づつ帰っていくんです」
「それは怪談か何か?」
KCJの職員がそれを聞いたら、さすがに疑った。
「そういわれると思って持ってきました」
鞄からその猫のぬいぐるみを出して、キャンピングカーの窓に飾る。
「ただいま」
ここの浜薔薇にやってくるKCJの職員は二人いるのだが、もう一人がポスターを片手に戻ってきた。
「なんか、この辺で猫探しているっていってて、後で浜薔薇に頼もうかって、あっ、尾花くん、コーヒーとか紅茶何飲む?」
「じゃあ、紅茶で」
「だよね」
この戻ってきた職員さんは紅茶派で、ゴールデンルールを守るので、出してくれる紅茶はすこぶるうまい。
ニャーニャー
「あれ?イツモ様?」
ここら辺はケットシーのイツモの縄張りなので、猫はあまりいないので、猫の鳴き声といえばイツモとなるが。
「なんかいつもと鳴き方が」
そこで窓を覗くと、猫が集まる。
「何?餌でも撒いたの?」
ここでぬいぐるみの説明をすると。
「なんだろう、聞くまで本当?って思うが、明らかにぬいぐるみに来てるんだよな」
「でしょ?」
「じゃあ、この探している猫とか集まっていたりして」
そこで探している猫のポスターを広げると。
「似たのは来てるけども」
「でも痩せてない?」
「いや、それだって、室内に飼われているんだから、外では生きるの大変でしょ!」
猫の集団の中から、目当ての猫を確保!
「めっちゃ痛い」
「連絡するから待って!」
写真を撮影して、急いで連絡をしていくと。
「たぶんその子ではないかと、とりあえず保護だ!」
KCJの知己の獣医に行くことになりました。


「で結局、その猫だったと」
「あのぬいぐるみすごいですよ、見えるところに置くと集まってくるし」
ただし猫が触れる距離に置くと危険です。
「どうなるんですか?」
「自分の嫁だと思って、争いが始まります」
そこには人の入る余地などなく。
「おとなしいあの猫が、野生に!」
「あれは扱いを間違えると、争いの種になります」
「ちょっと失礼」
そういって蘆根はカット椅子に座る職員さんの顔の位置を、前髪が切りやすい角度に変えた。
「二センチぐらいでいいんですか?」
「そうですね、こういったらなんですけども、私はあんまりこういうの詳しくないんで、もう本当にここ何センチ、ここはこれぐらいって、蘆根さんに髪をお願いする前は、写真見せてこれと同じにしてくださいって」
自分のカットしてすぐの写真を見せてました。
「そういえばイツモ様の姿が見えませんが?」
「マッサージの練習ですね」
傑がイツモがごろんと寝転んでいる状態でブラッシングから始まる。
もうイツモは季節の変わり目を越えているので、毛は短くなっていた。
(あれ、普通の猫にも使えないかな)
その傑がいうアレとは、キャットドア、いや、ケットシードアにつけられた、トンネルのようなものである。
「少し、毛が抜けてきたな」
「春ですね」
「まあ、そうなんだが」
そういってケットシードアに何かをつけている、トンネルのように見える。
がちゃん。
「なんですか?」
「ここをイツモが通るとだな」
説明中にイツモはがケットシードアに入っていく、すると。
「あれ?」
「気づいたか!」
トンネルを通ったイツモがスッキリ!
「この中を通ると、抜け毛が一気にとれるんだ!」
そういって、トンネルをはずして、ぱかっと開けると、中からイツモの毛がごっそりだが。
「なっ!」
「これはすごい!」
そう話しているうちに、蘆根は毛のかたまりをひっくり返したり、開いたり手を動かしている。
「そして完成、イツモのぬいぐるみっていうか、このトンネルに入ると、そのままの形で毛がとれるからさ、おもしろいなっていじってみたら、本体がどういう形なのか、こうしてひっくり返したりすると戻せるのがわかったんだ」
「えっ?それはどういうこと!」
「だから」
説明はもらうが、あの毛のかたまりから、イツモ本体の形を起こすのはどうやってもわからなかった。
「ああ、そこでひっくり返すんだよ、戻さないと」
「わかりませんよ」
この技は蘆根にしかできないようです。
「そういえば美人の猫のぬいぐるみって、イツモは行きませんでしたけども、やはりケットシーだからなんですか?」
「ああ、そうみたいだぞ、えっ?おもちゃじゃんってわかるみたいなんだよ」
その美人の猫のぬいぐるみを覗きこみにイツモが来ると、ボスが来たと他の猫たちはぱぁぁぁぁといなくなる。
「僕には同じように見えますがね」
「やっぱ違うんじゃない?」
猫がニャーニャー集まっていたら、それは尾花の作ったぬいぐるみのせいかもしれません。

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