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2023年 04月の記事 (53)

遠蛮亭 2023/04/13 06:42

23-04-13.「くろてん」小説再掲1幕2章17話

おはようございます!

昨日のゲーム制作は体験版発表だけでした。ほかに細々したことをやってお絵描きして昼寝したら時間はなくなったので、今日からまた「敗北後のミニゲーム」制作を頑張ります。それにしてもタクティカルコンバットの評価はどうなのか……どなたからもまったく無反応なので怖いですが、自分の武器はこれだと思い定めているので曲げるわけにも行きません。

さておいて、これ。

機能の広輪さま版アーシェおかーさんを受けて、自分でも。表情いつもはもっとクールっぽいんですが、なんか今回はかわいい感じに。おっぱいもお手本に負けないくらい大きく描きたかったのですが、自分で描くとこれ以上にできないです。なぜかなと思うものの理由がわからない。意識の振り切り方の問題ですかね? まあ、そこまでダメな絵でもなかろうと言うことで。

それでは、「くろてん」小説再掲行きます。今回もよろしくお願いいたします!

黒き翼の大天使.1幕2章17話.傀儡舞踏

「………………」

 生気のない、うつろな瞳で。

 新羅辰馬は軽く地を蹴る。

 速……まずっ……!

 そう認識した瞬間に、上杉慎太郎は殴り倒されている。正確を期すならば、顎先を掌底で跳ね上げられ、のけぞった勢いを利して崩し。脇から膝を入れて頭が下がったところへ、鎖骨狙いの肘が落ちてきたのだが、一瞬のことでなにをされたか、シンタには正確に把握できてはいない。ただ、最後の一撃、鎖骨をへし折りに来た肘の一撃だけは、どうにかヒットポイントをずらした。しかし別の意味でのヒットポイントがもうほとんど残っていない状態だ。

 辰馬は動きを止めない。シンタを屠ると同時、出水に掛かっている。

「ちぃ! 主様、目ぇ覚ますでゴザルよ! ……八掛石陣!」

 素早く手で呪印を結び、力ある言葉を開放。辰馬の四方を八本の石柱が囲み、動きを封じ……られない。辰馬は無造作に腕を振っただけで、出水渾身の呪縛術を力ずくで引きちぎる。

「うぇぇ!?」

 剃刀のように跳ね上がり、そして撃ち落される上段回し蹴り。それはもはや蹴りというより刀剣の切れ味。出水は本能的に頭をかばう。次の瞬間、軸足に激痛が走った。

「あ……ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 狙いすまして上段から下段にスイッチした蹴足(けそく)、それは見事に出水の、肉と厚い脂肪に包まれた太い足を、ボッキリいともたやすくへし折っていた。

 この間。エーリカは動けない。

 相手のあまりのすさまじさに、本能が戦闘を放棄していた。謝って済むなら謝って勘弁してほしいところだ。……だが、謝ってもサティアのように壊しつくされる運命が待っているなら、どうにか抗うほかはない。

 とはいえ、あまりにも役者が違う。エーリカが完璧に防御に徹したとして、防ぎきれるかどうか。牢城雫の全開に匹敵する猛攻に、背中を冷たい汗が過る。シンタも出水も一瞬で無力化され、瑞穂はまだ時間がかかる。一人で支えうるか。

 誰にいってるのよ、そんなの……。できるかじゃなくて、やる!

「来なさい、たつま!」

 名前を呼ばれて反応したのか、ただの反射か。辰馬は次の獲物、とエーリカにおどりかかる。その攻撃の立体的なことに、エーリカは手を焼かされる。上段、中段への拳打…蹴足はともかく、それらをおとりに使っての下段……下段回し蹴りや掃腿(そうたい)(足払い)といった技を織り交ぜてくる。颶風の如き速度もさることながら、とにかくいやらしく肉体的、心理的死角をついてくるのがまた厳しい。受けきった、と思って気を抜くと、その先に次の攻撃が置いてある。

 もともと、剣撃を想定したエーリカの技法に下段はない。多少の受けの技法くらいは身につけているが、辰馬レベルの相手をこなすには技巧も経験も足りない。

「………………」

「ちょっとはなんか言ったらどうよ? 今あんたのせいで、みんなが絶賛大迷惑中なんだけど!?」

 エーリカの怒声にも、辰馬は応えない。表情から気配が読めないというのも、組しづらかった。普段の辰馬なら表情からこちらも次の手を予測できるが、今の辰馬は能面のような鉄面皮。そこに一切の感情はなく、それゆえにエーリカはこれを辰馬と認識せずに済んではいるが。

 辰馬の拳が、アンドヴァラナウトを叩く。

 無駄。聖盾がひとの拳で……っ!?

 人の拳では無理かもしれない。エーリカにとって辰馬はあくまで人間の認識。しかし新羅辰馬という存在の本来は人ではない。神に授かった武具なら、それを破壊する魔の象徴、魔王の継嗣。

 拳から、勁が伝わり。

 破砕。

 あまりにもあっけなく、数百年ものの神器は粉砕される。

「……っ、ちょ……!?」

 踏み込む辰馬を、止める手立てがない。

 ずん!!

 総身に響き渡る衝撃。完璧な発勁は威力のわずかたりと、外に逃がすことを許さない。「通った」破壊力はエーリカの中を食い破る勢いで蹂躙し、駆け巡った。

「く……まだ!」

 不屈の闘志。踏みとどまる。深層の姫君とは思えないド根性。そのエーリカに、ほんのわずか首を傾げ。新羅辰馬は無造作に腕を振り上げ、打ち下ろした。

 輪転聖王(ルドラ・チャクリン)。辰馬の最大火力が、エーリカにたたき込まれる。神讃(しんさん)の詠唱なしでの発動ゆえにその威力は大きく半減。それでもエーリカの戦闘力を粉砕するには十分。今度こそ、頽れるエーリカを無造作にどかして最後に残る瑞穂へと歩を進める辰馬の腰に、エーリカは、驚異的な粘りでまた立ち上がり、組みついた。

「あんた、ほんと大概にしなさいよ、たつまァ!」

 居反り……というか、バックドロップ。臍(へそ)で投げる! 本当に泥臭い、およそ姫たるものの戦いぶりではないが、それがどうした、エーリカ…リスティ…ヴェスローディアという少女はもとから山歩き、剣術遊びばかりやってきた破天荒である。いまさら姫君らしくもなにもあったものではない。

 ハイアングルで脳天から床に叩きつけられた辰馬の頭の中で、なにかがかちりと音を立てた。うつろだった瞳が焦点を結び、意志の光が戻る。

 い……てぇ……なんだ、ぁれ……?

 ぼんやりと、混乱する頭を整理する辰馬。その上に、エーリカが馬乗りになる。

 どげし、ごすっ、がん!

 拳の乱打。遠慮も加減もなしの猛撃が、辰馬の顔をベコベコにする!

 ちょ、おいこら、エーリカお前! こんな、死ぬぞ!?

 とは思うも、声が出ない。しかもその身体は意のままにならないだけでなく、勝手に動いてエーリカの身体をブリッジで跳ね上げ、投げ飛ばし、すかさず立ち上がると片膝ついてふらつくエーリカの側頭部へ痛烈なトゥキック!

 ぁえ!? なにやってんだおれ!?

 大いに焦った辰馬は全身に意識を染み渡らせて肉体の支配権を取り戻そうとするが、それが阻害されて果たせない。その間にも辰馬の体は容赦なく、エーリカを蹴りつける。

 あーくそ、この身体の主はおれだろーが。勝手に動くなって。

意識だけ、魔女に向ける。冷笑と愉悦の綯交(ないま)ぜになった感情が、流れ込んでくる。押しつぶされそうなほどの巨大な悪意。

 ともかく、身体はこれ、一度こいつらに倒してもらうしかないな……。一応、こんだけ精神がはっきりしてるなら、どーにか術は使える? そんなら……少し手助けすっから、しっかりおれを倒してくれよ……シンタ、出水。


……
………

「そろそろ陽動も終わりでいいんじゃないか、晦日(つごもり)!」

「そうですね。それでは向かいましょう。奇襲が成功していたならよし、失敗していたなら、さらにその後背からの奇襲で仕留めるとします……」

 大輔に応える、美咲の顔はやや蒼い。相当長時間、齋姫としての強化能力を使い続けだ。消耗もする。もともとが強い大輔と雫の能力をさらに倍加させるには並みの兵士を強化させる数倍の力を要し、消耗は激しい。彼女は成功実験体とはいえやはり完全に適合した女神の器、齋姫とは比べられないわけであり。瞬間最大風速的には齋姫と同等でも、総合力には見劣りしてしまう。

「みさきちゃん、だいじょーぶ? こっから先はあたしたちに任せて、休んでてだいじょーぶだよ?」

「いえ……魔女の駆逐と新羅辰馬の魂の選定は私の至上任務。ここで倒れているわけには参りません」

「じゃあ、晦日先輩。肩を」

 学生会の長刀少女、塚原繭(つかはら・まゆ)がそういって、わずかに身をかがめた。

「え……?」

「肩を、お貸しします。背丈が合わないかもしれませんが、一人で歩くよりマシでしょう? 私はあまり戦闘の役に立っていませんから、これくらいは」

 怪訝そうな顔をする美咲の腕を、繭は半ば強引に担ぐ。

「……ありがとうございます」

 小日向の侍従長として、またはアカツキ諜報部の部隊長として人に頼られることの多い美咲だが、こうして人に支えられることは少ない。怜悧で完璧なプロフェッショナルの仮面がわずかにほころび、本来の年相応の少女の顔がわずかにのぞく。もっともそれはほんの一瞬で、やはりもとのとおり怜悧な完璧超人に戻ったが。

「と、最後の守護者、ってトコかな?」

「そーみたい、ですねぇ……こっちのルートは気の休まる暇もねぇ」

 立ちはだかるは魔竜。ティアマトより二回りほど小柄で体長6メートルほど。ティアマトとは違い、首は一つ。二対の角、前肢は獅子、後ろ足は鷹。尻尾は巨大なサソリのそれで、その羽もまた、蝙蝠を思わせるドラゴン一般的なものではなく、鷹のそれ。

「ムシュマッヘー……」

美咲が呟く。

「なに?」

 大輔が聞き返した。

「ムシュマッヘー、古き神の騎竜です。ティアマトといい、これほどのものをこれだけの数従えるなんて……」

「神の騎竜、か。まぁ、関係ない。おれの前を遮るなら、潰す!」

「おー、大輔くんかっこいー」

  疾走。間を詰めながら、大輔と雫は軽口を叩き合う。

 しかしムシュマッヘーは俊敏。ティアマトはその巨躯ゆえに鈍重であったが、こちらは獅子と鷹の脚を利したスピード戦法を使ってくる。洞窟の中、という場所的に空飛ぶ獣にとっての不利も、隔離世結界という何でもありの環境で無効。高みにある敵にこちらの攻撃が全く当たらないというわけではないが、その速度と位置取りゆえにきっちりミートさせるのが難しい。剣聖・牢城雫であってもなかなか、きれいな一撃を当てることができないでいる。

 何合か切り結び、そして離脱。間合いが離れればムシュマッヘーに有利。なにせこの竜の名の意味するところは「怒れる炎」であり、竜哮…ブレスの威力は尋常ではない。

「ブレス来る! 繭ちゃん!」

「はいっ!」

 繭の氷結でも、しかし炎の猛威は止まらない。氷を溶かしてくる。雫が刀の柄から手を放し、懐に手を。その手を閃かすと、ムシュマッヘーが苦悶にうめきブレスが止まる。

「今のは……?」

「ん。小柄を投げたんだけど……飛び道具、あれ一本しかないんだよねー。次のブレス前に仕留めるしか……みさきちゃん、ちょっと無理できるかな?」

「脚力に一極集中、ですね。わかりました、やってみます」

「話が早くて助かるー。んじゃ、跳ぶよ、大輔くん」

「了解!」

美咲が『意』を込める。限界を超えて沸き立ち満ちる力に、雫と大輔は跳躍。ムシュマッヘーの頭上を越えて。上から。

 首筋の一点目掛け、雫の斬断。強靭な鱗。断ち切れない。それを押し込むのは大輔が打ち下ろす虎食み! 強圧に押された雫の太刀が、巨竜の鱗を断って逆鱗を裂く! 身の毛もよだつような絶叫。竜は地に落ち、気を失う。

 着地した二人も、限界以上に酷使した脚は一時的に、やや萎える。フラフラとしつつではあるが、それでもここで魔女に時間を与えるわけにいかない、玄室の門を、開け放った。


……
………

 魔女ニヌルタは驚嘆していた。

 さっきまでとは、上杉慎太郎と出水秀規、この二人の動きが目に見えて違う。特に出水。完璧に足を断ち折られて戦闘力を失ったはずが。土塊のギプスという形で状態を回復させて立ち上がると、見事な立ち回りを見せる。ついさっきまで辰馬の動きを追えていなかったはずが、完璧に捕捉、あるいは凌駕していた。

 辰馬の拳をシンタが入り身で受け、懐に入って肘。小癪な相手に辰馬が術を放ってねじ伏せようとするその時には、シンタは背後を取ってがら空きになった辰馬の後頭部を殴打。

 出水の役割はひたすら、辰馬の速度を削ぐこと。使うのはもっぱら「泥濘の足枷」と「八掛石陣」。自分の役割をしっかり把握して、シンタにとってどこで使うのが最高のタイミングか、それを見極め放つ。

精彩みちる二人の動きはまるで、辰馬の動きの先が見えているようで、実際、見えているのだった。

右回避、左に首だけ、バックステップ、パリングから入り身で打ち込み、おれはなんか術を使って間を離しにかかるから、その前に背後に回ってがら空きの背中に、一撃!

 という辰馬の声が、シンタに出水に聞こえている。観自在通による念話というか、そこまで便利でも具体的なものでもないが。とにかく辰馬の攻撃に対して次どう動けばいいか、その最適解を、辰馬自身が教える。問題はそれをこなすだけの能力がシンタたちにあるかどうかだったが、二人の舎弟分はそれを問題なくこなした。

「ああ、役に立たないわね、王子さま。もういいわ……。わたしがやる」

 ニヌルタはそういって辰馬への支配力を手放し。

 それによってゆるんだ手綱を、「絶!」出水が断ち切る。

「っと……あー、長かった。なんかボコボコにされるし……お前ら容赦ないのな」

「辰馬サン、やっとのお帰り待ってました!」

「主様、あと任せるでゴザル。拙者もう限界」

「アタシは、まだまだいけるわよ、あとたつま、あんた、あとで説教」

「あー、まあ……。まかせろ。そんじゃ、最後、決着としよーか。魔女」

「一度わたしに完封されたあなたが、何度やっても同じだと思うけれど? それより膝を屈して忠誠を誓うなら、あなただけは助けてあげても……」

 ひぅ、と。

 銀光、閃く。

 蛇腹刀、天桜の抜き打ち。

 その速度、精妙たるや絶人の域。これまで一切の余裕を崩さなかったニヌルタが、とうとうついに息を吐く。

「おれは今、ちょーっと怒ってるから。手加減が難しいかもしれん、覚悟しろや」

「……手加減、ね。惨めに負けた後で、それを言い訳にされても困るのだけれど」

 ニヌルタも構え、竜爪を伸ばす。

 支配の竜と抗う人と、覇権戦争の最終局面が、始まった。

………………

以上でした、それでは!

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遠蛮亭 2023/04/12 18:44

23-04-12.お絵かき(源初音_非エロ)

こんばんわです!

お昼の「日輪宮」体験版はいかがだったでしょうか。アンケートが無反応なので少し不安にもなります……。できればコメントでもアンケートでもいただきたいところですが、タクティカルコンバットがあまり皆様に刺さらなかったと受け止めるべきところでしょうか。正直なところ、ほかの手札は少ないので状況は厳しいです。

それで。

特に理由もなく源初音さん。日輪宮の前バージョンでは攻略ヒロインの一人でしたけども、攻略ヒロインを大勢用意すると時間がかかりすぎるということでメインは瑞穂さん一人に方針転換したのでした。もはやあちらとは完全に別ゲームになってますけども。

それでは、以上でした!

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遠蛮亭 2023/04/12 09:54

「日輪宮」体験版、解凍についての注意事項

※注意事項

さきほどの「日輪宮」体験版ですが、
解凍の際はかならずWindows標準搭載の「7-zip」で解凍してください!
日本語ファイルが含まれていますので、それ以外の解凍ツールを使うとエラーの原因になります。

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遠蛮亭 2023/04/12 09:16

23-04-12.「日輪宮」タクティカルコンバットシステムお披露目確認体験版!

おつかれさまです!

ようやくにして「日輪宮」体験版をご披露できる段階になりました、ということで、こちらです。

日輪宮23-04-12-体験版.zip (0.95GB)

ダウンロード

1章(戦闘なし)と2章をプレイいただけますが、やはり2章のタクティカルコンバット部分をじっくりプレイしていただきたく。DualtailさまのVenusbloodシリーズをツクールで再現できないか、というシステムですので、Venusbloodプレイヤーの方なら有効なスキル構成とかなだいたいわかると思うのですが……それだけ言ってほっぼりだすとたぶん、スキル構成何を取ればいいかわからないと思います。なのでちょっと取説的なことを。
・瑞穂さん
愚者の嘘1と2を持たせましょう。というか持たせないと大苦戦必至です。余裕があれば火炎法術結界と火炎砲弾結界も持たせ、大火炎陣と火炎砲弾も持たせて自分は戦わず「置物」運用がいちばん強いはず。
・矢沢老人
カブト割75必須。これに必殺増加と致命必殺500を併せ持つことで威力十分になります。十字攻撃で範囲攻撃。さらに集約攻撃を持たせることでダメージはさらに3倍になります。反撃対策として竜鱗守護とかパリングが欲しいところですが、たぶんTPポイント足りません。
・歌恋さん
ガーダーなので自陣左上に配置推奨。絶対に欲しいスキルは専守防衛、神魔体躯、反撃倍加3ですが反撃倍加の挙動が実際の反撃より役立ってないような気もします。なので反撃3は外してカブト割60を持たせれば多少の反撃力を発揮するかと思います。ガーダーは敵の攻撃を引き受ける代わりに自分から攻撃不能なのは仕様です。
・晦日さん
ほとんど矢沢老と変わらないスキル構成なので迷うことはないかと。カブト+十字かカブト+十字+集約が基本。でも師団統率300というスキル持ちなので彼女を置物にして仲間の戦力を3倍化というのもありです。狂戦士化200もあるので自分の攻撃力200%増加もできますが。

で、プレイいただけましたらこちにのアンケートにご協力お願いできますでしょうか、タクティカルコンバットの難易度についてです。

それでは、以上でした!

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遠蛮亭 2023/04/12 06:36

23-04-12.「くろてん」小説再掲1幕2章16話+アーシェさん立ち絵ラフ!

おはようございます!

昨日は8時ごろ、野球中継が終わる前に寝てしまいましたが、「日輪宮」本編シナリオは完成! あとはゲーム終了後のミニゲーム、ゴブリン姦だったりゴブ出産だったりのシーンを作って、ゲームバランスをとれば完成です。まあ、もうしばらく。

さておきまして、こちら!

アーシェおかーさんことアーシェ・ユスティニア・新羅さん。どうですかこの乳! というぐらいのデカさ! 乳房だけ差分で左右に揺れる大きさを表現とか、さすが巨乳絵師・広輪さまの面目躍如です! さらに「乳首に術式を施していないと際限なく、赤ん坊でも勃起させてしまう媚毒フェロモンをまきちらす」という体質アイディアをいただき、これは「おかーさんに頼まれて搾乳」イベントを入れたくなるなぁと。まあ、おかーさんのイベントは3枚、全キャラにイベントをまんべんなく配置する以上、これは動かせないところですが。

わずか3㎝違いですが瑞穂さんはメインだからここまで派手なおっぱいにできないのかなぁと思っています。まあ、年齢的にも瑞穂さんがタレ乳だとちょっと困った感じになりますし。

それでは、今日も「くろてん」小説再掲、よろしくお願いいたします!

黒き翼の大天使.1幕2章16話.猛る若獅子たち

「我々の役目は陽動です、支援しますので派手にやってください!」

 美咲の言葉。大いに力漲るのを感じた雫、大輔、そして繭が、立ちふさがる竜種に向かい吶喊する。

「たまには、いいとこ見せるとするか……! おおおぁ!」

 獅子吼とともに。

 大輔の拳から吹き出す、巨大な虎の闘気。明染焔との修行は、大輔を間違いなく一つ上の境地へと高めていた。

「ぶち抜け、『虎食み』ッ!」

 闘気の虎は竜種たちを襲い、直撃の数人を一撃にして無力化。まさに大砲の威力。

 虎食みの壮絶な威力に、恐れ知らずの竜種どもが一瞬たじろぐ。そこに斬り込む、牢城雫。精妙無比にして神速の斬撃。彼女が駆け抜ける先、竜種は手足の健を切り裂かれて倒れ伏す。

 手足を失ってなお、竜たちには牙と、そして必殺の炎の吐息《ブレス》がある。それを止めるのは塚原繭。長身の身の丈よりなお長尺である長刀の、柄を地にたたきつけると、水天の神讃。たちまち周囲を満たす凍気が、空気をも凍らせる。

「あー、こりゃ瑞穂ちゃんと塚原、別でよかったな。あの子寒いの苦手だし」

「へえ、意外な弱点。みずほちゃんってそーなんだ」

「らしいですよ。この前も山ン中で鼻水垂らしそうになってたし」

「第二波来ます、気を抜かないで!」

「誰も気ぃ抜いてない!」

「安心安心、だいじょーぶっ!」

 美咲の叱咤に軽く応えつつ、大輔と雫の見せる力強くも優雅な武技の連携。これまでは雫から見て明らかに格落ちだった大輔が、いまは雫にも引けを取らぬ戦士として獅子奮迅の活躍を見せる。虎食みという大威力の飛び道具もさることながら、戦闘の駆け引きそれ自体において、長足の進歩だ。もともと素質はあったのだから伸びる段になれば一気に伸びる、それは当然ではあるのだが、戦闘技巧はともかく打撃力だけなら、今の大輔は新羅辰馬をすらしのぐといっていい。もちろんまだ荒いところはあるが、大輔が失策を○す分は雫が完璧なカバーを見せる。隙が無い。学生会の塚原繭はその高い打撃力から遊撃に選抜されたわけだが、彼女のやることはあくまでブレス対策という、支援だけに専念できるというか、させられてしまうというか、それぐらいに大輔と雫だけで完成されていた。

 第二波、第三波。押しのけ、押し返し、少しずつ先に進む。ことさらゆっくりした歩みは、彼らが囮であるためにあえて急くわけにいかないからだ。

 漸進する。その前に巨影。

 黒き巨体、そして、長く伸びる七首。ヒドラめいたその姿、しかしその瞳がたたえる知恵の光は、ヒドラのような下等な頭脳ではない。その威容は神に近く、アカツキの伝承にある八岐大蛇《ヤマタノオロチ》にも似る。

 ウェルスのもっとも古い伝承に言う、天地創造の竜、「真水」の父神アプスーと「塩水」の母神ティアマト、その姿に似せられた彼らを呼ぶに、やはりティアマトとよぶべき。

その、神威すら漂わせる巨躯を前に。

「そんじゃ、さっきは大輔くんに見せ場取られちゃったし。あたしもちょっと本気見せちゃおう!」

 牢城雫、神速の踏み込みから抜刀。駆け抜けながら、瞬時に繰り出す七太刀。一太刀で竜鱗を裂き、二の太刀でその切れ目を斬。もろく割れた傷口に三の太刀をたたき込み、四の太刀を繰り出しながら一気にティアマトの背へ抜ける。背後から五の太刀でまた鱗を裂き、六の太刀で割り、七の太刀、傷口に刺突! 深く内部をえぐる刺し傷に、ティアマトは身の毛もよだつような悲鳴を上げた。さきほど学生会室でてこずらされた相手と同じものを相手に、今度の雫は瞬殺で決めてしまう。

 どう、と倒れるティアマトに、大輔がやや青ざめた顔。

「容赦ない、ですね。いくらバケモン相手でも殺すのはどーかと……新羅さんも……」

 新羅さんも怒りますし。そういうと、雫は刃の血を払い、鞘に戻しながら

「んー、死んでないと思うよ、多分」

 けろっとした顔で、そう応えた。

「は?」

「全部急所は外したし、竜があの程度で死なないと思うよ。……まあ、運が悪かったらどーしようもないけど、今それを気にしてる場合でもないし」

 あれだけの桁外れを見せつけながら、なお手加減する余裕があったというのだから大輔としては驚嘆するほかない。自分もかなりレベルを上げたはずだが、上には上。辰馬があれだけ強くてそのくせ全然自分を誇らない理由が、ようやく腑に落ちた。

 美咲もさすがに荒肝を抜かれる。牢城雫というハーフ・アールヴが圧倒的強者であることは目に通した資料からとうに承知していたはずだが、やはり実物を前にするとすさまじさが違う。自分の力による能力の底上げが働いているにしても、竜の中でも最上位のものを瞬殺するその技量はおよそ人の手並みではない。


・・
・・・

 そのころ、深奥にて。

「はぁ……はあ……っ、く……あぁ……」

 創神の娘と竜の魔女の一戦は、終焉を迎えようとしていた。

「あらあらブザマ。あれだけ啖呵を切ったのだからもう少し楽しませてくれないかしら、女神さま? チンピラ竜種ごときにこうして見下されて、悔しくないのかしら」

 あまりにも一方的に。ニヌルタはサティアを打ち据える。サティアはすでに瀕死の状態であり、受けた打撃のすさまじさを物語るように、もとから露出の高かったキトンの薄衣はずたずたに裂けて豊満な肢体を隠す役に立っていない。

 そしてなにより、霊体であるはずのサティアが、消耗による存在の希薄化ではなく四肢のあちこちを腫らし、赤い血を垂れ流しているのは。逃げられないようあえて彼女を受肉させ、そのうえでいたぶるニヌルタの悪趣味であった。

「ぅ……ぁう、ひぃ……」

「どうしました、女神さま? まさか命乞いかしら。下等なチンピラ竜種ごときに、まさかそんなことなさるはずがないと思いますけれど」

 嗜虐的な笑みを満面に浮かべ。ニヌルタはサティアに歩み寄る。サティアの口から惨めな敗北宣言を聞いて、はじめて彼女の勝利は達成される。

 そうして、ほぼ間を詰めることのできなかったサティアにとって唯一最大、最後のチャンス。不用意にニヌルタが寄ってきたことで、かつてなく両者の間が縮まる。

 全力の光剣を、そのにやけ面に放つ。至近距離、どうあっても回避も防御も不可能。

 そのはずだったが、しかし。

 光爆がやんだ先。

「手癖の悪い女神さま♡ 少し、躾けが必要なようね」

「あ……ぁ‥‥…あぁ……」

 無傷で現れたニヌルタに、サティアの心は砕ける。ガタガタと震え、歯の根も合わず。もうどうしようもなく恐怖が先走って身も世もない命乞いの言葉を、口が勝手に紡ぎだす。女神として絶対的強者の立場にあるゆえに、彼女は自分が弱者の地位に落とされたときのこらえ性があまりにも弱かった。

 許しを乞う女神に。魔女はにっこり、優雅に笑い。

「残念♪ 遅すぎました」

 そう宣告する。

 そして、女神の悲鳴が響き渡った。


・・
・・・
 
「いまの、雌鶏シメたみてーな悲鳴!」

「あれはサティアでゴザルな、間違いないでゴザル!」

 シンタと出水が、口々にいう。

 潜入班本隊。彼らは可能な限りステルスに徹した。物陰から物陰、死角から死角。もともとそういうのが得意なシーフ、シンタとレンジャー、夕姫を擁し、戦闘回避はお手の物。やむなく戦闘の際は全力の一極集中で敵を瞬殺することにより、損耗と時間のロスを最小に抑える。

「こーやって、敵をかわしてやり過ごすだろ。そーいう『戦わずに冒険を達成した』って成果、なんで戦闘に勝ったことみたいに評価されねーんだろってオレは思ってたわけよ」

「あー、ゲームだと経験値にならんやつでゴザルな」

「それ! あれぁおかしーだろとオレは思うんだよ。ただ殴り合いに強いだけのゴリラが偉いんかと」

「まあ、ゲームはゲームでそういうシステムでゴザルからなぁ。逃げるだけで経験値稼ぎになっても困るでござろうよ」

「いーじゃねーかよ、逃げて経験値。今度メーカーに投書してみよっかなー」

 ゲーム、といってもビデオゲームはこの世界にはまだない。白黒写真に絵具彩色がせいぜいの世界なので、シンタや出水がいうのはむしろTRPG。会話による思考の訓練、チームワークの醸成などを目的として、蒼月館では正式な授業科目として存在する。そのゲームシステムに、シンタは文句があるらしい。

「セッション終了後に『よいロールプレイをした』で経験値もらうのはダメなんでゴザルか?」

「大概、おれのロールプレイは『ほかのプレイヤーの迷惑』って言われる」

「それはお前が悪いでゴザルな……」

 逃げて隠れて歩を進める、というスタイルゆえに、こちらはそこそこの余裕がある。少なくとも陽動で大暴れしている大輔や雫のように、息つく間もない、という緊迫感はない。とはいえ……。

「あのさ……、今ゲームの話とかしてる場合?」

 いつもの新羅一党のノリを知らない夕姫が、いささか不安げに聞く。新羅辰馬率いる4人組といえば蒼月館始まって以来の武闘派集団のはずだが、それにしては緊張感に欠けすぎるのではないか。

「林崎ってゲームのクラスと自分のクラス、一緒にしてる系?」

 優姫の問いかけに、シンタが逆に問いかける。先日思いっきり張り飛ばされた相手ながら、まったくもってなれなれしい。このあたりがシンタの女子にモテない理由かもしれないが、本人は気づいてなく、自分はフランクなイケメンと思い込んで疑わない。

「え、うん、まあ。ゲームでもレンジャーで……」

「オレぁ魔法使い……火力特化でやんだけど、だいたいいっつも味方殺して終わるわ。やっぱ慣れねーことするもんじゃねーよな」

「赤ザルがシーフで本当によかったでゴザルよ……」

「そ、そーね……」

「そろそろ、最奥につく頃です。皆さん、準備を」

 瑞穂が静かに緊張を促す。

「やっと出番ってわけね。よし、ひとつ頑張って、辰馬にいいとこ見せる!」

 それまでゲームの話とかさっぱりわからんと話の輪から外れていたエーリカが、よしと気合を入れなおして。

 玄室の裏門。

 開け放ち、押して参る!

 その最前、聖盾アンドヴァラナウトを掲げて往くエーリカに、なにか重いものがぶつかり、どさりと落ちた。

「? ……!?」

「サティア……さん……!!」

 それは見るも無残に壊された、瀕死の女神。四肢も指も、ことごとく執拗なほど、ありえない方角にへし折って曲げられ、つぶされた喉からは黒い血が吐き出される。いっそ殺してやることが慈悲であろうに、それをあざ笑うかのような破壊の爪後は、魔女ニヌルタの偏執狂的性質を物語る。

「待ってました。ちょうどいい時間……いえ、もう少し待ってくれれば、王子さまとの逢瀬も楽しめたのだけれど……そこのゴミにすこし、時間をかけすぎてしまったわね」

「これ……酷い……、あなたは……!」

 義憤にかられ、瑞穂がくってかかろうとするのを。

 シンタと出水が押しとどめる。

「瑞穂ねーさん、オレらに任せな……こんなん、いくらいけすかねーサティアだからって胸糞悪りぃ」

「そーでござるな。これを見せられて燃えんわけにいかんでゴザル。ヘイユー、お前は俺たちを怒らせた!」

「また新しいゴミがわくなんて、今日はゴミの日だったかしら? まあ、まとめて片してあげるから安心なさい……煉獄の炎できれいさっぱり、処分してあげる」

「やってみろや、おるあぁぁっ!!」

「今回ばかりは拙者も、冷静ではいられんでゴザルうぅぅっ!!」

「あーもう二人とも、盾役より前にでんなっての!!」

 シンタと出水が突出、エーリカが追う。瑞穂は膝をついて、サティアの状態を観た。まず治癒術は間に合わない。完璧に致命だ。となると……。

 袖をまくる。

 こうすることは、ニヌルタの思う壺かもしれない。瑞穂が今戦列に加われば戦いは優位になるだろうし、それを放棄するということは勝機をみすみすふいにすることになるが、それでも放置できない。放置したならそれは、サティアをここまで嬲ったニヌルタと変わりない。

 口訣を唱える。精神を高める。

 時軸《ときじく》。

 サティアの時間をさかのぼらせる。1時間。

 近々で時軸を使ったのは、辰馬の霊質を仮の肉体から剥離させたとき。あれからそう経っていない。時間という本来人の能力の及ぶところでないものに干渉するのだから、それは代償を瑞穂に求める。具体的には、寿命を。

 3年……5年くらいは、減りますか……。構いません!

「ぐあぁぁ……っ!? この、バカ力が・・!」

「あ、頭が割れるでゴザル~っ!?」

「聖女様……この国では斎姫、だっけ? そのゴミばかりにかまけていていいのかしら、こちらの二つも、すぐ壊れちゃうわよ?」

「……その方々はご主人様が選んだ旅の仲間。甘く見ると、大けがすることになります」

「へぇ、大怪我? させてほしいものね?」

 そういった、ニヌルタの手首。竜鱗と素肌の切れ目が。

 すぱ、と裂けた。

「?」

「ち、だからなに、って顔かよ・・あんだけ油断させての一太刀でこれかい」

「まったく、主様はよくいつも、こんな連中とやり合ってたもんでゴザルよ・・。やったれぃ、赤ザル!」

「っ!?」

 足に絡みつく泥濘。動きを封じたところ、どてっばらにシンタの短刀!

「爆殺呪・改! 砕破《サイファ》!」

 相手が女ということを意識から無理矢理に切り離し、無慈悲に徹する。轟爆。その威力はまさに天も揺るがす震天雷。

 ニヌルタが、たまらずよろめいた。女神サティアですら一矢も報いることのかなわなかった相手に、有効打を与えた。

「ここを幽世にしたことを後悔するがいいでゴザルよ! こっちも全力、岩石雪崩落とし!」

 ふらつくニヌルタに、容赦なく畳み掛ける。積み上げた岩を、まとめてニヌルタの上に崩して落とす。

「っし、やったか?」

「ちょ、赤ザル! それ、フラグでゴザル!」

「ぁ……つい言っちまった、あー、これマズいわ……」

 がれきが吹っ飛び。

 ゆら、と立ち上がるニヌルタ。なおまだ余力のありそうな竜の魔女は、いいことを思いついたと言わんばかりに薄く残忍に笑う。

「少し、血が減ったし。代理をたてるわ」

「?」

「代理……って、もしかして……」

 倉皇。恐怖が走る。

 この状況でニヌルタが繰り出すとして、ほかに考えられない相手。

 それはつまり。

「彼の手で死ぬなら、本望でしょう? さ、王子さま。わたしのためにあの連中を、殺してくださいな?」

 部屋の隅から、赤い瞳をうつろに揺らし。

 新羅辰馬が、立ちはだかった。

………………

以上でした、それでは!

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