投稿記事

日之宮の齋王の記事 (5)

遠蛮亭 2022/09/28 14:06

22-09-28.日之宮の齋王.5.借刀殺人

おつかれさまです!

かろうじて、なんとか「日之宮の齋王」第5話を書き上げることができました。今回スカトロありなのでお気を付けください。遠蛮は純愛も好きですが、鬼畜なら触手と異種姦とボテ腹出産、そしてスカトロが好き。ついでにソフトリョナで女の子ボコボコにするのも好きです。

それでは。

………………
日之宮の齋王.5.借刀殺人

兵力の逐次投入は下策の愚策。軍隊軌道の要訣を知る神楽坂相模が、兵力の出し惜しみをすることは当然ない。相模は初手で400人の戦巫女を前線に出し、神力波で敵兵や天然・自然のバリケードを薙ぎ払い進む。

兵力で勝るとはいえ、こちらに戦巫女がいない以上苦戦は予想してしかるべき。とはいえ前線の激突であっさり打ち負かされ、長船言継は端正なひげ面を不愉快気にゆがめた。すぐさま第二陣を出し、崖上や林の中に布陣することで迎撃を整えようとするが、戦巫女たちが声をそろえて大規模詠唱を唱え、大規模神術の一撃を叩きつけると地形効果が意味をなさないような大ダメージを一方的に強いられる。戦巫女たちは齋姫・神楽坂瑞穂が呪装機人・長船言継に敗北し凌○されたという言葉に瞋りの炎を燃やしており、その怒りを正当に相模が誘導して敵へと叩きつけることで言継たちはたちまち戦線をガタガタにされてしまう。

「ち…瑞穂、まだかよ!?」
 本陣まで肉薄されて、言継はわずかに焦慮。しかしまだ奥の手を切ったわけではなく、この状況は敵を誘引したということもできないことはない。体内にある封神符を全力で発動させれば、ある一定以下の神力は無力。突然力を封ぜられた戦巫女たちは不安と恐怖に慄然とする。そこに言継は全軍突撃の号令をかけた。

 相模は戦巫女たちが言継の手勢を支えているところに、側面から衝突。紫宸殿からの言継勢は数こそ多いがならず者であって精強な奥津城産の精兵たちに当たりがたい。言継の特殊能力、玄斗の武勇、長谷部の機略、それらがあっても覆すことは困難であった。

‥‥‥…………
それよりやや前、神楽坂瑞穂は3000を率いて日奈沢の沼島領に入った。「みずほちゃん! 無事!?」沼島寧々はすかさず予備兵5000で境内に出て瑞穂を迎える。瑞穂の左右に佇立する豚面人身の巨鬼になぜ瑞穂がこんな妖鬼を従えるのか訝りはするものの、心配していた妹分が戻った喜びで寧々の思考は停止する。

「すいません、沼島さん…」
 頭を下げる瑞穂、心配をおかけしてすみませんということだろうと考えた寧々は「いーのいーの」と答えるが、しかし次の瞬間、瑞穂左右の豚鬼に両腕を掴まれて激痛に呻く。この2匹は第一世代の能力に欠ける并封ではなく、瑞穂の胎で錬金的に生み出された第5世代の并封。力量技量とも、ただの妖鬼ではない。「…っ、く!」力の流れに逆らわず、身体を引いて合気で拘束を抜けようとする寧々。しかし妖鬼の速さはそれを大きく凌駕し、寧々が身じろぎした瞬間、下腹に狂猛な拳の一撃をドフゥ! と叩き込んだ。

「ぎゃぶぅ…ッ!?」
 あえなく吹っ飛ぶ寧々に、危機として馬乗りになる2匹の并封。寧々は禁を破って瞳に神力を集め、神眼の力を解放する。その瞬間、瑞穂が懐から懐紙を取り出してかざし、神力を込めた。

すべてを支配して従わせるはずの眼光は放たれる前に、力を失う。瑞穂が手にしているのは神術使いにとって最凶の呪具【封神符】のコピーであり、コピーゆえに力は弱いが瑞穂の神力により増幅されることで寧々の力は完封できてしまう。

「な…なん、で…?」
 并封に巨乳をもまれながら、発動しない力にそう呟くしかできない寧々。2匹の并封の一匹は寧々の巫女服をはだけて巨乳をむき出しにさせ、白乳を揉みながら逸物を谷間に挟ませる。もう一匹は寧々の足を開かせ、紅いミニスカートの中に頭を突っ込むとショーツ越しに股間を舐めまわした。

「あっあぁぁ~~~っ♡」
 并封の技巧は経験の少ない寧々の太刀打ちできるようなものではなかった。男根が胸の谷間をズリュ、と前後して鼻腔に届く臭気が、さらに股間をびちゅびちゃと執拗に舐め上げる長く分厚い舌の感覚が、寧々の感覚をたちまちに蕩かす。母親、瑞穂の身体を何度も使って女の扱いをたっぷり予習した并封に、寧々はまったく手も足もでない。

 三軍も師を奪うべし。瑞穂は寧々を制して指揮を失った日奈沢予備兵たちを自らの兵で屈服させる。巫女兵はことごとく凌○し、一生絶対逆らえないくらいのトラウマを植え付けた。瑞穂は罪悪感に押しつぶされそうになるが、自責に苛まれている暇はない。女からあぶれた兵士はニタニタ笑いながら自分たちの指揮官である瑞穂に歩み寄り、どうみてもドスケベ衣装である神御衣の胸元や股間に手を差し入れ、撫でまわし、揉みしだき、息を吹きかけ、あま噛みする。自分は長船言継様の専用便器と定義している瑞穂は「やめてください…」と男たちを引きはがそうとするが、兵士たちは瑞穂を5,6回ひっぱたくと無理矢理にショーツをズリ下ろし、ガニ股立ちバックで犯し、正面からは121㎝をもみ、両手にそれぞれ自慢の逸物を握らせて手コキさせる。

「えらそーに指揮官ぶってんじゃねーぞ、エロ豚! テメェなんかおれたちが前衛で戦ってやらなきゃなんにもできねぇーんだからな!」
「あうぅっ…は、はいっ…、そ、その、とおりです…。偉そうにして、大変申し訳ありません…っ、あぁっ、ああ…」
 瑞穂は負け犬として男たちに逆らえないが、言継を裏切ってしまっているという感覚が心を哀しみに沈ませる。なんのかんので一度使って、そのあとバケモノとも交配させたような瑞穂に対して言継が大した執着を持っているわけもないのだが。

 ずぶ、じゅくっ、すぼっ、ぱちゅん!
 ぢゅぶ、ぢゅぶ、ずぶっ、ばぽっ、どぷ!
 バコ、バコッ、バココッ、ズコォ!

「ああああああっ♡」
 瑞穂の心持など完全に無視して自分たちの快感を求める男たちに、瑞穂はまったくもって道具扱いで犯される。いっそ飽きて捨てられたいところだが、名器…とはいえ入り口や膣が食いちぎるほどにキツイというわけではなく、膣内が無数のぬめついた舌で舐めしゃぶってくるような絶妙の気持ちよさ、つまりミミズ千匹…である瑞穂を簡単に手放すバカはそうはいない。適当に日奈沢兵を犯した男たちは続々と瑞穂の周囲に集結し、変わりばんこで齋姫の少女を○す。

 足を広げてクンニ責めされていた寧々も、いつのまにやら四つん這いにされて并封の剛直をねじ込まれていた。

「ぁっぎいぃ…!?」
 明るく派手なアイドル巫女、ということで枕営業を疑われたりもする寧々だが、れっきとした処女である。いや、すでに貫かれて「処女であった」というべきだが。膣から身体を真っ二つに裂くような激痛に寧々は呻き悶え、并封は実母・瑞穂ほどではないがなかなかの具合の牝穴に興奮して「ゲォッ、グッグ!」と耳障りに喉を鳴らした。

 寧々は瞳を閉じて痛みに耐えるが、その顎をくいっと持ち上げてもう一匹の并封が可憐な唇に巨根をねじ入れる。辛うじて平静で保とうとした心は口と喉を激しく犯されて激震し動揺し、「んぐうぅっ、んぶうぅ~~~っ!?」思わずくぐもった悲鳴を上げてしまう寧々。

‥‥‥………
 その後、1時間をかけて并封や兵士たちは瑞穂と寧々を徹底的に輪○した。さらに2時間目まで突入しようとしたが、瑞穂の立場としてはこれ以上犯されてやるわけには絶対に行かない。ここで支配して傘下に咥えた日奈沢勢を率い、苦戦しているであろう言継をすくなわなければならない。言継を苦戦せしめているのは義父・相模であるが、瑞穂にとって自分を女にしてくださった言継とただ幼児の自分を拾い養っただけの相模では比較にもならない。

 かくて瑞穂が戦巫女の顔になり、相模の後背を衝くべく軍を動かしたのは言継と相模の決戦が始まったそのころ。瑞穂が発揮するカリスマに無頼の兵士たちも有無を言わせず従わされ、怒涛の勢いで突撃を開始。沼島寧々の身柄は全裸にロープで手足を縛られ、引きずられて陣に連れていかれた。

‥‥‥………
 相模の側面突撃、絶妙なポジショニングとこちらの弱点を的確に見抜いての突撃は一撃ごとに確実に兵力を削ってくる。

「ちくしょーが! このオレが純粋な用兵勝負で…」
 こちらがなにか手を打って陣形を変えたり間諜をはなったりという手は封殺されるし、400人の戦巫女はともかくそれ以外に封神結界は影響しない。端的に言って、言継は圧倒されており打つ手がなかった。徐々に後退して防衛陣をとるつもりではあるが、防御力より相模の攻撃力が上回る。

「瑞穂のヤろぉ、あの雌、間に合わねーかよ!?」

 勝敗決す。そう思われた瞬間に。

 ズガフッ! と後背から強烈に打撃されて相模の軍がかしぐ。相模が一瞬、混乱した。ここに登場するのは沼島寧々の予備兵であり、敵ではなく味方のはず。にもかかわらず登場したのはあきらかな敵で、その衝撃力からして指揮官の攻撃力は相当に高いことがうかがえる。相模は敵将の用兵に良く知ったものを感じたが、まさか瑞穂が、とその可能性に蓋をした。瑞穂は凌○されて言継の幕舎につながれているはずであり、ここで言継の武将になどなっているはずがない。正しくはなっていてほしくなかった。

瑞穂は口の中で神に捧げる神讃の祝詞を唱え、自身の内包する3柱の神のうち二つを解放。まず周囲にあるひとびとの心を読む「サトリ」で回避・防衛のルートを読み、そこにすかさずヒノミヤの守護神、豊饒火神「ホノアカ」の力を帯びた神焔をサトリで読んだルートに沿ってホーミングさせる。敵を最悪の地形に追いやって炎を爆発させ、敵の弱い場所を目掛けて爆発させ、それを一陣二陣ではなく五月雨の如き連射で叩き込む。瑞穂としては長船さまを殺すわけにはぜったいに行かず、彼を救うためなら多少の無理をしてこんな猛攻も繰り出した。

「これはまずい…撤退、退くぞ!」
数分前まであと一歩で言継を殺せるはずだった相模は敵援軍の予想外の強さにすぐさま撤退を決めた。自分の根拠地に戻ることができないというのは痛いが。もと神楽坂派で先日、神月派に投じた鷺宮蒼依の領地鹿ヶ谷に向けて落ちる。

九死に一生を得た形の言継だが、瑞穂にお褒めの言葉の一言もなかった。むしろ瑞穂がぐずぐずしていたためにあれだけ苦戦したのだといって瑞穂を怒り、罵った。鬱憤晴らしとばかり瑞穂をたっぷり凌○し、兵士たちにも開放。尻穴にローションを流し込まれ執拗な愛撫でたっぷりほぐされた瑞穂は兵士たちの見守る中大脱糞ショーを披露させられ、寧々を調教してしな垂れかからせた言継は瑞穂を踏みつけて唾を吐きかけたが、いちど形成された瑞穂の愛情と信頼は寸毫の揺らぎもなかった。

‥‥‥…………
以上でした、それでは!

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

遠蛮亭 2022/09/26 18:05

22-09-26.くろてん2幕4章3話.反撃の偶像聖女

おつかれさまです!

ただいま病院から帰宅しました、ホント疲れた…。お昼の薬を忘れたので大学病院の中で体調をガタガタにしてしまい、骨折(右肩粉砕)の経過のレントゲン中にうぅー、ぐぁーと呻いてました。そのあと精神病院のほうでも精神性の身体症状で半身不随、足を引きずるというブザマをさらしてしまいました。いつも体調いいわけじゃないんですが、今日は格別。まあその辛さも帰宅してしまえばひと段落です。今から1日分取り戻すとして、その前に昨日のお絵描きとくろてん。

まず、瑞穂さんのフェラ。昨日の昼頃のやつがひょっとこになってなかったので、こっちのほうがいいかなーと夕方に描きなおしたもの。鼻の下に線をひいただけでひょっとこっぽさはあんましないのですが。

ついでこちら、瑞穂さん触手凌○。ゲーム「齋王」用の仮組絵です。これ昔描いた絵のリライトだったりするのですよね、時間がないのでぱぱーっと昔の絵の線を引きなおして塗り直して1280*960に直したわけですが、案外いい感じな気が。

瑞穂さん3本フェラシーンですが、騎乗位3本フェラという自分の指定にもかかわらず騎乗位ではなくなってしまったのでなんか違う…ということに。

ラスト、騎乗位3本フェラ。これは最高にいい感じに描けましたが、これは昔描いた絵のリライトである上にネット上で拾ったよさげな絵の模写…トレスではないとはいえ…なのであまり胸を張ることができないのが残念なところ。

以上でした! 「むらいつ」だったり「齋王」だったり瑞穂さんメインの凌○モノだけあって、最近瑞穂さんをイジメる絵ばっかり描いてます。でもこれも愛情表現。

では、続けてくろてんです!

…………………
黒き翼の大天使.2幕4章3話.反撃の偶像聖女

 新羅辰馬と会うことがなくなり、数日。上杉慎太郎はぼけーっと、学園中庭のテレビを見ていた。

 まだ導入されたばかりでいわゆる国営放送(N○K的な)が主流ゆえに、こちらの世界におけるバラエティやドラマや歌番組などはほとんど、なく。あまり面白いものでもないが、それでも今、シンタはなにもできないからぼーっとテレビを見ている。

 オレが親父に掛け合えば、ちったぁ変わるか? でもなぁ……。

 自分の父の妹、すなわち叔母が山内家の山内真尋《やまのうち・まひろ》であり、覇城瀬名の実母であることはわかっている。そこにつけこむ隙はないか……と、考えるのだが、シンタは少し怖いのだった。

 おれが余計なことして、辰馬サンから余計な真似すんな、とか言われたらなぁ……立ち直れんし……。

 このあたり、非常に悩ましい。かつて辰馬に「バケモノ」と言ってしまったシンタは、表向きはともかく内心でひどく辰馬に嫌われることを恐れた。世界中の誰に嫌われてもいいから辰馬にだけは嫌われたくなく、にもかかわらず辰馬のためになにかをしようとする踏ん切りをつけることも、邪魔と思われたら怖いという思いからなかなかできない。

 そもそもシンタ……上杉慎太郎が新羅辰馬に出会ったきっかけはなんだったかというと、まだ蒼月館に入る前、中等学校時代にちょうどギターを買った頃だった。当時最新鋭の楽器を手に入れた……家の金ではなく、自分でバイトして買った……ものがたまらなく嬉しくてもう、いても立ってもいられずストリートに出て、弾き語り。実のところ今だってシンタの演奏も、歌も、大して上手くはなく。そこのところ一応学生エロ作家として成功している出水や、拳闘部はやめたものの辰馬を守る拳としての確かなプライドがある大輔とは大きな差がある。貴族上杉子爵家の息子という立場にありながら彼は末弟だし、根本的なところで自分に自信がない。だからこそ、おなじく自分に信をおけていない辰馬にご同類の臭いをかぎつけて、懐いたのかも知れないが。

 ともかくもシンタは夜を徹して歌いまくり、手厳しい客からはうるせー、とか、温かい人からはがんばれよ兄ちゃん、とか言われてまあまぁいい気分になっていたのだが。

 いきなり黒服の一団に囲まれた。

 シンタが歌っていた場所はいわゆる地回りの縄張りで、シンタは縄張り荒らしのふてぇ野郎、ということでとっ捕まる。あの時期に今の戦闘力があれば難を逃れたのだろうが、当時のシンタにそれはない。

 なわけで、連行されたシンタは拘束され、ボコられた。腹や顔を殴られるのはまあ、我慢できた。ナイフで脅されても父親・上杉子爵の一睨みに比べれば怖いものでもなかったが、宝物であるギターをへし折るとか、二度と演奏できなくなるように指を砕くとか言われるともう我慢できなくなった。みっともないことだがシンタは泣きわめき媚びへつらってでも助かろうとし、それでも許されず指とギターを破壊されるその寸前で、新羅辰馬はやってきた。

「……ん、そこの、確かおれとおなじガッコのやつなんで。連れて帰るわ」

 地回り連中は30人以上いたのだが、辰馬は当時からやはり辰馬で。なんの気負いもなくそう言うとシンタの前までツカツカと歩み寄る。当時シンタにとって新羅辰馬は「女みてーなツラして、オカマかよ、クソが!」という嫉妬と羨望の対象でしかなかったし、辰馬が新羅江南流という古武術道場の息子と言うことも知らなかったし、さらに言えば辰馬が魔族の血を引いているということで積極的に忌避すらしていた。

「帰るぞー、上杉《シンタ》」

 このとき初めて、上杉慎太郎はシンタという名前を自分として認識する。それは単に地回りたちに本名を聞かせると面倒という、たいしたこともない配慮だったのだが、シンタの中でそのあだ名は、強く胸に刻まれた。

 当然、自分達を無視する辰馬に地回りたちは「ボコボコにすんぞこのアマァ!」「元に戻らなくなるくらいヤりまくってから、娼館に売り飛ばしてやるよ!」などと咆哮したが。この詳細をわざわざ書くまでもないとは思う。当然のごとくに辰馬は地回りたちを壊滅させ、ついでにその晩、地回りの元締めの屋敷に乗り込んでそこも壊滅させるという、やはり辰馬は当時から辰馬、というだけの活躍をやってのけた。

「だいじょーぶかー……て、んなわけねーな、その傷で。ちっと待て、あんまし得意じゃねーんだけど……」

 青痣だらけで顔もほとんど原形とどめないほどに腫れ上がったシンタを横たえると、辰馬は腕まくりしてやや集中。掌を中心に、全身が淡い金銀黒白の光を帯びる。

「あんまし、西方の神との相性は良くないんで全治ってわけにゃあいかんと思うが……いと高き神、その名を呼ぶことを憚られる方よ、御身の民の言葉に耳を傾けたまえ。我が病のつらさに苦しむときは、どうか病を鎮めたまい、我が傷の痛みに呻くなら、どうかこの傷を塞ぎ給え。この願い、聞き届けられるのならば、我は供物と信仰を御身に捧げましょう……」

 神讃《しんさん》というものをシンタは初めて耳にした。神や魔族と精神をつなげて自らを神霊存在と同体化させ、奇蹟に等しい力を行使する御業。それは聖女様や、この国では齋姫《いつきひめ》と五位の姫巫女、そして優れた資質ある女性たちのもので、男である辰馬がそれを使うことを、シンタは驚嘆のまなざしで見上げ、そして見上げたときには全ての傷や腫れや痛みがすっすり消えていた。

 その日、ひねくれ者のシンタはすっかり辰馬に魅了されはしながらも「頼んでねーよ」と逃げるように帰ったのだが。

 翌日、辰馬が学校を休む。

 その次も、その翌日も休んだ。

 さすがに気になったシンタが新羅家……中等学校時代、まだ寮生活ではなかったから……を訪れると、辰馬は真っ青な顔で病臥していた。普段から細身の体は、そぎ落としたようにげっそりしている。

「お前、なんで?」
「あー、上杉か。いや、ほら……このまえアドナイのやろーから借力しただろ? あいつ、ちゃーんと供物と信仰を捧げんと怒るのな。で、今はそのぶんの代償支払い中」

 シンタには「アドナイ」も「借力」もよくわからなかったが、分かったことは辰馬が自分を助けるために、自分を犠牲にしたと言うことだ。大してよく知る相手でもない、ただの同級生のために、こんなにやせ衰えてまで。

「新羅……辰馬サン」
「あ?」
「オレ、あんたに惚れたっス! 一生ついて行きます!」
「? なに言ってんのお前……まあ、いーや。そんじゃ、よろしく頼むわ……」

……………

 ということがあり、現在に至る訳だが。そういう大恩があって、シンタは辰馬のことを大好きだーとか、ケツ触らしてくださーい、とか、なんかやっぱりひねくれたままというか素直に「尊敬してます」とは言えない感じで好意を表現するのである。別に本当にホモなワケではない。まあ、「ウチの辰馬サンほどかぁーいい人はいねーけど」と、それは本気で思っており、ヒノミヤ事変における自分の辰馬女装プロデュース、あれは最高傑作、国宝級だったと自負している。

 なのだが。

 その辰馬のピンチに駆けつける勇気が。どうしても出せずにここでこうしてテレビを見ている。新羅家の関係者が各方面からいろんな理由をつけては叩かれる姿ばかり写るのは、実にいい気分ではない。というか人間の汚さに反吐が出る。ならおめぇーらがかわりに戦えんのかよ、と。

 そのとき画面が急に切り替わった。

「えーと、わたしはエーリカ、エーリカ・リスティ・ヴェスローディア。ヴェスローディア王国の第四王女なんだけど、わけあってこの国でアイドルやってまーす、いえー♪」
「はァ!?」

 目を剥き、アゴが外れるほどに驚く。エーリカあいつ、辰馬サンがこんな大変なときにテレビとか……そんなに芸能活動大事かよ……?

 そんな義憤も、続けて登場する二人に打ち消され、ぶち壊される。

「そして、今日は特別ゲストォ! 多分みんなもよぉくご存じ、あの! ヒノミヤの齋姫様、神楽坂瑞穗さんと、8,9,10年前に煌玉展覧武術会《こうぎょくてんらんぶじゅつかい》三連覇、牢城雫おねーさん24才行き遅れだァ!」
「ちょ、誰が行き遅れだよー? まあ、実際そうなんだけど、やははー」
「か、神楽坂瑞穗と申します……。どうぞ皆様、本日はよろしくお願いしますね?」

開いた口がふさがらない。

 なにこれ、雫ちゃん先生までなにやってんの?

「さてそれでは。最近ちまたを騒がせている魔王復活……と、いうか、17年前の魔王戦役で先代魔王を倒した勇者様たちが不当に叩かれていますが、この国の信仰とスポーツ、二つの柱を司るご両名のご意見をお聞きしたくッ!」
「あれは……非道いと思います。そももそ現在の平和は勇者様のご活躍によるもの。それを皆さん、勇者様に魔族の血が流れているからと掌を返して叩くのは、ヒノミヤの代表として大変悲しいことだと思います」
「うんうん。っていうかあたしのプロフィール調べたことある人は知ってるからわかるんだけど、あたしってその新羅狼牙さんの弟子なんだよね~。で、実はろーがさんが初恋だったり」

 ざわざわと。二人の人気者(エーリカもまあ、ぽっと出ながら人気者と言えば人気者か)の言葉に、スタジオの人々の風向きが変わるのをシンタは見て取った。

 あー、これが狙いか……それならやっぱ、オレも!

 シンタは跳ね起き、走り出す。目指すは実家、上杉子爵家。

 ………………

 同じ頃。

 晦日美咲に支えられた小日向ゆかと、北嶺院文も記者たちの前で敢然と「魔王殺しの勇者」擁護の声を張り上げる。とくにゆかとしては「おにーちゃんのテキはわたしのテキー!」と、慕う辰馬とその家族をなじるマスコミどもを千切っては投げの大奮闘。子供が粋がるな、と言いたい記者も「あれは小日向の公主様だぞ……」と言われれば恐懼して黙るしかなく、それでもなお賢しく論破しようとするものは美咲からさらに冷徹で完璧な論破を喰らう。

………………

そして、ヒノミヤでは祭主・鷺宮蒼依が新しいご祭神を迎える遷座《せんざ》の儀式を執り行っていた。新たな祭神として嚆矢《こうし》が立ったのはもちろん、サティア・エル・ファリスであり、女神への期待で一気に流れ込んでくる信仰の力はすぐさま彼女の神力となってご満悦。古代ウェルスの正式衣装であるキトンに対し「それにしても、新しい女神様の格好はやらしーなぁ」「いや、西の方ではあれが最新鋭のふぁっしょんなんだとよ」などという言葉には少々、イラッと来るが、まあ良いでしょうと寛容に。この新祭神擁立の青写真を書いたのは宰相・本田馨紘であり、実務に関する一切を担当したのは当然、磐座穣以外になしえない。穣としてはすでに実体滅び神力の残滓《ざんし》がのこるだけのホノアカではあっても青髪に半乳だしの異国女神よりマシ、だとは思っているのだが、一応、辰馬はどうでもいいとしてもと同僚の瑞穂であったり、かつて魔王を討伐してくださった尊崇すべき勇者一行であったりを守るためならやぶさかではなかった……という理由付けをしないと、穣は辰馬のために動けないのだから難儀な性格である。

…………………

 それから数日。

 新羅家一門への風当たりは、何者かが恣意的にそれをやめさせたかというようにぴたりと已む。

「くそ、新羅辰馬……それに、上杉慎太郎とか言ったか、チンピラ子爵家の分際で……母様を動かすとか卑怯じゃないか!」

 ダン、と机を激しく叩き、覇城瀬名は気勢を荒げる。世論に負けて日和った母・真尋にいさめられた瀬名、近親者を強く愛する彼は当然、マザコンということでもあり。母から厳しく諫言されて泣く泣く、あと一歩で新羅家の命脈を絶ちきる寸前でそれを諦めるしかなかった。

 というわけで新羅家最大の危機はこうして免れたのだが。

「聖女サマー、こっち、視線こっちに!」
「はーい♪ きゃはっ?」
「今度はこっち、ポーズつけて!」
「もぉ、要求多すぎっ? でも頑張っちゃう?」

 新羅辰馬はすっかりと聖女サマ効果で名を挙げてしまい、今日も今日とて撮影会。これが終わるとサイン会であり、さらに握手会と、プラス毎日の奉仕活動(決していかがわしい意味ではない)における優秀者20名との会食会が待っている。

 ……うぇ、吐きそう……。もともとおれってこーいう性格じゃねぇんだからさー……いやもう、そろそろバレてもいいんじゃねーかな……。

 そうは思う辰馬だが、もとの素材があまりに女装向き、というよりそのものズバリ女顔であるうえ、新羅邸女性陣総掛かりで「辰馬を最高に可愛くしよう!」と化粧を施した結果、本当にどう考えても今の新羅辰馬サンは世界一の美女であること間違いなしですどうもありがとうございました、な状態になっている。「でも、聖者様って胸ないよな……」「バッカお前、そこがいーんだろ!」などと殴り合いを始める連中も一人二人ではなかった。

 自分でバラすとなんか、変態みたいな気もするしなぁ……だれか気付け。

 と、思うものの誰一人気づかず。さらに美咲がアカツキ諜報部の総力を挙げて改竄した辰馬のプロフィール「性別:女。ただし事情により男として育てられた」の一文により、それまで辰馬を男と信じて疑わなかった連中までが辰馬を「やっぱ、新羅って女!?」と信じ込む始末。この先、辰馬が蒼月館を卒業、軍学校も出て正規の軍人になった際、身体検査の結果ようやく誤解がとけるまで、ほぼアカツキの全人口が「聖女・新羅辰馬=女」と信じることになる。まあそう言う話。

 で、いろいろ済ませて会食会の打ち上げで。

「あたし、今度軍学校の試験受けまーす! 応援してね♪」

 辰馬は心で泣きつつ、表向き超ポジティブな元気少女を装うのだった。

………………
以上でした! それではこれから皆様の記事を読ませていただきに伺って、それから創作に移ります!

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

遠蛮亭 2022/09/25 15:26

22-09-25.日之宮の齋王.4.母胎の巫女

おつかれさまです!

今日もくろてんのみにして創作頑張るつもりでしたが、結局その創作が「齋王」なのでこちらに上げます。瑞穂さん、くろてんとは違って本当に容赦なく使い倒されちゃいますね。まあパラレルなのでくろてんにおける瑞穂さんとは一切関係がないのですが。

そして広輪さまにイベント絵のラフ提出を開始しました。いまのところ1番、タイトルから5蛮、瑞穂さん土下座までと15番.アナルスライム、16番.ハエに犯される瑞穂さんの7枚のみ。あと何枚か使える絵がある気がしましたが…。

ともかくとして、今日の「日之宮の齋王」です。

…………………
日之宮の齋王.4.母胎の巫女

 奥津城における齋姫陥落の報は山を隔てて隣の同盟領、日奈沢に届けられた。日奈沢を統治する姫巫女は沼島寧々。年齢は二十でほかの姫巫女たちよりすこし年上だが、気さくで明るく良い意味でぽややんとした性格から瑞穂やほかの見目尊の間に隔意はない。瑞穂のことを実の妹のように思っていた寧々は、瑞穂が受けた凄惨な凌○の知らせを受けるとヒノミヤ内宮府・紫宸殿の将・長船言継に強い敵意を燃やした。

 とはいえ、向こうは3万か…。兵力が足りないわねぇ・・・。

 口元に手をやり、考える。日奈沢の動員兵力は頑張っても12000、10万と号し実数3万の言継に対抗するのは、少々厳しい。

 いざとなればわたしの力を解放するけれど…。あまり、使いたくはないわねぇ…。

 沼島寧々の神力は「視線をかわした相手の精神を支配する」というもので、この能力の強力なところは敵が一度に数百数千であろうと寧々の目を見た相手をまとめて精神掌握可能であることと、そしてなにより強烈なのは通常の瞳術と違い、相手が目を閉じようと「意識の目」が自分を向いているならお構いなしで支配力を発揮すること。消耗が激しいことと人の精神や尊厳というものを蹂躙する力であるためにできることなら使いたくはない力だが、長船言継を打倒し瑞穂を奪還するためならその禁を破ることもやむない仕儀と、寧々は覚悟を決める。

………………
 そのころ奥津城。

神楽坂瑞穂は長船言継の逸物を咥え、みっともないひょっとこ面をさらしながら唇の輪と舌先で言継の巨根をしゃぶり上げていた。

「んっ…んじゅ、ぢゅぷっ…♡ ぐぢゅぶ、ちゅるっ、れろれろ、ぢゅぶぅ♡ くちゅ、ずゅぶっ、じゅぶーぅっ、れろれろ、ちゅぱぁつ、れろ、れろ、れろぉっ♡ じゅばばぁっ、ずじゅびゅぅ~っ♡」
「くく…姫さまの口もなかなか、熟れてきたじゃねーか…」
「じゅぶっ…は、ふぁひっ♡ ありがひょふごじゃひまふ、言継しゃまぁ♡」
 瑞穂の熱意と誠意にあふれるフェラ。言継の巨人クラスの巨根に手古摺りながらも必死でしゃぶって奉仕する齋姫に、言継は満足げにふふんと淫笑う。

「ぢゅぶっ♡ じゅぶぶぅ♡ ずゅぶっ♡ んっんっんっんっ♡ んふぅっ、んぐぶうぅっ、ずじゅぶぅ~っ♡ ぢゅぽぢゅぽぢゅぶぶうっ♡」
 もともと多淫でありながらも性知識が少ないという、染め上げるのに理想的な資質を備えていた瑞穂は調教の結果、男に犯されることに対する忌避感の薄い売女、卑女に成り下がっていた。まだ技巧的に完成されてはいないものの、男が要求を告げれば可能な限りそれを実現し、男を喜ばせようとする。自分がなにものでなんのために奥津城の鎮護を担っていたのか、男性原理の神月派に対する抑止力としての自分、そうした本来の自己の存在意義は粉砕され、そちらに目を向ければ心が軋み痛みを訴えるため、瑞穂は意識的にそこから目を背ける。

 それでも時折、戦わなくてはと齋姫本来の気概が回復する瞬間もあるのだが、それはその都度、快楽の波に押し流されてしまう。瑞穂はあまりにも子宮の疼きに対して無力すぎ、言継の逸物は破格過ぎた。

「さぁて、そろそろブチ込んでやっかぁ。オラ、口はもーいい、さっさとケツ向けて突き上げろ」
「ふぁ…ふぁひっ♡ あぁっ、言継様のおチンポさま…♡ 雌犬の瑞穂を後ろから串刺しにしてくださいぃ~♡」

 口に溜まった涎と精液をぬぐう間も惜しく、命ぜられた通り四つん這いになると大きな丸いお尻を突き上げる瑞穂。まったく惨めな雌犬の姿だったが、そのことを哀れだ惨めだと儚むような意識はいまの瑞穂にはない。挿入していただける、その期待だけですでに腰をヒクヒクと痙攣させ、秘裂からは愛液がとめどなく滴って布団にシミを作る。言継は満足げに顎をしゃくり、瑞穂の尻を掴んで一発パシィン、と尻タブをひっぱたくと、「きゃうっ!?」と悲鳴を上げた瑞穂の秘裂に巨根を突き刺した。

「あおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~っ♡ はへつ♡ あへ♡ あひぃぃっ♡」
「3万人に輪○させたってのに締まりが衰えねーなぁ、お前は! なかなかいーぜぇ!」
「はぁっ、はひっ! あ、ありがとうございますっ! 言継様のおチンポさまに気持ちよくなっていただけるなら、それ以上の幸せはありませんっ!」
「なに言ってやがる、オレのチンポよりテメーのマンコが喜んでんだろぉが!? 責任転嫁してんじゃねーよ、クズ豚便器が!」
 ズシュ、ズシュズブッ! 咎めるように、言継は瑞穂の膣癖を擦り立て、子宮口を連打する。一瞬で瑞穂は余裕を失い、「ああ、ああ!」と喘ぐばかりになった。

「あっああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~っ♡ す、すみませんもうしわけありませんごめんなさいぃっ! そ、その通りです、わたしはおマンコのことしか考えてないエロ豚便器です゛うぅ゛っ♡♡♡」
「あんまり舐めた口きいてっとナカダシしてやんねぇぞ?」
「あぁっ、そ、そんなあぁ!?」
 先日の初凌○以来、瑞穂は膣内射精狂いに成り下がっいてた。性欲旺盛ではあるがまだ性知識に疎いままであり、膣内射精が子供を孕む危険性をはらむという事実を教えられていない瑞穂にとって、膣内射精はただ外出しより格段に気持ちいい行為という認識でしかない。

しかし言継の非情はそれだけにとどまらない。一戦終えた言継は瑞穂を魔物兵の兵舎に連行、すでに当初の地獄輪○で魔物兵たちとの行為も経験されている瑞穂だが、言継はただこのバケモノたちに瑞穂を犯させるのではなく事前、とある錠剤をのませる。それは『堕淫の妖種』といわれる呪薬であり、服用した女の胎内を作り変えてあらゆる異種との交配を可能とさせる。これから先の戦いにおいて強い兵士はいくらいても足りないぐらいであり、言継は瑞穂の腹を使って錬金術的に魔物を増やそうとしていた。

「ってわけで、魔物を産んでもらうぜぇ?」
「そ…んな…、言継さま、ウソ、ですよね…怪物の赤ちゃんなんて、そんな…」
「そーいうお決まりのセリフもまあ、滾るんで必要ではあるがな。けど、いーからヤられてこい。強い兵を産めよー」
「そんな…そんな、いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~ッ!!」
 この瞬間、瑞穂の精神を覆っていた陶酔と恍惚の靄が晴れる。長船言継という男は邪悪の権化であり、けっして相いれる存在ではなく倒さなくてはならない。そう確信するに至った瑞穂は言継から飛びのき、必殺の術式、時間を操る「トキジク」の秘術を放とうとする。

「フン…この期に及んで正気付いたかよ。ま、いーや。呪装機人としての性能テストといくかぁ」
 呪装機人化している言継の身体には複数の呪具が埋め込まれているが、その中でも特に別格のものは呪具【封神符】と、その常時発動効果だ。さきの奥津城攻防戦、兼定玄斗との戦いで瑞穂がトキジクを使わなかったのは時間的余裕がなかったこともあるが、言継の封神結界の影響を受けて神力を阻害されたことも大きい。その封神結界を、言継はフルパワーで発動させる。神力が周囲から奪われて、世界の精彩がわずかにくすんだ。

「封神…結界…?」
 神力を練り上げることができず、トキジクを発動させられない瑞穂。言継の周囲の時間を数百年早送りして灰燼と帰すつもりだった瑞穂の思惑は、完全に外れる。

「反抗的な豚にはしっかりしつけをしねぇといけねーからなぁ。幻影十絶陣!」
 言継の方がさきに叫んで、必殺の術を放つ。瑞穂の周囲に暗い幻の檻が生成され、十本の幻剣が矢継ぎ早に瑞穂の全身を切り刻む。直接肉体にダメージを与えるのではなく、精神を切り刻む刃ゆえに遠慮呵責の必要はなし。瑞穂は切り刻まれるたび聞くに堪えないような悲鳴の叫びをあげ、「ひいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ~~~ッ!?と」涙を流し失禁すらして倒れ伏した。

「フン…思い知ったかァ、クソザコぉ!?」
 ダウンする瑞穂の頭や脇やおなかにつま先蹴りを入れる言継。ボコボコにされながら、幻影十絶陣の超威力に翻弄された瑞穂はろくに身じろぎすることもできない。

「は…ひぃ…っ、やめ…もう、許してぇぇ…」
「許すわけねーだろ。さっさと孕んでこいや、豚」
「そんな…いや…いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~…っ」

 そうして豚面人身の妖鬼、并封に犯された瑞穂はたちまちにおなかをぶっくり膨らまされ、その日のうちに強力な紅并封を産まされる。何匹もビチビチと瑞穂の秘裂を逆流して犯しながら生まれた紅并封の兄弟はすぐさま母胎にのしかかり、瑞穂を徹底的に凌○、瑞穂はハイライトの消えた瞳で「ゆるして、許して…」と呟き続けた。

‥‥‥…………
 ヒノミヤ神官長にして神楽坂派当主、奥津城の主・神楽坂相模は兵を率いて内宮府から奥津城に向かったが、愛娘の敗北を聞いて直接、奥津城に向かうことをやめた。相模の率いる兵員は約8000、うち400が通常兵士に10倍する戦闘力を謳われる戦巫女であり、よつて戦闘力においては12600といっていい。しかしこの戦力でも現在、奥津城を占拠している長船言継の30000には拮抗しがたく、また、相模は瑞穂が負けたという情報から、長文侮るべからずと慎重になった。よって北上し、日奈沢に向かう。沼島寧々は神楽坂派であり、情報を共有し戦力を貸与してくれるはずであった。

「神楽坂翁、ようこそ参られました!」
 寧々はわずかに慌てて応接に出る。相模来訪の意図はすでに承知、力を貸すことにも問題はなし。寧々は日奈沢の兵力12000を動員、相模と轡を並べて奥津城へと進軍する。が、7月に入り長雨。水と泥濘は山がちな奥津城をさらに難攻不落のものと変えた。

‥‥‥…………
「相模のジジイと沼島が攻めてきたか…」
「敵には戦巫女があって戦闘力は侮りがたいものがあるかと」
「おー。確かに真向でやりあうとめんどくさそうだなァ…」
「隊長、なんか作戦がありやすか!?」
「作戦ってほどのモンでもねぇーが。いま日奈沢はがら空きなんだよなぁ? 魏を囲んで趙を救う、といくか?」
 魏を囲んで趙を救う。敵の大軍が味方に攻撃を加えてきたとき、その味方に援軍を送るのではなく敵の本拠地を叩くことで囲みを解かせる、という戦術である。もとアカツキ軍学校の学生で戦史と戦術に関して造形深い言継はそう言って、玄斗と長谷部に細かい作戦内容を伝える。

「まあ、オレはここにいねぇと策を見破られっからなぁ、別動隊の指揮官を選抜する必要があるが…」
「そんじゃ、オレ様が!」
「いや、玄斗はさきの一戦で活躍しただろう。今度は私だ…」
「いや、もっと適任でしかもおもしれー指揮官がいるわ。…瑞穂を使う」
「……大丈夫ですか? 一度叛いたとのことですが?」
「一度叛いたからこそ、徹底的に力の差を分からせたからよォ。絶対的な恐怖で抑え込まれてる限り、あの豚便器は逆らえねぇーよ」

 かくて。神楽坂瑞穂は長船言継の軍の出産母胎にされたうえ、さらには言継の武将として義父と、姉同然の姫巫女を陥れる作戦に従事させられることなった。

………………
以上でした! 瑞穂さんのフェラがひょっとこのはずなのにふつーのフェラになってて、あーこれいかんわ、失敗だわと思いました。これはあとで描き直して広輪さまに提出します。それでは!

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

遠蛮亭 2022/09/23 06:40

22-09-23.日之宮の齋王.3.隷属

 おはようございます!

 昨夜は眠れなかったのでその時間を使って「日之宮の齋王」3話を書きました。ゲームくろてんの一番最初、凌○ルートで瑞穂さんが受けた受難のシーンとほぼ同一です。というかくろてんでエロつくるのにこのシーンを外すわけにはいかないのです。純愛ゲー版のほうではこういう成分完全に抜きますけども。

………………
日之宮の齋王.3.隷属

 どごぉっ、ガスッ!!

「あぁっ、ぎゃぶぅ!?」

 玄斗の拳が瑞穂の顔面に、無慈悲に何度も打ち込まれる。白く穢れのない肌はたちまち青痣だられになり、可憐な顔立ちは痛みと恐怖に歪む。瑞穂は6才まで貧民街区で明日をも知れない生活を送っていたが、そんな日々すらも今の直接的で純粋な暴力に比べれば霞んでしまう。

「あああああぁ~っ、ひいぃ!!」

 殴打されるたび、楽器ででもあるかのように声を響かせる瑞穂。ガッチリ組み伏せられて身動きを封じられた身体で、121㎝Pカップの超乳がブルルンと揺れて観衆の目を楽しませる。神御衣の上からでも雄の下半身と獣欲を炙るに十分すぎる視覚効果だが、玄斗は瑞穂の顔面を右手でボコボコにしながら左手で神御衣を剥ぎ、薄灰色のインナーも思い切りめくりあげて柔乳を露出させた。

「へへ、ガキのくせにたまんねぇ極上のいいカラダしてやがるぜぇ…さーて、たっぷり痛めつけてプライドバキバキにヘシ折って、自分から穴ぼこにぶち込んで下さいって言わせてやっからなぁ~!」
 歯をむいて淫笑う玄斗に、瑞穂は心の底から震えあがる。その竦んだ瑞穂の揺れる瞳に気をよくした玄斗はさらにボコボコに瑞穂を殴打しつつ、むき出しとなった白柔デカ乳をぐにゅ、と揉みしだく。すさまじい握力で瑞穂の乳房がいびつにゆがむ。

「あああああああ! 痛い、痛いですうぅっ!!」
「うるせーよ、豚が! 負け犬の分際で、殺されないだけ幸せだろぉが!? それとも死ぬかぁ?」

 痛みを訴える瑞穂を心底鬱陶しそうに睨めつけ、玄斗は瑞穂の髪をわしづかみにして左右を見渡させるとそこらに転がる死体や凌○の現実を見せつける。それは瑞穂にとって自分の弱さゆえに守れなかった民の姿であり、激しい自責が瑞穂をさいなんだ。自分だけが痛いだの苦しいだの、言っている場合ではない。現実を見せつけることは齋姫の少女の心を頑なにし、意志を堅固にした。

「あぁ!? なーんか、目つきが生意気になったぞ!? テメーは怯えて震えて泣きわめいてろや、負け犬ブタがよぉ!」
「………………っ!」
 玄斗の言葉に、瑞穂は応えない。焦れた玄斗がさらに実力行使で顔面や乳房を殴打しても瑞穂は唇をつよく引き結んで耐えた。言継の幻剣で精神力を削り取られ神力を練ることができないにもかかわらず、この単純ゆえに強力な蛮勇に抗う意志と勇気、やはり齋姫の精神力は尋常ではない。

 だが、相手が反応しないからやる気をなくすというほど、玄斗もその後ろに控える言継たちも恬淡ではなかった。泣かぬなら泣かせてみようの精神で執拗に瑞穂を痛めつけ、そしてデカ乳を揉み、乳首を転がし、痛みと快感の両面作戦で瑞穂に声を上げさせようとする。瑞穂は前述のとおり、初心ではあるがその肉体は多淫であり、力任せに見えて性に百戦錬磨な玄斗の指技に、意志力だけで抗うのは難しい。痛みなら耐えられるが、硬軟取り混ぜて乳房をマッサージして柔肉の奥のツボを巧みに按摩してくる玄斗の手技に次第に感じ始め、息が荒くなりはじめた。

「あおっ…ぁ…あぅ…くっ…」
「へへ、感じてきたかぁ? 遠慮しねーで大声上げろや! ついでに拳も、くれてやらぁ!」

 ぐに、くにゅっ…、ドゴオォッ!!

 巧みなチチモミから、さらに強烈な顔面殴打。快楽で精神防壁が弱り始めたところに顔面がえぐれるかと思うほどの強打を喰らって、瑞穂はたまらず「かはぁ!? ひ…ひっ…」と哀れな悲鳴を上げてしまう。玄斗はそのほころびを見逃さなかった。追撃とばかりタコ殴りにすると、瑞穂は声をこらえることが難しくなってしまう。なお我慢しようと臍下に力を籠めるが、もはや崩壊は時間の問題だった。玄斗が最強握力でデカ乳を揉みしだき、両の乳首をつぶれんばかりに摘まみあげる。

「あぁーーーーーーーーっ!!」
 ついに甲高い、嬌声なのか悲鳴なのか判然としない声が奥津城の空に谺する。それは瑞穂の敗北をなにより雄弁に物語る、敗北宣言、負け犬の遠吠えだった。

「ゆ…許して…、もう、許して、下さい…」
「くく、無駄な抵抗ご苦労さんだったなァ。そんじゃ、改めてこのデカ乳、使わせてもらうぜェ…」
 玄斗は緋袴を脱ぐと瑞穂の胸の谷間に腰を進める。そして巨根をデカ乳の谷間に割り入れると、しっとりと汗を含んだ柔乳はまるで膣内のように肉竿に絡みつく。前後に腰を叩きつけるとぬるっとして重量感たっぷりな乳房はいよいよっとり絡みつき、玄斗の快楽中枢を直撃した。

「ぐへへへぇ~、なかなか具合いいぜぇ、エロガキ!!」

 ドゴォ! ガス、グチッ!

 一方的にパイズリさせて一方的に快楽を貪りながら、さらに殴打を咥える玄斗。もはや精神防壁を完全に破壊された瑞穂はひぃひぃと泣きわめくしかできず、その悲鳴がまた玄斗を興奮させた。

 ズシュ、ズシュッと両乳を掴んで寄せ、圧を強くして男根をしごきたてる玄斗。瑞穂にはこれが何を意味する行為なのかわからないながら、なんらか性的な行為であり、このままでは自分は犯されてしまうということはわかる。しかしもはや抵抗する気力もない瑞穂は、痛めつけられるよりは男たちに媚びて難を避けることを選んだ。処女喪失の痛みがどれほどのものか知らないために、瑞穂は諂いさえすればこれ以上痛い目に遭うことはないと踏んだ。

「あァ~、この乳マンコ最高だぜぇ、こんなんすぐ射精ちまわぁ!」

 瑞穂の乳肉穴はじつに極上だった。パイズリは実際大して気持ちよくない、という話もあるが、瑞穂の超ド級の柔肉の圧と、しつとり汗ばんで肉竿に亀頭に絡みつく感触はまつたく得難い悦楽を玄斗に与える。なにより圧倒的超ド級の乳房の視覚的支配感、征服感が大きい。

「はぁ、ぁ…ぁうっ…」
「イくぞオラァ!」

 熱い白濁のマグマを、玄斗が堪える理由も必要もない。大きく腰を突き出して瑞穂の顔面に亀頭を突き付けると、至近距離での接射で特濃ザーメンを瑞穂の、青あざだらけになってなお美しい顔にぶちまけた。

……………

「ふぃ……。なかなかだったぜぇ、メ○ガキ」

 満足げにそう言って、玄斗が離れる。精液の量と匂いにあてられて腰を抜かし、かつ股間を濡らしてしまった瑞穂を、今度は言継が乱暴に引き起こし、立たせると無造作にショーツを膝まで引きずり下ろした。

「ひぃ!?」
「少しは熟(こな)れたかぁ? あんまり手間かけさすんじゃねーぜぇ」
 言継は瑞穂のほのかに濡れた股間に無造作にを差し伸ばし、くちゅ、くり…と軽く弄る。それだけで瑞穂はおとがいをそらし、舌を突き出して悶えた。

「ひいぃ~ッッ!? あひ、あひ、あひひぃっ、あっあぁ~~~ッ!!」
 言継の技巧は玄斗のそれと比べても比較にならない。指先で入口を軽くなぞられただけで瑞穂は背徳的で絶望的な快楽に溺れさせられてしまい、圧倒的に過ぎる快感を攻めて少しでも排出しようとかぶりを振るが、それは涙と涎と汗と愛液のしぶきを飛ばすだけの結果にしかならず、さらに言継が指先を少しく動かすとブシッ、ブシッと潮を噴いた。この程度の、言継にしてみれば前戯にも満たない下ごしらえ以下の行為で、瑞穂は支えなしでは足腰が立てないほどに膝をガクガク言わせてしまう。気が狂うのではないかと思うほどに脳神経が震えた。

「こんだけ濡れてりゃいーか。挿入れるぜぇ」
 ずぶぅ! なんの感慨も前置きもなく、瑞穂が濡れているのを見るや言継はバックからぞんざいに貫く。玄斗のものも巨大だったが、言継のそれはけた違いすぎる。処女穴にはあまりにもオーバーサイズが過ぎたが、そんなことは言継の斟酌するところではない。

「ひ…ひあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~ッッ!!?」
 めりめりと、肉ひだをかき分けて処女穴を刺し貫く言継。60センチ級の巨根が処女の膣をいっさいの遠慮なしで突き刺し、蹂躙するのだから、たまったものではなかった。ぎちぎちと肉が引き裂け、そして剛直が奥に達してなにかがブチリと永遠に切れた。秘裂の入り口からぼたりと鮮血が滴り、瑞穂が間違いなく処女であったことを証明する。

「ふーん、まあまあか」
 瑞穂の膣は処女ということを抜きにしても極上だったが、言継は恬淡というとやはり恬淡に腰を使いだす。3桁を超える女を泣かせてきた性豪、長船言継にしてみれば瑞穂程度の穴ぼこはいくらでも経験があり、特別感動するようなものでもない。むしろ処女穴は肉がほぐれておらず、硬さ青さが目立ち、十分にぬっちゃりと絡みついてくる感覚が足りない。並みの男なら瞬殺のはずの名器であったが、言継にとっては瑞穂がヒノミヤの最高権威、姫巫女の最高位・齋姫であるというプレミアがあってはじめて興奮が煽られるものでしかなかった。

「ああぅっ、はひぃ! あひーっ、ひぃーっ! ぬ、抜いてえぇ! 抜いて、下さいっ…!」
「はいはい。抜いてやるって。ナカでな」
「中でって…中いやぁ! 痛い、痛いのぉっ! お願いですから抜いてくださいっ、もう許してぇ~っ!」
「そら、無理な相談。負けたんだから黙って抱かれろって。すぐに気持ちよくなっからよ」

 言継は軽く言いつつ、巧妙執拗な技巧で腰を動かす。瑞穂の尻肉を掴み、太鼓をたたくように尻肉を叩きながら、膣壁のひだを刮ぐようにして亀頭でこすりたてる。それだけで瑞穂は痛みより快感を感じてしまった。あまりにも悪魔的な言継の技巧に瑞穂は気持ちいいと思うより先に、堕落させられることへの恐怖におびえた。しかし抵抗はあまりにも無力であり、瞳をトロかせて腰をヘコ振りしてしまう。

「あう~ぅっ♡ あひ♡ あはぁっ♡ あへ、あんっ、あぁん♡ あぉっ、あほぉっ、はへ♡」
「気分出してるトコ悪いが、こっちゃあんまし気持ちよくねぇんだよなぁ…よっと」

 嬌声の止まらない瑞穂、しかしながらその程度の締まりでは言継を感じさせるに至らない。言継は瑞穂の片足を抱えて肩にかけると、膣肉がぎゅく、と締まった。「おー、いい具合」そう言って、言継はパンパンと律動的に腰を使いだす。

「ひあぁ~♡ あひぃ、あひぃ、あひ~っ♡ しょ、そんなあぁ、こんな、こんな、気持ちいいっ…♡ あひぃ~っ♡」
「そんじゃ、そろそろ本気でいくぜぇ。ブッ壊れんなよ、瑞穂」
 すさまじい勢いで腰を叩きつける言継。瑞穂は堕落に怯えながら、しかし与えられる快楽に抗いえない。言継の腰遣いに舌を突き出し喘ぎながら腰を合わせ、早くも娼婦のようなテクニックを発揮し始める。ぬちゃぬちゃと絡みついてくる瑞穂の牝穴。これには言継が瞠目し、思わぬ拾い物と口の端を吊り上げる。

「あぁっ、長船さま、言継さまあぁっ♡ 好きです、好きぃ♡ あーっ、きもちいいっ、もっとぉ、もっと気持ちよくしてぇ~っ♡」

 挿入から10分と経たず、完全に言継の逸物と技前の軍門に降る瑞穂。敗北の白旗とばかり尻を振りたて、腰を振る姿はまったくもって淫蕩な淫売であり、さっきまで処女だったとは到底思えない。瑞穂の頭の中には民が同胞が殺された事実が消えることなく残り、しかしながら悦楽を与えてくれる言継に対する絶対服従は魂の深さで刻み付けられている。脳内で、瑞穂にとっての新秩序が急速に形成されつつあった。

………
……

「さぁて、そんじゃそろそろナカダシといくかね」
「な、なかだしぃ?」
「実演で教えてやるよ。そら!」

 ズム! と言継の逸物が一番深くに穿たれる。おなかのかたちが変わるほどの一撃で子宮を激震され、そのしびれに瑞穂は涎を垂らし、半白目をむいて一瞬、意識を飛ばしかける。そこに追撃、今日二回目の灼熱のマグマが、今度は瑞穂の膣内で爆発した。それは一瞬で膨れ上がり、広がり、瑞穂の引き締まった腹部を無様な疑似ボテ腹に変えてしまう。

「ひあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~ッ♡♡♡」
 生まれて初めて膣内で味わう精液の威力と熱さと美味に、瑞穂は今度こそ完全に心から、屈服を思い知った。中出しが生殖行為であることがまだわかっていない瑞穂は膣内にたたきつける奔流をひたすら気持ちいいと思うばかりであり、続けての睦みあいに自分から足を絡めて言継を求めてしまう。

………………
 そして。
数十発に及ぶ行為を終えて、瑞穂は長船言継にひれ伏し、土下座していた。股間から逆流して滴る大量の精液が痛々しいが、瑞穂の心情的にはむしろ晴れやかだった。民のためとか義父の帰る場所だとか、そんなことは今やどうでもよかった。肉の愉悦こそがすべてであり、最高の快楽を与えてくれる言継こそは瑞穂にとって神にすら等しい存在だった。

「瑞穂、お前はなんだ?」
「はぁ…ぁう…♡ わたしは、長船さまの家畜です…♡ 一生の忠誠を誓います、どんなご命令にも従いますから、どうぞ瑞穂の牝穴を、いつでもお好きにお使いください♡」
「よしよし。その言葉、忘れんなよ、豚」

 長船言継は満足して瑞穂の頭を踏みにじると、配下の兼定玄斗、長谷部一幸、そして30000の兵士たちに瑞穂を輪○させる。ヒノミヤ最強戦力たる姫巫女の一位・齋姫・神楽坂瑞穂を掌中に収めることは神月五十六の指令通りであったが、予想以上に戦えるに至った自分の力と、瑞穂を手駒に加えたことで、言継は五十六を打倒してヒノミヤの王になる野心を燃やし始めるのだった。

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

遠蛮亭 2022/09/21 07:30

22-09-21.日之宮の齋王.01.呪装機人

おはようございます!

今朝はちょっといつもと違います。小説がくろてんじゃないんですね。もちろんくろてんの続きも上げていきますが、昨日からゲームのプロット切りとして作り始めた「むらいつ」の小説、タイトルはわかりやすく「日之宮の齋王」。これをしばらく書き進めます。午前中にこれやって、午後にくろてんを上げられたらいいなーと思いますが、それと「齋王」はこれエロ小説ですので、くろてんとちょっとだけ毛色が違います。まあ初回の小手調べ、あんまりエロくもないのですが。

その前にお絵描きが、昨日は実に5枚。

これがタイトルカットの完成図。広輪さまに提出して褒められた自信作…いや、上手いね、と言われたわけではなく描くの早いね、と言われただけなのですが…です。一枚絵の中にイラスト5枚、差分なし、背景はぼかしでというやつ。これを広輪さまにリファインしていただきます。

これが中央の。いろいろあって事後、というのを象徴する絵。

ほかは瑞穂さんがヒノミヤで受けることになる地獄なんですが、実際のゲーム画面には使われなかったりします。これは裸踊り。

ついで脱糞ショー。広輪さまから「タイトルで脱糞とは、攻めますね」とお褒めいただきました。この一枚あるせいでSNSとかに使いづらいですが、もともとTwitter上にエロ絵上げないので問題なし。

三本フェラ。もっと口いっぱいにちんぽ三本ねじ込まれてる感じにしたかったんですが、力量不足です。

ラスト、足舐め。ホントヒノミヤの連中って瑞穂さんを穢すことにかけて容赦がないなぁと痛感しますが、というかそれ書いてるの自分ですが、瑞穂さんはどうにもいじめたくなるオーラをビシバシと発しているのでいかんともしがたいのです。そんな瑞穂さんに押し倒されて泣かされるのが辰馬くんだったりしますが、「齋王」の長船はそんな気のやさしさはみじんにも持ち合わせてません。

それでは、日之宮の齋王、開幕です!

…………………
日之宮の齋王.01.呪装機人

 シーザリオン帝紀1816年、夏。
 長船言継はアカツキ皇国宗教特区ヒノミヤの呪装技術科が誇る大手術室から出た。

「ふぅ…」
 施術は問題なく終わったが、術後まもなくの呼び出しはさすがにだるい。麻酔が切れるや否やすぐさま紫宸殿に参内せよという軍師・磐座穣の指図に、言継はわずかにいらだちを感じた。

 長船言継、34歳。まずもって美形と言っていい顔立ちと長身で逞しい肉体の持ち主だが、無精ひげの顔立ちには野趣が強すぎ、また好色な性格を隠そうともしないため、このヒノミヤで彼に好意を抱く女性は限りなくゼロだ。呪具の扱いに長ける「呪具師」としての才能・適性からヒノミヤを二分する派閥の一つ、神月派の監査官にして武闘派集団「先手衆」の副長を務める彼は、その暴くことと取り締まることという職分からしてもまた、女性の嫌悪を買う。

 それでなくとも、このアカツキという国…もっと広義にアルティミシア大陸において男性の立場は悪い。創世の竜女神グロリア・ファル・イーリスが作りたもうた女神の現身…女性は女神の奇跡の片鱗、神力を使えるなどして女神の寵愛を受けるが、男性という欠損遺伝子体…その証拠に、天界に男神は存在しない…に女神の寵愛はなく、そのため諸国の女性には男性を見下すふうがある。中には男女平等を謳う女性もいなくはないがそれらは少数派だし、またそれら平等主義の女性がよって立つところは所詮、女性優位の今の立場あってこそだ。

 まあ、そーやってこっちを見下してる女を、ブチのめして泣きわめかせて命乞いさせて、容赦なく○すのがたまんねぇーんだけどなぁ…。

 廊下を歩きながら、クク、と含み笑い。近侍の巫女が怯えて道を開け、言継はそれを無視して進む。頭の中では男女平等を謳う神楽坂派の若当主・神楽坂瑞穂や、自分にキツくあたる上司でさらにそのまた上司、神月五十六の愛人である磐座穣を隷属させる妄想が渦巻いていた。股間の大逸物は隠しようもなく勃起して緋袴を押し上げているのだが、言継はそれをまったく頓着しない。

 紫宸殿の前にやってきて、深呼吸を一つ。ここの主、神月五十六は世界から絶えた男神の力を身に宿すといわれる超越存在。うっかり機嫌を損ねると消滅させられかねない。

 スパァン、と勢いよく襖を開ける。そこには臥所の布団の上に胡坐をかく、長髯の老美丈夫・神月五十六と、その傍らで五十六の手にするお猪口に瓶子から酒を注ぐ、軍師にして愛人の少女・磐座穣の姿があった。

「来たか、長船」
「ええまぁ。術後半日で呼び出されるってのはさすがに、イラッとしますがね…」
「長船、神月閣下に向かって無礼ですよ! あなたの施術が問題なく成功したことは報告済みです、にもかかわらず不満を述べますか!」
「…そーっスねぇ…」
 ややヒステリー気味に怒鳴ってくる穣に、言継はヘヘ、と薄笑いで返す。確かに手術は成功しているようだ。普段なら目の前にいるだけでプレッシャーの凄まじかった穣や、五十六に対する恐怖が自分で驚くほどに薄れている。

 言継が受けた施術は「呪装機兵化手術」。呪具師としての高い適性を持つ言継の体内に直接、複数の神話級呪具を埋め込み、一体化させるというもので、これにより試算値では言継は神力使いの女性術者である巫女たちをも凌駕するだけの力を手に入れたことになる。それのみならず、上位の巫女である穣に対しても脅威を感じず、先日まで威圧と恐怖しか感じなかった五十六を前にしても余裕があるというのは想定以上。埋め込んだ呪具との親和性がよほどに高かったらしい。

 これ、勝てるんじゃねぇーのかぁ?

 思わずそんな考えが浮かんでしまうほど、新しい体に眠る力は大きい。とはいえここは五十六のおひざ元。自分の能力についての把握も済まないまま、うっかり反逆してもあちこちに伏せられた神官兵によって取り押さえられ、処刑されるのは目に見えている。よって言継は自らの牙と野心をひた隠した。

「なるほど霊格が目に見えて上がっているな。それならばヒノミヤの最大戦力とも太刀打ちできるか…」
「最大戦力…?」
 酔眼の五十六に、言継も半眼で答える。この応酬で察したのか、穣が焦りを含んだ声を上げた。
「閣下、まさか…。その役目は兄さ…磐座上級監査官が…!」
「ワシもそのつもりだったがな。お行儀のいい遷より、一度旧弊を破壊し尽くすにはこの蛮人のようが向くやもしれんぞ、穣」
「蛮人ですいやせんねぇ…。で、ヒノミヤの最大戦力ってのは…、やっぱり」
「姫巫女よ」
「へへ、やっぱりそーかぁ…。神楽坂派の姫巫女っつーと、齋姫猊下と沼島寧々…。鷺宮蒼依はこの前こっちについたから、この2人か。齋姫と沼島をブチのめして犯して構わねぇ、ってことでいーんですかぃ?」
「構わん。徹底的に誇りと尊厳を打ち壊し、生まれてきたことを後悔させて絶対に裏切ることのない忠犬に仕立て上げよ。…ただし、壊さんようにな。きゃつらには今後、ワシがこのアカツキに覇を唱えるための手駒になってもらわねばならん」
「閣下! そのようなやり方は!」
 清流たらんとする穣が諫めようとするが、五十六は「黙れ」の一言で穣を黙らせる。そして臥所の奥から印璽と玉佩を取り出すと、言継に渡した。

「大神官印璽だ。おぬしの行動をワシの名でもって保証する。思うままに振る舞え」
「そいつぁ、ありがてぇ」
 遠慮なく受け取る言継。その軽薄顔を、穣が怖い瞳でねめつける。彼女はこれまで数多くの計略と献策をもって神月派の台頭に一役も二役も買ってきたが、それは女性を踏みにじり家畜とするためではない。むしろ穣は五十六のそばにあって女性たちを救うべく尽くしてきたのだが、五十六が言継という破壊者を使うと決めたからには今までの方針では立ち行かない。天才軍師と言われた磐座穣だが、なお五十六の心底は測りかねた。

 まあ、この女もいずれオレの腹の下でヨガらせるとして。まずは奥津城の齋姫をハメ殺すとするかね…。

 穣の内心を推し量って嘲りながら、言継はひとまず五十六に背を向け、紫宸殿を後にした。

………………
「♪ ……♪~」
 神楽坂瑞穂は上機嫌だった。

 ここはヒノミヤ内宮府と権力を二分する、神楽坂派の本拠地、奥津城。内宮府の紫宸殿のような豪奢さはなく、むしろ質素なつくりや調度が特徴の奥津城だが、質素ではあっても貧相ではない。むしろ上品な味わいは隠せず、玄人受けする雰囲気を醸す。

 その奥津城の邸で、瑞穂はトイレに屈んでいた。

 広いトイレにうんこ座りで、手紙を読んでいる。旧時代のとある戦国武将のようだが、ともかく領民からの要望や個人的なお手紙など、そういうものに目を通すのがトイレの時間であり。今年の正月に齋姫という、ヒノミヤ4000人の巫女衆の頂点に推戴された瑞穂を称える手紙が多々寄せられたのは半年が経過した今でも当然として、それが政治的な汚れに染まった大人たちではなく、無垢な子供たちからの手紙であったら、瑞穂にとってこんなにうれしいことはない。おかげで下ろしたぱんつを上げなおすタイミングを逸したまま、瑞穂はにまにま顔で手紙を読み耽っていた。

「んふふふ~、ありがとうございますぅ~♪」

 手紙にお礼を返して頭を下げると、柔らかく巨大な乳房がそれだけでだぷん、と激しく揺れて波打つ。ふふん、ふふふんと上機嫌の瑞穂だが、突然ガタガタ、という急な物音が聞こえ、身を固くした。ちなみにぱんつはまだ上げておらず、股間は露出したままである。

「誰、ですか? ネズミ?」
「ち、チューチュー…」
「ね、ネズネじゃないですよね!? 明らかに人の声じゃないですかぁ!? 采女、来て!侵入者です!」
「ぎゃー! 呼ぶな呼ぶな、あのババア呼ぶな!」
 瑞穂が宮女長の老女を呼ぼうとすると、トイレの物陰から少年が二人飛び出して瑞穂の口を押えた。かがんでいる瑞穂と大して差のない背丈からわかる通りに子供であり、奥津城神楽坂家の近くに住むヒノミヤ信徒の子であるが、残念なことに子供が須らく無垢であるというわけではない。裕福な信徒の息子であるこの二人から、瑞穂はこれまで数え切れないほどのセクハラ被害を被ってきた。

「ふ、ふむ゛~っ!?」
「瑞穂、大声出すなよ、ぶん殴るからな?」

 瑞穂がその気なら少年二人、塵芥同然なのだが、性格的なものだったり悪ガキ的な弟ぶんへの甘さだったりが邪魔をして瑞穂を冷徹な断罪者たらしめることができない。瑞穂はこくこくとうなずき、少年二人はふてぶてしい顔でトイレの中に瑞穂をおしこめる。

 この時点でも瑞穂はぱんつを上げておらず、股間は少年二人のいやらしい視線に晒されたまま。ただでさえ瑞穂の121㎝Pカップという驚異的バストやアイドル顔負けの可愛らしい顔立ち、ムッチリした腰や太ももの肉づきにいつも興奮している悪童二人は、やや毛深い股間の淫阜とその芳醇な香りに興奮して逸物を勃起させた。

「ひぅ!?」
 突然目の前で肥大化した逸物に、驚き怯えてすくみ上る瑞穂。悪童二人のうち一人は居心地悪げに肩身を狭くするが、もう一人はもっと積極的に大胆だった。

「あー、これまた発作が…、瑞穂、治してくれよ?」
「へ? 発作? 治す…って、これ、病気なんですか?」
「あー、メス臭さにあてられたらこーやって、膨れ上がるんだよ。お前のせいだぞ!?」
「た、大変ですね…じゃあ、神聖魔法で…」
「バカ! そんなもんきかねーよ!」
「え…」
「口で吸ってくれよ、瑞穂。お前のせーで溜まった毒、お前が吸い取るのがスジだろ?」
「ぇ…えぇ~っ!?」
 さすがに瑞穂もそこまで単純でも無垢でもない。この二人がロクデナシであることも理解しているから、またとんでもないことをさせようとしているのでは? という気にはなった。なったが、二人が揃って腹痛のふりをして苦しんでみせると、根本的に人がいい瑞穂は拒めない。

「わ、かわり、ました…します…」
「そーだよ、わかってんじゃねーか。お前が悪いんだからしゃぶるのが当然なんだよ!」
「は…はい…ん…、んちゅっ…」
 ムードもへったくれもない場所、好きでもない男を相手に、瑞穂はおずおずと突き出された逸物その先端をついばむ。最初は唇で触れるだけ、しかし少年たちがそれで満足するはずもなく、すぐに舌先でレロレロと淫売のようにしゃぶらされた。

「おっほぉぉ~♡」
 瑞穂の天然な口名器に、少年は夢見心地の声を上げる。瑞穂はなにかマズいことがあったかと口を離して上目遣いに少年の顔を見上げた。

「だ、大丈夫、ですか? もっと優しく舐めたほうが?」
「い、いや、激しくレロレロしろ。へへ…これが瑞穂の口…」
「は…はい、続けます…」
 少年はしばらく瑞穂に先端をしゃぶらせる。瑞穂は自分が騙されていることに半ば気づいていながら、生来の気弱と押しの弱さからこんな子供相手ですらも強い抵抗ができない。もし本当に病気だったらかわいそう、と自分を納得させ、結果としてびぢゃ、ぢゅぶぐ…といやらしい水音を立てて亀頭にしゃぶりつく。

やがて抑えがきかなくなった少年は逸物を瑞穂の口腔にねじ込んだ。まだ幼年学校を卒業もしていないような悪童の逸物はそれほど大きくはなく、亀頭全体が瑞穂の口腔内にすっぽり入るサイズでしかない。そして経験も少ない少年の逸物は瑞穂の口内粘膜に浸されて長く堪えることもできず、一度決壊すると連続で何度も何度も暴発した。若いだけに精液量は度外れており、瑞穂の可愛い鼻から白濁が逆流して花提灯を作るほどだ。

「代われ代われ! オレも! 瑞穂、オレの毒も吸えよ!」
 一人が幸せ顔で果てるともう一人の少年が奪うようにして交代、瑞穂に咥えさせる。瑞穂も濃い精液の味と匂いに酩酊したかのように突き出された逸物に抵抗なくぢゅぶっ、としゃぶりつき、むしろうっとりしたふうな瞳で舐めしゃぶる。このあたり、神楽坂瑞穂という少女には天性多淫の質がある。

「毒、吸わなきゃ…どく…んぢゅっ、ぢゅぷぷ、れちゅ、れろれろ…」
「あぁ~、きもちい~! これが齋姫のフェラチオかぁ、へへ…」
 わざと瑞穂が立場を思い出して羞恥を煽られるように言い放ち、少年は今更病気だ毒だという言い訳もかなぐり捨てて瑞穂の長い髪をがっしとわしづかみにした。そして激しく喉奥を○す勢いで腰を使い、さらに押さえつけた瑞穂の頭も前後に振りたてる。瑞穂の口の端から泡だった精液と涎のブレンド汁が吹きこぼれ、目の端からは涙の雫がしぶきとんだ。

「んぶっ、んぼぉっ、げぅ…っ! んっんっんっん…ずゅぶっ、ごふっ…!」
 オナホのように口を使われて、それでもけなげに奉仕する瑞穂。その従順さがまた少年たちを増長させ、嗜虐性を刺激する。少年は瑞穂の口腔、舌先に、喉に、歯ぐきに、頬たぶの裏側に亀頭を思うさまこすりつけ、何度も射精し、瑞穂が浅ましく喉を鳴らしてザーメンを嚥下する姿を見下して下卑た笑いを浮かべた。

 そうして。
 齋姫の口穴を堪能した二人の少年は、一人が萎えて休憩中は元気なもう一人が瑞穂の口を犯し、交代交代で口内に、喉奥に、顔面に、身体に、それこそ何十発という回数ぶっかけた。最後は左右から突き出した逸物を同時にしゃぶらせ、瑞穂の頭からたっぷりと精液をぶっかけ注いでトドメにした。

 さすがに顎と舌を使いすぎ、消耗でぐったりしている瑞穂に、少年の片方がなにやら大きめの機材を向ける。パシャ、という音がして精液まみれの瑞穂がけだるげに目を開けると、少年はいやらしい笑みを浮かべて勝ち誇った。

「写真、撮ったからな。あとで現像して見せてやるよ。ばらまかれたくなかったらこれから一生、オレたちに逆らうなよ、瑞穂!」
「そ…んな…」
「今日のところはこんくらいにしてやるけど、次はお前の処女いただくからなぁ!」

 少年たちが去り、瑞穂は精液にまみれてトイレですすり泣く。

‥‥……………

 そのころ、長船言継率いる精鋭部隊が、奥津城の境内を越えつつあった。

「隊長、攻撃準備整いましたぜェ。いつでも行けます!」
 副隊長、兼定玄斗が雄偉な体躯に見合った豪放な笑みを浮かべつつ、言継に報告する。もともと言継は磐座遷の副隊長だったのだが、今回の人事で隊長となった言継が左右の副将として抜擢したのが兼定玄斗、長谷部一幸の二人であった。

「おー。頼りにするぜ、玄斗?」
「任せてくだせぇや! 奥津城中のいい女、一人残らず便器の計だ、ゲヘヘ!」
「それも悪くねぇが、まあ一番いい女を逃がすわけにゃいかねーんでな。一幸、偵察どんな具合だ?」

 呼ばれた先にいるのは、半裸の女と絡み合う優男。いかにもな美男子であり、野趣が強すぎる言継やほとんどゴリラそのものである玄斗とは外見的な毛色が違う。しかし内面は同じ穴の狢であり、サディズムという点に関してはこの長谷部一幸が一番の外道かもしれない。

「…適当な女何人かに聞きましたが、奥津城の側は備えをしていないようです」
「? いや、当主の相模翁が内宮府に詰めてるとはいえ、齋姫が名代でいるだろ? いくらなんでもこれだけの兵力が越境してきて、気づかないなんてこたぁ…」
「罠か、もしくはこちらに気づけない理由があるのでしょう。どうします?」
「…ま、考えてもしゃーねえ。このまま前進! 罠ならそのまま食い破る!」

 長船言継は紫宸殿の将として、神楽坂派奥津城に目掛け進軍の号令をかけた…!

………………
以上でした! それでは!

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

記事を検索