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SmokingWOLF 2024/04/13 10:04

【ウディタ】セキュリティ向上作業、いったん完了!(Ver3.320公開!)

 この2週間も引き続きウディタのセキュリティアップデートのために費やしておりました! 1ヶ月近くもの時間をかけてしまったのでウディタ作業費は超大赤字ですが、セキュリティやデータ処理についてたくさんのお勉強ができたので人生ではプラスの期間でした。

 ひとまず最新版ウディタは一通り動作するようになったっぽいので、ウディタ公式にてVer3.320をアップしております! まだちょいちょいバグが残ってる匂いがするので、慎重な方はもう少し待ってからお試しください。

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◆ウディタのセキュリティ向上、プレイヤーへの影響はある?

 ウディタに対してファイルを守るためのセキュリティ上の基本的な対策をいろいろ行ってみたのですが、その中でもプレイヤーの方にダイレクトに影響が出る可能性があるのは『DLLインジェクション』への対策です。
 『DLLインジェクション』とは簡単にいうと「本来そのプログラムが使わないDLLを注入して、強引にプログラムの処理を上書きする」手段で、応用すれば内部データを抜き取ったりするような悪いことにも使えます。

 そしてこれを対策したことによるプレイヤーの方への影響としては、『別アプリの内部データを使用したり処理を上書きするような個人制作ソフト』を使っている場合、Game.exeの起動時に以下のようなエラーが起きて起動できなくなる可能性が出てくるという点です。
 その場合、そのソフトを切ってゲームを起動していただく必要が出てきます。


 ↑正規の署名がないDLLが読み込まれたと出てゲームが停止! 企業製ソフトならたいてい正規の署名があるので大丈夫ですが、個人制作ソフトだと正規署名が付いてないことが多いです。お高いんですよね!

 なおこの「DLLインジェクション」技法は悪いことに使われるだけじゃなくて、「アクティブになってるウィンドウの上にかわいいマスコットキャラを表示する」みたいなソフトでも昔使われていました。
 たとえば「実行中のソフトのウィンドウ座標処理をDLLで乗っ取り、そこから座標情報を抜き取って表示する(+ 元の処理はそのまま再現する)」ことでウィンドウの上にキャラを乗せる処理を実現していたわけですね!

 最近はそんな処理をすると厳しめのウィルスソフトにバチバチに怒られたりする予感がしますので、2010年すぎからこういったソフトも段々なくなってしまった印象があります。
 「ウィンドウを追随してくれるようなデスクトップマスコット系アプリがなんで全然増えなくなったの!?」と私が思い始めた時期がその辺りでした。
 (たとえば私が使っている『ClockLauncher』というフリーソフトの2009年版ではアクティブウィンドウのそばにランチャーが自動的に移動する機能があり、普通にそこでDLLインジェクションが使われていたためか、最新Game.exeを実行できなくなりました(上の画像)。それゆえか、『ClockLauncher』の特定のバージョンからはその機能がなくなっています。このソフトは2となって今でも更新されてるみたいですね、すごい!)


 ちなみに、セキュリティソフト自体もGame.exeに『DLLインジェクション』することがありますが、それには正規の署名が入っているのでウディタ上でもエラーは起きないはずです。
 セキュリティソフトのDLLインジェクションは『勝手に元の処理を上書きして、怪しい処理が実行されてないかを監視する処理を加えている』わけですね! たぶん!

 おかげで今なら私も、どういった造りでそういったことを実現してるのか、ちょっとだけ分かるようになってきました。




◆セキュリティの難しさとか雑談とか

 ここからはこの3週間にあったとりとめのないお話です。

●安全性のチェックを頻繁に入れるほど重くなるのでパフォーマンスのバランス取りにすごい時間がかかった!
 → まず色んな処理の実行時間を検証するのにけっこう時間がかかりました。「軽い処理で先にチェックして変化を察知したら重い処理を行う」といった組み方を、かなり細かく作る必要がありました。


●新しい暗号化処理を作ったらうまく復号化できなくて地獄を見た!!
 → 当たり前ですが暗号化と復号化って1バイトだけ処理をシクっただけでデータがグチャグチャになるんですよ!
 ヤケクソでSuno AIさんにこんな歌( ↓ )を作ってもらったりしてました。作業用BGMとして。
https://twitter.com/WO_LF/status/1774406905655611489


●試行錯誤してたら部分的な処理速度が最初の28倍になって笑ってしまった。
 → ファイルを開く速度に影響するので、どうにか暗号化と復号化の速度を上げようといじってたら最終的に処理速度が最初の書き方の28倍くらいになって笑ってしまいました。
 最初の書き方は誰でも書きうるコードだったのに、そこからCPUが処理しやすいように崩していったら最終的にこれ! プログラミングの深さがヤバすぎますよ!
 ウディタVer3のときも、超がんばってVisual Studio2003からVisual Studio2022に環境を変えただけで部分的に速度10倍になったりして驚きましたが、そういった最適化を受けやすい造りでコーディングする効果の凄さに衝撃を受けました。これからはCPUに優しい組み方も考えなきゃ……。


●親がとうとう要介護4認定がでそうな状態になっててさらにしんどい!!
 → 前は要介護3認定だったんですがケアマネージャーさんに見てもらったらこれ要介護4かもって言われました。要するに大変です。
 でも空き時間がないわけじゃないので開催まで残り100日を切ったウディコンはなんとかがんばります!
 介護において「半端に動ける状態の方が恐い」という意味が理解できる段階になってきています。



おまけ ウディタ内でできるセキュリティ対策記事紹介

 K-Shin07さまが、ウディタのゲーム開発者側でできるセキュリティ対策の記事を書かれていたのでご紹介です!

【ウディタでのゲーム開発者が行えるセキュリティ対策】
 https://ci-en.net/creator/16060/article/1111345

 「チェックサムによる改ざん検知」「不正なゲーム実行を阻止」など、ゲーム内からでもできる実用的なテクニックが挙げられています!
 特に「チェックサム」は、オンライン要素があるゲームだと通信内容が改ざんされてありえないスコアが送信されたりしちゃうこともたまにあるので、そういった場合の防衛策としても有用です(他に、暗号化についても紹介されてます)


 ということで、今回のセキュリティアップデートはゲームデータのいくらかの防衛力アップには繋がると思いますので、気になってた方はよければぜひご利用ください。

 とはいっても完全な防御ができないのがこのセキュリティ業界。限界はありますのでその点はご了承ください。
 超有名AAA作品のゲームデータだってたぶん素晴らしい暗号技術が使われてるでしょうに、だいたい解凍されちゃってますしね。


 何はともあれ、ウディタ本体もまだもう少し様子見しないといけなさそうなのと、『ウディタ翻訳サポートツール』の方にも今回の修正を取り入れる必要があるので、もうしばらくプログラミングをがんばります!

 一通り片付いたら、1ヶ月ぶりに自分のゲーム開発が再開できます。がんばっていきます!

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SmokingWOLF 2024/03/30 09:57

ウディタのセキュリティ更新作業中!

◆ウディタのセキュリティ強化作業中です!

 この2週間はウディタのセキュリティ周りの強化作業をやっていました。でもまだ最新版ウディタには入っていません! 暗号化まわりの検証が大変で!

 ちなみにセキュリティ強化といっても外から見える使い勝手はほぼこれまで通りで、ファイル周りやプロ版のセキュリティが従来より強化されるのが主だと思います。
 実装されても、普通にゲームに触れるユーザーの方にはおそらくほとんど影響はありませんし、ゲーム開発者の方もいつも通りにしてくださっていれば問題ないと思います。


↓セキュリティ対策初心者が体験したこと4コママンガ


ちなみにここで述べられている問題への対策もちゃんと色々あってセキュリティは奥が深いです。

【どこのセキュリティが上がるの?】

 今回はファイル周りの解析難易度が前より上がるというのが大きな点です。
 とか言ってると秒で解析されたりすることもあるから困ります。的確な防御方法が分からないと何やっても一瞬で解析されちゃうんですよ!

 そうでなくても、セキュリティにおいて究極的なことを言うと、ローカル(PCに入ってる)ファイルとして存在するEXEファイルは、達人が一個一個処理をほどいていくと全ての処理が解析されてしまったり、途中で処理しているデータの中味も見られるので、完全な防衛というのは基本的にはできません。
 たとえばEditor側の暗号化処理を1個ずつ解析していったら、何をどうしてるかが全部見えちゃいますし!
 他にも、PC上なら通常では見られないあんな情報やこんな情報を見ることだって簡単ですし、もっとひどいこともできます。
 できる人はどんなセキュリティでも破れますが、「手間がかかるからやらない」とか「やる価値が薄いからやらない」というだけで見逃されていることが多いのがこの世界なのです。


 しかしそれでも、これまで「パズルゲーム」程度の解析難易度だったのが、「私の脳内当てクイズ」になる程度には解析が難しくなるはずです。
 ひとまずは「初級の攻撃テクニックは一通りふさがれてるかもなー、調べるのちょっと面倒臭そう」と思うくらいのレベルにするのが今回の目標です。まだ抜けてたら今後も随時強化されていきます。


【利用者側としては何が変わるの? 起動時の変化】

 まだ公開はされていませんが、最新版予定のVer3.310の暗号化処理を使うと、Game.exe起動時に全ての.wolfファイル(暗号化フォルダ)を読み込んでから起動するようになります!
 前々から軽量な.wolfファイルはそうするようにしてましたが、今度からは最新暗号化を使うと全部読込になります。これはセキュリティ上の処理の都合です。

 ゲーム中はファイルが常にメモリから読み込まれるようになるのでファイル読込は高速になるのですが、一方で全wolfファイル分だけ追加のメモリを消費するようになるので、あまりに重い動画のフォルダなどがある場合は暗号化から外してくださった方がいい場合もあるかもしれません。あるいは古いバージョンの暗号化にするかです。
 数百MBくらいのゲームだったら何も影響ないといいますか利点の方が大きいと思いますが、数GBにおよぶゲームを作られている方はご注意ください。


【利用者側としては何が変わるの?(プロ版)  初期ローディング画像】

 プロ版専用機能である初期ローディング画像がBasicdataフォルダ内またはData直下にない場合、ローディング画像の読み込みタイミングがこれまでよりも少しだけ遅くなると思います。
 というのも、最新の暗号化では開始時の処理が「最初にBasicdataだけ読み込んであとは順次読んでいく(まだ読んでないファイルは出せない)」という形に変わるので、Basicdataに画像が入ってると一番早くローディング画像を表示できるわけですね。

 そのあたりはエディタの画面にも追記しておきますので、Ver3.310が公開されたら、必要なら『ゲーム基本設定[Pro版]』よりファイルの場所の移動をお願いします。


 という、表面に出てくる結果としてはこんな感じの作業を2週間かけて行っておりました!

 そして今も引き続き作業中ですが、少し時間をかけすぎて作業費の赤字が拡大しているので急ぎながらでやっていきます!


 しかし、誰にも知られず平和を守るために戦っている人たちの気分ってこんな感じなのかもしれません。
 セキュリティという用途上、具体的におこなった対策などの詳しいことがあまり話せない! セキュリティ対策もこれはこれでやってみるとすごいクリエイティブな仕事ではあるんですけどね!

 成果を表に出しにくいこういった仕事は、創作マンとしては二重で「グオオつらいぃぃ!」って感じになるので早めに仕上げて次に行きたいです! がんばっていきますよ!
 

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SmokingWOLF 2024/03/16 10:04

ウディタにピクチャのZオーダー機能を搭載!(Ver3.300)

 今回はウディタ(WOLF RPGエディター)の新機能紹介! 今回はちょっとした革命ですよ!

 なんとVer3.300でウディタに『ピクチャのZオーダー機能』が搭載されました! コマンドは「エフェクト」コマンド内の「ピクチャエフェクト」内にあります!
 「Zオーダー」というのは画像を表示する上下関係を指定するための順序設定で、数値が大きいほどそのピクチャが前面に表示されるようになります。

 分かる人にはここまでの紹介で十分だと思いますので、必要な方はよければ最新版ウディタをDLしにいってください!

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◆ウディタ新機能 Zオーダーの具体例

 そんなわけで今回はピクチャの「Zオーダー」の使い方の具体例をご紹介します!

 まずは動画でご紹介! 今回の記事はこの動画の内容とちょっとしたオマケを文章で紹介してる感じなので、この動画だけで終わっても十分です!
 https://www.youtube.com/watch?v=YV2TZvAdFtw


Zオーダーのシンプルな使い方

 一番シンプルなZオーダーの例を挙げると以下のようになります。

 ピクチャを表示した直後の「Zオーダー」は全部「0」です。
 あるピクチャのZオーダーを「1」に変えると、Zオーダー「0」の全てのピクチャより上に表示されます。
 逆に「-1」にするとZオーダー「0」の全てのピクチャより背面に表示されるようになります。

 ↓真ん中のウルファールのZオーダーを1にすると、ピクチャ番号で負けてても前面表示に!

 今回のZオーダー機能は「こんな感じでピクチャ表示優先度の変更ができるようになったよー」というだけなんですが、地味な機能でも便利な利用法がいろいろあります! 

 

Zオーダーを使えば見下ろし型のゲームでキャラ全員をピクチャで出しても自然な前後関係が簡単に実現可能!

 以下の左の画像は、ピクチャ番号0~77にそれぞれ異なるキャラクターのピクチャを78枚ほど出した画面です! 上下関係はピクチャ番号順なのでピクチャ77番のウルファールが一番上に表示されています。
 が、それら各ピクチャの「Zオーダー」として「そのピクチャの画面Y座標」をセットするだけで、右の画像みたいにこんな自然な前後関係が表現できます! 後ろにあるほど背面表示!
(Zオーダーが大きいほど前面に表示されるので、単純に画面Y座標を入れるだけで簡単にこうすることができます)
  ↓

 これまでは、こういったことをやるのにVer3で実装された「ピクチャのID移動」を毎フレームいっぱい使わないといけなかったため「処理負荷」も「作成の手間」も大きくなっていましたが、今後はZオーダーでラクに作れるようになります!
(なおウディタVer2台まで戻ると、あまりにめんどくさすぎてこういうのをやれる人はごく一部だったでしょう。それで3D演出を作ってた方には頭が下がります!)


Zオーダーを使えば選んだカードを最前面に出すのも簡単!

 そして利用法2つめ!
 Zオーダーについて理解できた人ならもはや言うまでもないでしょうけれど、以下の画面のように、重なってるカードのうち「選択したカード」だけ最前面に表示することも簡単に実現できます!
 

 これは私の開発中の『片道勇者2』の映像ですが、元は「ピクチャのコピー」処理で最前面表示を実現していました。ただ、コピーだと別IDのピクチャができちゃってそちら専用の処理を作らなきゃいけなくて処理の統一性を維持しにくかったのです。
 新バージョンからは、こういうところでZオーダーを有効に利用して処理を簡単化できています!

 今後も新しいゲームを作ることがあったらもっといっぱい有効利用していきたいですね!


Zオーダーの裏話!

 さて、ここからはZオーダー実装に関しての裏話です!


●負荷の話 Zオーダー使用時の重さはどうなる?
 負荷の話ですが、Zオーダーを使うと以下の2点で処理負荷が増加します。

●1.「Zオーダーの変更」をした、あるいは「Zオーダー使用時にピクチャが増減した」フレームの終わりのみ、「Zオーダーによるピクチャの表示優先度の再計算」が行われて「イベント処理時間」が一瞬増える。
 
●2.Zオーダー使用時はピクチャ表示の処理が従来のものと違う処理に切り替わるので以後の常時「描画時間」もちょっと増える。

 → といっても、私の環境ではピクチャを2000枚くらい出してZオーダーを設定しても描画時間が常時【0.2~0.3ms】増えるくらいでしたので、PC上ではそこまで負担にはならないと思います(合計描画時間が16ms以上になると処理落ちし始めますが、0.3msかかってもそのうちの2%の負荷なのでさほど問題にならないという意味)

 なお、「ピクチャが増減せずZオーダーもいじられなかったフレーム」には無駄な「表示優先度の再計算」はしていないので、従来と同じく列の前から順にピクチャを出してるだけの「2」の切り替わり後処理も原理的には従来と全く同じ負荷になると思ったんですが、ほんのわずかな造りの違いによってうまく最適化できなかったのか負荷が増えてしまっているようです。こういうのがあるからプログラミング難しい!

 なお、全ピクチャのZオーダーを「0」に戻すと描画処理が旧処理に戻るので、ちょっとだけ「描画時間」を小さくできると思います。



●Zオーダー変更を1フレーム中にいくらやっても負荷はほぼ一緒!
 ピクチャエフェクトの「Zオーダーの変更」を1フレーム中にいくらやっても「Zオーダーによるピクチャの表示優先度の再計算」が行われるのはフレーム終わりに1回だけなので、そういう意味の負荷は「一定」です!

 なので、「ピクチャのID移動・コピー」を使って前後関係を調整していたときのように使用回数の面で遠慮される必要はありません!
 毎フレーム2000枚のピクチャにZオーダーを指定し直してもそれだけならほぼ問題ない負荷みたいなので、バンバン使ってください。


●全体の処理は思ったより軽くできました!&旧ゲームには影響がないようにしました
 Zオーダーの処理負荷の軽減はいろいろがんばりまして、「ピクチャのIDコピー/移動」しまくるよりもかなり少ない処理負荷で実装できました! 
 ピクチャ全てのZオーダーを毎フレーム変え続けても、「ピクチャのコピー・移動」しまくって表示の前後関係を整理するのに比べて半分以下の負荷になるんじゃないでしょうか(3D演出をされている方の一意見だと、93%の処理数削減と約8割の処理時間削減に成功してたっぽいコメントもいただきました)

 ですが、それでもさっき言った通り私が把握してない負荷も増えてしまっているので、ゲームエンジン作りって大変だなと思います。こんな風に色んな機能を足していったら、なぜかだんだんと重くなっていくんですよ!

 それもあって、今回は「Zオーダーを一切使わない場合」はそのまま以前の軽い描画処理を使うような切り替え処理にしてあります。
 少しでも軽くしたい人は最初からピクチャ番号をうまくセットして、Zオーダーを一切使わないようにすれば負荷も以前通りです!
 というよりは、『旧ゲームは最新のGame.exeを使っても新機能による負荷増大の影響を受けないのでご安心を!』といったほうが適切かもしれません。
 今回の新機能はほぼ無視できるほどの負荷とは言え、新機能を使わない人まで追加の負荷増大に巻き込むのはかわいそうですしね!

 新機能を搭載する際は、構造的に実現できないケースは除いて、機能を使わない人にはなるべく負荷が上がらないようにする工夫も可能な限り考えていきたいと思います。
 ビジネスノートパソコンでもバリバリ動く軽量さがウディタ3の魅力なので!


 ということで以上、Zオーダーについてのお話でした!

 「ザツにピクチャIDを使って最後にZオーダーで表示順を変える」みたいな扱い方もできますので、自作システムを作っておられる方の助けになればと思います!
 「Zオーダーの変更」処理、使える人はぜひご利用ください!
 

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SmokingWOLF 2024/03/02 09:29

ゲームを途中でやめた理由、ご意見&対策集

 『ゲームをクリアせず途中でやめてしまった理由』、ゲーム開発者的にちょっと気になりますよね!
 と他の方のコメントに乗って言ったら予想外にいっぱいコメントをいただいてしまったので、他のゲーム開発者の皆さまにも役立つよう、いただいたコメントをざっくりまとめさせていただきました!
 元データは【こちらのポスト(X[旧Twitter])】の引用やリプライからご覧いただけます。

 単純な「飽きた」という一言も、もうちょっと具体性を高めて理解できるといいな、という思いがあったのですが、そんな願いを超えた具体的な意見がいっぱいありました! 本当にありがとうございます!

◆「ゲームを途中でやめてしまった理由」ご意見まとめ

 お寄せいただいた「ゲームを途中でやめてしまった理由」のご意見まとめは以下の通りです! 少し補足した言い方にしているものもありますが、みなさまからお寄せいただいた内容ですのでこの項の内容はぜひ自由に引用してください。

 ※「これ1個にまとめていいんじゃ?」という内容もありますが、表現の違いで視点が多角化するところもあるので、言い方違いもバンバン載せています!
 ※[×?]と文頭に書いてあるのは、ほぼ同じ言い方のご意見がその数だけあった、という意味です。

◆難易度が高すぎる、または低すぎる。その他の難易度的問題

 難しすぎたり、逆に物足りないなど、とにかく難易度がプレイヤーのスキルや期待する感覚に合わない状態。

●[×15]難易度が高すぎる。あるいは進行による難易度の急上昇で挫折した。
 → 自分のプレイスキルが追いつかなくなって楽しみの費用対効果が低下した。
 → 道中は普通に進めたのにボスだけ強すぎてやめた。
 → 死に覚え系のゲームで、敵の動きを覚えるまでの時間やストレスがゲームの魅力を上回った。
 → 自キャラ強化ありのアクションゲームで敵の強化に自分のキャラ的成長が追いつかなくてやめた。
 → 難易度が選べないゲームで、反射神経の問題でクリアできなかった。
 → 難しいのに攻略情報がなくてやめた。
 → ラスボスが急に強くなりすぎてやる気をなくしてしまった。
●[×2]そもそもゲーム序盤すら難しすぎて自分に合わなかった。
 → チュートリアルぽいステージすら越えられなかったというコメントも。
●[×3]パズル/謎解きが解けなくて進めなくなった。
●久しぶりに再開すると操作や戦闘のカンが失われているせいで難くなりすぎてまともに遊ぶことができず、やめてしまった(特に別のゲームと並行して遊んでいるとき)
●育成方法が煩雑すぎてうまくできなかった。
●ザコ戦でも複雑な操作を求められる場面が多くて面倒になった。
●操作が難しくてやめた。
●マップで迷ってやめた。
●敵が弱すぎて何をやっても勝ててしまい、つまらなかった。
●クリア難易度が低すぎる。
●後半になっていきなり強力すぎる要素が出て、(それだけに頼ればいい)バランス崩壊状態になり、冷めてしまった。

◆進行における単調さや作業感がある

 繰り返しのゲームプレイや、新鮮さの欠如が原因で飽きた。

●[×6]アクションや攻略方法に慣れて(かつ変化がなく)単調さを感じてしまった。
 → 同じことの繰り返しが数回続くと飽きる。少しずつでも最後まで新要素が登場し続けて欲しい。
 → メインの進行が単調作業になっていると気付いてやめた。
 → 「ああ、この先はこれを繰り返していく感じだな」という風に、ゲームとして先が見えたと思った時点でやめた(強すぎる攻略パターンを見つけてしまってずっとそればかりやっている、なども含む)。
 → この先にまだ違うプレイ感覚が待っていると思っている間は続けられる。
●[×3]敵が硬くなって時間がかかるようになってやめた。
 → ゲームが進むにつれて敵を倒すまでの時間が長くなっていき、面倒さが許容量を超えてやめた。
 → 敵の行動などが変化せず、ただ硬くなっていくだけのゲームで作業感が強くてやめた。
 → 高難易度にしたら、ただ敵が硬くなって時間がかかるだけで面白くなかった。
●[×2]レベル上げ作業が発生した時点で面倒さを感じてやめた。
●ゲームへの興奮が続かなくなって終了。
●周回前提のゲームの2周目に変化が少なくて飽きてしまった。
●同じダンジョンを2回攻略しなければいけない場所があって面倒だった。
●ゲーム配信者としては作業プレイが発生した時点で(視聴者の見所がなく)プレイするハードルが上がってしまう。その間、雑談しなきゃいけなくてつらい。
●チュートリアルが長く、その間にストーリー的に盛り上がるところもなくやめてしまった。

◆時間がかかりすぎる、または時間を見つけるのが難しい、無駄な時間の発生

 ゲームに要求される時間が多すぎる、生活の優先順位による時間の不足、無駄な(面白くない)時間を過ごす部分でモチベーションが下がる、など。

●[×3]移動速度が遅くてやめた。
●メッセージ速度が遅くてやめた。
●戦闘がカットインやアニメーションの待ち時間が多くてつらい。
●起動時間やダウンロード時間が長くてアプリから離れてしまった。
●生活の都合でゲームを遊ぶ時間が取れなくなった。ゲームの優先度が下がった。
●そのゲームに要求される時間が長すぎて遊ばなくなった(おそらく飽きの影響もあり)。
●どこでもセーブや中断ができず、30分以上の継続プレイを強要するゲームは返品する。
●ダンジョン内でセーブできないゲームだった。セーブからセーブまでのスパンが長いと続けられない。
●RPGで、ラストダンジョンが「長そう・セーブポイントが少なそう・途中で戻ってこられなさそう」なので、一気に進めないといけないのが面倒でそこで止めてしまった。
●ノベルゲームで、好きなチャプターに移動しての途中再開ができなくて、全部のルートを見る前にやめた(最初からやり直ししないとダメなのが厳しかった)
●テーブルゲームで、1プレイするための労力がかかりすぎたのでもうやらなくなった(TRPGで表をいっぱい追っていかなければならないゲームなど)
●[×2]ソーシャルゲームで、プレイに投入しなければならない時間と労力(張り付きイベント)が多くてやめた。
●ゲームオーバー時、死んだ地点まで到達するのに時間がかかって面倒臭くなった。
●オープニングやチュートリアルが長すぎて自由行動に移るまでの時間が長くてやめた。
●先へ進むときの準備が面倒臭くなってやめた(装備やキャラビルドを整えるのが手間、など)
●複数エンドの回収が大変で全部見る前にやめてしまった。
●ストーリーや映像を主に楽しみたいのに戦闘に時間がかかりすぎるのでやめた。
●[×3]会話やデモシーンが長すぎるなど、自分で動かせない時間が長くてやめた。
 → 早く次に進んで欲しいのに会話が長くてくどいのがつらい、なども。
●やたら演出が長すぎてやめた。
●長編のゲームは後回しにして短編をやろう、という生活にしたらそのまま長編ゲームの方を触らなくなってしまった。
●ゲーム配信者として、撮れ高が少なく時間がかかりそうだと思ったゲームは続きを遊ばなくなってしまう。
●アイテムやキャラの収集が主なゲームで、所持上限に達して頻繁に整理しなければならない時間が発生するとやる気が落ちる。

◆ストーリーに関する問題

 何らかの理由でストーリーに関する問題が起きてやめてしまったケース。ただしストーリーの演出が長い、などは上の「時間の問題」の方に入れています。

●[×4]久々に再開しようと思ったらストーリー内容を忘れていたり没入感が失われていて、続ける気が起きなかった。
●[×3]登場する主要人物への感情移入ができなかった。
●[×2]予測可能な展開で興味を引かれなかったのでやめた。同じノリで同じ話題が続く場面があった。
●[×2]ストーリーが好みに合わなくてやめた。
●[×2]ラストダンジョン前でゲームをやめてしまった。
 → 筆者コメント:前述の「一気に進めないといけないのが面倒」以外の理由だと、「好きなゲームのストーリーを終わらせたくない」「話がこれ以上展開しないと悟って先が全部見えてやめた」「もう飽きかけていて、ラストダンジョンの高いハードルがやめるきっかけになった」などの理由が考えられそうです。
●[×2]先の展開が恐くて進められなくなった(キャラクターの関係が永遠に壊れそうな展開が来た、特定キャラが死ぬことが分かった、など)
●好きなキャラが物語上の都合で死んでしまったのでやめた。
●お気に入りのキャラが離脱したり、敵に寝返ったりして冷めてしまった。
●(不満ではなく好きすぎるせいで)物語を終わらせたくなくてゲームから離れてそのまま放置してしまった。
●旧作のキャラが出るゲームで、シナリオやキャラクターへの解釈が不一致でやめた。
●[×3]続きが連載されていない。
 → 筆者コメント:主に私の『シルフェイド見聞録』が連載途中で終わってしまったことへのコメント。完遂させられなくて申し訳ありません! 生きてる間にリブートしたいなと考え中です。
●生々しすぎる内容、現実味のあるストーリーがつらくてやめてしまった。
●起承転結の「転」が来るまでが長すぎてそこにたどりつく前にやめてしまった。
●文章が読みにくくてやめた。
●(注意書きには書いていない)地雷要素に当たってやめてしまった。※地雷要素:その人にとって極端に苦手な展開を指す
●想像していたよりも鬱展開/グロテスク描写/性描写がきつくてやめてしまった。

◆次に何をすればいいか分からなくなった

●[×5]ゲーム上で次にやるべきことや行く場所がわからなくなって行き詰まった。
 → RPG、ADV、ノベルゲームだけでなく、画面クリック探索ゲームでクリックする場所が分からない、なども含む。
●[×2]時間を空けると次に何をするのか分からなくなってしまい、復帰せずやめてしまった。
●(RPGにおける船などの入手により)急に自由度が上がりすぎてどこへ行けばいいか分からなくなった。
●強くなる方法がよく分からなかった。
●技の仕様が分からない、情報も見つからない。
●最初からなんでもできるゲームで何をやっていいか分からない。
 → チュートリアルがしっかりあって徐々にやれることを増やしていく形ならあり、との補足あり。

◆別のゲームや趣味に興味が移った・生活の優先度の問題でやめた

●[×4]好奇心が満足した。
 → 必勝法を見つけて以後はそれを続ける作業になると思った
 → キャラ重視のゲームで後の展開がどうでもよくなった
 → クラフト系ゲームでインフラを一通り作ったら満足した
 → 事前に気になっていた点の好奇心が一通り満たされてしまった。それ以上興味を引く部分がなかった。
●[×2]別の気になっていたゲームに触れて、元のゲームを遊ばなくなった。
●[×2]生活環境の変化で(一時的にでも)ゲームする習慣が取れなくなった。
 → ここから前述の「再開したら何をすればよいのか分からなくなっててやめてしまう」につながるケースも多い模様。
●忙しくてそのゲームから離れているうちに再開する意欲がなくなった。
●ゲームが長すぎてフェードアウト(最後まで興味を持続できなかった)

◆報酬の与え方の問題

●[×3]労力を割いたのにガッカリする展開が続いた。
 → 単純に報酬がしょっぱい。
 → 遠回りしてまで取りに来た宝がハズレだった。
 → 手間のかかるミッションをしても報酬が少なくてやる気がなくなった。
●[×3]特定の報酬を得るための過程が長すぎてゲームごとあきらめた。
 → 敵から低確率でレアなアイテムを盗めるRPGで、一度しか戦闘できないボスが登場するとついつい毎回面倒な盗みリセット作業をしてしまい、プレイテンポを損なってゲームごとやめてしまった。
 → ミニゲームのパーフェクト賞品がゲーム上の強力なアイテムだったが、パーフェクトを取るのが難しすぎて心が折れた。
 → 非常に時間がかかる割に面白くないプレイに報酬があってやめた。
●物語の進行で取り逃した貴重なアイテムが二度と取れなくなったことに気付いてガッカリしてやめた。

◆内容が自分に合わなくて中断(Not for meだった)

 遊びの方向性やゲームバランスが自分の好みと合わないケース。

●[×5]ゲーム部分が面白く感じなかった。
 → ゲーム部分が好みに合わなかった。
 → どういう部分で楽しめばいいのか理解できなかった。
 → そもそも面白く感じられる部分がなかった。
●戦闘の感覚が自分に合わなかった。
 → 難易度はつらくないが、もっとたくさんアクションしたいのにスタミナ制限が厳しくてストレスになった、といった好みの部分。
●少しのミスや管理の失敗でやられるゲームで続けられなかった。
 → クリアできても注意力を消費しすぎるのがしんどい、など。
●(最初から見える)やり込み要素が多すぎて面倒そうでやる気がなくなってしまった。

◆操作性・プレイアビリティの問題

 基本的なカメラワークやユーザーインターフェースが不便、遊びにくい、など。

●[×3]3Dゲームで酔って遊べなかった。
●操作が忙しすぎるアクションゲームで指が本当に疲れてしまい、挫折。
●ユーザーインターフェースが使いにくいストレスが、やめた要因の一つになった。

◆その他

●[×2]単純にバグで進めなくなって終了した。
●バグの多さに嫌気が差してやめた。
●パソコンへの過剰な負荷が心配で遊べないゲームがあった。
●開発者の悪意を感じるワナの配置があって信用できなくなった。
●プレイ途中に攻略動画を見たらエンディングまで見てしまって自分でプレイする気がなくなった。
●シングルプレイRPGと書いてあったのにソーシャルゲームだったのでやめた。
●ソーシャルゲームなどでプレイ中の情報の出し方が悪くて、まだ遊んでない部分をネタバレされて冷めた。



 という感じでした!
 かなり網羅度が高く、最終チェックリストや途中での見直し用チェックリストとしても使えそうな感じですね。
 たくさんの具体的なご意見、誠にありがとうございます!
 


◆念のための前提:ゲームを途中でやめるのは遊び手にとって最適な行動!

 これは念のため申し上げておく前提の話です。
 ゲームをクリアせず途中でやめることは「途中放棄」とみなされやすいのですが、「ゲームの楽しいと感じる部分だけ味わって、面白くないところは捨てる」という、すばらしい最適行動をしているとも言えます。
 これこそある意味、遊び手側のもっともよい遊び方です! 貴重な時間を使っての「遊び」なんですから、自分にとって楽しいと感じることだけに時間を費やすべきです!

 という前提で今回は話を進めていきます! 開発側として「最後まで遊ばないとゆるさ~ん!」みたいなことはありません。
 つまらないゲームを途中でやめて生活の質を上げられる人は立派です! 彼らの行動は、

 【そもそも楽しみ重視のプレイヤーはクリアを目標としていないケースも多く、彼らは『ゲームクリア』をエサにして苦痛を押しつけてくる行為には釣られない】

 と言い換えてもいいでしょう。

 「とりあえずよく分からないけどゲームの最後らへんは敵を硬くしておけばいいや」とか「引き延ばしをしていて面白くない自覚があるけどボリュームは増やさないと……」と思ってるゲーム開発者の方はいい機会ですからちょっと考えましょう!
 私もゲーム開発がよく分かってないときは本当にそんな感じでしたので! みんな通る道ですが、できれば問題を起こしやすい箇所を理解して、あと一歩みんなで前進したいですよね。


◆『最後まで』楽しく遊んでもらいたいのでこれらの問題に対策したい!

 一方でゲーム開発側はできればゲームを最後まで遊んで欲しいので、楽しさを『最後まで』たっぷりにしたい! という願いがあります。
 最後まで遊んでもらうにはどうすればいいかのヒントとして、今回はいただいた内容を参考にしてみましょう。単純に「やめた理由」の逆をするだけでも、ちょっとはマシになるはずです!(実際はこれだけでは全然足りませんし、あなたの作品で取り入れる必要のない内容もあるでしょう!)
 なお、今回は個人制作レベルの『自作ゲーム』開発視点で話をしていくものとします。



●難しすぎる! または簡単すぎる!対策

 ここでは「簡単すぎる」のはいったん置いておいて、「難しすぎるゲームをどうにかする」に焦点を当てて考えます。
 その「難しすぎる」状態から『総合的に生み出せる楽しさを最大化しよう』という観点で見ると、いろいろ工夫しどころが出てきます。

・難易度を変えられるようにする。

 「難易度が高すぎて挫折」への対策として誰でも思いつく難易度変更機能!
 特に「ストーリー部分と戦闘部分」といった複数の「遊び」が入ったゲームにおすすめの対応手段です。
 たとえばストーリーや雰囲気が良いゲームだけど難易度が高いゲームの場合、難易度を変えられるようにしておくと、ゲームが苦手で『ストーリーだけでも楽しみたい人』に対しても満足度が上がり、ゲームが与えられる『総合的な楽しさ』が上がります!

 実際、硬派なバランスの市販RPGでも「ストーリーだけ味わいたい人向け」という名目の難易度が選べるようになってることは最近増えている感じがします。
 それと、「途中で難しすぎることに気付いて離脱」ということを防ぐために、『ゲームの途中でも難易度を下げられる』という形にするのも重要です。いまだに開始時にしか難易度設定できないゲームも意外と多いんですよ!

 他にも、技術があるならプレイヤーが何度も失敗したら内部的に難易度を下げたり、逆に余裕がありそうなら上げたりする「難易度自動調整機能」を作る案も考えられそうです。

 ただ開発側としては難易度ごとにテストするのが大変なので、作るのが面倒といえば面倒です! 
 そういうときは次の手段を使うことも検討してみましょう。

・(半)無敵モードを入れる。

 難易度は1つで、思い切って「無敵モード」を入れてしまう方法もあります。ダメージそのものを受けなくなるとか、RPGなのにいくら死んでも無制限にその場で復活して続けられる、といった方式です。

 謎解きやストーリー要素が面白いゲームなら戦闘部分がこういう形式でも十分に楽しんでもらえますし、アクションゲームだと「攻撃をいくら受けても死なないモード」でもゲームしてる感は意外としっかり残ります。『自分の耐久力がとんでもなく高くなる【半】無敵モード』でも似た効果が期待できます。
 たとえ無敵モードでもアクションゲームなら攻撃を当てる楽しみはあるので、ゲームを永久に進められないほど不慣れな人にとっては十分な苦戦を味わいつつ、先に進める満足感も味わうことができます!
 (といってもヘタな無敵モードの仕組みだとただ死にながら突撃するゾンビアタックするだけになって気分がよくない場合があるので、多少は何かしら追加の工夫も必要かもしれません。そういう場合『HP20倍にして半無敵っぽくする』という方ががんばって耐えようとしたりもできるので、ゲームやってる感が出せるかも?)

 こういう(半)無敵システム、私が開催するゲームコンテストの『ウディコン』でも搭載されている高難易度ゲームが複数あり、その結果、高難易度にもかかわらず『遊びやすさ』の評価や総合的な満足度が上がり、上位に食い込む作品も多いんですよ!
 せっかくチューンした高難易度をできればそのままの味で楽しんで欲しいという気持ちもあるでしょうに、こういう思い切りには頭が下がる思いです。

※一方、難易度変更や無敵などの逃げ道はナシにする! といった道をつらぬくのも全くアリでして、選ばれた人だけに楽しんでもらうのもゲームの一つの形です。人が多い市場で広くアピールできるなら『ガチ難易度』という売り文句の方がかえって話題性が増す可能性もありますし、『苦戦と栄光』を得たい人の満足感も上がります!

・パズルが解けなくても進めるようにしておく

 ゲームによくある「パズル要素」ですが、それがクリアに必須だった場合、解けないと永遠にメインシナリオが進まない状況が起きてしまいます。

 そういうのを避けるため、できれば
『パズルは脇道として置いておき、解かなくても進めるようにする』
『パズルを他の手段でも突破できるようにしておく』(作るのは面倒!)

 という対策を行っておくと、パズルが苦手なプレイヤーの人にとても喜ばれます。

 たとえば私のRPG『シルフェイド幻想譚』では、とあるパズルに悩んでいるとゲーム側が判断した場合(パズルに対しておこなった総手数が一定を超えたとき)、アドバイザーから「ゲーム内時間を大きく消費して突破する手段」を教えてくれるようになっており、実行すると壁を破壊して進むようになっています。
 他にも、「仲間にお金を払って、途中のやり方は分からないけど解いてもらう」「番人にお金(ワイロ)やアイテムを渡してパズルを解いてないのに通してもらう」など、ストーリー上、自然に実現できるアイデアもあるはずです。

 ↓『シルフェイド幻想譚』でパズルを解かずに時間消費で突破する例(30秒あたりからそのシーン)
https://twitter.com/WO_LF/status/918087532654485504

 あと、そういったコストをかけられない場合の最終手段として、自作ゲームなら「ゲームの同梱テキストに『パズルが解けない人へ.txt』というヒント集や解答集を入れておく」という手もあります。
 自作ゲームはプレイヤー数が少なくなりやすい都合上、攻略法を共有されなくてパズル部分で進めなくなることが本当に多いため、最後まで遊んで欲しいのならば、ないよりは絶対にあった方がいいと感じます。



●進行における単調さや作業感への対策をする

 一言で「単調さや作業感へ対策しろ」と言われてもなかなか難しいことですが、工夫できそうな点は色々思いつきます。

・プレイが変わる要素を徐々に解放していく

 もはや言うまでもない話ですが、「プレイが変化する要素を徐々に解放していく方式」は伝統的な方法ながら、ゲームが単調になってしまうのを防ぐのに非常に有効です!
 少しずつ出せばいきなり覚えることがいっぱいになることも少ない! 「最初からやれることが多すぎてどうすればいいか分からない」という問題にも同時に対策可能!
 もし「ゲーム開始時から覚えなきゃいけないことがちょっと多いかなあ」と思ったら、「進行と共に徐々に解放されていく」形に調整することでこの『新鮮さ』を生み出しやすくなることでしょう。

※ちなみに、ただのコマンドRPGでもこういった工夫は可能です。
 たとえば「最初はアクセサリ枠のアイテムを一切出さずにゲームを進めて、途中からそのアクセサリ枠のアイテムが色々出てくる」といった形にすることでも、ちょっとしたゲームの拡張感を出すことができます。
 「装備してると新たな技が使えるアクセサリ」が途中から使えるようになるだけでも、大きな戦術の幅が広がったと感じられるでしょう。
 他にも、物語の途中で急に「ターンを消費せずに即時発動できる特殊スキルが使えるようになった」みたいな展開もワクワクしますし、何なら「回復魔法が存在しないと思ってた世界で、物語の途中から急に戦闘時の回復が使えるようになった」みたいな普段は当たり前だったものがようやく使えるようになる展開でも、戦い方に変化が出せるはずです。
 よく見れば市販のコマンドRPGでも、スキルを習得させる順番によってそういったプレイの変化を生み出しているゲームも多いはずです。私もよく学んでいきたいですね。

・進行と共に『遊び方』がちゃんと変わっているかチェックする

 たとえばRPGで「ちゃんとパラメーターが変わってるからゲームは変化してる!」と開発者側は思っているとします。
 確かに敵も味方も、能力値や技などが変わってダメージは増えてるけど、実は「プレイ上はずっと同じコマンドや似た系統の技を入力し続けて敵を倒してるだけで、実質的にやってることが最初からあまり変わってない」という状況になっていることがたまにあります。

 逆に、パラメーターが変わらなくても戦い方の幅が増えたり、戦い方の基本戦法が変わったり、新たに増えた工夫や課題を楽しめるなら、いくらかの新鮮さが生まれていると言えるでしょう。
 回復と攻撃だけしか使わなかった状態から『状態異常』も駆使するようになったとか、『補助魔法』で仲間を強化して戦うようになった、途中で新要素が加わって『フィールド属性』を使った有利不利を狙う必要も出てきた、などといった変化ですね。

 こんな感じで「プレイヤーの取っている『行動』や『判断』自体に変化が産まれているか」に着目し、『ちゃんと進行と共に遊びの変化を出せているか』をはかることはとても重要です。
 ダメージなどの数値は変わってるけど、冷静に考えたらプレイヤーとしての行動がずっと変わってないゲーム、身近にもありませんか?
 ……という風に整理してみると、私もうまくできてないことがたびたびある気がしてきました。がんばろう……。

・「敵が硬すぎる問題」は開発上、割と無意識的に発生しやすい

 「敵が硬くて面倒臭い!」というご意見が目立つくらいありました。
 より詳細に言い換えると、「敵の攻撃パターンを完全に掴んだ、あるいは確実に倒す方法が分かっている敵なのに、倒すまでの必要打数が多すぎて無駄に時間がかかり、面白くない時間が長くなっている」といった解釈ができると思います。

 実はこれ、私の経験上、ゲーム開発者としてはかなりやりがちなことで、「せっかく作った敵と戦う時間を長く楽しんで欲しい」という思いからか、あるいは「テスト中は敵が少ない」からか、ついつい敵の耐久力を高めにしてしまうのです。逆に、耐久力が過剰に低めになるケースはかなり少ないと思います。
 私もシューティングゲームを作ったときに最初に決めた敵のHPの値が高すぎて、爽快感がないと感じて最終的に敵の耐久力を最初の半分や1/3にするといったことが実際にありました。

 ジャンルにもよりますが、敵が多いアクションゲームならザコ敵は1~3回の敵の攻撃をかわしながら攻撃すれば勝てる、くらいの硬さで十分でしょうし、戦闘が多いRPGならうまくコマンドを選べばザコ敵集団には1~3ターンで勝てる、というくらいでいい気もします。
 一方でボス戦は、コマンドRPGなら全攻撃パターンが2~3巡するくらいで勝てるのが何となく1つの目安な気がします。アクションのボスの方は、コンセプトに応じて硬さがまちまちな印象です。
 開発に不慣れなほど敵を硬くしてしまいがちな印象があるので、「作ったゲームの敵が無駄に硬くなってないか」という意識を常に持っておくといい感じに仕上がるかもしれません。
(なお、戦闘が非常に少ないゲームなら敵がけっこう硬めでも文句が出にくいと思います。全体を通して「敵との戦闘が無駄な時間だと感じるほど戦闘時間が長くなるのはよくない」というだけで!)

 なお、高難易度にすると敵が硬くなりすぎるという問題も挙がっていましたが、難易度アップで増やす敵の耐久力は控えめにした方が遊びやすい感じがしています。敵の攻撃力やAIの賢さが上がるだけでも「油断できない度合い」が増すので、それだけで十分な場合もあるかもしれません。

・レベルアップ作業など、単調になりやすい時間をスキップできるようにする

 もう今のご時世、「レベルアップするためだけの作業」が発生するだけでも評価が下がりそうな時代なので、そういった作業は高速でスキップしやすい仕組みが求められる印象です。

 たとえば新しめのRPG『ポケットモンスター』シリーズのスカーレット・バイオレットでは、もはや経験値やアイテム稼ぎをするためだけの戦闘はバトルシーンに入らずともサッと行うことが可能になっています!
(ポケモンを出して野良の敵に向かわせると戦闘パートにも入らず1戦数秒で戦闘が終わる。ただし適切な属性や勝てる程度のレベルのポケモンを当てないと自ポケモンがダメージを受けて消耗する、というゲーム性がある)

 また、私の『片道勇者プラス』でも、ランダムなローグライクゲームゆえにたまに「移動してるだけの時間」が長く発生しがちで退屈だったので、「高速移動」機能を付けて退屈時間を減らす対応を取っていました。

 みんな忙しくて時間あたりの満足度を上げなければいけないこのご時世、こういった『退屈時間を短縮する』仕組みはますます重要になってきそうです。



●時間が取れない人向けの対策をする

 こちらは今のご時世で特に重要な「時間が取れない人向け」の話!

・ダッシュできるようにする/ワープできるようにする

 「移動速度が遅くてやめた」という理由が目立つくらいにありました。
 対策は簡単で、特定のボタンを押しっぱなしにすると移動速度が上げる「ダッシュ機能」を搭載することや、あるいは「ファストトラベル(ワープ機能)を可能にする」ことです。
 こういった機能が喜ばれない状況はほぼありません。
 見えている場所や行き方が分かっている場所に移動するだけの時間を短縮できるなら、多くの人がそうしたいはずです。

 あと移動速度の件よりは頻度が低いものの、「メッセージ速度が遅い」のもやめた理由になったというコメントがありました。ゆっくり出てるメッセージも追加でワンキー押すと瞬間表示できるようにするなど、メッセージを高速化する機能も大切です。

・リトライにかかる労力を下げる

 『ゲームオーバー時、死んだ地点までもう一度到達するのに時間がかかって面倒臭くなった』、今回いただいたコメントではこういった内容が思ったより少なかったんですが、実際『リトライにかかる時間が長い』というのは、かなりモチベーションの削り度合いが大きい問題だと感じます。
 「ボス戦などにリトライするまでの時間はできる限り短くしよう!」というのは、昨今ますます重要になっていている部分です!
 負けたら復帰地点から1分以上走ってボスの場所に戻ってこなきゃいけなかったり、再戦ごとにいちいちカットできないデモシーンがはさまったりするのはもう過去の話にしたいところ!

 特にこだわりがなければ、

『ボスに負けても【再戦する】を押したらすぐボスと再戦できる』
 
『ボス前にセーブがあり、かつデモシーンがスキップ可能』(RPGなど成長要素があるゲームではこちらの方がレベルアップしに戻りやすいかも)
 
『難しいエリアはある程度細かくチェックポイントを区切る』

 といった形にしておくのが、ゲームを離脱されにくい一般的な形だと感じます。

・いつでもゲームを中断できるようにする。

 『いつでもセーブ可能にする』、あるいは『中断機能を入れる(※一度読み込むと消えるセーブデータを作ってタイトルに戻る)』というのは今の忙しい世の中において、意外に重要な機能です。
 なぜなら、これらが充実していると短い時間でも気軽にゲームを再開できるようになるので、そのゲームに触れる回数がどう考えても増えるからです! ガッツリまとまった時間で一気に遊びきらないといけないゲームはもう辛い時代!
 ゲーマー視点や開発者視点だと「ゲームに対する時間の制約が少ない」ことがあってこういったことを忘れがちなので、自分もよく注意したい部分です。

・短い時間で区切りをつけて遊べる1プレイの長さにする

 これもほぼ上と同じ理由ですが、『1ステージが短めで1プレイ中に終われるようにする』のも重要です。
 特にシミュレーションゲーム(以下SLG)だと、時間が空くとステージ中の文脈を忘れてしまい、再開時に「次のターン何するんだっけ……」となってしまいやすい問題が起きます。
 ゆえに1ステージの長さを「1プレイで区切れる長さ」に調整しておくのは重要です。目安は1ステージ30分ちょっとくらいでしょうか。これまでSLGを遊ぶときはその辺をあまり意識してなかったので、今後注意して見ていきたいですね。

 何ならSLGでも、1ステージ中に一定のスパンで「落ち着けるタイミング」を用意するというのも一つの手かもしれません。15分くらい遊んでステージの半分まで進んだ時点で、とりあえず前半の敵の突撃が落ち着いて、こちらが進まないと敵も動かない状態になる(のでプレイの文脈を忘れててもいくらか安全になる)、みたいな形にするわけですね。

・時間を空けても再開しやすい仕組みを作る

 時間を空けてもいろいろ思い出せる方法といえば、復帰するとそれまでのストーリーの「あらすじ」や「次の目標」が出る工夫が挙げられます。これはとても良い仕組みでした!
 私がその機能を最近体験したのは『ドラゴンクエスト11』だったんですけれど、ロード時に毎回、直近のストーリーがあらすじとして表示されるようになっていたのです。
 これなら次にやることをすぐ思い出せるので、いつ再開しても安心です! 何なら全部のRPGに欲しい!

 ついでに言うと戦闘面でも、『ドラゴンクエスト』シリーズは「オート戦闘」がかなり優秀なため、ゲームの遊び方や基本を忘れていてもオートで任せられるので復帰しやすく、そういう意味でも時間のない人への配慮に優れているゲームだと感じました。
 おおざっぱな味方の役割を覚えてパーティー編成だけしっかりやれれば、たまにしかプレイしない人でも十分に戦える! こういう仕組みは本当に助かります。



●ストーリー面で工夫する

 こちらはストーリー面の問題についての対策です。「お話が予測可能な展開だった」などの問題は物語の作り方の教本を読んでいただくとして、ゲーム的にカバーできる部分やワンポイントでマシにできる話をしていきます。

・久々にやるとストーリー内容を忘れている問題への「あらすじ」機能

 さっきも言いましたがゲーム再開時のストーリーの「あらすじ」機能は物語の復習にとても有用です!
 全ての話の復習でなくとも、「大目標」「今やろうとしていること」「次にやるべきこと」の3つが出てるだけでも、そこまでの流れを思い出すにあたって大きな効果を発揮するでしょう。
 たとえば、
「全人類を洗脳しようとする魔王を倒す旅を続ける<主人公名>たち(※大目標)。
 魔王の弱点を知る予言の少女を病から助けるため(※やろうとしてること)、
 薬草を採りに行ったものの関所で足止めされてしまった勇者たちは、関所の門番が要求する景品の『大人の絵本』を手に入れるべく、カジノへ向かうのだった……(※次にやるべきこと)」

 くらいの情報量でも、物語を思い出すためのフックがかなりできるはずです。
 問題は、定期的にこの「あらすじ」を更新するのが開発者的にかなり大変だということです!
 また、自由度の高いゲームだと「あらすじ」の文を作るのが難しくなってしまうという問題もあります。そういう場合は、「大目標のいくつまで攻略して、残りはこれだよ」という形の文章にするのが一つの妥協案でしょうか。

・好きなキャラが死んでやる気なくなる問題に対して

 好きなキャラが死んでやる気なくなる問題、「人気の出そうなキャラはそもそも死なさない」か、「(すごい面倒だけど)生存ルートも作る」というのは誰でも一瞬で思いつく案です。

 特に「キャラクターが死ぬ可能性」を描きたい場合、ある程度プレイヤーが達成しやすい「生存ルート」があるだけでもプレイヤーの人は救われるので、もし都合が合うならぜひ生存ルートも作りましょう! ゲームですし!
 でもその後の分岐のことなどを考え始めるとすごい面倒なんですよね、生存ルート!
 なので市販ゲームでも、「生存させたけど、その後は(いない可能性があるキャラなので)そこには一応いるけど全然しゃべらなくなる」といったことが起きがちです。

 ですが、たとえそういう形であっても「生存ルート」を作る価値は十分にあると思います。
 プレイヤー視点だと「生かせた満足感」が一定以上生まれますし、どこかでそのキャラの次のセリフが出ることを期待してやっぱりゲームを続けてしまいやすいですからね。
 (一方で、死なせたルートを通った後に生かすルートがあることに気付いてしまった人は変わらず救済されません)

・会話やデモシーンが長い問題に対して

 こちらは「会話やデモシーンが長くてしんどい!」という内容に対してのお話です。
 一つの対策として、『強○的に見せられる部分の情報は重要な部分だけにしぼってテンポを上げる』という手があります。メイン会話におまけ的な内容も全部入れてしまうと、くどく感じやすくなりますからね!

 一方で、「そういったおまけの内容も見たいよ!」という人もいます。
 そこで私がおすすめするのが、すでに作った強○シーンから「外せる内容」だけを「分離」するという方法です。

 たとえば私の『シルフェイド幻想譚』というゲームでは開発中、オープニングを短くするために「オープニングに入れたかった『サブキャラのシーン』を省いて最初の街の住人から任意で聞けるようにする形に変更し、オープニングは『ほぼ必要最小限のゲーム的情報』だけ与えて始める形にした」という対策をとりました。
 こうしておくことで、ほぼゲーム部分にしか興味のない人にも、ストーリーにも興味がある人に対しても、両方とも満足度を高めることができます。ゲーム部分にしか興味のない人はサクサク進んで、お話に興味がある人には任意で話せる村人にも追加で話してもらって満足度を上げていくわけですね!

 「『強○的に発生するシーン』に入れていい情報は本当に大事な内容だけにしぼる! それ以外は他の場所に移動させて任意で見られるようにする!」としておくのは、基本でありながらとてもおすすめの考えです。でも私も実現できてないことが多々ある、地味に難しい部分でもあります。

・ラストダンジョン前でやめてしまう問題に対して

 『ラストダンジョンの直前でやめてしまう』というのは私のSNS範囲内の間でもたまに聞く話です。理由はラストダンジョンが面倒だとか、ゲームを終わらせたくないなど、色々ありそうです。
 かくいう私もゲーム終盤まで来ると、「長くて途中で帰れなさそうな迷宮を探索したい意欲」って正直あんまりない気がするんですよね!

 そこでゲーム的な一つの対策として、いっそのこと最後のダンジョンを長くしがちな風潮をひと味変えて、「最後の場へ行くといきなりラスボス連戦が始まる」くらいにした方がまだいくらかやめどきが減らせるかもしれません。

 その例として私が好きなのは『ポケットモンスター』シリーズ!
 ポケモンの(ひとまずの)最終戦の舞台はダンジョンじゃなくてチャンピオンリーグ戦の会場で、「入るとラスボス含む強敵との連戦がすぐ始まる」という形になっており、面倒くささもなく、そこまでのプレイの勢いで挑戦できてしまう感触がありました。これはプレイヤーが体験したいところだけ楽しめて、すばらしい形だと感じます。
 また、この形だと「散々長いダンジョンをこえてラスボスに勝てなかったらどうしよう」という不安も「リトライしやすさ」によってカバーできます。
 そういった面でストレスを低減させられるラストステージの作り方、一度考えてみる価値がありそうです。



●次に何をすればいいか分からなくなった人への対策をする

 ここでは時間を空けたりしてやることが分からなくなった人や、急に行き先が広がってしまって何をすればいいか分からなくなる状況などへの対策についていくつか述べます。

・「クエスト一覧」機能の搭載

 とりあえず次にやることが分かる仕組みといえば『クエスト一覧』機能の搭載ですよ! これはすばらしい発明です!
 なんなら時間を空けなくても「次に何をすべきなのか」をたくさん覚えられない私にはありがたい機能です!
 なおゲームに詳しい人には説明するまでもないと思いますが、『クエスト一覧』とは「今かかえている課題(仕事)」が一覧されているリストで、たいていのゲームでは、どこでも開けるメニュー画面から見ることができます。攻略済みのものは表のリストから消えるので、「いま進行中の課題」だけに注目しやすいようになっていることが多いです。

・「あらすじ」機能の搭載

 もう言及するのは3回目ですが、ロード時にそれまでの物語と次にやるべき内容が「あらすじ」として表示されるのは、時間を空けてやることを忘れてしまった人にとって非常に助かる機能です。

・急に行ける場所が開けたときはおすすめの行き先を一つ教える

 オープンワールドゲームのように全方向に歩いて行けるゲームだと、どこへ行けば分からなくなることがたまにあります。そうでなくとも、RPGで「船」などを入手すると、急に海全体を移動できるようになってしまい、そこから東西南北どこへでも行けるようになっている場合にどこへ行けばいいか分からなくなってしまいがちです。
 こういう場合は「自由に移動できるようになった時点でおすすめの行き先を1地点だけでもいいので出す」か、「船の場合、水辺を道なりに行くともう最初のおすすめ場所に着いてしまうマップにする」のが最近のトレンドかもしれません。
 行き先が広がってどこにでも行けるようになったとしても、次の行き先のおすすめくらいは教えてしまった方がゲームの離脱率が下がる印象です。

 というのも、次のおすすめの行き先が分からない中で色んな場所を総当たりしていく行為って「敵が強すぎる」とか「いま行っても意味がない」場所が多かったりして移動時間が徒労に終わるケースが予想されるので、かなりストレスが高いんですよ!
 そういうわけで今のご時世では、自由に移動できるようになった際は、次の1個くらいはおすすめの行き先を出し続けてもいいのでは、と思っています。

・強くなる方法が分からない問題:何度も伝えるか、目立たせる

 最初の説明を理解できなかったりして強くなる方法が分からなくなる問題!
 「そういうことが起きにくいようチュートリアルはしっかり作りましょう!」としか言えないのですが、重要なことなら、基本を教え直してくれるキャラをたびたび出したりするのも有効です。「2つめの街にも強化方法を復習してくれる村人がいる」とかですね。
 あるいは説明を理解してない人でも分かるよう、明らかに育成機能にアクセスしてない場合や、あるいは成長ポイントを手に入れるたびにメニューに赤い(!)とか出して育成機能までのアクセスを目立つようにするのもよさそうです。
 もしその育成画面に達しても理解が困難なシステムだった場合は、基本システムをもっと簡略化することを考えた方がいいかもしれません。

 またこれと似た話で、「戦闘のテクニックを最初にまとめて一気に教えられたせいで、いくつかの重要な手段に気付かずにプレイしてしまう状態」になることもたまにあります。特にRPGだと、「ダメージを増やすための一部の機能」を使わなくても苦戦しながらある程度まで進めてしまう場合が多く、たまにこういう事故が起きます。
 「特定のテクニックが明らかにずっと使われていない場合は、システムメニュー的にまた教えてあげる」など、そういった配慮も必要かもしれません。



●報酬の与え方の問題を考える

 「報酬がしょっぱくてやる気が出ない!」といったコメントに始まり、報酬の与え方一つ取ってもいろいろな注意すべき点がありそうでした。

・労力に応じた報酬は必ず渡す

 基本的に、「プレイヤーの払った労力」に対して報われたと思える報酬分は『必ず』出すのが、開発側としておすすめです!
 リアルだとがんばっても報われないこともありますが、ゲームなら迷宮の行き止まりに行ったらなぜか必ず宝箱が落ちててもいいんです!
 「遠回りしてがんばってたどり着いた宝箱が空」なんていうのはもってのほかです! 次からは遠回りで回収できそうな宝箱を見てもやる気が出なくなったり、疑心暗鬼になってしまい、プレイヤーの気持ちをアゲるための『宝箱』の機能を半分失ってしまいます(そういう疑心暗鬼になる体験ばかりさせる目的のゲームならいいですけれども)。

 一方で、「プレイヤーの労力に対しての報酬」の一例として、たとえば私の『片道勇者』というローグライクRPGでは、ゲーム終了時にほぼプレイ時間(=踏破した距離)に比例した量の「要素アンロック用のポイント」をもらえるようにしています。「冒険に成功」していればさらにそれが一定量増えますが、仮にゲームオーバーになっていても「成功時からちょっと減ったくらいのポイント」がもらえるようになってます。
 プレイした時間分くらいは、何か報われたり、積み上げられて欲しいですよね。

・『難しすぎるプレイ』『面白くないプレイ』には大きな報酬を付けない。

 「明らかにいい報酬があるのに難しすぎてクリアが困難」という状態はプレイヤーの人にとってすごく苦痛です。
 開発側はついやってしまいがちですが、『難しすぎるプレイ』や『面白くないプレイ』に大きな報酬を付けると、プレイヤーは地獄のような苦しみを味わいながら挑戦し続け、その途中で心が折れたり、ゲームそのものが面白くなくなってしまったりします。

 なので報酬を用意する形としては、
「達成しやすいところまでやれば主な報酬が全て出る」
「超難しい完全クリアの報酬は、勲章や実績・記録がもらえるだけ」

 くらいにするのが、多くの人の感情を納得させやすい、良い落としどころかもしれないと最近思うようになっています。

 よく配慮されたスマホアプリなどはそんな感じになっていて、たとえば以下のように、
・中級難易度までのミッションを達成すると大きな報酬である「ガチャ石」がけっこうもらえる。
・クリアできる人が少ない上級難易度では、ガチャ石の報酬ナシで、ちょっとしたお金や素材だけがもらえる。

 という形になっていることがあり、上級難易度をクリアできない多くの人に対しても納得感が強くなるよう構成されています。

 また『ポケットモンスター』なども、図鑑を全種類集めるという(人によっては面白さと苦痛の境界をこえそうな)かなり大変なミッションが毎回ありますが、物語的にはそこまで重視されていないので、割と気軽に無視できるようになっている気がします。

・うっかり背景用のツボやタルにアイテムを入れない。

 これは今回の話題になかったのですが、モチベーションやプレイ時間を地味に削る要素になってしまうので挙げさせていただきました。最近SNSでも話題になってましたね。
 たとえば、何もなさそうな壁に【たった1回でも】隠し通路があったり、大量に置かれている破壊可能なツボやタル(特に何かがキラキラしているわけでもない)の中に【1回でも】アイテムが入ってたりすると、プレイヤーは面倒臭いと思っていても以後、隠し通路やアイテムを見つけられるかもしれないという期待が生まれてしまい、【全ての壁や破壊可能なツボやタルを調べなければならなくなってしまいます】

 ゲーム開発者視点だと、アクションゲームで壊せる「無数にあるほぼ背景用のツボ」にもサービス精神でたまに何か入れたくなる気持ちが出てしまうのですが、背景用なら背景用で、「背景っぽいのを壊しても絶対に1つもアイテムが出てこないよ」というルールが統一されている方が、プレイヤー的に全部調べなくて済むのでありがたいのです。



●内容が自分に合わなくて中断、への対策

 「内容が合わない!」ことへの対策、これはもう『自作ゲーム派』開発者的には、最初からゲームに触れないでいてもらうのが一番シンプルな策に感じます。
 合わない内容を省いても問題ないほどの遊びや配慮をつぎ込めるならいいですが、自作ゲームはたいてい一点特化型のゲームを作るだけで精一杯なことが多いですからね。
 それでも、いくらかの工夫で遊ぶ人を増やすことは可能です。

・ゲームの紹介ページなどで、好みが分かれる内容も説明しておく

 ゲームの紹介ページに、ゲームの詳しい方向性や好みが分かれそうな部分を最初に書いておいて、苦手な人は避けてもらうのは手っ取り早い手段です。
 特に、「好みが分かれそうな描写」や「好き嫌いがあるシステム」は紹介ページに先に書いておいた方が、合わない人はゲームに触れる前に避けられるし、好きな人はより積極的にプレイしてくれるようになるのでとても有用です。
 実際のところ、これらを詳しく説明することで総プレイ数が目に見えて減ることはたぶんそんなにありません。よほどマニアックすぎる要素でない限り、自作ゲームの世界だと減った人と増えた人を合わせるとたぶん±0か、プラスになることの方が多い印象です。
 プレイヤー数はあまり変わらず、プレイ層として『好みに合いそうなプレイヤーの割合』だけ増やせると思ったらお得に感じませんか?

 そうやって好き嫌いを含めた正しい紹介を書いておくのは「レビュー付きのストア」でも特に重要です。プレイ途中で「合わない要素」に気付いた人はネガティブレビューを付けてしまいやすいので、そうなると作り手にも遊び手にも不幸な結末になってしまいます。

 たとえば私のゲーム『シルフェイド幻想譚』は「ゲーム内で日数制限があり、日数と共に刻々と状況が変わるRPGです」という点をアピールしているのですが、その結果「急いで遊ばなきゃいけないRPGは遊びたくない!」という人には紹介文を見た時点で手に取られなかった、という話もちゃんと耳にしており、これは「紹介がうまくいったケース」としています。
 「自分に合わない要素」がプレイ途中で出てくる前に、そもそも最初から触らないようにしてあげるのも大事な配慮です。

・苦手になりやすい要素を減らしてプレイできるようにする

 これは余力のある開発者向けの配慮ですが、表現の面で好みが分かれそうな部分を入れる際は、

●結構ホラーなゲームだけどホラー要素を薄めにするオプションを入れておく。
 
●「リアルな虫が出たらプレイをやめる!」という人もいるかもしれないので、そういった人向けに「虫をネズミに変えるオプション」を入れておく。

 といった配慮も入れられると、表現まわりも人に合わせて適度に調整されて、遊べる人がより増える可能性があります。前述の「難易度調整」と同じで、これは「表現の度合いの調整機能」ですね。
 難易度のところで言った
「高難易度のせいで遊べない人も、そこをゆるくしてストーリーだけでも遊べると総合の楽しみは増えるよ!」
 の逆で、
「本来の演出がキツい人も、演出をゆるくしてゲーム部分だけでも遊べると総合的には楽しみが増えるよ!」
 をしているわけですね。

 ただ、表現部分の調整は難易度調整みたいに数値を変えるコストだけでは済まないので、ちょっと大変かもしれません。
 それでもゲームにおいては、幅広いプレイヤーを取り入れようとする開発者努力って意外と報われますので、やる価値は一定以上あると思います。

 ウディコンのゲームでも「ホラー演出を弱めにできるオプション」が付いたゲームがけっこう届いておりまして、少しでも遊んでもらう人を増やす努力を感じて「いい配慮だなー!」と思ったことがあります。



◆最後に

 という感じで、いただいた「途中でゲームをやめてしまう理由」に対してちょっとした対策を挙げてみました。非常に基本的なことも多いとはいえ、やっておくとよさそうなことは色々浮かびますね。
 今回挙がった理由の多くは、ゲーム開発者側のエゴでやらかしがちなことだったり、配慮不足で起きることだったり、知識さえあれば回避できたりすることも含まれています。私がここで挙げていない有用な対策もいっぱいあるでしょう。

 今回のやめた理由リストは、開発への気持ちが「俺の見せたいものを元の味のまま見てくれー!」から「皆さんが楽しめる面白さの総合量を増やしたい!」になっている人には参考になる部分も多いはずです。
 面白いゲームでもほんの一部の問題のせいでプレイヤー側の熱が冷めてしまうのはもったいないので、『自信のあるゲームができた!』と思ったときこそ、隙なく最後まで楽しんでもらえるよう念には念を込めて、こういったリストを振り返ってみるのもいいかもしれません。
 私も開発途中でたびたびリストを振り返って、ゲームを途中でやめてしまった人たちのこれらの想いがいつも陰にあることを思い返そうと思います。

 このたびは参考になる貴重なご意見の数々、本当にありがとうございました!

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    とても勉強になります!
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    どんな属性も否定されない文章が好きです。

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SmokingWOLF 2024/02/17 10:02

片道勇者2開発+12 仲間処理を作成中!

 ぬおおお全然進まないぃぃと言いながらもぼちぼちやってるウルフです!
 たまたまXヶ月以上ぶりに介護活動のない日ができたと思ったら5倍速くらいで進んでしまい、激しい介護活動があるとどうも80%くらい消耗してるっぽいと分かってグオオとなっています。

 で、ここ最近は『片道勇者2』の仲間キャラの仮搭載に向けていくらか作業をしていましたのでご紹介!


◆片道勇者2 仲間キャラ仮搭載中!

 現在、仲間キャラに必要な素材やテキストを仮にでも何個か作ってみて、仲間関連にかかる作業の見通しを立てるフェイズを行っています。
 どこかで1つ分くらいはやらねばならなかったんですが、キャラのセリフを書いたりするのが今の状況だとしんどすぎてずっと放置されっぱなしでした。

※↓は前作の薬師ネムリの孫、癒し手ネムリ


 その間は細切れ時間で仲間キャラの「イラスト作成」を進めることが多かったんですが、そんな中、先日ちょっとだけ時間や余力ができたので、その隙に猛スピードで仲間キャラ1体分のストーリー周りの設計や処理を書いていました。
 おおよそのめどが付いてきたので、今回は『片道勇者2』で目指したい「仲間キャラのお話周りの方針」について整理してみます!

片道勇者2の仲間キャラの「お話」はどうなる?

 今回の仲間キャラ作成のお話部分は「1周あたりの情報量は前くらいのままに、前作より情報量やシチュエーションを増やしたい!」が目標です!
 前作『片道勇者(プラス)』よりも仲間キャラの遭遇率を上げると同時に、お話面でもいろいろと増やしたいなと思っています。
 もちろん、読むのが面倒にならない程度の置き方を考えながら! いい感じのハシ休めポジションを維持したいですね。


◆出会いのパターンを増やしたい!

 今回は仲間と遭遇できるシチュエーションを増やすことで、「狙って使う感」と「飽きにくさ」を増やしたいと考えています。
 たとえば「普通にフィールドを歩いている仲間を見つけた」というシチュエーションとは別に、「街が敵に襲われてる中で助け出した」みたいな大変な状況でも出会うことがあります!
 そういった状況で助けたりすると、仲間にするのに必要なカリスマ(魅力)が少なく済んだり、別のボーナスを代わりにもらうこともできる、みたいなパターンを用意する予定です。

※↓ これは旅の途中、ネムリから救援を求める手紙が届いたシーン

 あと、スタート地点に仲間を「住人」として配置して、「いつもより高いカリスマを消費することでスタート地点から連れていくこともできる!」みたいになればまたプレイ方針が変わってくるでしょう。1人でも確定で仲間を連れていけるなら、前作では条件がそろいにくくて狙いづらかった「仲間前提のビルド」も組みやすいはず!
 「でも最初から前作相当の強さの仲間がいると強すぎないかな!?」と思ったりもするので、バランス調整はうまいことやりたいですね。


◆何度も出会ったら違う話が見られるようにしたい!

 発想的には別に大した話じゃないのですが、今作は周回を重ねると「前には聞けなかったお話」が聞けるようにしたいと思っています。
 前作では遭遇率がそもそも低かったのもあって同じ話だけでも何も問題なかった感じはあるのですが、今回はもっと出会いやすくなる予定ですからね!

 具体的には、「すでに1つめの話を全部聞いた状況」で別の世界でまたその仲間に会ったとき「その話は聞いたよ / 他の話をしてよ」みたいに言えば別の話をしてくれるようになります。とりあえず遭遇率に応じて2~3回分くらい用意して、ほどほどに新鮮味を出していきたいところです。

 あと、この手法なら「1回のプレイでは話すには多い情報量」を1キャラクターに詰め込んだとしてもプレイごとに徐々に伝えることができます! スポイルしなきゃいけないほどの設定や余談が思いついても安心! 最後の方は全体のストーリー的には重要でない話が多めになったりするかもしれませんがそれはそれで。
 ネムリ(2世)が最初から最後までナユタの実への愛を語るだけで終わるエピソードだって作れます。冒険企画局さんの片道勇者TRPG書籍でそんなシナリオありましたね……。


◆「仲間に焦点を当てたクエスト」も作りたい!

 前回は理騎士クエストやら忍者クエストなどがありましたが、今回は「仲間に焦点を当てたクエスト」も作りたい! と思っています。これは現状思ってるだけで設計予定に入れただけの状態です。

 というのも、「知らないキャラに話しかけてクエストを始める」よりは、知ってるキャラに話しかけて新クエストが始まった方がプレイヤーの方もなじみやすいしキャラの深掘りもできて一石二鳥です! 人間は基本的に「身内から」助けをもとめられる方がやる気が出やすいので当然といえば当然なのですが、それを意識してやってくれているゲームは意外と少ない気がします。

 たとえばスマホゲームでも、クエストの始まりが「プレイアブル(プレイヤーが使用可能な)キャラの誰か」からの依頼なのか、「知らないモブキャラクター」からの依頼なのかでちょっとやる気が変わった経験をされたことはないでしょうか。
 多くの場合、「知ってるキャラ」からの依頼の方がやる気がでると思います。

 言われてみれば普通の話ではありますが、いざ自分がゲームを作ると、うっかり「知らない人」ばっかりから依頼を出しがちです。
 『そのクエスト依頼、うまくやって何とか身内のキャラから出せないかな?』という点はこれからちょっと意識していきたい部分ですね!
 


◆片道勇者2余談:矢を専用に装備しなくても弓矢が撃てるようになってます!

 以前の記事にコメント欄でいただいたのでこっそり返信してたのですが、実は『片道勇者2』では前作と違い、弓矢の「矢」を追加装備欄に装備する必要がなくなります!


 つまり「狩人の弓[120]」を「武器欄」に装備するだけで、「追加装備」欄に何も付けなくても120発分の「木の矢」相当の攻撃が撃てるわけですね!
 前作では弓と一緒に「追加装備」欄にも「木の矢×80」みたいなのを装備しないと弓が撃てませんでしたが、ちょっと面倒でしたし、弓だけしか拾えないこともたまにあって悲しいことになりがちでした。
 
 そして「武器」欄だけで弓矢が撃てるようになったということは、「追加装備」欄に「破壊の腕輪(ダメージ1.3倍)」を付けたりできて、射手キャラのビルドにより自由度が出ます!
 いちおう「盾」も装備できるようになりますが、「射撃攻撃」と「盾防御」は同じターンには使えない、みたいな制約は付くかもしれません。
(「盾」の親戚である「追加装甲」なら構えなくても常時効果を発揮するので、射撃攻撃しても有効です。こんな風に、射撃攻撃時は防御力の稼ぎ方にちょっと制限が出ます)

 「追加装備」欄に装着できる「特殊な矢」自体は今作でも搭載予定です。「炎の矢」とか「爆弾矢」みたいなやつですね! 弓を持ってなくても2マス先まで攻撃できて便利、という要素はこういう形で継承されます!


 という感じで、進められる範囲でぼちぼち進めております。
 生活は大変ですが、引き続きやれる範囲で全力を尽くして進めていきます!
 確定申告の時期なのでそれも用意しないといけませんね! うおおお!

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