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Switch展開の記事 (2)

SmokingWOLF 2023/01/14 10:11

年始からウディタ修正! (+おまけ:Switch移植時の処理速度比較)

「よーし今年は『片道勇者2』の開発もやっていくぞー!」
 と思っていたら年始のリアルイベントや引き続きウディタのバグ修正が盛りだくさんの状況で、結局まだまだウディタの修正が作業時間の大半を占めています。

 今回はウディタのこれまでの修正内容のうち、前回紹介時から追加修正された「改善点」っぽい部分だけリストアップしてやってる感を出していきたいと思います!
 (バグ修正分はナシで)


ウディタ3 Ver3.101~3.134までの改善点

【新機能】

●【Game.ini】「SelectedText_to_ClipBoard_F2=」の行を追加。
 デフォルトは0です。1にしてゲームを起動すると、F2キーを押すことで「選択中の選択肢」→「なければマウスカーソル上の文字列ピクチャの文字列(不透明度1以上)」をクリップボードにコピーできます。
 → 翻訳プレイにも便利です。海外勢の方もウディタ製ゲーム遊んでくれるといいですね。
https://twitter.com/WO_LF/status/1603999552948023296

●【Config.exe】iniファイルの保存処理をUnicodeに対応。
  日本語以外のロケールで起動した場合は自動で英語になる機能を追加。


●【ダウンロード】POST時のContent-Typeを変更できる裏技を追加。
 「POST送信」文のどこでも「<<CONTENT>>~~<<CONTENT_END>>」と入れると送信時のContent-Typeヘッダを~~部分で上書きできます。

【入力例】<<CONTENT>>application/json<<CONTENT_END>>~ここにPOST内容~
 ※デフォルトでは<<CONTENT>>application/x-www-form-urlencoded<<CONTENT_END>>が入っているのと同じ処理が行われています。
 ※<<CONTENT>>~<<CONTENT_END>>部分は削除されて送信されます。

 → Content-Typeってもっぱらテキスト形式にしか使わないものかと思ったら、json形式も送れるようにすることでVOICEVOXさんなどのボイス再生などにも使えるとのことでこの機能を搭載しました。これでもっと色々できるかも!


●【プロ版機能】「実行中メインEv強○中断」機能を追加しました。
  「決定キー起動や接触起動、自動起動のイベント」など同時に1つしか実行できない「メイン実行イベント(仮称)」に対して、並列イベント内から強○的に「イベント処理中断」させることができます。
- 「ウェイト」や「~~完了までウェイト」系は、ウェイトは中断されますが、実行中の処理自体は続行されます(動作指定、スクロール、ダウンロード機能など)
- 選択肢コマンドや文字列操作コマンドのキーボード入力、キー入力待ちも中断されます。
- ウェイトありのトランジション中や場所移動中はそもそも並列イベントが進まないので「実行中メインEv強○中断」は実行できません。
 → イベント処理をいつでも打ち切れるので、うまく使えばイベントスキップ機能などに便利です。



【ゲーム部の改善点】

●【ダウンロード】「保存しない」にチェックを入れても「~_tmp」ファイルが作られていたので、ファイル保存が不要なときはそもそも「~_tmp」ファイルを生成しないよう修正


●【ダウンロード】無料版で「http(s)://localhost」に接続する場合は連続で接続してもウェイトが増えないよう修正
 → これによって自PCにPOST送信するようなソフトと連携しやすくなります。


●【起動時】起動に失敗したときなどに勝手にグラフィック表示モードが「ソフトウェアモード」になる現象が起きにくくなるよう修正。
  (現在は起動失敗時、手動で設定を変えてくださいというメッセージが出ます)
 → ときどき修正点に入っているのですがなぜかよく直ってない部分です。


●【起動時】ソフトウェアモードで起動したときはタイトルバーに【ソフトウェアモード】と追加表示されるよう修正。
 (プロ版の場合、「ゲームの基本設定[Pro専用]」のタイトルバー表示設定に<SOFT>と入れるとソフトウェアモード時にその箇所に表示されます)


●【Config.exe】「グラフィック表示モード」の説明文を以下のように変更。今となっては3Dモードで動かないパソコンの方が珍しいと思いますので実状に合わせた形にしました。

<3Dモード>
 グラフィックボードを使用して描画。通常はこちらが高速かつ高い描画品質になります。

<ソフトウェアモード>
 CPUのみで描画するセーフティモード。動作は安定しますが処理速度は遅く、描画も最低品質です。


●【セーブ・ロード処理】「セーブデータへの書き込み」処理で変数・文字列を書き込んだ際、従来は1つ書き込むたびにファイル保存し直していたのを、「そのフレーム中のイベント処理が全部終わった時点」と「緑帯エラーが起きた時点」、または「ゲーム終了時」にまとめて1回だけファイル保存するように効率化



【エディター部の改善点】

●【ゲームデータ作成】文字種の問題で暗号化に失敗したファイルがあった場合はメッセージボックスを表示してそのファイルを無視するように修正。
 また、「暗号化処理はUnicode化されておらず、日本語と半角英数字のファイルしか読み込めません」という注意書きも追加しました。
 → Windowsが「日本語」以外の言語環境だとうまく暗号化できないのでこのような記述が追加されました。海外の方にもウディタ使ってくださってるなんて緊張します。


●【データベース設定画面】「挿入」「削除」「貼り付け」ボタンを押した後、そのボタンになるべくそのままフォーカスが戻るよう修正
 → 「挿入」ボタンや「貼り付け」ボタンをEnterで連打できるようにしたいという意図です。


●【イベント・データ選択欄】コモンイベントウィンドウ、マップイベントウィンドウ、データベース画面において、中クリックをドラッグしながら上下スライドでリストボックスをスクロールさせられるように修正
 (Editor.ini内の「ListBox_MClickDrag=1」を「0」にすると機能停止できます)
 → Ver2時点ではリスト内で中クリックして出せていた「スクロールの丸ボタン」が出なくなってしまったのでこちらを搭載しました(出る場合もあるようです)。もしスクロールの丸ボタンも出て邪魔になる場合は「0」にしてください。
  これを搭載した理由の80%くらいは、私のマウスのホイールがだいぶ前からまともに機能しなくなっているからです。どうしてマウスのホイールってすぐダメになっちゃうんでしょうね……。


 といった修正が12月後半から1月中旬現在までの内容でした!
 バグ修正だけのつもりがなんだかんだで色々いじってますね。
 裏ではライブラリ作者さまにお問い合わせしたり色々ドタバタやっております。


ウディタ用の支援ページ作りました

 そしてこちらはあんまり大した話ではないのですが、BOOTHにウディタ用のご支援ページを作りました。

 ウディタご支援用 ミニ参考資料集ページ(BOOTH)

 以前の生放送でいただいたご要望にお応えしたつもりのもので、参考資料っぽくしてあります。今は少ないですがコモンイベントと解説資料が載っています。経理的な都合でも、コモンが気になる方でも、ご支援はいつでも大歓迎です! また、すでにご支援くださっている方、本当にありがとうございます!


 ウディタが落ち着いたらゲーム開発に戻りたいのですが、直近で遊びたいゲームも出てきそうなので、この機会に色々最新のゲームも遊びたいなと考えています。
 直近だと『ファイアーエムブレム エンゲージ』が注目作!
 落ち着くタイミングが少なくて話題作を遊ぶチャンスを何度も逃しているので、今回くらいはせっかくですから楽しみたいですね。

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今回のおまけはウディタのSwitch移植時の処理速度についての話題!

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    ID01156834
    switch移植は大変なんですね、頭の下がる思いです。

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SmokingWOLF 2022/11/26 11:42

WOLF RPGエディターVer3 & プロ版公開!

 ということでついにウディタのバージョン3 & プロ版が公開されました!
 半年くらいずっといじりまくっていたおかげで新機能も潜在的なバグもたっぷりです。

【ウディタ3のダウンロードや新機能紹介動画はこちら!(公式サイトへ)】(https://www.silversecond.com/WolfRPGEditor/)

【プロ版の販売ページ(BOOTHへ)】(https://silversecond.booth.pm/items/4302198)


 SNS上でのご感想も皆さまありがとうございます!
 以下のようなご感想が特に目に入りました。

【気になったご感想】

◆まだウディタ更新されてたの!?

 私もそう思いました!
 開発が始まった頃は10年くらいで更新をやめているかと思いましたが、なんだかんだで開発開始から15年以上?経った今までも普通に使えてしまっています。
 今も使ってくださっているみなさま、本当にありがとうございます。


◆超はやくなってる!!

 比較動画をアップしてくださった方もいらっしゃいましたが前の5~10倍くらいに速くなってるケースもあって予想以上でした。
 最新のプログラム環境(Visual Studio 2022)が強すぎる!

 最初からこの速さだと処理最適化をしようとはなかなか思えなかったでしょうから、これまで2003年の古くて重い環境でガッツリ最適化処理を作ってこられたのは運がよかったと思います。
 重力環境だからこそできた修行!

 ただ懸念もありまして、従来のVer2では「ギリギリ処理落ちしない」くらいならSwitchなどにも移植が可能で、それがいい基準になっていたのですが、この環境だと数ミリ秒くらいのイベント処理でも他プラットフォームに移植すると動作がおもおもになってしまう可能性が高いので、移植まで視野に入れておられる方はくれぐれもご注意ください。
 ウディタ3だけは速くなりましたが、他プラットフォームの速度は従来のままです。

 直近で『ドラゴノーカ』というゲームに関わった中でのざっくりした私のイメージですが、デバッグ文の「ValWatch機能(副作用でコモンイベントの加速を停止できる)」を使った状態で

・イベント処理時間10~12ms以下くらい
 (ValWatch無しの高速状態なら1ms以下くらい)

・描画時間4ms以内

くらいが一つの限界動作目安になりそうな気がしています。

【おまけ】(2022/11/28追記)
 とあるスジから「10000枚くらいの(とても小さい)静止状態の自由変形ピクチャが画面内にあるとSwitchだと10fpsくらいに落ちちゃいますよ!」という情報をいただきました。
 「普通そんなに置かないよ!?」とは思いますがピクチャはいくら小さくても存在するだけで一定の計算量を消費するので、その点はご注意ください。


【プロ版も発売しました!】

 最近はウディタに時間をかけるほど私が痩せ細っていってしまう事情からなるべく最小限しかいじらないようにしようと思ってたんですが、このままだと維持の面で厳しくなりそうだったので有料版も販売させていただきました。

 プロ版は、無料版には入れていない「もともと私専用の機能」を多数搭載している、本当にプロの人しか喜ばなさそうな機能しか入ってないバージョンです!
 これまでしっかり作ってきたデータをよりしっかり守りたいとか、無料版の範囲以外の画面サイズで作れる、ダウンロード機能の強化など、すでに作ってる人は喜ばれるかもしれませんがあんまり触ったことのない人には数点くらいしか使う要素がないかもしれない一本です。

 そんな評判も固まってない中でもプロ版を買ってくださった方、本当にありがとうございます!
 一番需要がありそうだったウディコンにも使えないですしけっこうお高いですし、本当にガチの人しか使わなさそうなバージョンだというのに手に取ってくださって感謝の限りです。本当に需要がほそいので!!

 収益としては、「私が(一方的にでも)知ってる方が買ってくださっていそうな感じかな」くらいの雰囲気ですが、これまで無だったのに比べるとあまりに大きな進歩なので、これまでよりはウディタの修正に時間をかけられるようになると思います!

 とはいえ、ウディタ修正に使った半年近くの生活をカバーする分を目標とするとちょっと足りなさそうなので、生活効率的にはこれ一本だとたぶん飢えていきそうな見込みです。
 もともとゲーム開発の余力でやってきたのでそこは全く大丈夫なのですが、今回分のバグ修正が落ち付いたら、強化されたウディタ3で急いで自分のゲーム開発に戻ろうと思います。
 その過程で、必要に応じて開発に便利な機能も増えるかもしれません。

 また、プロ版を買ってくださっただけでなく、BOOSTまで入れてくださった方も本当にありがとうございます、生きる助けになります!


【公開してみてどうだった?】

 相変わらず公開前夜は緊張であまり寝られませんね!
 昔よりは落ち着いてリリースを待てるようになったのですが、それでもリリース直後は普段の7割くらいのパワーしか出せないと思った方がよさそうでした。
 それでも、致命的なミスをして100歩後退してしまうようなことがなくてよかったです。

 そしてもはや期待通り当然のようにバグがいっぱい出ましたが、私の知らない部分が問題になって大慌てになってました。
 それがこれ!
   ↓

【高DPI対応】
 「高DPI」って何? って私も思ったのですが、要するに「すごく高い解像度」の画面のことっぽいです。

 で、本件の『対応』とは具体的には、
「Windows側で表示スケール(拡大率)を100%以外にしたときのアプリのレイアウトをくっきり調整するための対応」
 のことっぽいようで、ウディタではVer3になってからスケール125%以上などにしているとレイアウトが崩れる問題が出てしまいました。
  ↓


スケール150%の画面。2.29は古すぎるプログラム環境だったからか自動拡大してくれてたけど3.00はそうじゃないんだ……。

 旧版のVer2.29は勝手に「高DPI非対応」モードになってたらしいのでスケールが125%以上でもWindows側で自動で拡大してくれてましたが、今回はそうじゃなかったので、うまいことレイアウトされなくなっていたようです。

 「それじゃあこっちもとりあえず『高DPI非対応』にしよう!」と色々設定するとなぜか起動時にすぐクラッシュするしその直し方もよく分からなかったりで、しょうがないので直接なおす方向でがんばりました。
     ↓


スケール150%、最新のVer3.07で対応!

 Ver3.07の修正で、スケール125%以上にしてもツールバーなどの「大きさ」だけはそれっぽくなったと思います。
(アイコンは超ガビガビですけど作ってるヒマなかったからペイントで拡大しただけなの……そのうち清書します)

 他にも、最低限の場所から色々と調整中です。


 他にもゲーム中の挙動がおかしくなっているとか、クラッシュ系のバグなどもちょくちょく出ていてご迷惑をおかけしております。
 クラッシュ系のバグは再現可能なデータがあれば高確率で直せますので、何かあればご連絡いただけると助かります。

 引き続き、ウディタ3の修正に一生懸命の期間が続きそうです。
 今もウディタを使ってくださっている皆さま、いつも本当にありがとうございます!

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こちらはお礼のコメントです

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    これからのウディタとウルフさんの繁栄を願って。
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    細い需要に応えてくださって本当に助かってます。
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    ID01156834
    PRO版購入しました!ウディタを使いこなせるように頑張ります
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    使い始めて1ヶ月ですが、もちろんPro版。今後も期待!

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