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制作手法と便利ツールの記事 (5)

ゲーム制作の手法と便利ツール⑤

4.パッケージ化

スクリプトが完成し画像を入れてテストプレイも終われば元データがそのまま見れちゃわないよう暗号化してパッケージ化します
方法は各開発ツールによってマチマチで、RPGツクールMVではデプロイメントという項目で暗号化をチェックしてOKを選択すれば出力されます
吉里吉里Zではパッケージ化のツールが付属していませんが、吉里吉里2のkrkrrel.exeがそのまま使用できます

ここまででもひとまず完成と言えますが、せっかくですのでアイコンもオリジナルの物に変更してしまいましょう

とは言えこれも結構手間でして
まずはアイコンにする画像をpng形式等で準備します
画像のサイズは16×16、32×32、48×48、64×64の4タイプ
それを元にアイコン作成ツールでico形式のファイルを作成します

当サークルでは@icon変換を使用させていただいております
直感的にわかりやすく初心者にも扱いやすいソフトですよ

icoファイルができたらそれを元のアイコンと差し替えます
アイコンの変更にはResource Hacker
実行ファイルのリソースを修正・変更するソフトでアイコンの変更以外にもいろんなことができます

これで晴れて完成です(^^
ゲーム1本作るのにこれだけの数のツールを使用させてもらってるんですよね
作者様には感謝の念しかありません

というわけで今回でゲーム完成までの一通りの流れと便利ツールのご紹介は終わりです
ざっと駆け足でのご紹介でしたがいかがだったでしょうか
これからゲームを制作される方のご参考になれば嬉しいです

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ゲーム制作の手法と便利ツール④

3.スクリプト入力仕上げ

前回までの作業であらかたのスクリプト入力は終わるとは思いますが、選択肢や分岐を追加したり、新たに暗転やウエイトを追加したりと調整することはあると思います
その度にタグを追加していくわけですが、手打ちやコピペでは面倒ですよね
そんな時に便利なのが入力支援ソフトです

あらかじめ使用するタグを複数登録しておき、任意の場所でワンクリックすればその内容が入力されます
例えば上記画像の立ち絵を消すをクリックするとそれに対応したタグ[freeimage layer=0]が貼り付けられるというわけです
基本的なタグや各キャラの立ち絵のタグを登録しておくことでかなりの効率化が図れます
とっても便利ですよ

当サークルではフリーの文字入力支援君を使用させて頂いておりますが他にもいろいろな入力支援ツールはありますのでお好みでどうぞ

ゲーム制作以外にもいろいろな用途で使用できると思います

次回はゲームの完成後アイコンをオリジナルに変更するソフトをご紹介予定です

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ゲーム制作の手法と便利ツール③

3.スクリプト入力

今回はスクリプト入力について、全行末に一気にタグを入れてしまうツールのご紹介です
ノベルゲーム制作ツール吉里吉里のスクリプトを例にとってお話していきますね

吉里吉里では記述したテキストはそのまま文章として表示されます
ただし改行などはタグで指定してあげる必要があります

-----------------------
道は二手に分かれている
しかし右手は行き止まりのようだ
主人公「左へ行こう」
主人公は左の道へと進んだ
-----------------------

上記文章はタグなしだと下記のように全て繋がってしまいます

-----------------------
道は二手に分かれているしかし右手は行き止まりのようだ主人公「左へ行こう」主人公は左の道へと進んだ
-----------------------

なので改行を入れて見やすくする必要があります
また、ある程度表示したらクリックを待って次の文章を表示するようにもしたいです

その際に使用するタグが下記の物です
[r]…改行
[l]…行末クリック待ち
[cm]…改ページ(メッセージレイヤのクリア)

タグを入れると下記のようになります
[r]が改行のみ、[l][r][cm]がクリック待ちと改ページです
※クリック待ちと改ページに改行のタグも入れているのはこうしないとテキスト回想で改行されずに表示されてしまうためです
-----------------------
道は二手に分かれている[r]
しかし右手は行き止まりのようだ[l][r][cm]
主人公「左へ行こう」[l][r][cm]
主人公は左の道へと進んだ[l][r][cm]
-----------------------

構造的には簡単です
でも、このタグを延々と行末に打ち込んでいくのはとんでもない労力と時間が必要ですよね
それを一括で行える方法がありまして正規表現の置換というのでしょうか、行末に文字を追加できるエディタを使用します
どちらも有料ですがあるとないとでは作業効率が全く違いますのでぜひ導入をお勧めします
フリーソフトでももしかしたら同様の機能を持つものがあるかもしれません

Microsoft Word
秀丸エディタ

手動やコピペで入力していたら数時間はかるものがものの2~3分でできちゃうんです
ただし今回のように行末に[r]と[l][r][cm]が混在する場合などは全自動というわけにはいきませんので多少手を加える必要があって、置換の順番が大事です

今回の場合だと地の文の最後と主人公のセリフの後は改ページが入りますので
順番としては下記のようになります

1.全ての行末に[r]を追加
2.セリフの最後である」[r]を」[l][r][cm]に置換
3.地の文の最後は手動で修正

当サークルは地の文が少ないので手動で修正していますが、多い場合は地の文の最後にあらかじめ何か目印を付けておいて一括置換というのもいいと思います

例) 地の文の最後の箇所に[.]を入れて置換の際の目印にする
-----------------------
道は二手に分かれている
しかし右手は行き止まりのようだ.
主人公「左へ行こう」
主人公は左の道へと進んだ.
-----------------------

こうして行末のタグを全て入力したら、次に前回記載した※背景などの箇所を実際のタグで置換していきます
後ろに[l][r][cm]がついたままになっていますのでこれも合わせて置換元に指定してあげる必要があります
これが終わればスクリプト作業はほとんどできたも同然、選択肢の無いヴィジュアルノベルだとほぼ完成です

いかがだったでしょうか
文章で見るとややこしいですが、実際にやってみると簡単ですのでぜひお試しください

ちなみに吉里吉里Zではスクリプトファイルのテキストの文字コードが今までのShift_JISからUTF-8へ変更されており、そのままでは文字化けでエラーが出てしまいますが本日ご紹介したエディタはUTF-8に対応しています
フリーソフトでもTeraPad等複数の文字コードに対応している物があります

次回はスクリプト入力の続きで入力支援ソフトご紹介の予定です

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ゲーム制作の手法と便利ツール②

今回の記事はADV・ノベルゲームで尚且つ吉里吉里やNScripter等タグを入力していくタイプでの手法についてです
ツクール系等のGUIで制作していくタイプのツールでは使用できませんm(__)m

2.シナリオ作成

プロットが決まったら実際にシナリオを作成する作業に入ります
前回ご紹介させて頂いたアウトラインプロセッサでシナリオを作成していくのですが、スクリプト作成の下準備として、あらかじめ決めたルールに従って下記の項目を文章の間に挟んでいきます
(下記※は実際は半角のアスタリスクなのですがCi-enではタグとして機能してしまうため※に置き換えて記載しています)

※bg 背景名…表示する背景
※fg キャラクター名…表示するキャラクターの立ち絵
※eg イベント名…表示するイベント絵
※暗転…暗転の画像効果
※振動…振動効果
※se 効果音名…鳴らす効果音
※m BGM名…再生するBGM
※slct…選択肢位置

で、完成してスクリプトとして流し込んだら一括で対応するタグで置換します
具体的に言うと「*se 斬撃01」 に対して対応するタグ、吉里吉里で言えば [playse storage="斬撃01.wav"]で置換えるといった感じです

まぁ実際は画像などシナリオ作成の段階ではまだできていないファイルも多いですし、効果音にしても新たに探さなくてはいけない物もあったりしますのでそこはファイル名まで記載せず一旦「※se」とだけ記載しておき、後で手の空いているメンバーが探して記載したりしています

次回は実際にスクリプト作成する際の手順で、上記の置換をする前にやっておくこと、全行末に一気にタグを追加する方法等です

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ゲーム制作の手法と便利ツール①

オリハルコンの乙女、進捗はあるのですがしばらくはエンディングや終盤の重要なネタパレ部分が続きますのでブログでの掲載は控えています
かわりに今回は、当サークルのゲーム制作の手法やその際に使用する便利なツール類のご紹介などさせて下さい(^^

制作手法と言ってもプログラミング等の技術的なことではなくって、作業の流れや効率化に関するお話になります
また、これらは当サークルで取り入れている手法というだけであって他にもいろいろなやり方はあると思いますのであくまでもその1つとしてご覧いただけたらと思います

1.プロット

ゲーム制作で一番最初に行うのは世界設定や登場人物、あらすじ等をおおまかに決めるプロット作りだと思います
一番楽しい部分ですね

で、その際に使用する便利なツールがアウトラインプロセッサ(アウトライナー)という文書作成ツールです
画面左のウインドウ内に複数の項目を作成し右側のメイン画面でその項目の内容を記載していきます
項目を1クリックで切り替えられるのでとっても便利なんですよ
また、項目部分は下の階層にさらに項目を追加しツリー状に連ねて管理することもできますのでさらに細分化したい場合(シナリオをルートごとに分けて書く場合など)に重宝します

このツールに出会う前は複数のテキストファイルで管理してたり、1つのテキストファイルにずらっと書いてたりしてましたので、たくさんのファイルを開いたり長いテキスト内を探したりしなくてはならず今思えばかなり大変でした

ちなみに当サークルではだいたい下記のような項目を配置することが多いです

・世界設定…基本的な世界観や設定
・登場キャラクター…キャラクターの詳細
・ステージ詳細…RPGの場合など。ADVの場合は世界設定にまとめることが多いです
・シナリオ…プロットだけでなく、実際のシナリオもこのツールで管理しています
・使用素材…使用せさせて頂いたSEやBGM、背景等の素材とその作者様、サイトアドレスを記載しておきます
・To Do…次やる作業と優先順位
・グラフィック指示…イラスト担当への指示内容
・作業代金…外注スタッフへお支払いする作業代金

アウトラインプロセッサはフリーでいろんな物がありますが当サークルでは北きつねの小説情報様Story Editorを使用させていただいております
かなり機能豊富でゲーム制作だけではなく、小説を書いたり、企画のお仕事等、いろんな用途に使えます(^^

次回はシナリオ制作に関してご紹介させていただく予定です
スクリプトに流し込む際の効率化を考えた書き方とかのお話になります

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