久々に自作品読み返すと恥ずかし面白い(ネタバレ有り)
久々に「魔女の夢と悪魔の願い」を読み返して「何でお前は何の罪もない穏やかで素朴な恋人達を、こんな血生臭い不幸に放り込んだんだ……?」という気持ちになってしまいましたが、多分これ読んでる時にクトゥルフ神話にハマっていたからです(責任転嫁)
でも「魔女の夢と悪魔の願い」って今読み返すと完全に私なりに書いた「最終兵器彼女」じゃねーか感が凄くて、恥ずかしいですね。別にリスペクトしても良いけど、そのまま書くな。唯一違うのは精神ぶっ壊れるのは彼氏(レオナール)君の方って事位? 後大体同じじゃない? 感がある。
私の理想のボーイミーツガールって「最終兵器彼女」なのか? ……あぁ、うん、そうね……そんな感じだね……世界が、地球が滅んでも、自分の恋人の為だけに生きる男と、そんな男を守ろうとする女が好きなんだろうね……ナキアちゃんも、そういう部分有ったしな……。
まぁ、ナキアちゃんは化け物と化した自分でも見捨てずに傍に居て欲しいと願って「自分を殺して欲しい」と言っちゃったし、それが自分のエゴだと気付いていたし、そもそもレオナール君が生きている限り、ナキアちゃんはレオナール君の傍に居たいと無意識に願ってしまって「死ねない」ので、レオナール君が逆上してナキアちゃんを殺そうとして踏み止まって自分が死ぬ。というルート以外には終われないんですよね、あの話。
ナキアちゃんがレオナール君を初期段階で殺せるなら多分一番速く終われたけど、文字通り自分の人生も肉体も精神も全て「使って」「消費」して自分を治そうとしてくれている本来は善良で穏やかだった優しい恋人をどうしたら殺せるっていうんだ……。というか、読み返していてレオナール君の元からある自己犠牲精神の方がイカレててビビった。自作品の中で一番「善良な方向で狂ってる」のレオナール君では?
後半(前半)は普通のマッドサイエンティストになってて、逆に狂気が薄れてたよね。何で気が狂う前の方がイカレてんだ、この人。怖いよ、レオナール君……。自分で書いた筈なのに、一号ちゃんと暮らして人間性を取り戻していく矢先に「――――お前は違う!!!!!!!」って喚き出して壊すのとか「うわ、怖……」ってなったもん。
今の私からしたら「別に一号ちゃんでえぇやろ」って思うし、何ならナキアちゃん自身もそれならそれで仕方無いと思っていたのに、アレですからね……。何だあの男(作者です)。でも、ナキアちゃんがそれを喜ぶのは、滅茶苦茶分かるんだよな……。
しかしまぁ、自己犠牲精神に目覚める切っ掛けというか、家庭環境とかは薄ら分かるけど、それでも行き過ぎだよレオナール君……良くこんな振り切った善の狂人書いてたな私……?