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Final_Fiend 2024/06/03 06:41

NTRハーレム番外編 百里風実花が竿役おじさんのモノになる話

「天音ちゃんが相談って……どうしたんだろう」

 夏も近付いてきた頃。瑞花学院で教師を務める百里風実花は、予てより親交のある谷風天音からの要望に応じて、休日にも拘らず仕事着で街を歩いていた。

「しかも、リッ君に聞かれたくないことって……」

 天音も多感な年頃の女子である。兄の李空が相手と言えど話せないことはあるだろう。その上で、同性かつ年上の自分に相談があるとすれば、それは。

「恋愛相談、ってことかな……」

 まともな進路相談であれば、学院でやれば済む話。それをせず、プライベートな場でしたい相談となると、風実花が思いつくのはそれくらいしかない。

 だがそうであった場合、彼女には大きな問題があった。

(どうしよう……私だって経験ないよ……)

 風実花には、今までそういった相手がいなかったこともあって、恋愛方面の相談はどうも不得手であった。

 とはいえ、せっかく天音が頼ってくれたのだから、年上のお姉さんとしてその気持ちに応えたいという思いも彼女の中にはある。

 故にこそ、こうしてわざわざ足を運んでいるのだが。

 人通りの多い、休日の駅前広場。目的の人物は、すぐに見つかった。

「お待たせ。ごめんね天音ちゃん、こんな暑い中」

「いえいえ、全然大丈夫です! ワタシがお願いしたことですから。むしろこちらこそ、休みの日に呼び出しちゃって」

「それこそ全然構わないよ。リッ君も天音ちゃんも、遠慮なくお姉さんを頼ってくれていいから」

 列挙された名前に、天音は一瞬顔を顰めた。

「……どうしたの、天音ちゃん?」

「ああいえ、別に何でもないです。それじゃあ行きましょう」

「え? うん、行くってどこに?」

「かぐ耶さんの家です。かぐ耶さんだけじゃなくて、来海先輩たちもいます」

「星河さんの? へぇ……」

 女子生徒の家に集まって、男子に聞かせられない相談をする。これはいよいよ恋バナの可能性が飛躍的に高まってきたと勘づき、風実花は密かに戦々恐々としていた。

 そんな彼女の内心など知らない天音は、駅前のタワーマンションへ向けて歩き出す。

 淫らに乱れた性の坩堝と化した一室、抜け出せない極楽へと、風実花を誘うために。









「……お、お邪魔します」

「ようこそ、百里先生。今日はご足労いただき、ありがとうございます」

 星河かぐ耶の部屋は、マンションの最上階。玄関に入った瞬間に、自身が住むワンルームと違う開放感に風実花は愕然とする。教え子の方が高級な家に住んでいる事実に打ちのめされそうになりながら、彼女はリビングへと進み、その圧倒的な広さにまた驚愕した。

 しかしながらその驚きは、謎の違和感によってかき消される。天音がいると言っていた小雲雀来海の姿が見えない、というだけではない。

 隣の部屋から、何やら奇妙な声が聞こえてくるのだ。

「……? この声、どこかで……」

「気になりますか? でしたら、早速本題に入りましょうか。天音、準備はいい?」

「大丈夫ですよ。それじゃ行きましょう、風実花さん」

 こちらへ、と促すかぐ耶と天音に従い、声のする方へと風実花は足を向けてしまう。

 部屋の扉が開いた瞬間、音量は一気に拡大した。

「あっ♡ そこいいっ♡ 太っちょ、舐めるの上手すぎっ♡ お゛っ、またイきそうっ♡」

「じゅぞぞぞ、ぢゅぅぅぅぅぅ……♡ ヤバ♡ ウチ、オッサンのケツ穴舐めて幸せになってる……♡」

「ちゅぅぅぅぅ、れろれろれろれろ……♡ 乳首もおちんちんも硬くなってる♡ ダーリン、気持ちいい?♡」

 目の前の光景に驚愕するのは何度目か。しかしながら、この衝撃は風実花にとって最大であった。

 キングサイズのベッドの上。でんぐり返しの姿勢で三人の美少女に囲まれる、全身ムダ毛だらけのデブ男。

 それに群がる少女に、風実花は当然見覚えがあった。

 男の顔に騎乗し、秘部を舐めしゃぶられ嬌声を上げているのは木下カエデ。

 男の尻穴を下品な音と共に吸い上げ、恍惚の表情を浮かべているのは白石チカ。

 男の乳首に舌を這わせながら、長大で極太な陰茎を手で扱いているのは小雲雀来海。

 いずれも、風実花が担任を受け持つ教え子たちであった。

「ちょっ、ええ……何これ!? 天音ちゃん、星河さんっ、一体どういう事!?」

 想定外の事態を目の当たりにして、パニックを起こした風実花。それとは対照的に、天音もかぐ耶も意味ありげな笑みを浮かべるだけ。

「じゃあ、そろそろ種明かしをしましょうか。相談っていうのは……」

 天音は一度、ベッドの上の中年男に愛おしげな視線を向けて、それから風実花に向き直り、こう言った。

「ワタシたち全員、あのおじさんのお嫁さんになりたいんですけど……風実花さんも一緒にどうかなって♡」

「は……え、お嫁さん? それって、その……ええ?」

 風実花には理解が追い付かない。普段教師として、年上の女性として見せていた余裕のある態度はどこにもなかった。

「妾たちは皆、あの男性に恋をしてしまったんです。今はいませんが、乃愛とオリエも。それで、取り合うのではなく共有……つまり、ハーレムを作ることにしました」

「見えますよね? あのおじさんのすっっっっっごく大きなおちんちん♡ あれでお腹の奥まで愛されたら、もうお兄とか他の男の人とか、全部どうでも良くなっちゃったんですよ♡」

「妾たちはこの幸せを、他の女性にも共有したい。勿論、彼の好みが最優先ですが……」

「風実花さんはおに……おじさんも気に入ってるみたいなので。だから、ハーレムに入ってくれないかな~って相談です♡」

 唖然とするほかない。現代の倫理に照らし合わせて、おかしい部分がいくつもあるからだ。現役の学生に手を出す中年男、それを囲うハーレム。何一つとして肯定できる要素はない。

 小さい頃から面倒を見てきた天音や、自身が受け持つ大切な教え子たちが道を踏み外そうとしている。

 頼れるお姉さんとして、担任の教師として、彼女たちを救わなければならない。そういう思いは、風実花の中に確かにある。

 だが同時に、彼女の中のメスの部分が、あの逞しい剛直を求めているのもまた事実だった。

 現に視線は男のペニスに釘付けで、頬は紅潮し呼吸も荒くなっている。

「ワタシたちは、望んであのおじさんとエッチなことしてるんです♡ 風実花さんも、素直になっちゃっていいんですよ♡」

「他の男性に興味があるかなんて関係ありません♡ 彼のを一度受け入れたら、彼しか目に入らなくなります♡ 妾たちも先生も、彼の前では一匹のメスでしかないんです♡」

「ね♡」

「先生♡」

 二人の囁きは、悪魔の誘惑か、それとも天使の福音か。

 いずれにせよ、彼女が下した結論は一つ。

(合意の上ならいい……よね♡ 彼氏とか好きな人とかいないし♡ こういう経験もあった方が今後のためになるはずだもん♡)

 身体が疼く。本能が、強いオスを求めている。

 初めて見る男の象徴は、彼女の理性を取っ払うのに十分すぎた。

「分かりました。あの男の人が本当にみんなにとって相応しいのか、みんなを悪の道に引きずり込む人じゃないか……先生がきちんと確かめます♡」

 帰還不能点は、風実花自身が飛び越えた。

 彼女の運命――ひいてはその後の人生の行く末すらも、この瞬間に決した。











「うわ、すご……間近で見ると、こんなに大きいんだ……♡」

 一糸纏わぬ姿で男の膝に座った風実花は、太腿の隙間に屹立するペニスを見て目を剥いていた。

 男女交際の経験もなければ、当然性交渉の経験もない彼女にとって、これが初めての『男』。

 それがこの規格外の剛直だというのは、彼女にとって幸か不幸か。

「男の人の……お、お、おちんちん……って、みんなこんなに大きいの?」

「そんな訳ないじゃん♡ 太っちょが特別デカいんだよー♡」

「ミッカちゃん、もしかして男知らない感じ?♡ ま、ウチもこのオッサン以外知らんけど♡」

「あーあ、初めて知るのがダーリンのイケオスおちんちんとか、先生可哀想♡」

 ギャル三人組の言葉に、風実花は慌てふためきながら反駁する。

「しょうがないでしょ、そういうのとは無縁だったんだからっ♡ ……って言うか、何で三人が見てるの!?」

 その問いに答えようと、男はついに口を開いた。

「折角なら、君の教え子たちに見てもらおうと思ってねぇ」

「絶対ダメですっ! どんな顔して教室に行けばいいんですか!」

「それ言ったら、私ら全員も同じだし」

「そーそー、気にしなくていいっしょ」

「私が気にするんです!」

 教師として、大人としてのプライドが彼女を未だに邪魔する。だが、小汚い中年男と裸で触れ合っている時点でそんなものに意味があるはずもない。

 男はそれをこそぎ落とすべく、風実花の控えめな胸に背後から手を伸ばした。

「んっ♡ あっ♡ 手つきがっ、いやらしいっ♡」

 掌で覆えるサイズの乳房は、されど確かな張りと柔らかさを両立しており、男の手に良く馴染んだ。

 弄ぶように、ほぐすように。ふにゅふにゅと形が歪む度に、甘い快感が風実花の芯に届く。

「ふっ♡ うぅっ♡ あんっ♡ あっ♡」

 次第に興奮は胸の先端にも伝播していく。男の手の中で、硬いものがつんと存在を主張していた。

「おほっ、可愛い乳首さんだ」

「ひぅぅぅぅぅっ♡」

 言うと同時に、男は彼女の乳首を抓る。途端、これまでにないほどの快感と多幸感が風実花を襲った。

「ミッカちゃん、敏感ー♡」

「アンタが言えたことじゃないでしょ♡」

「チカも同じじゃん♡ アタシとカエデの前で乳首責めだけで仰け反りアクメキメてさ♡」

「え? 仰け反り……アクメ?」

「何それ? 聞いたことないんだけど」

「~~~~~~~ッ♡」

 何やら自爆している爆乳ギャルが一名いるが、当の風実花はと言えば、教え子たちの淫靡な生活を知って内心複雑であった。

(そっか……みんなの方が経験豊富なんだなぁ。私の方が大人なのに……)

「ふぅっ♡ くっ♡ んうぅ♡」

 先程の強烈な刺激と比べて、あまりにも優しすぎる愛撫。緩急をつけた責めに、風実花の腰は独りでにヘコヘコと揺れ始める。

 すぐ後ろで気持ち悪い笑みを浮かべている中年男のペニスを求めて、媚びるように。

「ぐふふ、君は強いのが好みかなぁ?」

 男の手つきが変わる。乳首をカリカリと高速で引っ掻くように指で弾かれ、風実花は再び大きな嬌声を上げた。

「あぁぁぁっ♡ あぅぅぅっ♡ んんんんっ♡ それっ、気持ちいいですっ♡」

「しっかり引っ掻いたところで……はい、ぎゅー……」

「ひあぁぁぁぁっ♡ あっ、あっ、あぁぁぁっ♡」

 いとも容易く甘い絶頂に追いやられる風実花。担任教師のあられもない姿に、教え子たちも興奮を隠せない。

「わ、イってる……ミッカちゃん、超エロいね♡」

「めっちゃ気持ちよさそうじゃん……いいな、ウチも早く乳首イジメて欲しい……♡」

「チカも?♡ 私もなんだよねー♡ ねえねえ太っちょ、ミッカちゃんの次は私ね!♡」

「は? 絶対譲らん♡ 次は絶対ウチ♡」

「ちょいちょい、先生が終わったら次はアタシの番だから!♡ チカもカエデも横入りしないで♡」

「まあまあ、まずはこの子をお嫁さんにしてからだよぉ。どれ、下の口は……おお、いい具合に濡れてるねぇ、ぐふふ」

 男は相変わらず薄気味悪い笑い声をあげながら、風実花の秘所に手を伸ばした。ぐちゅりという水音は、どう取り繕おうとも誤魔化しきれないほどに彼女が発情している証であった。

「ひゃっ♡ なにこれ、ビリビリって……♡」

「君はどこもかしこも敏感だねぇ、可愛いなぁ。感じてる顔も見せてよぉ」

「へっ……んっ、んむぅぅ♡」

 顎を掴まれ、男の方へ顔を向けさせられる風実花。そのまま唇が重なり、彼女のファーストキスは中年のエロオヤジに奪われた。

「んちゅっ♡ ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ♡ ちゅぅぅ♡ ちゅぅぅぅぅ♡」

(キス、初めてなのに……♡ でも、何でだろう? 全然イヤじゃない……♡ もっと、欲しい……♡)

 心の声に従って、風実花の方からも男を求める。彼の唇が離れれば、彼女の方から追いすがって唇を重ねる。

「ちゅぅぅぅ、ちゅっちゅっ♡ ちゅむ、ちゅむぅぅ♡ ちゅ……んんんっ♡」

 男はキスをしながら、風実花の秘裂を指でなぞる。唇の隙間から漏れるくぐもった嬌声が、男の欲情を更に加速させた。

「んむっ、ぢゅるるっ♡ れるれるっ、んむぅぅぅぅ♡」

 どちらからともなく舌を絡め合い、熱情をぶつけ合う。それでも足りないとばかりに、風実花は男のペニスの先端に手を伸ばした。

「むほっ、それはッ」

「ちゅ、ぷは……♡ すご、ビクって跳ねた……♡」

「そこ、敏感なところだね♡ 太っちょの弱点だぞー♡」

「優しく撫でたり、カリカリって弄ってあげるといいよ♡」

「先っぽの穴の所は特にお勧めですよ♡」

 性交渉については先輩となる三人のアドバイスに従って、風実花は亀頭に愛撫をし返していく。男も負けじと彼女の陰核を探り当て、皮を剥いて敏感な部分を露出させて摘まんだ。

「んむぅぅぅぅぅっ!?♡ んんんっ、んぅぅぅぅぅぅぅ♡」

 口内を男の舌に蹂躙されながらクリトリスを責められて、風実花は先刻の高揚感が蘇ってくるのを確かに認識していた。

 だが、そこで止まらないのがこの男。風実花は最早顎を支えずともキスをせがんでくるようになったので、もう片方の手はフリーになっている。

 となれば、その分攻めの手数が増えるわけで。

「ナカは……おお、キツキツだねぇ。やっぱり初物なんだぁ、興奮するなぁ」

「んぷっ♡ んんっ、初物とかっ、れろれろ♡ 言わないでっ、ちゅくちゅくっ、くださいっ♡」

「ひゅー♡ 太っちょもミッカちゃんも見せつけてくれるじゃん♡」

「もう誰が見ても恋人同士じゃね、これ♡」

「うんうん、カップル成立だね♡ おめでとー、二人とも♡」

 三人の野次に、風実花は内心で納得がいっていた。

 どうしてこの男を受け入れてしまうのか。

 どうしてより深い快楽を求めてしまうのか。

 一般常識で考えて、こんな中年男と身体を許すなどありえない。生理的に受け付けない見た目、脂肪だらけの全身、セクハラ全開の言動。どれを取っても教え子たちが、何より風実花が身も心も許すような相手ではないのに。

 何故、何故。その答えは単純だった。

 気付いてしまえば何てことはない。カエデたちの言っていることは正しいのだ。

(ああ……私、この人のおちんちんに、一目惚れしちゃったんだ……♡ このおちんちんが欲しすぎて、この人の全てが男らしく思えちゃってる……♡ そっか、みんなもそうなんだね……♡)

 そう明確に認識すれば、それでおしまい。

 目の前の男こそが、生涯を捧げるべき最良のオスである。風実花の本能が、そう認めてしまった。

 彼女にとっての『男』は、この小汚い中年で固定されてしまった。かつての幼馴染の顔も名前ももう思い出せないし、わざわざ思い出そうとも考えない。それほどに、彼女の心はこの男を求めていた。

「ぢゅぅぅぅ、ぢゅるるるる……ぷはっ♡ あの、あのっ♡ おじ様の名前、教えていただけませんか♡ まだ、名前も聞いてないんです♡」

「そっか、そうだったねぇ。オジサンの名前は片丘太志だよぉ」

「太志さん……太志さん♡ 好きです♡ 大好きです♡ 一目惚れなんです♡ 私……百里風実花も、あなたの女にしてください♡」

「ぐふふ、勿論オーケーだよぉ。君みたいな美人さんが恋人になるなら大歓迎だ」

「……っ!♡ ありがとうございます、太志さんっ♡」

「呼び捨てで良いし、敬語も使わなくていいよぉ。なんてったって、恋人同士だからねぇ」

「なら……うんっ♡ これからよろしくね、太志♡」

「じゃあ、そのための準備をしようか」

 太志の太い指が、彼女の膣内を掻き回す。男を知らぬはずの膣穴はしとどに濡れそぼり、襞が指にねっとりと絡みついて伴侶の愛撫を歓迎する。

 あっという間に敏感な部分を探り当てた太志は、そこをねちっこく押し潰す。

「あぁぁぁっ♡ そこっ、グリグリってされるとっ♡ なにこれっ、こんなの知らないっ♡ あ゛ぁぁっ♡ あんっ、やっ、あぁぁぁっ♡」

「Gスポ、キくだろう? 反応も良いし、これは今後が楽しみだねぇ」

「お゛ぉぉっ♡ これっ、ダメっ♡ あ゛ぁぁっ♡ 変なの来ちゃうっ♡」

「イくって言うんだよ、それは。ほら、風実花もイくって言ってみて」

「あ゛っ♡ イくっ♡ イぐイぐイぐっ♡ お゛っ、お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡」

 大きく背中を仰け反らせながら、風実花は深く絶頂した。

 身体の芯まで震えるような多幸感を、彼女は全力で受け入れる。膣穴がきゅうきゅうと太志の指を締め付けて、強く逞しいペニスを……そこから放たれる優秀な遺伝子を強請る。

「おお、派手にイったねぇ」

「はぁ、はぁ、はぁ……♡ まだ、本番じゃないのに……♡ どうしよう、太志のこと、どんどん好きになっちゃう……♡」

 気付けばガヤをやっていたはずのギャル三人が何も言わなくなっていた。目の前の情事をアテにしながら、自身の秘部を指で慰め荒い息を吐いている。

「ぐひひ、本番はもっと凄いぞぉ」

「えー……怖いなー♡」

「大丈夫大丈夫、慣れるまでしっかり馴染ませてあげるよぉ」

 太志は背面座位のまま、ペニスを突き入れようとするのだが、風実花がそれを制止する。

「んん? どうかした?」

「……あの、ね♡ 初めては、顔を見ながらが良いな……♡」

 遅れてやってきた青春を謳歌するかの如く、風実花は初心な恋人のようにデブ男におねだりをした。

 当然、それを汲まない太志ではなく。

「じゃあ……とびっきり凄いヤツにしようか♡」

 太志は彼女の身体を抱き上げると、ベッドに仰向けで寝かしつけた。更にその上に覆い被さって、種付けプレスの構えを取る。

「あ……これ、いい……♡ 太志との距離、凄く近くて……体温も感じる♡」

「むほほっ。風実花の綺麗な顔をすぐ近くで拝めるなんて、これは眼福だなぁ」

「もう、ありがと♡ 太志の顔も格好いいよ♡ 大好き♡」

 どこにでもいる冴えない顔つきの太志を、格好いいと褒めちぎる風実花。それほどまでに、彼女の心酔は度を超していた。

「さあ、それじゃ行くぞぉ。風実花の濡れ濡れマンコ……いただき、ますッ」

「ほお゛っ♡ お゛っ、お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉ……っ♡」

 太志のペニスが、未踏の膣穴をずぶずぶと掻き分けていく。破瓜の感触を確かに覚えながら、最奥まで剛直を捻じ込んだ。

 秘裂と肉棒の隙間から、純潔の証となる血が流れていく。

「ふーっ、ふーっ♡ これが、太志のおちんちん……♡ お腹の奥、潰れちゃう……っ♡」

「最初は痛いだろう? 慣れるまでこうしていようねぇ」

「ふふ♡ 優しいんだね、太志は♡ ますます好きになっちゃう♡ んー、ちゅっ♡ ちゅっちゅっ♡」

「オジサンも好きだよぉ、風実花ぁ」

 啄むような口付けを交わし、互いの愛を確かめ合う二人。来海たちの羨望に満ち溢れた視線を意にも介さず、二人きりの世界に浸っている。

 太志は腰を軽く揺すって、ペニスの形を覚え込ませるように甘く動かす。愛を囁き合うキスとの相乗効果で、次第に多幸感が痛みを押しのけていく。

「あっ♡ 一番奥、コンコンって当たってる♡ これいいっ♡ 幸せっ♡ 大好きな人で満たされてるっ♡ 太志のだからだよねっ♡ あぁっ、お腹の奥、キュンキュンするっ♡ 太志の子供孕みたがってるっ♡」

「ふふ、本当にどこも敏感だねぇ風実花は。これは開発し甲斐があるぞぉ」

「んんっ♡ いいよ、アナタ好みにしてっ♡ あぁぁっ♡」

「おお、ならそろそろ動かすぞぉ」

「……っ♡」

 風実花は両腕で太志の巨体を抱き締めた。ひしと力を込めながら男の目を見つめて彼女は言う。

「私は、もう大丈夫だから……♡ 私の中、思いっきり突いてっ♡ 私のおまんこ、太志の形に変えちゃって♡」

「ぐふふ、ふふふ……いいおねだりだぁ。なら、全力で応えないとなッ!!」

 男の全力ピストンが始まり、肉と肉がぶつかる音が寝室に響き渡る。

「あ゛ぁぁぁぁぁぁっ♡ あ゛っ、あ゛っ♡ すごいっ♡ 太志、すごいっ♡」

「ふぅぅぅっ! 風実花のマンコ、締まり良すぎだぞッ! ヒダヒダも纏わりついてきて……ッ!」

「お゛っ!?♡ そこダメっ♡ 知らないっ♡ おかしくなりゅっ♡」

「数の子天井め、これでもくらえッ」

 自分自身も知らなかった性感帯を高く張った亀頭のカサで抉られ、獣のように喘ぐ風実花。今の彼女を見て、普段は教師をやっているとはだれも思えない。理性をかなぐり捨てて、本能のままに喘ぐ彼女の姿は、しかしそれこそがあるべき姿であるかのように、美しかった。

「んんんんんっ♡ すきっ♡ 太志っ、だいすきっ♡ すきすきすきっ♡ ねえ、ちゅーもっ♡ ちゅーもしてっ♡ ……ぁぁぁぁあむっ、ちゅぅぅぅぅぅ♡ ぢゅるるるる、れりゅれりゅれりゅれりゅ♡ しゅきっ、しゅきしゅきっ♡」

「いいぞ、その調子でしっかり締めろッ」

「うん、うんっ♡ だからっ、もっとっ♡ もっとっ♡ あ゛ぁぁぁぁぁぁっ、それ好きっ♡」

 亀頭の先端で、子宮口の周りをグリグリと圧迫する。未開発のポルチオを責め立てられているのに、風実花の身体は過敏に反応していた。

「しゅきっ、しゅきしゅきしゅきっ♡ 大好きだよ太志っ♡ 好きすぎてイっちゃうっ♡ これ、絶対ハマっちゃうぅぅぅっ♡」

「いいぞ、好きなだけドハマりしろッ!」

「お゛っ、お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡ イっぐ、イぐイぐイぐイぐ、イっぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅっ♡」

 これまでで一番深く長い絶頂。あまりの快感と多幸感に、脊髄から脳にスパークが走ったかのようにも感じてしまうほどであった。

「まだまだこんなもんじゃないぞ、そらッ!」

「お゛ほぉぉぉぉぉっ♡ いまイっでるっ♡ イっでるがらっ♡」

 絶頂の最中であっても、太志はピストンを止めない。お構いなしの身勝手な腰振りで快感を貪る。

 そんな動きすら風実花の膣は快感に変換してしまう。このペニスこそが生涯の伴侶であると認め、膣穴全体で奉仕して子種を気持ち良く吐き出してもらおうとする。

「くおぉぉっ、マンコ全体が絡みついてくるッ」

「ひぐぅぅぅぅっ♡ すきっ♡ 太志っ、だいすきっ♡ 結婚っ、結婚してっ♡ なりたいっ♡ 太志の、お嫁さんっ♡」

「最初からそのつもりだッ! 嫁になれッ! 一生オレの傍に居ろッ! 愛してるぞ風実花ッ!」

「~~~~~~っ、嬉しいっ♡ いるっ、太志とずっといっしょっ♡ 絶対離れないっ♡ 愛してるっ♡ ちゅー、もっとしてっ♡」

 今日何度目かも分からない口付け。しかし、幸福度はそれまでと比にならない。生涯を誓い合い、心と身体の両方で最奥まで繋がる喜びを彼女は全身全霊で享受する。

 相手が毛むくじゃらのデブオヤジであることなど、彼女にとっては問題ではない。そんな外見すらも風実花にとっては愛おしかった。

「ぢゅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡ れろれろれろれろれろ、ぢゅるるるるるるるる♡」

「くぅぅ、もう出るッ! 子宮パンパンにしてやるぞ風実花ッ!」

「出してっ♡ 私の奥にっ♡ 太志の子供産みたいっ♡ 大好きな旦那様の子供っ♡ 私もっ、またイぐっ♡ あっあっ、あ゛ぁぁぁぁぁっ♡」

「くっ、うおぉぉぉぉっ! イくっ、全部受け止めろッ!」

「お゛っ、お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉっ、ほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♡」

 太志の腰が止まる。子宮口に亀頭を密着させ、白の濁流を風実花の子宮に流し込む。

 すぐさま彼女の胎が満たされた。それでも精液は太志のペニスから溢れ、卵子を目掛けて行進を続ける。

 収まり切らない精液が、繋がったままの性器の隙間から漏れ出ていく。ペニスが脈動する度にぐちゃぐちゃといやらしい音が鳴る。

 風実花もただ受け止めるだけではない。最後までディープキスで射精をサポートし、気持ち良く精液を出し切ってもらおうと精一杯奉仕する。

「ちゅぅぅぅ、ちゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……♡ しゅき、太志、しゅき……♡ じゅる、ちゅぅぅぅぅ♡ れろれろ、れるれる……♡」

 そのまま数分間、二人は上下の口で繋がったままでいた。出し切ると同時に、二人の唇も離れていく。

 涎が糸を引く光景を、二人はしばし無言で見つめた。

「あぁ、お腹の中、熱いので満たされてる……♡ これが、女の喜び……♡」

「気持ち良かったかい、風実花?」

「うんっ♡ すっっっっっっっっ…………ごく気持ち良かったよ♡ それに……セックスしてる時の太志、とっても格好良かった♡」

「ぐひひ、それは何より。これから何度でも味わわせてあげるからねぇ」

「……っ♡ 約束だよっ♡」

「うんうん、夫婦の約束は絶対だ」

 夫婦という言葉に、風実花は胸をときめかせてしまう。ナシ寄りのナシな外見の男と夫婦になったというのに、彼女はどこまでも幸せそうだった。

「じゃあ、改めて挨拶させて♡ 私、百里風実花は今日から片丘太志さんの妻の片丘風実花になります♡ 不束者ですが、末永くよろしくお願いします、旦那様♡」

「こちらこそだよぉ、幸せな人生にしようねぇ、風実花」

 ちゅっ、と誓いのキスを一つ。

 この瞬間、瑞花学院の教師である百里風実花は、冴えないデブのエロオヤジの妻の一人になった。













「はーい、みんな席に着いて。ホームルームを始めます」

 いつものように教室にやってくる風実花。だが、今日の彼女にはこれまでと違う点が一つある。

 気付く者はすぐに気付いた。

「先生、その指輪は……?」

「ああ、これ? そっか、まだみんなには報告してなかったね」

 風実花は左手の薬指に輝く指輪を、しっかりと見せつけながら。

 ほんの一瞬だけ、クラスの一角――年下の幼馴染である谷風李空の方へ視線を向けて。

「実は……先生、結婚しました♡」

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Final_Fiend 2024/05/10 08:38

NTRハーレム番外編 朱雀院紅葉が竿役おじさんのモノになる話

 巨大な門構えの洋風な邸宅の前に、一人の女性が佇んでいる。

 彼女の名は朱雀院紅葉。

 朱雀院四姉妹の長女であり、撫子の姉。

「ここが、片丘剣道場……」

 彼女が来ていたのは、近頃世間を賑わせている新興の剣道場。ごく最近設立されたにも拘らず、複数の番付演武士を抱える疑惑の道場でもある。

 そしてもう一つ、世間に大きなインパクトを残している家でもあった。

 近年導入された一夫多妻制。それに基づいて、大奉演の刀仕権宮司である朱雀院撫子と、番付第二位であった九鬼旭、及び撫子の介添人であった風嶺初乃が、この道場の主である中年の一般男性に嫁いでしまったのだ。

 ただの結婚ではない。朱雀院家は武家の頭領であり、佩刀護身会を束ねる長でもあるのだ。その宗家の娘が、どこの馬の骨とも知れぬ中年男性に嫁いで家を出たとなれば、朱雀院の面子に多大な影響を与えてしまう。朱雀院の家の者は武家の頭領に相応しい振舞いをせねばならないし、その家名に相応しい相手を婿入りさせるのが当然であるのだ。

 その上、佩刀護身会の内部では勢力争いが激しい。朱雀院を蹴落とし、頭領の座を狙わんとする家も多い。よって、他家に付け入る隙を作るという意味でも、撫子の結婚は朱雀院家にとって大きな悩みの種であった。

 本来なら、そんな撫子の手綱を握るはずだったのが初乃だ。でも、彼女もまたこの剣道場に嫁いでしまった。それは朱雀院にとっても、その座を揺るがそうとしていた風嶺にとっても痛手だった。

 佩刀護身会の立場を利用して圧力をかけることも考えられたが、今の撫子は刃道の頂点たる大奉演の番付第一位、刀仕権宮司。彼女こそが世間に向けた大奉演の顔である以上、単なる自由恋愛の延長に過ぎないスキャンダルに罰を与えてその座を剥奪することは出来なかった。

 よって、秘密裏に処理する必要がある。その為、それを実現できる人員が起用されたのだ。

 ……というのは、表向きの理由。紅葉がここまで出張ってきた本当の理由は、もっと簡単だ。

 大事な妹と学友を誑かした悪い男を叩きのめす。ただそれだけ。

 紅葉は肩から提げた霊式機巧刀――通称オリガミの柄を強く握る。そこには強い意志が現れていたのだが。





「失礼します――」

 来賓室のドアを開けた瞬間、異様な匂いが紅葉の嗅覚を刺激した。

 それと同時に、何者かの喘ぎ声が彼女の耳朶を打つ。

「お゛っほ♡ イっぐぅっ♡ ふとっちも、いっしょにっ♡」

 間仕切りの向こうから聞こえてくる声に、紅葉は良く聞き覚えがあった。

「この声、まさか……梨々夢!?」

 紅葉は素早く壁の向こう側へ。そこでは彼女のかつての級友であった十部梨々夢が、肥え太った男に後ろからペニスを突き入れられていた。

 両腕を掴まれ、立ったまま何度も腰を打ち付けられている梨々夢の姿に、さしもの紅葉も一瞬呆気に取られたが、すぐに正気を取り戻す。

 来客を呼んでおきながらセックスとは何事かとか、そもそもなんで梨々夢がここにいるのかとか、そんなことは紅葉の頭からすっ飛んでいた。

「この、梨々夢から――」

 離れろ、と言おうとして気付く。彼女の機先を制するように、旭と撫子がいつの間にか紅葉の両隣にいるのだ。

「ダメですよ紅葉。二人は今、商談の最中なんです」

「もうちょっとだけ待っててね、お姉ちゃん」

 二人とも私服ではあるが、その腰にはオリガミを佩いている。紅葉同様に臨戦態勢という訳だ。

 勿論、許可なくオリガミを起動することは犯罪に当たるため、三人ともここで抜く気はないのだが。

 それでも、いざとなれば――という意思は共有されたようであった。

 そんな三人を余所に、『商談』はいよいよ大詰めを迎えていた。

「ふとっちっ♡ 出してっ♡ あたしのナカにっ、全部っ♡」

「いいぞ、子宮で受け止めろ梨々夢ッ」

 男は梨々夢の尻に腰を打ち付けたまま、ぴたりと動きを止めた。荒い息と共にピクピクと全身を震わせる。

「お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉぉっ♡ ナカに、熱いのがっ♡ 量やっばぁ♡ マジ惚れるんだけどっ♡」

「おぉぉぉ……孕め、孕んで嫁になれ……じゅるるるるっ」

 梨々夢の背に覆い被さった男は、彼女の耳に舌を這わせ、唇で咥え込んだ。

「あっ♡ 耳、ダメっ♡ なんでっ♡ ふとっちに舐められてるだけで、アソコがキュンキュンしちゃうっ♡」

「嫁に来い……好きだ……愛してるぞ梨々夢……」

「ちょっ、そんなんずるいって♡ ふとっちのイケボで囁かれて、断れるわけないっしょ♡」

 嬉しそうに笑みを浮かべ、頬を染めて身体をくねらせる梨々夢の姿は、まさしく恋する乙女であった。

 やがて射精が終わると、男はペニスを引き抜いていく。

 ずるりと露出したそれを見て、紅葉は目を丸くした。

(何あれ……伊織先生のより、ずっと大きい……♡)

 彼女が知る男の象徴とは何もかもが違う。太さも長さも形状も全てが規格外、あらゆる女を虜にすることが可能とすら思わせる威容。

 愛する者と何度も身体を重ねたことがある紅葉をしてなお、初めて見る代物だった。

「ふあー……めっちゃ気持ち良かったー……♡ てか、ふとっち出し過ぎ♡ 本当に孕んじゃってるかもね♡」

「そうなったら責任取るから、ウチに嫁においでよ」

「おっけー♡ 末永くよろしくね、ふとっち♡」

 身体をよじりながらキスを交わす梨々夢に、それまで控えていた初乃が声をかける。

「それで、例の件ですが……」

「ああ、それも話まとまったよ。LILIMASはこれから片丘剣道場のスポンサーになるから。よろしくね、ういのん」

「……っ! はい、よろしくお願いします!」

「ひとまずは商談成立、ですか」

 旭の視線は冷ややかだ。だがそれは、梨々夢を嫌っての事ではない。

 ただ単に、自分との時間がまた減ることを憂慮しているだけだ。

 一方の撫子は、キラキラと目を輝かせている。

「LILIMASがスポンサーに……ってことは、オリガミとか霊式具装とか、色々デコり放題ってことに?」

「いいよ、欲しいのあったら遠慮なく言ってね」

「やった~!」

 未だに下半身を露出したままそんな話をする異様な光景に、紅葉は軽く眩暈すら覚えていた。

 それでも、浮かんだ疑問を口に出さずにはいられない。

「撫子も、旭も、梨々夢も……本当にどうしちゃったの?」

 何をどうやったら、この三人が贅肉だらけの冴えない中年男と喜んでセックスをし、あまつさえ結婚までするというのか。

「どうと言われましても、わたしは太志さんを愛しているだけの事です」

「そうそう、私と太志さんは真剣なんだよ」

「まあわかるよ、あたしも最初はもみっちと同じ気持ちだったから。でも……これ知ったら、惚れんなって方が無理な話じゃん?」

「それに、伊織さんは紅葉を選びましたから」

「だったらあたしらだって、他の男を選んだっていいじゃんね」

 それでも紅葉は受け入れられない。撫子はともかくとして、少なくとも旭と梨々夢の二人が、下卑た笑みを浮かべる中年太りのエロオヤジを異性として好むとはとても思えなかった。

 だが現実に、彼女たちは一人の中年男に恋をしている。誰があり得ないと断じた所で、実際にそうなっているのだからどうしようもない。

 この異常な状況に飲み込まれる前にと、紅葉はどうにか話の主導権を握ろうとする。

「はぁ……もう分かりました。そろそろ本題に入っていいですか」

「おっと、すまないね。お待たせしてしまった」

 ペニスの汚れを雑に拭き取り、未だ勃起したままのペニスを四苦八苦しながらズボンに収める中年男。当然そんなモノが綺麗にしまえるわけもなく、ズボンには剛直の形がくっきりと浮き出ていた。

 視線をそこから逸らしつつ、紅葉はソファに腰掛け、居住まいを正す。

「初めまして、朱雀院紅葉です」

「こちらこそ、片丘太志です。それで今日はどのようなご用件で?」

「……単刀直入に言います。撫子と別れてください」

「ええっ! やだよ、太志さんと別れるなんてい~や~!」

 撫子が割って入るが、紅葉はそちらに厳しい視線を向ける。

「撫子はちょっと黙ってて。これは私とこの人の話だから」

「私も当事者なんだけど!」

「あー、うん。撫子は静かにしてようか」

「初乃も!? 裏切られた!」

 涙目でしゅんとする撫子を見て、梨々夢は思わず笑みを漏らす。

「もみっちが前に言ってたけど、確かになんかせっちゃんっぽいね、この子」

「ええ。昔を思い出しますね」

「こほん。それで、返答をお聞きしたいのですが」

「ふむ、答えは決まってるけど、理由だけ聞こうか。大方、撫子が名家の生まれだからとか、そんな事だろうけどねぇ」

「ええ、その通りです。分かっているなら話は早いですね」

「うんうん、当然お断りだ」

 来賓室に緊張が走る。和解はない、そう確定したからだ。

「……何故ですか?」

「オジサンも、撫子を愛してるから。それだけだよぉ」

「太志さぁん……」

 みっともないナリをした中年男の愛の言葉に胸をときめかせる撫子。やはり異常な光景だが、もう慣れたとばかりに紅葉は軽く頭を振る。

「どうあっても、こちらの要求に従うつもりはないと。そういう事ですね?」

「もちろん」

「朱雀院が総力を挙げてここを潰しにかかっても?」

「脅しのつもりかな? 受けて立つよぉ」

 挑発的な笑みを浮かべる男。恐れを知らないのか、それとも朱雀院を知らないのか、はたまた両方か。

 机を挟んで睨み合う二人。いずれにせよ、この男は撫子を手放す気はない、ということは紅葉にも伝わったようだった。

「わかりました。ならば、武家の作法で解決しましょう。……片丘太志さん、私はあなたに決闘を申し込みます」

 男の背筋が伸びた。彼の他の妻たちも顔を強張らせる。

「決闘というと、刃道で、だよねぇ?」

「当然です。あなたはここの道場主なのでしょう? ならば、剣で語るのが作法というものです」

 紅葉は当然とばかりに言い放つが、太志は困ったとばかりに頬を掻く。

「いやー、実はね……オジサン、オリガミ使えないんだよぉ」

「……は?」

 途端に呆れ顔になる紅葉。初乃がやれやれと言った顔で補足する。

「実は、太志さんは精神感応値が人並み以下しかなくてですね……刃道は出来ないんですよ」

「えぇー……あれだけ啖呵切っておいて……」

「道場主って事にもなってるけど、お飾りみたいなものでねぇ。実際の運営は初乃に任せっきりなんだよぉ」

「……という訳なので、試合という事なら名代を立てたいのですが」

「…………まあ、別に構いませんけど」

「ありがとうございます。では、こちらからは――」

「はいはーい! 私、私がやります!」

 勢い良く手を上げたのは撫子だ。旭も何か言いたげだが、ぐっとこらえた。

「そうですね、この勝負は負けるわけにはいきませんから。刀仕権宮司である撫子さんが戦うのが良いのでしょうね」

「姉妹対決ってのも面白そーじゃん? あたしも見てみたいなー」

「はい決まりー! 私が相手だよ、紅葉お姉ちゃん!」

「はぁ……そういうことでよろしくお願いします」

「……ごめんね、ウチの妹が……」

「それでそれで、試合はいつ? この後? 今すぐ?」

「気が早いったら。……私は最初からこうなるつもりで来てるから、すぐにでも出来るけど」

「じゃあそうしよう、すぐそうしよう!」

 テンション最高潮の撫子に、紅葉が頭を抱える。慣れっこな初乃は華麗にそれをスルーして、冷静に詳細を詰めていく。

「では、勝者の報酬は?」

「私が勝ったら、撫子と別れてもらう。そちらが勝ったら、私は手を引く。それで――」

「あらあら、随分と不釣り合いな報酬ですね」

 旭がすかさず割って入った。これを待っていた、とばかりの反応だった。

「不釣り合い、とは?」

「分かっていないはずないでしょう? あなたに勝って太志さんが得るのは現状維持。離婚と天秤にかけるには、あまりにも軽いと思いませんか?」

「では何ですか、迷惑料でも付ければ良いとでも?」

 それを聞いて、旭の瞳が妖しく煌めいた。

「ええ、そうですね。迷惑料として、紅葉の身体を太志さんに一日差し出すくらいでないと♡」

 紅葉は露骨に嫌そうな顔をする。こうなる可能性も彼女は考慮に入れてはいたが、それでも不快なものは不快なのだ。

 その様子が心地よいのか、旭は追撃の手を緩めない。

「どうしましたか? あなたが勝てば、太志さんはとても辛い思いをするんですよ。であれば、あなたも同じだけのものを背負わなければ、決闘とは言えないのでは?」

「ぐっ……それはそうかもしれないけど、でもこんな――」

「おや。まさか、怖気づいているのですか? 太志さんに愛されて、心までも虜になってしまうのが」

 最後の煽りが、紅葉を駆り立てた。朱雀院は常勝無敗、戦わずして逃げ出せばそれこそ武家の頭領の名折れだ。

「……わかりました。その条件、飲みましょう」

「分かっていただけて嬉しいですよ、紅葉」

「旭……あなた、性格悪くなったね~」

「うふふ。褒め言葉として受け取っておきます」

 今日何度目か分からない溜息を吐きつつ、紅葉は内心で自身を鼓舞する。

(大丈夫。私の恋人は伊織先生。こんな太ったおじさんなんかに心を奪われたりなんかしない。こんな……アレが物凄く大きくてえげつない形してるだけのおじさんなんかに……♡)

 この時すでに、男のペニスに思考を汚染されていることに、紅葉は気付けなかった。

 そしてそれが、彼女にとって最大の罠となる。

「では、条件はそれで。試合はこの後すぐ。場所はウチの道場で、ということでよろしいでしょうか」

「ええ、構いませんよ。私は負けませんから」

 初乃と紅葉が合意して、一旦この場はお開きとなった。







 準備のために紅葉と撫子が退室したのを見計らって、男は長い息を吐いた。

「緊張したぁ……殺されるかと思ったよぉ」

「お疲れさまでした、太志さん♡」

 真っ先に飛びついたのは旭だった。中年男の冴えない顔をじっと見つめて、うっとりとした吐息を漏らしている。

「あぁ、太志さんの温もり……♡ 落ち着きます……♡」

「さっきのふとっち、マジカッコよかったよ~!♡」

「正直、私も惚れ直したわ♡ 太志さん、たまにセックス以外でも男を見せるから、油断ならないのよね♡」

「ですが、少々妬いてしまいますね。あそこまで言ってもらえる撫子さんが羨ましいです♡」

「ぐふふっ、安心しなさい。旭も、梨々夢も、初乃も……誰と別れろって言われても絶対別れないからねぇ」

 男の言葉に、三人は頬をぽっと染めた。

「はい……♡ わたしも太志さんに一生お供いたしますっ♡」

「あたしも別れる気ないからね、絶対だかんね!♡」

「当然でしょ、私だって人生かけてるんだから♡」

「おお、初乃がいつにも増して可愛いぞぉ」

「~っ、バカなこと言ってないで訓練場行くよっ♡」

 さっさと部屋を出ていく初乃の照れ隠しを、男は気持ちの悪い笑みを浮かべながら眺めていた。











「行くよお姉ちゃん――心義・餓狼疾駆ッ!!」

「くっ……!」

 片丘邸内にある、刃道用の訓練場。決闘の場としては些か風情に欠けるその場所で始まった試合は、蓋を開けてみれば紅葉の防戦一方だった。

 ありとあらゆる手筋を読み、攻撃の手を先んじて封じてしまう戦法を取るはずの紅葉が、逆に攻め立てられ、反撃を封じられている。

 理由は単純だった。

(神眼極手が使えない――っ!)

 対戦相手のあらゆる情報を分析し、取りうる選択肢を可能な限り検討し、詰みに持っていくための最善手をコンマ一秒足らずで導く紅葉の超々高速演算、神眼極手。本来の紅葉であれば、これを用いて撫子を一方的に蹂躙できる……そのはずだった。

 だが、彼女の最大の取り柄である超高精度の先読みが、今は封じられていた。

 誰かの天呪ではない。撫子も旭も梨々夢もそんな天呪特性は持ち合わせていない。

 単に、彼女の自爆だ。

(神眼極手、開始――っ!?)

 諦めずに再度の発動を試みるが、やはり失敗する。

 理由は単純。撫子の背後でチラつく中年デブの顔が、先程目の当たりにしたおぞましい剛直を思い出させてしまうためだ。

 男の顔を見る度、あの巨大なペニスを想起し、まともな思考が出来なくなってしまう。

 バカみたいな理由だが、事実として彼女は追い詰められていた。

 らしくない紅葉の戦いぶりを見て、旭は意味ありげな笑みを浮かべる。

「予想通り、ですね。あれほど逞しい男の象徴を見てしまっては、メスであれば誰もが心を乱されてしまうものです」

「それを狙って、わざわざ梨々夢とのセックスを見せつけるように言ってきたのかい? 中々悪巧みが得意だねぇ、旭は」

「はい。例え紅葉であっても、強いオスの前では一匹のメスに成り下がるしかない……そう信じていました」

 どこか昏い顔をする旭を見て、男は何かを思い出したようだった。

 つい先刻、男の名代に立候補しようとしてやめていたことを。

「……旭も、彼女と戦いたかったんだねぇ」

「はい。紅葉は……いえ。朱雀院は、わたしの超えるべき壁でしたから」

 苦渋の思いだったのだろう。勝率を求めるならば旭より番付が上、つまり旭よりも強い撫子が戦うのが最適だという彼女の言葉に嘘はなかった。

 だがそれは、肝心な時に役に立てなかった、という意味でもある。それが彼女にとっては、悔しくてたまらなかった。

 旭ほどの美女が、だらしなく太り散らかした中年男をそこまで想っている。常人には想像もし難い愛がそこにはあった。

「そっか。じゃあ次またこういう機会があったら、その時は旭にお願いするから。約束だよぉ」

「っ、はい! この命に代えても、太志さんに勝利を捧げますっ」

「死なれちゃ困るなぁ……おお?」

 視線を戦場に戻せば、決着がつくところだった。

「神義・斬霊剣ッ!!」

「……くっ!」

 撫子の斬撃を、紅葉は防ぎ切れなかった。彼女の身体が派手に吹っ飛び、バリアジャケットの耐久を示すVF値がゼロになる。

 勝敗は決した。

「そこまで! この勝負、撫子の勝利っ!」

「やったね! ビシッと大勝利……って、喜びたいんだけど……お姉ちゃん、大丈夫? 今日は全然本調子じゃなかったよね?」

 紅葉がいつもの力を発揮していないことは撫子も気付いていたようだ。その純粋な瞳を見て、紅葉は内心でやや呆れている。

(まあ、撫子はこういう盤外戦術は考えないよね……梨々夢もそう。こんな性格の悪い罠を仕掛けてくるのは――)

 床に座ったまま視線を巡らせると、腹黒そうな笑みを浮かべて歩み寄る旭と目が合った。

「ま、やっぱり旭だよね~」

「いい格好ですよ、紅葉」

「あーあ、流石にあれはずるいって」

「ずるいですか? 試合中に余計な事を考える方が悪いのでは?」

「だって、あんなの見せられたら誰だって思い出すに決まってるじゃない」

「それはあなたが期待しているからですよ。太志さんの逞しいモノを味わってみたい、と」

「はぁ? そんなわけ――」

 ないと言い切れなかったのは、その自覚があるからか。そこで黙ってしまったのが、もう答えだった。

「さて、紅葉には敗者の務めを果たしてもらいましょうか」

「はぁ……はいはい。わかりましたよー」

 渋々と言った様子で、紅葉は太志の方を見る。贅肉を揺らしながらのっしのっしと近付いてくる巨体、その股間には今もなお勃起したままのペニスが仕舞われており、布越しにも圧倒的な存在感を示していた。

(……一応、神眼極手でこの後どうなるか確認しておこうかな)

 紅葉の超人的な先読みは刃道以外にも使える。策略を巡らせるにも危機を回避するにも超高精度の予測ができるのだ。

 その読みで、紅葉は太志と一日過ごした場合の展開を予測するのだが――。

(あ、これダメなやつだ……♡)

 勝てない。絶対に、たった一日でこの見るも醜い中年男を心の底から愛してしまう。

 そんな訳はないとコンマ数秒の間に何度も予測し直すが、結果は同じ。

 どう転んだって、恋人である村垣伊織よりも、この冴えないエロオヤジのことが好きになる。

 それが、彼女の導いた結論だった。

 気付けば、男は紅葉のすぐ目の前に立っている。恋人の「それ」より遥かに大きいペニスが、彼女を求めて不規則に震えている。

(私は、これに抗えない……♡)

 認めてしまえば、後は堕ちるだけだ。逞しいオスの象徴を求めて、紅葉の身体が甘く疼く。

(そんな訳ない、私がこんな人に負けるわけない……っ♡)

「ぐひひ、それじゃお楽しみの時間としゃれ込もうかねぇ。みんなが見てる前では恥ずかしいだろうから……更衣室、行こうか」

「……」

 拒絶の言葉一つ吐くこともままならないまま、紅葉は男に連れられて訓練場を出ていく。

「太志さん! 後でご褒美くださいね!」

「ああ、必ずね。お疲れさま」

 ちゃっかりしている撫子であった。









 更衣室に入るとすぐに、男は窮屈そうにズボンを脱ぎ捨てた。

 そしてそのまま、紅葉の唇を当然のように奪う。

「んぶっ!?♡ ちゅぅぅぅぅっ、ちゅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡ ぷはっ、いきなり何するんですかっ♡」

「何って、キスだよぉ。今日から夫婦じゃないかぁ」

「まだなってませんっ♡」

「まだ、かぁ。これからなるって事だねぇ」

「誰もそんなこと言ってな――はむっ♡ ちゅぅぅぅ♡ ちゅっ、ちゅっ♡」

 恋人のそれと比べるまでもなく強引なキス。だというのに、紅葉の胸はどうしようもなくときめいていた。

 男の舌が彼女の唇を小突く。紅葉はいとも容易くそれを受け入れ、それどころか積極的に舌を絡めていく。

(涎、くさい……♡ でもクセになる……♡ これが、本物のオスの匂いなんだ……♡)

「ちゅるるっ、れるれるれる♡ んむっ、んっ♡ れろれろ、ちゅぅぅぅぅぅぅ♡」

 気を良くした男は、振袖型の霊式具装、その胸元に右手を滑り込ませた。紅葉の控えめな乳房を掌全体で撫で回すと、繋がったままの唇の隙間から甘い声が漏れ出す。

「んうっ♡ ちゅっ、ちゅむっ♡ んんんっ♡」

「ぐふふ、可愛いおっぱいだぁ」

「あんっ♡ 触り方がいやらしいですっ♡」

「その様子だと効果てきめんって感じだねぇ。乳首勃ってきたよぉ」

 男の指が紅葉の乳首をコリコリと摘まむと、鋭い快感に嬌声は大きくなっていく。

「あぁぁぁっ♡ やっ、ああんっ♡ はぁぁっ♡」

「声も可愛いねぇ。つくづくオジサン好みだよぉ」

 その言葉を裏付けるかのように、男の怒張したペニスが紅葉の腹に押し付けられ、その熱を伝えてくる。

(なんでっ♡ なんで小汚いおじさんなんかに求められて、こんなに嬉しくて仕方ないのっ♡)

「やっ、だめっ♡ そこ、感じすぎちゃ――」

「はい、ギュッと」

「んんんうぅぅぅぅぅっ♡」

 二本の指で押し潰すように力強く摘ままれ、紅葉の背中が大きく仰け反った。

「からの、スリスリ……」

「んん……はぁ、はぁ、はぁ……♡ あっ……やっ♡」

「で、カリカリ……」

「あー……あぁぁぁ……あぁぁぁぁぁ……っ♡」

「最後にまたギュッと」

「ひうぅぅぅぅぅぅぅんっ♡」

 大きく身体を震わせる紅葉。神算鬼謀の剣士たる彼女が、冴えない中年男の乳首責めだけで甘く絶頂させられていた。

「おぉ、イったイった。感度抜群だぁ」

「言わなくていいですっ♡」

 自分より遥かに弱いはずの小汚いデブ男にいいようにされ、あまつさえ乳首だけで絶頂させられたという事実が、彼女の興奮を高めていた。

 彼女の秘部は既に濡れそぼって、子種を今か今かと待ち侘びている。

 ブルマのような履物に男は手を差し入れ、その濡れ具合を確認した上で弄ぶ。

 割れ目に指を這わせるだけで、ぬちゃぬちゃといやらしい水音が立っていた。

「あぁっ♡ やっ♡ んぅっ♡ もう、ねちっこいっ♡」

「折角なんだから、隅々まで味わいたいじゃないかぁ」

「だからって……あぁぁっ♡」

 声を遮るように、男の指が陰核を摘まんだ。扱き上げるように弄ってやれば、あっという間に紅葉は腰をくねらせ快楽によがる。

「ひぐぅぅっ♡ あ゛ぁっ♡ また、イっちゃ……っ♡」

「ほほぉ、紅葉ちゃんはクリも敏感、と」

「ちが――あぁぁぁっ♡」

 いくら口で否定しようとも、身体は誤魔化せない。学園最強の座を三年間守り続けた凄腕の剣士が、オリガミを使う事すらできない肥え太った中年男の指二本で遊ばれている。それが揺るぎない事実であった。

「あ、イくっ♡ イっく♡ イくイくっ、イ゛っ……ぐぅぅぅっ♡」

 あっという間に、紅葉は二度目の甘イキに追いやられる。全身が痙攣し息も絶え絶え、男が体を抱き支えねば足腰立たないほどになっていた。

「おっと……もう限界って感じかなぁ」

「誰がっ♡」

「分かってるくせに、強がりさんだねぇ」

 男はそのまま紅葉の履物を脱がせて、更に抱き上げる。駅弁と呼ばれる体位だ。

 彼女の方も、手足を絡ませて身体が落ちないようにホールドしている。

「さて、そろそろオジサンも気持ち良くしてもらおうかな。ココで、ね」

 長い竿で秘裂を擦れば、とめどなく滴る愛液が滑りを良くする。

 言葉よりもずっと雄弁に、彼女の期待を物語っていた。

「あ……やっ、待っ――」

「いただきまー……す!」

「お゛ぉぉぉぉぉっ♡ ほぉぉぉぉ……っ♡」

 ずぷぷぷぷ……とペニスが膣穴を掻き分けていく。恋人のモノしか知らなかった紅葉の秘穴には、それはあまりにも大きすぎた。

 めりめりと、まるで処女を相手にするかの如く、男の肉棒は狭い膣内を押し広げ、己の形を馴染ませていく。

「くぅぅぅ……この感じ、初めてではなさそうだけど……でもキツいなぁ。前の彼氏とはほとんどしてないのかい?」

「前じゃないしっ♡ あ゛っ♡ あなたのが、大きすぎるんですっ♡」

「そっかそっかぁ、すぐにこれじゃなきゃ物足りなくしてあげるからねぇ」

「結構ですぅぅぅぅっ♡ お゛ぉぉぉぉっ♡」

 聞く耳持たぬ男は、ピストンを開始してしまう。カリもエラも張ったペニスが、紅葉の膣穴を隅々まで撫で回し、穿っていく。

「あ゛ぁぁっ♡ はぁぁんっ♡ あっ、あっあっ♡ あぁぁぁ♡」

 浅いところだけをねちっこく引っ掻けば、甘い声で鳴き。

「お゛っ♡ お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉっ♡ お゛っごぉぉぉぉぉっ♡」

 奥の奥を責めてやれば、獣のように叫び狂い。

 優れた知能と理性とを有した紅葉であっても、メスの喜びを過剰に注がれれば、人の言葉すらも忘れて嬌声を上げるしかなかった。

「ほぉら、奥をコンコン。紅葉ちゃんの赤ちゃん部屋はここかなぁ~?」

「うる、さいっ♡ それ、やめてっ、お゛っほぉぉぉぉぉ♡」

「口答えかい? そんな悪い口はオジサンが塞いであげなきゃねぇ」

「あっ♡ いまそれだめ……むちゅぅぅぅぅ♡」

(あぁぁぁっ♡ 今キスされたら本当にダメっ♡ 全部が幸せでおかしくなるっ♡ 本当にっ、この人の事、好きになるっ♡)

 一突きごとに、真のオスを教え込まれて。その分だけ、過去の体験が全部チャチな遊びにしか思えなくなっていくのを、紅葉は感じていた。

 だがどうしようもない。男に抱え上げられ、秘部をペニスで貫かれ、文句すらもキスで封じられて。

 あらゆる反撃を封じ、一方的に相手を蹂躙する。それは奇しくも紅葉の戦闘スタイルそのものであったが、そうなれば当然、精神的に与える影響も大きい。

 戦闘においては絶望感を与えるそれが、セックスの場合は――、

(勝てないっ♡ この人、強いっ♡ 好きっ♡ 好き好き好きっ♡ この人のメスになりたいっ♡ この人の子供産みたいっ♡ もう伊織先生とかどうでもいいっ♡ 他の男なんてみんなこの人以下っ♡)

 強いオスに支配される喜びで、心が蕩かされる。メスの本能を強○的に刺激され、目の前の男の事が愛おしくてたまらなくなってしまう。

 それを見透かしたかのように、男は腰を止めて焦らすように紅葉の身体を揺する。

「あぁぁ……えっ……?♡ なんで止めるの……?♡」

「もうすぐ出そうなんだよぉ。紅葉ちゃんは彼氏持ちだろう? 申し訳ないからねぇ」

「嘘つきっ♡ 絶対そんなこと思ってない癖にっ♡」

「本当本当。ほら抜くよぉ」

 言葉通り、男はペニスをゆっくりと引き抜いていく。自分から中出しを懇願させるための演技だと分かっていても、膣穴の切なさが紅葉の思考までもぐずぐずに溶かしていく。

 亀頭が、膣口まで戻ってきた。そこでとうとう、彼女の理性がぷつんと切れた。

「……します」

「ん~? 何か言ったかなぁ?」

「お願いしますっ♡ このまま続けてくださいっ♡ あなたの熱い精液、中に出してくださいっ♡」

「いいのかい? 彼氏がいるんだろう?」

「別れますっ♡ あなたの恋人でも何でもなりますからっ♡」

 はっきりと言った。五年以上の月日をかけて育んだ愛を、快楽のために捨て去った。

 朱雀院紅葉という女性が、冴えない中年男のモノへと完全に堕ちた瞬間だった。

「いいよぉ。それじゃあお望み通り……全部ブチまけてやるッ!!」

 一番浅いところから、一息で最奥まで。先程まで男のペニスを拒絶するかのようだった膣穴は、あっという間にこの男のペニス専用に作り変えられていた。

「ほごぉぉぉぉぉっ♡ きたぁぁぁぁぁっ♡ あ゛っ♡ あ゛っ♡ あ゛ぁぁぁぁぁぁっ♡ すごいっ♡ これすごいぃぃぃっ♡」

「上の口がお留守だぞッ」

「ぶちゅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡ ちゅるるるるっ♡ れろれろれろれろれろ、ぢゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡」

 美貌が歪むのも構わず、男の唇を貪る紅葉。そこには武家の頭領の威厳なんてものはなく、ただひたすらに快楽に溺れる一匹のメスでしかなかった。

「ふんッ、ふんッ! いいぞ、もっとマンコ締めろッ!」

「ひぐぅぅぅっ♡ んんんっ♡ う゛ぅぅぅぅぅぅぅっ♡」

 激しいピストンに晒され、意識が飛びそうになりながらも下腹部に力を籠める紅葉。その甲斐あって、男の反応は良好だ。

「おぉぉぉぉぉ、チンポが千切れそうだッ。いい締め付けだなッ」

「ねぇっ、キスもっ♡ キスもしてっ♡ んむぅぅぅぅぅ♡ しゅき、しゅきっ♡ ぢゅるるるるるっ♡ ぢゅぅぅぅぅぅぅ♡ れるれるれるれろれろれろ♡」

 紅葉の方から積極的に舌を絡め、唾液を飲み下していく。出会ってまだ数時間だというのに、まるで恋人のように情熱的な愛を交わしていた。

 悦んでいるのは彼女だけではない。男もまた、絶頂に向けてペニスをビクビクと震わせている。

「ふぅぅぅぅっ、もう出る、出すぞッ!」

「きてっ、きてぇっ♡ あなたの熱いのっ、私のナカに出してぇっ♡ あ゛っ♡ お゛っ♡ お゛っほ♡ お゛ぉぉぉぉっ♡ イっぐ♡ イぐイぐイぐぅっ♡ お゛っ♡ おごぉっ♡」

「おおおおッ、孕めッ、嫁になれ紅葉ッ!」

「ほお゛ぉぉぉぉぉぉっ♡ んお゛ぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡」

 膨らんだ亀頭を最奥に押し付けながら、男は白濁した欲望を膣内に解き放った。それと同時に紅葉も絶頂に至り、男の身体をきつく抱き締めた。

「ぶちゅるるるる♡ むふーっ、むふーっ♡ ぢゅぅぅぅぅぅ、ぢゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……♡」

 男に唇を押し付けられながら、精液の洪水をただ注がれ続ける紅葉。荒い鼻息を鳴らしながら中年男の唾液をせがむ姿は、決して年頃の女がしていいものではなかったが。

 そんな自覚すら持てないほどに、目の前の男がもたらす快楽に紅葉は酔いしれていた。

 その間も、男は膣内でペニスを震わせていた。接合部から漏れ出た精液が、ぼたぼたと音を立てて床へと落ちていく。

 数分かけて射精し終わり、男はペニスを引き抜いた。ずるりと抜け出るその先端から、精液が糸を引いて紅葉の秘裂と結びついている。

「はぁ、はぁ……♡ 量、多すぎでしょ……♡ どこまで強かったら気が済むの……♡ これじゃ撫子とか旭が勝てないのも納得……♡」

 余韻に浸りつつ、理性を取り戻した紅葉。だがそこに、かつての男を捨てたことへの罪悪感や後悔といったものは一切存在していない。

 強いオスのモノになれた歓喜と、そのオスへの強烈極まりない恋慕。目の前の小汚い中年男と生涯を添い遂げるという強い意志が彼女を満たしていた。

「ふぅ……どうかな紅葉ちゃん、オジサンのお嫁さんになる話、受けてくれるかい」

「あれ、本気だったんだ……♡ セックスを盛り上げるための言葉だと思ってた♡」

「遊びで嫁になれなんて言わないよぉ、いつだって本気さ。ウチにおいで」

「ふーん、そうなんだ……♡」

 強く逞しいオスに求められていることに喜びを隠せない紅葉。

 彼女の返答は、当然決まっていた。

「不束者ですが、末永くよろしくお願いします♡ ……ちゅっ♡」

 誓いのキスを一つ。朱雀院四姉妹の長女もまた、肥満体型な冴えない中年男の妻となり、朱雀院を抜けることを選んだのだった。

「それじゃあもっとお互いを知るために……お風呂、行こうか」

「うん♡」

 毛むくじゃらで小汚いデブとの風呂ですら、一瞬の躊躇いもなく嬉々として受け入れる。

 今の彼女はもう朱雀院紅葉ではなく、このエロオヤジの生涯の伴侶、片丘紅葉であった。

 そしてそれを自分から証明するかのように、彼女は一つ提案する。

「そうだ、今日は泊ってくるって連絡しないと。これでも一応、朱雀院家次期当主の『元』候補だから」

「ぐふふ。じゃあ写真付きの方が良いよねぇ」

「うわー……スケベ♡」

 からかいながらも、紅葉は中空のパネルを操作し、虚空へと視線を向けた。

「はい、ちゅー♡」

 男に抱えられたままキスをする写真を何枚も撮ると、ベストショットを選んで送信。

 実家と恋人、その両方へ。恋人宛には、あるメッセージも添えて。

『さようなら、「村垣さん」』

『私はこの人と幸せになります』

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Final_Fiend 2024/04/01 02:53

NTRハーレム番外編 在原七海が竿役おじさんのモノになる話

「レヴィ9、目標地点に到達しました」

 草木も眠る丑三つ時。マイクに乗るギリギリの音量で、レヴィ9――在原七海は囁いた。

 彼女がいるのは、つい最近建てられた一軒の豪邸のすぐ近く。

 政治家たちの怪しい動きの裏に、アストラルが絡んでいる疑惑がある……そんな情報を基に、七海は真新しい邸宅に潜入を試みていた。

 彼女は非公開政府組織である情報局特別班、通称「特班」に所属するエージェントの一人だ。兄である在原暁ともども、学生の身でありながら人知れず犯罪者を日夜追っているのだ。

 七海の報告を受け、彼女の上官にして育ての父でもある在原隆之介は、お決まりの文句を返す。

『レヴィ9、周囲の状況は』

「特に異常はありません。人や物資の流れも変化なし」

『ふむ。こちらに気付いていないのか、それとも誘っているのか……いずれにしても油断するなよ』

「了解」

 一つ、息を吐く。当初は外からの調査だけだったにも拘らず、潜入まで行うことになるとは、七海自身考えてもいなかった。

 その「外からの調査」というのも、七海が担当した任務だ。その結果、いくつか不思議な点はあるが、クロであると断定できる証拠はない……そう結論付けられたはずだった。

 しかしながら、ここ以外に探りを入れることが可能な情報源がない、という状況に行きつき、彼女は潜入を余儀なくされた。

「でも、どうしてわたしだったの? こういうのって、お兄ちゃんの方が向いてると思うんだけど」

『レヴィ9、任務中だぞ。……あいつは後々大きなヤマが控えていて、今は動かせないんだ。だからそっちに回ってきた。悪いな』

「それじゃしょうがないね……ウチ、いつも人手不足だもんね」

 七海は音もなく立ち上がる。視線の先に巨大な邸宅を見据えると、覚悟を決めたように一つ頷いた。

「いつでも行けます」

『では、任務を開始する。異常があったらすぐ報告するように。いいな』

「了解。レヴィ9、行動を開始します」

 通信を切ると、七海はそろそろと移動し始めた。あらかじめ目星をつけておいた裏口に回り、解析済みの電子錠を解錠する。

 そうして彼女は、巨大な城の如き威容の豪邸へと足を踏み入れた。

 そこが、一度入れば逃れられぬ魔窟であるとも知らずに。









(セキュリティの解除成功……うん、上手くいった)

 警報装置がまた一つ解除される。月明かりだけを頼りに、七海は真っ暗な家の廊下を進んでいく。

 豪華な造りに比して、備えられたセキュリティは一般的な家庭と同レベル。彼女にしてみれば簡単なものばかりだ。

 故に、当然の疑問が湧いてくる。

(本当にこんなセキュリティで、機密を守る気あるのかな?)

 おおよそ重要な情報を保管しているとは思えないほどに警備は手薄。この程度のザルなセキュリティでは、いくらでも盗んでくださいと言っているようなものだ。

 彼女の脳裏にチラつくのは、罠の可能性。わざと隙を見せてこちらを誘き出そうとしている――そうでなければ、ただの間抜けだ。

 故に七海はより慎重に、奥へ奥へと進んでいく。

 だが彼女は気付いていない。そこに足を踏み入れた時点で、既に勝敗は決しているという事を。

 やけに扉が多い廊下の、その中間地点。事前調査でアタリを付けた目的地のうち、最初に怪しんだ部分と寸分違わず同じ場所。ほんの少しだけ、光が漏れ出している部屋があった。

 そこに近付くにつれ、何か甘ったるい匂いが彼女の嗅覚を支配し始める。

 やがて、その扉の向こうから、くぐもった叫び声が七海の耳に届いた。

「……ぉぉっ、おぉぉぉ……」

(えっ!? なに、何の音!?)

 恐怖でたまらず彼女は足を止めてしまう。だが、その発生源こそが彼女の第一目的地であるのだ。

 後回しにすることも考えたが、意を決して扉を開けた。







 少し考えれば分かる事だった。

 扉の隙間から漏れる光があるという事は、その部屋には高い確率で誰かがいるという事である。

 人がいる部屋に侵入するというのは、彼女の制服に備えられた光学迷彩の存在を以てしてもリスクが高すぎる行為だ。

 七海とて、それが分からぬ馬鹿ではない。

 だが、肺まで満たすかのような不思議な香りが、彼女の判断を鈍らせた。

 彼女が吸い込んだそれは、部屋の中で行われる情事によって振りまかれた、あらゆるメスを発情させてしまう淫香であったのだ。

 それを嗅ぎ続けた時点で、彼女の運命は決していた。









 ほんの少し、視界が通る程度に扉を開けて、中を覗き見る七海。

 部屋に鎮座する巨大な寝台の中心部、そこにあったのは。

「お゛お゛ぉぉぉぉぉぉっ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ お゛ほぉぉぉぉぉっ♡」

 四つん這いになりながら獣のように喘ぐ美少女と。

「ふぅぅぅ、来海のマンコ締まり良すぎだぞぉ」

 そんな美少女の尻に後ろから腰を打ち付ける、醜く太った一人の男。

 その男の名前は、七海も知っていた。

 片丘太志。普通の家に生まれ育った、どこにでもいる普通の男。

(ああぁぁ……お取り込み中失礼しました……)

 まさか情事の最中とは思わず、内心で謝る七海。

 だが、視線はベッドの上の二人から外せないでいた。

 人の声とは思えぬほどの嬌声。乱れる髪。その痴態を見ていれば、それがどれほど気持ち良いのかが分かってしまう。

 何故なら、七海も一人の女であるから。兄である暁と何度も身体を重ねたことがあるからこそ、分かる。その少女は、快感によがり狂っていると。

 だが、何がその少女をそこまでさせるのか。彼女と交わっているのは、醜い贅肉で腹をでっぷりと肥やした冴えない顔の中年男性。そんな人物とするセックスの何が気持ちいいのか、七海には想像できない。

 しかし、答え合わせの時間がやってきた。男は動きを止め、腰を打ち付けたまま身体を震わせた。

 かれこれ数分間もそうしていたが、やがて男は数歩後ろに下がる。

 ズルズルと女陰から引き抜かれたモノを見て、七海は目を丸くした。

(何、あれ……暁君のより、ずっと大きい……♡)

 男の股間にあったのは、彼女が知る男の象徴とは一線を画す代物。太さも長さも、彼女が恋する兄のそれと比べて数倍以上はあるペニスであった。

 先刻までの少女の乱れように、七海の中で辻褄が合ってしまう。

(あんなの入れられたら……絶対気持ちいい……♡)

 無意識のうちに、七海の手が自身の秘部に伸びていく。タイツに包まれたそこを指でなぞると、これまで感じたことのない快感が彼女を襲った。

(嘘っ♡ 暁君でするより、ずっと凄いっ♡)

 最早人目を憚る余裕もなく――あるいは、光学迷彩があるからと油断していたのか。七海の指遣いは、どんどん荒っぽく、激しくなっていく。

 布越しになぞるだけでは足りない。直接、膣を掻き回したい。彼女の全身を焼き焦がさんなかりの熱情は、七海の理性をあっという間に刈り取っていく。

(欲しいっ♡ おっきなおチンチンでおまんこズポズポホジりまくって欲しいっ♡ 指だけじゃ物足りないよ……♡)

 故に、気付けなかった。

 自身の秘部からなる水音が、誤魔化しの利かない音量になっていたことも。

 それを聞きつけた刺客が、背後に立っていることも。

「あは、敵陣でオナニーとは不用心ですねぇ」

 驚愕で飛び上がりそうになる七海。だが、彼女は更に衝撃を受けることになる。

 虚空から、別の声が聞こえてきたのだ。

「なかなか高度な隠蔽術を使っているようだけれど、残念だったわね。妾たちには、アナタを感知する方法があるのよ」

 滲み出るかのように、狐の面を持った少女が何もない空間に現れる。少なくとも、真っ当な方法で実現可能な芸当ではない。即ち、

(やっぱり、アストラル――)

「というわけで……一名様、ごあんなーい」

「抵抗してもいいけれど、命の保証はないわ。それだけ覚えておいて」

 歯噛みしながら、七海は迷彩を解く。姿を現した少女の両腕を、二人の刺客はゆっくりと引いて、男の元へと誘う。

 だが彼女はそんな状況下でも、身体の火照りを抑えられなかった。

 まるで……この後の展開を想像して、興奮しているかのように。







 連れてこられた少女を見て、男はふごふごと鼻を鳴らした。

「うひょー、可愛いねぇ。もしかして、この子が?」

「はい。最近太志さんの周りをうろついていたスパイです」

「へぇ……」

 下卑た欲望に塗れた視線が、七海の全身を舐め回すように上下する。

 普通なら嫌悪感で吐き気すら催すであろうそれすらも、今は七海の興奮を高める材料でしかない。

「それで、どうするのかしら。この子、アナタに抱いてもらいたいようだけれど?」

「ほう? というと?」

「あっ、それはっ」

 七海が慌てて言葉を遮ろうとするが、もう遅い。

「この子、部屋の前でオナニーしてたわよ? アナタたちのセックスを食い入るように見ながらね」

「ワタシが後ろに立っていることにも気づかないほど熱心に、です。太志さんも罪な男ですねぇ、あは」

「ほほぉ」

 それを聞くや否や、男は七海の股座に手を伸ばした。恋人がいる女性として、組織の一員として、今すぐ跳ね除けねばならないその手を――七海は、抵抗せずに受け入れた。

 予想通り、クチュリという水音。

「もうびしょ濡れじゃないか」

「……っ♡」

 羞恥を煽る言葉が、彼女の興奮を更に高めていく。

「よし、決めた。この子もオジサンの女にしちゃうぞぉ」

 男が宣言するのを、どうやら他の女たちは分かっていたようだ。

「そう言うと思ってましたよ」

「ええ、そうでなくては太志じゃないもの」

 穏やかな、しかしどこか淫靡な笑みを浮かべた少女たちは、邪魔をしないよう隣室へと消えていく。

「さあ、こっちに来なさい」

 男に腕を掴まれ、ベッドに仰向けで寝かしつけられるまで、七海は一切抵抗していなかった。

 彼女の思考を支配していたのは、彼女の前でずっとその威容を誇り続けていたペニスのことのみ。

 タイツとショーツに包まれた七海の股間に男が顔を埋め鼻を鳴らすその最中も、彼女はセックス以外に何も考えられなかった。

(はやくっ♡ はやくはやくはやくっ♡ あのおっきなおチンチン欲しいっ♡)

 やがて男は、タイツもショーツも脱がし、七海の下半身を丸出しにさせる。恥じらいに顔を赤らめる彼女の表情が、男の劣情を誘った。

「それじゃお待ちかねのチンポ、たっぷり味わわせてあげるからねぇ」

 男は無遠慮に七海の両足を掴み、股を広げさせる。ペニスの先端が、七海の秘裂と触れ合った。クチュクチュと音を立てて、焦らすように穴の周りを擦る。

(すご……間近で見るとよくわかる……♡ お兄ちゃんのよりずっと大きくて……♡ ……お兄ちゃん? そうだ、わたしにはお兄ちゃんが――)

 そこでようやく、恋人のことを思い出した七海。これまでの思い出が一気にフラッシュバックし、兄に対する罪悪感と男に対する抵抗感が辛うじて生まれた。

「あっ、あのっ! やっぱりここまでにっ」

「もう遅いよぉ、ふんッ!!」

 なけなしの抵抗を、男は意にも介さなかった。一息で、最奥までペニスを突き入れる。

「お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?♡」

 たった一突きで、七海にとっての「男」は塗り替えられた。

 未知の快感に彼女は目を白黒させる。兄の形しか知らない膣穴が、中年男のペニス用に無理矢理押し広げられていく。

 兄としていたセックスが、お遊びであったと否が応でも思い知らされる。

「うおぉ、キッツ……これは開拓のし甲斐があるぞぉ」

「へ、何を……お゛ぉっ♡」

 男はゆっくりと抽送を始めた。亀頭が最奥を突く度に、最愛の兄との思い出がひび割れ、消えていく。

「お゛っ♡ お゛っ♡ やだっ♡ やだっ♡ お兄ちゃんがっ♡ いなくなっちゃうっ♡ お兄ちゃんのことっ、思い出せなくなっちゃうっ♡」

「前の男なんて忘れさせてやるッ、ふんッふんッ!」

 顔も知らぬ兄に対抗心を燃やしたのか、中年男の腰遣いはより激しさを増した。

「う゛お゛ぉぉぉぉぉぉっ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ ひぐっ♡ うっ、ぐぅぅっ♡ う゛ぅぅぅぅぅっ♡」

 兄としていた時とは比べ物にならないほど大きな快感が、津波のように七海を襲う。男のピストンは兄と比べて乱雑だったが、大きく張ったカリや竿が性感帯を余すところなく抉り、撫でるため、兄とでは得られないエクスタシーへと七海を追い込むのだ。

(ダメっ♡ イったら終わるっ♡ お兄ちゃんのこと完全にどうでも良くなっちゃうっ♡ それは絶対ダメっ♡ でも――)

「イっ、ぐっ♡ イぐイぐイぐイぐっ♡ ふっ、ぐぅっ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♡」

 絶頂に至るまいと我慢していた七海だったが、所詮は無駄な抵抗だった。中年男のペニスに最奥をゴンゴンと殴られ、牙城はあっさりと崩されてしまった。

「う゛お゛っ♡ まってっ♡ いまイってるっ♡ イってるのにっ♡ い゛っ♡ あ゛っ♡ あ゛っ♡ あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡」

 男は七海の絶頂などお構いなしにピストンを続ける。過剰な快感が彼女の脳内でスパークするように弾け、知性をドロドロに溶かしていく。

「お゛っ♡ お゛ぉっ♡ ……んむぅっ!?♡」

 獣のように喘ぐ七海に、中年男の太った身体が覆い被さった。そのまま顔を合わせて唇を重ねると、七海の口内に舌を捻じ込んでいく。

「んむぅぅっ♡ ちゅるるる、ぢゅぅぅぅぅぅ♡」

(――あっ、これ、ダメ♡ ……もう、暁君なんてどうでもいい♡ おじさんのこと、好きになっちゃう♡ すき♡ すきすきすきっ♡)

「んんっ、むぅ……♡ しゅき……♡ おじしゃん、しゅき……♡」

 声に出せば、ますます想いは「本当」に変わっていく。彼女の最愛の恋人は、かけがえのない時間を共に過ごした義兄ではなく、眼前の冴えない中年メタボオヤジになってしまった。

「しゅき、らいしゅき……♡ もっと、もっと……♡」

 蕩けた瞳でおねだりする七海の顔が、男の性欲を無自覚の内に煽る。

「ぐふふ、オジサンも好きだよぉ。一目見た時から絶対お嫁さんにするぞって思ってたんだぁ」

「嬉しい……なる、なります♡ わたし、おじさんのお嫁さんになりたいです♡」

 七海の心は完全に陥落し、白旗を上げていた。脂ぎった中年男の全てを受け入れ、愛してしまう。快感に流され、そうすることを選んでしまった。

 だが、彼女に後悔はない。あるのは淫靡な未来に寄せる期待と、眼前の中年男への恋慕のみだ。

「ぐひひっ、プロポーズ成立だねぇ。記念のザーメン、たっぷり注いであげるよぉ」

「うん、うんっ♡ おじさんの精液、わたしのおまんこに全部出してっ♡」

 男は腰の動きを速めた。せり上がってくる粘っこい白濁汁を最高に気持ち良く吐き出すために、思いやりの一切ないピストンを続ける。

 そんな身勝手なペニスを、七海の膣穴は優しく受け止め、全体で愛撫する。子宮口はペニスに何度も吸い付き、恋人のキスのように何度も何度も子種をねだる。

「くっ、出るぞッ! 中で受け止めろッ!」

「お゛ほぉっ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡」

 亀頭の先端が、子宮口に押し付けられた。精液は子宮の内壁をばしゃばしゃと叩き、あっという間に満杯にしてしまう。

「おじさんっ、すきっ♡ すきすきすきすきっ♡ キスしよっ♡ ちゅむっ、ちゅぅぅぅぅぅぅっ♡ れろれろれろれろ、ぢゅるるるるるるっ♡ あっ、まだ出てるっ♡ 射精も長いっ♡ かっこいいっ、すきっ♡」

 五分以上もかけて精液を吐き出した男は、七海に覆い被さったまま荒い息を整えながら囁いた。

「ふぅ……最高だったよぉ、君のマンコは」

「ありがとうございます♡ それで、あの……さっきのこと、なんですけど♡」

「さっき? どれのことかなぁ」

「えっと…………お嫁さんになりたい、って話です♡」

「ああ。でもオジサン、君の名前も知らないんだよねぇ」

「そっか……わたし、スパイだった……」

 七海は、最早自分がなぜここにいるのかすらも忘れてしまっていた。それほどまでに、彼女にとって最も優先するべきことが塗り替えられてしまったのだ。

 故に、更に禁忌を○す。敵に名前や素性が割れていないという有利な材料を、自分から捨てた。

「わたしは、在原七海っていいます。橘花学院に通う学生です」

「七海か、可愛い名前だね。オジサンは片丘太志だよぉ」

「太志さん……太志さんこそ、格好いい名前ですね♡」

 決してそんな事はないはずなのに、今の七海にとっては平凡極まる名前すらも愛おしい。

(ああ……やっぱりわたし、このおじさんの事、好き♡)

 そんな彼女の内心に応えるように、男は七海の目を見つめて告げた。

「オジサン、本気だよぉ。七海ちゃんは一生オジサンが幸せにするからねぇ」

「……っ♡ 嬉しいっ♡ わたし、太志さんに失礼な事ばっかりしてたのにっ、いいんですか?♡」

「過去の事なんて気にしないよぉ、これからはオジサンとラブラブ夫婦なんだもんね?」

「……はいっ♡ わたし、太志さんのことが好きですっ♡」

「嬉しいねぇ……」

 どちらからともなく、唇が交わされた。それまでの貪るようなディープキスとは違う、心を確かめ合うバードキスの雨が降る。

 男は七海の艶やかな金髪を撫でた。女の命とも表されるそれに触れられて、七海は喜びに身をくねらせていた。

 彼女もお返しとばかりに、中年男のだらしなく弛んだ毛むくじゃらの肌を愛おしげに撫でさする。

「七海、愛してるぞぉ」

「わたしも、愛してます♡ ……あの、もう一つ、ワガママ言ってもいいですか?♡」

「いいよぉ、奥さんのワガママだもん。ドンと来なさい」

「やったっ♡」

 嬉しさのあまり、頬を緩ませる七海。潜入先の要注意人物を前にしているとはとても思えぬ表情だが、それも当然。彼女の眼前に居るのは調査対象などではない。彼女が心から愛してやまない異性なのだ。

「じゃあ、その……太志さんのこと、『お兄ちゃん』って呼んでもいいですか?♡」

「ほほう。それはまたどうしてだい?」

「わたしにとっては、『お兄ちゃん』は一番好きな人だから……もう暁君のことなんか、好きでも何でもないって証拠にしたいんです♡ わたしの一番は、『太志お兄ちゃん』なんだ、って♡」

「ぐふふ。そそるねぇ、興奮しちゃうよぉ。是非とも呼んで欲しいねえ」

「うんっ♡ 大好きだよ、太志お兄ちゃんっ♡」

 こうして、学生とエージェント、二つの顔を持つ少女の在原七海は、冴えない中年太りのエロオヤジの妻に堕ちた。









「こちらレヴィ9。本日の任務、完了しました」

 夜更け近く。空がうっすらと白んできた頃に、七海は解放された。

『ご苦労だったな、レヴィ9。随分時間がかかっていたようだが、何かあったのか?』

「えっと……」

 逡巡する七海。何かはあったが、それを正直に打ち明けるわけにはいかなかった。

 それは、恥じらいだとか悔恨だとか、そういう自分に由来する感情ではなく。

 愛する男性に万一があってはいけないという、献身的な考えによるものだった。

「今夜は、起きてる人が多くて。別日にしようかと思ったんだけど、目標地点までもう少しだったから深追いしちゃった。それで、抜け出すのに時間がかかって……安心して、誰にも見つかってないよ」

『そうか。ならいいが……それで、何か証拠は掴めたのか?』

「ううん、全然……」

 これは本当だった。あの男の背後に何かあるという証拠は掴めなかった。

 本人協力のもと調査したのだから、間違いはない。

 片丘太志は、完全にシロ。

 それが、彼に対する愛情抜きに、七海が出した結論だった。

「だからね、今後も何度か潜入が必要だと思う」

『だろうな……なら、次は他の誰かを――』

「ううん、わたしがやる」

 被せるように言う七海に、通話口の向こうの人物は驚いたような声音で返した。

『どうしたんだ? さっきは「適任が他にいる」とでも言いたげだったのに』

「わたしがここまでやった案件なんだもん。どうせなら、わたしが最後までやり切りたいの」

 などと言っているが、その実は男と会う口実が欲しいだけだ。

 それを知らぬ通話相手は、不思議がりつつもその意思を汲んだ。

『お前がそこまで言うなら……この件はお前に一任しよう。頼んだぞ』

「うん、任せて。それじゃ、切るね」

『ああ、無事に帰って来いよ』

「了解」

 通信を切ると、七海は一つ溜息をついた。どうにか誤魔化せたことを安堵するものだ。

 彼女は迎えの車に乗り込み、背後に遠ざかる豪邸に思いを寄せる。

(……またね、太志お兄ちゃん♡)







 そして七海は思惑通り、任務を理由に何度も男と逢瀬を重ねていった。

 時には男の望むまま、彼女の知る美少女を軒並み男に差し出して。

 裏では、男と共に済むための準備を着々と進めて。

 そんな関係が続いたある日。

「さ、今日はビデオレターを撮ろうか」

 いつものように寝室に構える男であったが、そのベッドの横には三脚で固定されたスマートフォンがあった。

「ビデオレター?」

「そろそろいい頃合いだろう? かつてのお兄ちゃんにしっかりお別れしておきなさい」

「ああ、そういう……♡」

 同人文化にも詳しい彼女は、その意味を察知したようだ。

 男がタイマーをセットし、ベッドに腰掛ける。七海も服を脱いで男の膝の上に座ると、満面の笑みを浮かべた。

 ぽこん、と録音開始を告げる音が寝室に響く。

「暁くーん、見えてるかな? 今日は暁君に、わたしからお別れのビデオレターを送るね」

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Final_Fiend 2024/03/30 06:49

NTRハーレム番外編 朱雀院撫子と風嶺初乃が竿役おじさんのモノになる話

 予兆はあった。

 可能性はゼロではなかった。

 だけどそれはゼロではないだけで、限りなくゼロに近いに過ぎない。

 そのはずだった。

 だが、それがもしも起こってしまったら。







 仄暗い裏路地の片隅にある小さなラブホテル。

 その一室にいたのは、淫らな欲望に塗れた場所におおよそ似つかわしくない、誰もが認める美少女剣士。

 刃道と呼ばれる国民的スポーツのプロ選手であり、その興行において最も有名で格式高いとされる「大奉演」の番付演武士でもある人物。

 武家の名門・朱雀院家の生まれにして、そのいずれもが剣を手に取る朱雀院四姉妹の次女。

 彼女のプロ入りのためだけに作られた新進気鋭の剣道場、「チーム白狼」のリーダー。

 整った容姿からファンも多く、関連グッズも大変人気で写真集まで出している有名人。

 その少女の名前は、朱雀院撫子。

 彼女は刃道を学ぶ唯一の学園である叢雲学園に通っている学生だ。学園は全寮制であり、その生活は管理されているはずであった。

 にも拘らず、彼女は今こうしてラブホテルに姿を現し、男と愛を確かめ合っている。

 その相手とは、彼女の想い人であり、同じ剣士として最高の舞台で相まみえることを約束した滝川一馬――ではなかった。

 彼とは似ても似つかぬ、だらしなく贅肉を付けた肥満体型。人並み程度しかない腕っぷし。およそ恋愛対象となりえぬ容貌。

 おまけに彼女が心惹かれる対象――すなわち剣士ですらなく、どころか武家や名家の出身でもない、石を投げれば当たるくらいにどこにでもいるような中年のエロオヤジが、撫子のしなやかでありながら程良く肉の付いた身体を好き放題に貪っていた。

 そんな、身に余る栄誉を手にした男の名前は、片丘太志。

 街の人々とよく交流している撫子がある日街中で出会った、あらゆる道を過たせる運命。

 この男の手によって、性に疎かった撫子は徹底的にその身を開発された。

 刃道以外に楽しみを見出していなかった彼女は、未知の快楽の虜になってしまった。

 快楽を忘れられなくなった彼女は、夜な夜な太志の元へ通うようになり。

 結果、今ではすっかり太志とのセックスに溺れ切っていた。

「ぐひひ、今日も撫子ちゃんは可愛いねえ。ほら、チューしよぉ」

 撫子と太志。誰が見ても不釣り合いと断言されるほどの組み合わせ。しかしこれは一方的な関係という訳ではなかった。

 彼女もまた、ベッドに腰掛ける男の膝に跨り、四肢を絡めて抱きついていた。一糸纏わぬ姿で、さながら恋人のようにキスを交わして愛を囁いている。

「ん、ちゅ……♡ これ、すき……♡ キス、すきです……ちゅっちゅっ♡ ちゅむ、ちゅく……♡」

 撫子のファンが見たら卒倒するか激昂するか、あるいは嫉妬に狂ってしまうかというほどの光景。

 だが、今の彼女にとってはこれが日常の一部……否、大部分を占めつつあった。

 それこそ、朱雀院撫子の人生そのものであった刃道よりも比重が大きくなりつつあるほどに。

 そんな撫子であるが、先述したように想い人がいる。それなのに彼女が中年男と密会し、あまつさえ身体を重ねているのには理由がある。

「今日はいきなりどうしたんだい? 彼氏が出来たって報告が来て、それっきりだったよねぇ」

「えっと……実は……」

 彼女は事のあらましを話していく。それは要約すると、このようになる。

「ふむ、つまり……彼氏とついに初セックスをしたけど、それじゃ満足できなかったんだね?」

「はい。その……一馬さんのは、太志さんのよりかなり小さくて……それに、一回で終わっちゃいましたから」

「ああ、オジサンが撫子ちゃんを散々開発したせいだねえ」

「そうです、太志さんのせいですよ……責任、取ってください♡」

 お誘いを受けて、太志は対面座位のままでペニスをずぶりと突き入れた。一息に最奥まで到達すると、子宮口に亀頭を押し付け、グリグリと抉るように刺激する。

 待ち望んでいた快感に、撫子は全身を震わせた。艶やかな白の長髪が、身体の震えに伴って微かに揺れる。

「お゛っ、お゛ぉ……っ♡ これっ、やっぱり凄いです……っ♡ ねえ、太志さんっ♡ もっと、もっとっ♡」

 太志は揺するような甘いピストンで、撫子の最奥をねちっこく愛撫し始める。

 男の平々凡々な黒い目と、彼女の煌めく宝石の如き碧眼が至近距離で互いを見つめ合う。

 やがてどちらからともなく、再び唇が重なる――その刹那。

「ああ、やっぱりここにいたのね」

 個室の扉が開かれた。何の躊躇いもなく入ってきたのも、また美少女。

 撫子と同じく叢雲学園の制服を身に纏った少女は、クールな表情を浮かべたままベッドに歩み寄る。

 超が付くほどの美人である撫子に負けず劣らず整った容貌には縁の赤い眼鏡がかけられ、その奥の紫の瞳や、ピンクの髪を後ろで束ねたそのヘアスタイルと相まってどこか知性的な印象を持たせる。

 実際、彼女こそがチーム白狼のブレイン。わがまま放題のリーダーである撫子に振り回されつつも、スケジュール調整やブックの作成、会場の手配や金銭管理といったチームの実務を一手に担う、事実上のチームの牽引者。

 更に言えば、試合においても撫子を最前線でサポートする介添人でもある。

 彼女の名前は、風嶺初乃。

 近年名を上げてきた風嶺家という武家の生まれ。刃道における裏方仕事の多くに影響力を持つ風嶺グループの娘であり、彼女もまた中年男とは比べるまでもない名家のお嬢様。

 そんな初乃がここに現れたのは、大スキャンダルの真っ最中である撫子を介添人として咎めに来た……のではなく。

「はぁー、つっかれたぁ……ようやくブックが纏まったわ……」

「ぐひっ、お疲れさまだねえ、初乃ぉ」

「ありがと、太志さん。でも、言葉だけじゃ足りないなー」

「そう言うと思ったよぉ。ほら、おいで」

 初乃は迷いなく太志の隣に腰を落ち着けると、そのまま彼の顔を掴んで唇を重ねた。

 そう。彼女も、太志と身体を重ねるためにここに来ていた。

 しかも、それだけではない。

「ちゅぅぅぅぅぅぅ……♡ ちゅっちゅ……♡ すき……♡ 太志さん、すき♡ ちゅ、ちゅ、ちゅ♡」

「あーっ、初乃ズルいっ♡ 今は私が太志さんとシてるのにっ♡」

「いいでしょこれくらい、私だって太志さんとイチャイチャしたかったのっ♡ そもそもあなたと違って、私は太志さんと正式にお付き合いしてるんだし♡」

 あろうことか、初乃はこの醜く太った中年男と男女の交際をしているのだ。百人いれば百人が「ナシ」と答えるであろう太志と、撫子に引けを取らないほどに美人な初乃とでは誰がどう見ても不釣り合いだ。

 だが現実に、彼女は太志に惚れ込んでしまっている。

 最初は、撫子同様に身体の関係だけだった。

 ストレスの発散に良いと言われ、撫子に紹介されたのが太志だった。

 初乃の初体験は、彼女の想像の遥か上を行く極楽だった。それこそ、日々のストレスがどうでも良く思えるほどに。

 そうして彼女は、チーム白狼の運営業務でストレスを溜め込む度、太志の元を訪れるようになる。

 はじめは、日々の鬱憤の捌け口にしていただけであった。

 だが、他愛のない愚痴を一つ一つ優しく受け止められ、負の感情を怒涛の快楽で押し流され。

「どれだけ撫子のために無理をしても、感謝も謝罪もない」という鬱屈した感情を、ひたすら初乃を褒め称える太志の言葉によって蕩かされて。

 そんな日々が続いたことで、初乃は太志を一人の男性として好ましく思うようになっていった。

 彼女の内側に募る想いが大きくなっていく毎に、太志と会う回数は増えていく。

 それが毎日になって、とうとう彼女は決壊した。

『あのっ……太志さんっ♡ 私、あなたのことが好きですっ♡ 私と、結婚を前提にお付き合いしていただけませんかっ♡』

 初乃の方から、恋人になることを申し出たのだ。当然太志はこれを受け入れ、晴れて二人はカップルになったのである。

「はむっ♡ ちゅぅぅぅぅ……れろ、れろ……♡ んちゅ……太志さん……♡ もっと、もっと……♡」

「あ゛っ♡ あんっ♡ いいなぁ、私も太志さんとキスしたいよ~!」

「ちゅりゅ、れりゅれりゅ……♡ 撫子、あなたには一馬くんがいるでしょ。我慢して……ちゅっ♡ ちゅっ、ちゅっ♡」

「そうだけどっ♡ お゛っ♡ でもぉっ♡ 一馬さんとじゃ物足りないんですよっ♡」

「ちゅぅ、ちゅぅぅ……♡ まあ、撫子の気持ちはわかるわ♡ 太志さんのを散々味わった後じゃねぇ……♡」

 撫子と初乃、二人の美少女をここまで魅了した、そもそもの切欠。

 それは、どこにでもいるようなこの中年男の数少ない取り柄……即ち、右に並ぶ者のいない巨根と、それを勃起させ続ける底無しの精力絶倫っぷり。

 一晩中でも彼女たちを愛すことができ、無尽蔵の体力を持つ撫子と根比べが出来るほど。

 比類なき剣の腕も、卓越した知能も、この男の前では何の意味もない。

 これを武器に彼は数多の美少女を堕とし、巨大なハーレムを作り上げた。

 どれほど優れた女であっても、太志のペニスの前では一匹のメスに堕ちるしかないのだ。

 それは、彼女たちも例外ではなかった。

「ほぉら、子宮口コンコン。オジサンでーす、開けてくださーい」

「お゛っ♡ お゛っ♡ それダメですっ♡ すぐイっちゃいますっ♡」

「イっていいよぉ、彼氏クンの代わりにたっぷり気持ち良くしてあげるからねぇ」

「あ゛ぁっ♡ イぐっ♡ イぐぅぅぅぅぅぅっ♡」

 背中を仰け反らせて、絶頂に至る撫子。急激に締まる膣がペニスに纏わりつき、射精を促す。

 負けじと太志もピストンを速め、未だ絶頂の最中にいる撫子の性感帯を余すところなく刺激する。

「まってっ♡ まだイってますっ♡ イきっぱなしなんですっ♡」

「そら撫子ちゃん、そろそろ一発目行くよぉ」

「はいっ♡ きてくださいっ♡ 一馬さんのじゃ届かない所に、太志さんの精液、いっぱいくださいっ♡」

「くぅぅっ、子宮で受け止めろッ!」

 太志の身体が一際大きく震え、夥しい量の精液が撫子の膣内に解き放たれた。子宮口が亀頭に吸い付き、子種を飲み干さんと熱烈なディープキスを交わす。

「あ゛ぁぁぁぁぁぁっ♡ あついのっ、なかにいっぱいでてますぅぅっ♡」

「くおぉ、撫子のマンコ、締まり良すぎるッ」

「う゛お゛っ♡ 太志さんのっ、中でビクビク跳ねてっ♡ あ゛っ♡ またイっちゃいますっ♡」

 どく、どく……と、避妊具も付けていないペニスから注がれる精液を、撫子は子宮で受け止め続けた。

 数分かけてようやく出し切ると、太志は一つ溜息を吐く。

「撫子ちゃんのナカ、具合良すぎだよぉ。いきなり搾り取られちゃったなぁ」

「はぁっ、はぁっ、はぁっ♡ 太志さんこそ、凄かったです……♡ ずっとこうしていたいなぁ……♡」

「ぐひひ、どうだい撫子ちゃん。そろそろオジサンの恋人になる気になった?」

「それは、その……私には、一馬さんがいるので……♡」

「その彼氏クンを裏切って、オジサンに抱かれてるのに?」

「はうっ! それは言わないでくださいよ~!」

 何だかんだと言いつつも、撫子の身体は一馬よりこの冴えないデブオヤジを伴侶として認めているのだ。

 後は心が堕ちるだけ。

 だが、太志は敢えて攻勢に出ない。

 彼女自身の意思で太志を選ぶように仕向けていく。

「ほら、撫子どいて。次は私の番」

 待ちきれない様子の初乃が撫子を急かす。だが腰が抜けた様子の撫子は、太志の上から動けない。

「ぐふふ、可愛いねえ撫子ちゃんは。しょうがない」

 太志は撫子を抱いたまま立ち上がり、ペニスをずるりと引き抜いた。撫子の秘裂からぼたぼたと白濁液が垂れ落ち、安ホテルの床を汚していく。

 そんな事は意にも介さず、太志は撫子をベッドに横たえた。その丁重な扱いに、撫子は思わず胸をときめかせてしまう。

「お待たせ初乃ぉ、次は君の番だよぉ」

 そして初乃もまた、勃起し続ける太志のペニスを目の当たりにして、期待に胸を弾ませていた――。









「あの……やっぱりこれ、恥ずかしいんだけど……♡」

 ベッドに横たわる太志。その顔の上には、白のニーハイソックスに包まれた初乃の両足が乗せられていた。

「くふぅぅぅぅ、初乃の足裏、いい匂いだぁぁぁ」

「ちょっと、太志さん必死過ぎっ♡ あんまり嗅がないでほしいんだけどっ♡」

「甘い香りの奥にちょっと酸っぱい汗の匂いが……メスフェロモンがムンムンでたまらんッ! すぅぅぅぅぅぅ、すぅぅぅぅぅぅぅぅ」

「レビューしなくていいっ♡ って、うわ、すご……♡ 太志さんのおちんちん、私の太ももの間で凄く硬くなってる……♡」

「わっ、ほんとだ……♡ 今の太志さん、なんだか可愛いですね♡」

 初乃は足を真っすぐ伸ばした状態で、太志の身体の上に乗っていた。すらっと伸びる足の付け根、むちむちとした太ももと蒸れた股間の隙間から太志のペニスが先端を出す。

「くんくん、くんくん……すぅぅぅぅぅぅ……」

「んんっ♡ あっ♡」

 太志が息を吸い込む度、ペニスがビクビクと震えて初乃の秘部を下着越しに愛撫する。さながら素股のような状態だ。

 初乃は露出する亀頭に細い指を這わせ、こちょこちょと撫でた。

「くおぉっ!? 初乃ッ、それっ」

「男の人はここが敏感なのよね……うん♡ 今日もいっぱい可愛がってあげないと♡」

 そう言って彼女は、亀頭を愛撫し始めた。カリ首を人差し指の腹でなぞり、鈴口を爪先でカリカリと掻き、カサ全体を五本の指でくすぐる。

 太志によってすっかりペニスを知り尽くした初乃の責めに、太志は腰を跳ねさせる。グチュグチュという淫らな水音は、彼の男根の先端から溢れた我慢汁によるもの、だけではなかった。

 彼の腰が跳ねる度、ペニスが初乃の股間でもぞもぞと蠢くのだ。そしてその動きによって、彼女は悩ましげな声と共に下着を愛液で湿らせていく。

「んっ♡ ふっ♡ あぁっ♡」

「……もしかしてー、初乃、感じてる?♡」

「なっ、感じてなんかないからっ♡」

「でも、パンツびしょ濡れじゃん♡」

「うるさいっ♡ ほら太志さんっ、そろそろイきそうなんでしょっ♡ さっきからおちんちんビクビク跳ねてるからっ♡」

「そうだねぇ。それじゃあ、スパートかけようかな……ッ」

 太志はベッドのスプリングを使って、腰を激しく跳ね上げる。太ももを性器に見立てて、精子をズリ扱こうという腹積もりだ。

 下着越しに存在をアピールする陰核を逞しいペニスで何度もなぞられ、初乃は甘い嬌声を隠せなくなっていく。

「あんっ♡ やっ、ああっ♡ こんなので感じるなんてっ♡」

「くぅぅ、初乃の太ももムチムチで気持ちいいッ! こんなのもうマンコだろ、太ももマンコッ」

「やあっ♡ マンコとか言うなっ♡」

「そうだろっ! こんないやらしい肉付きの太もも、男の精液搾り取るためにあるに決まってるッ! この太ももマンコもずっとオジサンのモノだからなッ、他の男に使わせるなよッ!」

「わかった、わかったからぁっ♡ 早く、イって……っ♡ じゃないと、私も……イっ、イくっ♡ イっちゃうっ♡」

「ぬおぉぉっ、初乃の太ももマンコに搾り取られるッ!」

 太志が腰を止める。次の瞬間、白濁が噴水のように勢いよく溢れ出た。飛び散る精液は初乃の上半身をあちこち汚していく。

「ふあぁぁぁっ♡ あぁぁぁぁっ♡」

 初乃もまた、中年男の腹上で絶頂に身を震わせた。それでも咄嗟の判断で、太志の亀頭を手で覆い、これ以上の拡散を防ぐ。

 ひとしきり出し終えた時には、彼女は全身精液まみれになっていた。

 そんな彼女の痴態を目の当たりにして、撫子は思わず声を漏らす。

「うわー……今の初乃、なんかすっごくエッチだね……♡」

「はぁ、はぁ……はぁ、はぁ……♡ あーあ、制服が精液でドロドロだわ♡ クリーニング代、後で請求するからね♡」

「ぐふふ、いいよぉ……初乃の太ももマンコで射精する代金と思えば安いもんだからねぇ」

「もう……ん、ちゅる……ちゅるちゅる、こく、こく♡」

 初乃は笑みを浮かべながら、手に纏わりつく粘っこい精液を口に含み、当たり前のように飲み下していく。

 中年男の汚い精液であっても、彼女にとっては愛しい彼氏の子種汁。そうするのが当然とばかりに、彼女は白濁した汁を次々と口に運んでいった。

「んっ、あぁ……♡ 太志さんの精液、今日もドロッドロ……味も濃くて最高……♡」

「ぐひひ、じゃあ下の口でもたっぷり味わうといいよぉ」

「ええっ!? 一回出したんだから、次は私じゃないんですか!?」

 撫子が抗議の声を上げるが、太志と初乃は目を合わせると、彼女に向けてこう告げる。

「初乃は恋人だからねぇ。セフレの撫子ちゃんよりは扱いが良くなっちゃうのも仕方ないよぉ」

「私、今日ずっとこれを楽しみに働いてたんだからね。あなたはさっき中出ししてもらったんだからいいでしょ」

「うー……それはそうだけど……それなら私も……はっ! ダメダメ、私には一馬さんがいるのにっ♡」

「ならそこで見ててねぇ、オジサンと初乃のイチャラブセックスを」

 服を脱ぐ時間も惜しいのか、初乃はショーツを脱ぎ捨てた。先の素股ですっかり濡れそぼった秘部が露わになる。

「おお……初乃のマンコ、びしょ濡れだねえ」

「悪い?♡ もう挿れるからねっ♡」

 そう言って彼女は太志と向き合い、横たわったままの彼の股間に腰を下ろした。遮る物のない秘穴が、常軌を逸したサイズのペニスをずぶずぶと咥え込んでいく。

 高く張ったカリが初乃の性感帯をじっくりとなぞり上げながら、やがてペニスは最奥に到達する。

「お゛っ、お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡ あ゛ぁっ、これっ♡ これが欲しかったのぉぉぉっ♡」

「いいなー……初乃、気持ちよさそう……♡」

「くうぅぅぅぅぅっ、初乃のナカ、何度入れても具合が良いねぇ」

 言いながら太志は亀頭を子宮口の周りに押し付ける。初乃は腰を上下させることなく、前のめりになりながら前後にグラインドして、ポルチオからの快感をたっぷりと味わう。

「ひぐっ、お゛ぉっ♡ キくぅぅぅ、一日のストレス全部吹っ飛ぶぅぅぅ……っ♡」

 下品に舌を出しながら喘ぐその様には、普段の所作に現れるような知性は微塵も残っていない。獣の交尾と言われても信じられるほどだ。

「お゛っ♡ お゛っ♡ あ゛っ、ここイイっ♡ あんっ♡ ああぁぁぁぁっ♡」

 派手な動きがなくとも、初乃は快感に身をよじらせていた。膣襞がにゅるにゅるとペニスに絡みつき、膣内での射精を催促する。

「これ、すきっ♡ 太志さんのおちんちん、気持ちいいところ全部当たるっ♡ あ゛ぁっ♡」

 初乃の息が早くも荒くなる。だが、太志の方はそれだけでは満足できなかった。

「そろそろオジサンも動いていいかな?」

「ダメっ、ちょっと待ってっ♡ 今はっ♡」

「待たないッ!」

 太志は先刻同様にベッドのスプリングで勢いをつけて、ペニスを抽送し始めた。剛直に膣を突き上げられる度、初乃の豊満な乳房がばるんばるんと淫らに揺れる。彼はそれを鷲掴みにするとムニュムニュと揉みしだいた。

「あ゛ぁぁぁぁぁっ♡ それダメっ♡ 気持ち良すぎるっ♡ すぐイっちゃうっ♡」

「何度でもイけッ! 仕事のこと全部忘れろッ!」

「うお゛ぉぉっ♡ お゛ぉぉぉぉっ♡ 飛ぶっ♡ 訳わかんなくなるぅぅぅぅぅっ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ イぐっ、イぐイぐイぐイぐっ、イっ……ぐぅぅぅぅぅぅぅっ♡」

 初乃は再びの絶頂に至る。倒れんばかりに背中を反らして、はしたないオホ顔で至上の快感を浴び続ける。

 それに伴って膣が急激にペニスを締め付け、中年男のギトギトザーメンをおねだりする。太志はそれに応えるように、絶頂中の彼女をピストンで責め続ける。

「まってっ♡ ストップっ♡ いまイってるのぉぉぉぉぉっ♡ お゛っ、お゛っ♡ お゛ぉぉぉっ、ほぉぉぉぉぉぉっ♡」

「ぐぅぅ、締め付けが……」

 絶頂したまま降りて来られない初乃の膣内が、これ以上ないほど窮屈に締まる。

 そこに、更に追い打ちをかけた者がいた。

「初乃っ♡ もっと気持ち良くなろっ♡」

「ちょ、撫子っ、そこはぁぁぁぁっ♡」

 撫子は初乃の陰核を指で摘まみ、コリコリと弄り回す。身体の外側にあって特に敏感なそこをポルチオと同時に責められた初乃は、更に獣じみた嬌声を上げてよがり狂う。

「お゛ほぉぉぉぉぉっ♡ う゛お゛ぉぉぉぉぉっ♡ お゛ぉぉぉぉぉぉぉっ♡」

「あはは♡ 初乃、感じすぎ♡」

「当たり前でしょぉぉぉっ♡ こんなのっ、知らないぃぃぃっ♡」

「どうですか太志さん、初乃の中、キュンキュン締まってますか?♡」

「ああ、いいぞ……また出てきそうだッ」

 膣全体がペニスに強烈なホールドを仕掛けてくるために、太志もまた本日三度目の射精を目前にしていた。

 ピストンの勢いが更に速まり、射精を予感した初乃が最後の理性で膣を締める。

「あ゛ぁぁぁっ♡ すきっ♡ 太志さんっ、すきぃぃっ♡」

「うぐぅぅっ、オレも好きだッ! 出すぞ初乃ッ! 孕めッ、孕んで嫁になれッ!」

「なるっ♡ なりますっ♡ わたしを、およめさんにしてくださいぃぃぃっ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ うぐお゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡」

 最奥に亀頭を押し付け、太志は精液を解き放った。ぴっちりとディープキスした子宮口に、濃厚な子種汁がどくどくと注ぎ込まれていく。

「あ゛ぁぁっ♡ あついのがっ♡ なかにっ♡ いきおいもっ、りょうもすごいっ♡」

「まだまだ出るぞッ、マンコで飲み干せッ!」

 何度も何度もペニスは脈動し、膣内に子種を生で吐き出していく。今日が彼女の安全日でなければ、確実に妊娠していたと断言できるほどの量と濃さであった。

 数分かけて射精を終えた太志は最後にビクリと身体を震わせた。それが契機になったのか、初乃の上半身が彼の元へ倒れ込んでくる。それを優しく受け止めると、彼女の紫の瞳と間近で視線が交差した。

「ん、ちゅ♡ ちゅむ、ちゅむ……ちゅっちゅっ♡ むふーっ、ちゅぅぅぅぅぅぅぅ♡ れるれるれる、れろれろれろ……♡」

 どちらからともなく唇が重なり、舌が絡み合う。中年男と現役の女子学生が、恋人同士のキスを交わしていた。

「れりゅれりゅれりゅ……ぷはぁ♡ ねぇ、太志さん……さっきの、本気?♡」

「さっきの? 嫁になれ、ってヤツかな?」

「うん……♡」

「本気だよ」

 即答だった。一切の迷いなく、彼はそう答えてみせた。

「絶対に、初乃はオジサンだけのお嫁さんにする。ハーレム入りさせる」

「はぁ……あのね、私にも実家とかこの先のキャリアとか色々あるんだけど……♡」

「でも、初乃なら何とかしてくれるだろう? とっても有能で天才な、オジサンの彼女の初乃なら」

「あー……ダメだわ……♡ おじさんに褒められるのがこんなに嬉しいなんて……♡」

 安っぽい陳腐な褒め言葉に、彼女は頬を赤らめ嬉しそうに笑みを浮かべる。

「よし、何とかしてみせましょう!♡ 私だって、太志さんとはずっと一緒にいたいから♡」

「ありがとう、初乃ぉ。初乃みたいな素敵な彼女がいてオジサン幸せだぁ。初乃、好きだぞぉ」

「私も、太志さんのことが好き♡ 愛してるっ♡」

「むーっ、私のことも忘れないでくださいっ♡」

 二人のイチャイチャとした空気に居ても立っても居られなくなった撫子が、強引に二人の間に割って入ろうとする。

「ぐひひ、ごめんごめん。それじゃ次は撫子ちゃんの番だねえ」

 そうして三人は、門限ギリギリまで身体を重ね続けた。









 そんな淫らに乱れた日々に、転機が訪れる。

 朱雀院撫子が、大奉演の頂点である刀仕権宮司の座に就いた。

 そして彼女は約束通り、滝川一馬と頂点の座をかけて試合をすると発表し、これを実現。

 その結果、彼女の最後の一撃を防ぎ切れなかった一馬は大怪我を負い、昏睡状態に陥った。











「一馬さん。こんにちは」

 試合から二週間が経った、ある病院の一室。撫子は、今日も見舞いに来ていた。

 彼女の視線の先には、最高の舞台で戦うと約束した最愛の恋人にして最高の好敵手が、今もなお目を覚ますことなくベッドに横たわっている。

 酷い傷であった。右半身はボロボロ、左手も指が切断され、果ては内臓にまでダメージが及んでいたという。

 高度な医療技術があって、損傷した部位については復元できているようだが、それでも彼の意識を取り戻すことまではできなかった。

「……」

 彼女が思い返しているのは、試合中のやり取り。文字通り命を削って戦う一馬の身を心配する撫子に対し、彼はこう言ったのだ。

 俺は何があっても倒れない、だから好きなだけ打ち込んで来い、と。

 だが現実には、撫子だけが最後まで立っていて、一馬はこうして眠り続けている。

 そんな彼女の胸中に、たった一つの小さなトゲが生まれつつあった。

 嘘つき、と。

 それを知ってか知らずか、今日の見舞いには同伴者がいた。それは、一馬と比べてあまりにだらしない体型の中年男、片丘太志であった。

 太志と一馬には、何の面識もなければ、関係者でも何でもない。にも拘らず太志がここにいるのは、撫子に連れてこられたからであった。

「これが撫子ちゃんの彼氏かぁ。確かにイケメンだねえ」

「ですよね。私もそう思います」

「試合も見てたけど、彼、相当強いんだねぇ」

「そうなんですよ。私が今まで出会った中で、戦ってて一番楽しかったのは一馬さんです」

 精一杯気丈に振る舞う撫子だが、その声にはどこか陰りがあった。

「だからこそ辛いよねぇ。そんな彼氏がずっと寝込んだままっていうのは」

「……覚悟はしてたんです。私たちが全力で斬り合ったら、どっちかがこうなることは」

 ぽろぽろと、撫子の眦から滴る雫があった。

「どれだけ覚悟してても、辛いものは辛いし、悲しいものは悲しいよ。ましてやこうなったのが、自分のせいなら尚更ね。……やっぱり、オジサンも席を外そうか? 二人きりの方がいいよねぇ」

 そう言って病室を出ていこうとする太志を、撫子は制した。

 彼女自身、どうしてそうしたかはまだ分からなかったが。

「……今は、傍に居て欲しいです」

「わかった」

 中年男が隣にいることで、心に安らぎを得ていたこともまた事実であった。









 そんな日々が続いた、ある日のこと。

「ふむ。じゃあ早速試してみようか」

「……はい、お願いします」

 撫子は真剣な面持ちで、太志の目を見つめる。彼女たちが行おうとしていること、それは――。

「一馬さんの目の前でエッチなことをすれば、きっと目を覚まして助けてくれる……んですよね?」

「うんうん。彼氏なんだもん、彼女の危機に寝てばかりのはずがないよぉ」

 という事であった。どれだけ経っても目を覚まさない一馬を見て、撫子は藁にも縋る思いでこの作戦を了承したのだ。

 勿論、そんな物語のようなことが都合よく起こるとは彼女自身も思っていない。だが医学的に出来ることは尽くした以上、今の彼女に出来るのは奇跡を願うことだけだった。

 という彼女の内心などお構いなしに、太志は椅子に腰かけ、傍らに座る撫子の肩を抱き、乳房を服越しにまさぐり始めた。

「んんっ♡ あっ♡」

「ほらほら彼氏クン、早く目を覚まさないと撫子ちゃんが寝取られちゃうぞぉ」

 撫子はといえば、気まずそうな顔であった。しかし身体は男の愛撫に過敏に反応してしまい、嬌声を堪えきれない。

「あふっ、あぁっ……♡ 一馬さん……っ♡ 起きてくださいっ、一馬さんっ♡」

 彼女の必死の呼びかけにも、一馬が目を覚ます気配はない。調子に乗り出した太志は手を下へと降ろしていき、ショートパンツの中へと差し込んだ。ショーツをなぞってみれば、秘裂に当たる部分は既に愛液で湿って、クチュクチュと淫らな水音を立てている。

「あっ、そこはっ♡」

「びちょびちょだねぇ、彼氏の前だからって興奮してるのかなぁ」

「ち、ちがっ、そんなわけっ♡ ひゃぁぁぁっ♡」

 言葉を遮るように、太志は陰核を指で抓り上げた。感じる声は徐々に大きくなり、病室中に響き渡っていく。

「あぁっ♡ あんっ♡ んぅっ、ひあぁぁぁっ♡」

「撫子ちゃんの可愛い声を聴いても目を覚まさないなんて……彼氏失格だなぁ」

「あうぅぅっ♡ 一馬さんをっ、悪く言わないでっ♡ ふあぁぁぁっ♡」

 撫子は太志の言葉を必死に否定するが、クリトリスを指で摘ままれて感じている状態では説得力も何もあったものではない。

「ぐふふっ、こうなったら奥の手だ。撫子ちゃん、立って」

「ふぇ……? はい……♡」

 快感に足を震わせながらも、撫子はどうにか立ち上がる。太志はその背後に陣取ると、立ちバックの構えを取った。

「えぇっ!? ここでするんですかぁ!?」

「ああ。生ハメ見せつけられたら、流石の彼氏クンも目を覚ますだろうからねぇ。逆に言えば、そこまでされても止めに入らないってことは……彼氏クンの気持ちってヤツはその程度ってことだ」

「そんな、一馬さんの気持ちはそんな軽いものじゃ――」

「でも撫子ちゃんを悲しませてるじゃないか、それも毎日。……ほら、挿れるよぉ」

 ショートパンツもショーツも脱がされ、むっちりと肉の付いた安産型の大きな臀部が露わになる。太志もまたペニスを露出させると、濡れそぼった膣穴に遠慮なく突き入れた。

「ふお゛ぉぉぉぉぉっ♡ お゛っ、お゛ぉぉぉ……っ♡」

「くぅぅぅ……撫子ちゃん、いつもより締まりが良いねぇ。やっぱり彼氏の前だから興奮してるんだ」

「だからっ、ちがっ、んあぁぁぁっ♡」

「違わないだろッ、こんなにキュンキュン締め付けてきてッ!」

 普段と違う締め付けの強さに、たまらず太志は抽送を開始する。静かな病室に、肉を打ち付けあう音が反響する。

「あ゛ぁっ♡ んんっ、んあぁぁっ♡ 太志さん、こそっ♡ いつもよりっ、激しいですっ♡」

「そうだ……なッ!」

 腰を鷲掴みにしたまま、ねちっこく性感帯を擦り上げる太志。彼も内心、密かに闘争心を燃やしていた。

 必ずや撫子を自分に振り向かせるという、強い意志がそこにはある。

「あ゛っ♡ あ゛っ♡ あ゛んっ♡ 待ってっ♡ 私っ、一馬さんの前でっ、イっちゃいますっ♡」

「イけッ! 彼氏の前でイけッ!」

「あっあっあっ♡ あ゛ぁぁっ♡ ひっぐぅぅっ♡ お゛ぉっ♡ う゛お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡」

 足をピンと伸ばしながら、恋人のすぐ傍で撫子は絶頂した。

 刃道の頂点。最強の剣士の風格などというものは、微塵も存在していなかった。

「くっ、締め付け強すぎ……持ってかれるッ」

 膣圧だけで肉棒を捩じ切らんばかりに、彼女の膣は相性最高のペニスを全力で抱擁する。

「撫子ちゃん、オジサンのこと好きって言ってみてッ」

「えぇっ♡ でもっ、それはぁっ♡ あぁっ♡ はぁぁぁっ♡」

「言えば楽になるよッ! ほらほら!」

 太志の言葉に、撫子の心が揺れ動く。今の彼女にとっては、一向に自分を愛してくれない彼氏より、自分を愛してくれるエロオヤジの方が大事になりつつあった。

 口にすれば、もう引き返せない。

 そんな予感めいたものを覚えつつも、彼女はそれを止められなかった。

「……すきっ♡ 太志さん、すき……っ♡」

 一度声に出せば、もう認めるしかない。

 初めから分かっていたことだった。

 太志と知り合ってから、毎日のように彼を訪ねたことも。

 中年男とのセックスを、誰より信頼できる初乃に紹介したことも。

 一馬と恋仲になっても、太志の元を訪れたことも。

 一馬が倒れてから、毎日太志と見舞いに行ったことも。

 全部、太志を一人の男性として見ていた証であった。

 何より、これだけの事があってなお、一馬の様子に変化はない。

 相当な音量の打擲音と喘ぎ声、何より最愛の恋人が冴えない中年のデブ男に抱かれて、あまつさえ愛を囁いているという事実を以てしても、滝川一馬は目を覚まさなかった。

 その事実は彼女を失望させると共に、太志に対する恋慕を膨れ上がらせるには十分すぎた。

「すきっ♡ すきすきすきっ♡ だいすきっ♡ だいすきですっ♡」

 何度も声に出す度に、それが現実に塗り替えられていく。あれほど恋しかったはずの一馬のことは、もう男として見ることが出来ない。

 朱雀院撫子の心までもが、冴えないエロオヤジに完全に屈服した。

 それを感じ取ったのか、太志はニタニタと下品な笑みを浮かべる。

「オジサンも、撫子ちゃんのこと好きだよぉ」

「嬉しいですっ♡ 太志さん、キスしてくださいっ♡」

 必死に身をよじり、太志の方へ顔を向けようとする撫子。その健気さに胸を打たれた太志は望み通りに彼女の唇を貪り、舌を絡めて唾液を交換する。

「ぢゅぅぅぅぅぅぅぅ♡ ぢゅるるるるるるるるる♡ れるれるれるれる♡」

「ほらっ、オジサンと彼氏、どっちとヤるのが気持ちいいんだいっ」

「太志さんですっ♡ 一馬さんとするより、ずっと気持ちいいですっ♡ ああんっ♡」

「撫子ッ! 好きだッ! オジサンの……オレの嫁になれッ! 一生傍に居ろッ!」

「はいっ♡ なりますっ♡ 太志さんの、お嫁さんにっ♡」

 その宣言と共に、撫子の膣内がきゅうっと締まる。襞が蠕動して子種をねだり、子宮口は亀頭の先端に吸い付いて受け入れ準備万端だ。気付けば彼女の方も迎え腰でペニスを扱き、懸命に奉仕していた。

「んむぅぅぅぅ♡ しゅきっ♡ しゅきしゅきしゅきっ♡ ぢゅるるるるっ♡」

 ペニス全体を激しく優しく膣全体で愛撫され、太志も限界を迎えつつあった。ラストスパートとばかりに、ばちゅばちゅと大きな音を立てながらピストンを速める。

「ぐぅぅっ、出るッ! 子宮で受け止めろッ、撫子ぉ!」

「あ゛ぁっ♡ わかりましたっ♡ 私もっ、また、イきますぅぅぅぅっ♡ お゛っ♡ イぐっ♡ イぐイぐイぐっ♡ う゛お゛っ♡ お゛ぉぉっ♡ お゛っ、ほぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡」

「くぅぅぅっ!」

 とどめの一撃を最奥に打ち付け、白濁の奔流が膣内に注がれた。噴出した精液が、撫子の子宮をびちゃびちゃと叩く。

「お゛ぉぉぉぉっ♡ 熱いの、出てますっ♡ すごいっ、一馬さんより、ずっと多いですっ♡」

「まだまだこんなもんじゃないぞッ」

 その言葉通り、太志のペニスは数分間も脈動し続けた。性器の結合部から白濁液が漏れ出し、足元に落ちたショーツを汚していく。

 射精を終えて、ペニスを引き抜こうとすると、撫子は逆に腰を押し付けてきた。

「まだダメですっ♡ 今抜いたら、床が汚れちゃいますから……♡」

 言いながら、撫子はハンカチを取り出した。彼女の頷きに合わせて、今度こそペニスが引き抜かれる。

 精液滴る秘裂を押さえながら、彼女は下着とショートパンツを穿き直した。

「はぁ……♡ 太志さんの、綺麗にしてあげますね♡」

 撫子の柔らかい舌が、精液と愛液でべとべとになった太志の巨根を這い回る。

「ちゅる……れるれる……♡ れぇ……れろれろれろ……♡ ちゅりゅっ、れるれるっ♡ こく、こく、こく……♡」

 舌で精液を掬い取り、胃に流し込む。あっという間にお掃除フェラは完了した。

「ぐふふ、すっかり上手くなったねぇ」

「ありがとうございます♡ ん、ちゅっ♡」

 撫子は誓うように、亀頭に口付けた。勃起したままのペニスをどうにかズボンに仕舞いつつ、太志は一馬の方へと視線を向ける。

「結局、目を覚まさなかったねぇ、彼」

「いいんです。一馬さんにとって、私はその程度だったってことですから……それに、本当は誰のことが好きだったのか、私の本当の気持ちが、これで分かったので♡」

 嬉しそうに腕を絡めてくる撫子を見て、太志は口角を吊り上げる。

「いいのかい、彼氏クンの前で」

「『元』、ですよ♡ 一馬さんは剣士としては尊敬してますけど、もう男の人としては見れません♡ 私にとって男の人は、太志さんだけです♡」

 決定的な一言だった。その瞬間、一つの恋は明確に終わりを告げた。

 かつての想い人など眼中にないかのように、撫子は太志の腕を引く。

「もう行きましょう? 続きはしたいですけど……ここじゃ人が来ちゃいますから」

「そうだね。続きは……チーム白狼のみんなと一緒にしようか」

「はいっ♡」

 恋人同士、腕を絡め手を繋いで歩いていく。病室を出る直前、彼女はベッドの方へ振り返り、こう言った。

「さようなら、一馬さん……大好きでしたよ」

 その日を最後に、撫子がこの病室を訪れることは、二度となかった。

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Final_Fiend 2024/03/08 07:03

NTRハーレム番外編 不知火祈がおじさんのモノになる話

「花咲。あなたの気持ちは嬉しいですが、私はあなたとは付き合えません」

 ある日の、夜の公園。少年・花咲遊真の告白を、少女・不知火祈はすげなく断る。

 その反応は、少年にとっては予想できたものであったが。

 続く言葉は、完全に彼の想定外であった。

「私はもう、花咲以外の男性と、結婚を前提に付き合っているんです」







 遡る事、10日ほど前。花咲遊真が幽霊部に来なかった、そんな空白期間の初日。

 学園を出て家に向かう祈は、長い銀髪を風にたなびかせながら、駅前を歩いていた。

 メリハリのついたスタイルの良い身体。すらりと伸びた細い手足。

 一瞬で目を惹く美貌には冷たい表情が貼り付けられ、更にその口元をマフラーで隠している。

『雪女』などという異名を頂戴するのも納得な、しかしその場の誰よりも美人であると確信できる少女。

 そんな彼女が、一人の男と軽くぶつかってしまったのが、全ての始まりだった。

「っ」

 跳ね返されることなく、祈の身体は相手に受け止められる。

「おっと、すまないねぇ。怪我は無いかい、お嬢さん」

 予期せぬ衝突の相手は、どこにでもいるような中年の男だった。

 服越しにもはっきりわかるほどにでっぷりと肥えた腹回り。やたらと太く肉の付いた手足。やや老け気味の冴えない容貌。

 およそ恋愛対象からは除外されるのが確定している、そんな男。

 しかし、この男にはたった一つ、他の男を隔絶し、女を魅了してやまない特性があった。

 それは偏に、

(なに、これ……!? この人の匂い、嗅いでるだけでおまんこの奥がキュンキュン疼く……♡ 切なくなる……っ♡)

 強いオスのフェロモンと、それを放つ元凶である荒々しく巨大なペニス。ズボンを穿いていても分かってしまうほどの、勝者の象徴。外見がどうとか内面がどうとかいう話を全てすっ飛ばして、どんな女でも堕としてしまえる剛直を持っていることであった。

 異変に気付いた祈は男を突き飛ばそうとするが、彼を振り解くことが出来ない。

 特段膂力に優れているわけでもない男が、祈を拘束することは不可能に近い。

 実際には、祈の身体が男から離れることを拒んでいるのだ。

「離してくださいっ」

「そのつもりだったんだけどねぇ。君があまりに可愛いんで、気が変わったよ。オジサンとお茶でも如何かな」

 下卑た笑みを浮かべている男。その顔を見れば、本当の目的がお茶などではないことは誰にでも分かる事だろう。

 それは祈も理解していて、現に彼女の太ももには、いきり立つペニスがズボン越しにグリグリと押し付けられている。そしてその雄々しい逸物が、彼女の疼きを更に加速させていく。

「……嘘は嫌いです」

「じゃあ、もう少し踏み込もう。オジサンと、イイことしないかい」

 普通に考えれば、こんな誘いに乗る訳がない。こういう冴えない中年男というのは、むしろ金を払って女と身体を交えるものなのだ。

 だがこの男は、そんな対価もなしに祈を誘っている。

 ありえない。今すぐ逃げるべき。そう判断する理性が彼女には残っていたが。

 ついて行きたい。この凄いモノで滅茶苦茶にして欲しい。そう叫ぶ本能が、彼女の思考を掻き消していく。

 それでも祈は、ありったけの意思を振り絞って言葉を捻り出す。

「お断りします」

「ダメ、オジサンはするって決めた。さあ行こう」

「あっ、ちょっとっ」

 男は祈の手を引いて、歓楽街へと歩みを進めていく。自分より強い男の手を、祈は振り解けなかった。

 それは力の差によるものだったのか、はたまた心の奥底に期待があったからなのか。

 その答えは、意外なほど早く明かされることになる。







「んむっ、ちゅっ! ちょっと、いきなり何をっ……むぐぅっ」

「何って、キスだよぉ。ふおおお、唇柔らかぁ……」

「あっ、胸っ、だめっ♡ はぁぁっ♡」

 ホテルに着くなり、男は祈のシンボルともいえる赤いマフラーをずらし、唇を奪う。同時に胸に手を這わせ、撫でるように愛撫する。今頃突き飛ばされていてもおかしくないほどの暴挙だが、祈には抵抗できるだけの気力が残されていなかった。

 だからこそ、彼女はホテルまでのこのこと付いてきたのである。

 今の彼女に出来る抵抗など、弱々しく男の腕に手を添えながら、口だけの抗議をすることだけであった。

「ふひひ、おっぱいも柔っこいねえ。オジサン気に入ったよぉ」

「嬉しくありませんっ……むぐっ♡ ちゅむっ、ちゅっ♡ んむぅぅっ♡」

 その声にも、次第に甘いものが混ざっていく。

 男の舌が唇を小突き、口内へと侵入せんと試みるが、祈は口をきつく結んで耐えていた。

 だがそれも、執拗な愛撫とキスで徐々に蕩かされていく。

「んんっ♡ んむっ♡ ちゅ……あんっ♡ あぅっ、れるっ♡」

 男の舌が、ついに祈の口内を犯し始めた。途端に男の唾液が流し込まれていく。ぬるぬるの舌が上顎を突き、歯茎を舐め回す感覚に、祈は多大な不快感を覚える――はずだった。

「んじゅりゅっ♡ れりゅれりゅれりゅ♡ じゅるるるるる♡」

 だが、彼女はそれを拒もうとしない。男と唇を重ね、舌を絡ませ合うことに未知の快感を覚えていた。

「んくっ、こくっ♡ ちゅりゅ、れりゅれりゅ……こくっ、こくっ♡」

 祈は喉を鳴らしながら、男の唾液を飲みこむ。その頃にはもうすっかり抵抗もなくなり、男の太った身体に身を預けていた。

 男はそれをいいことに、祈の制服を脱がしていく。

「ん……♡」

 わずかに身じろぎするものの、それだけ。されるがまま服をはだけさせ、フリルのついた淡いピンクのブラに包まれた豊かな乳房が露わになった。

「おお……気は強そうなのに、ブラは可愛いのを付けてるんだねぇ」

「悪いですか」

「ううん、オジサン好みだよぉ」

 下乳をすくい上げるようにタプタプと感触を楽しまれたり、全体を鷲掴みにされてぐにゅぐにゅと揉みしだかれる。

 そしてその度に、祈は蕩けた顔で甘い声を上げる。

「ああっ♡ ダメですっ♡」

「初心な反応、いいよぉ、そそるよぉ」

 下卑た笑みを浮かべながら、男はブラも剥ぎ取ってしまう。隠されていた乳房の先端が、ついに姿を現した。

 焦れる彼女の内心を示すかのように、それは固く勃起して存在を主張している。

 男は何の躊躇いもなく乳首に手を伸ばし、親指と人差し指で摘まんでコリコリと弄る。

「んんっ♡ あぁっ♡ はぁっ♡ あっ♡」

「敏感だ。じゃあこれはどうかな」

 摘まむのをやめ、今度は爪を立てて左右にカリカリと引っ掻く。

「ああっ、それダメっ♡ あぁぁっ♡ あん、ふあぁっ♡」

 反応は早かった。内股になり、中腰気味で尻を左右に揺らし、身をよじらせ始める。

 そんな彼女の痴態を楽しみつつ、男は祈の心を着実に屈服させようとしていた。

「そろそろ、ベッドに行こうか」

「……♡」

 首を横に振る祈。だがやはり、それ以上の抵抗はない。男も最早聞くまでもないと判断し、彼女のスカートを素早く脱がすと、手を取ってベッドへと運んでしまう。

 祈の身体が優しく投げ出され、ベッドのスプリングが微かに音を立てた。

 半裸の状態でベッドに横たわり、期待に満ちた瞳で中年太りの男を見つめる祈。彼女自身、そんな顔をしているとは全く自覚していない。身体の方が、既に男に堕とされかかっている何よりの証だった。

 そんな様子を見て、男はカバンから三脚を取り出す。レンズがベッドを向くようにスマホをセットし、録画を開始する。

 ポン、という小さい音に気付いた祈が、咄嗟に両腕で身を隠した。

「なっ、撮らないでくださいっ」

「いいじゃないか、誰にも見せないから」

「ナンパ男の言葉なんか信用できませんっ」

「そうか……じゃあ良いって言ってもらえるまで、身体に聞いてみようねぇ」

 そう言うと、男は一度スマホを取り外す。そしてズボンを脱ぎ捨てると、祈と同じようにベッドに上がり、彼女の後ろに回った。

 背後というのは、人体において最も無防備な場所。それ故に、警戒心が強い彼女であればそんな真似を許すはずがないのだが。

 実際には男の身体に背を預け、完全に身を任せていた。縞々のニーソックスに包まれた脚を掴まれても、小さい声を上げて身をよじらせるだけ。

 そんなことで男の腕を振り払えるわけもなく、彼女はいとも容易くまんぐり固めの格好で拘束されてしまう。ブラと同色のショーツを隠すことも出来ず、彼女は頬を赤らめる。秘穴を包む部分はしとどに濡れそぼり、黒い染みを大きく作っていた。

「ぐひひ、パンツびしょびしょだねぇ。オジサンも興奮してきたぞぉ」

 そしてそんな彼女の眼前に、男の巨大すぎる逸物が君臨した。

「な……♡ なんですか、これ……♡」

 二十センチをゆうに超える長さ、彼女の腕ほどもあろうかという太さ。そしてメスの弱い部分をくまなく抉り穿る凶悪な形状。どれをとっても女殺しと呼んで遜色ない極大のペニスが、彼女の顔の前で悠々とそそり立っている。

 そんなペニスからは強く濃厚なオスのフェロモンが漂っており、至近距離から彼女の嗅覚を支配する。

 駅前で出会った時から彼女を魅了しようとしていた香り。それを鼻先に直接当てられれば、いかに気丈な彼女と言えど発情するのは避けられないことであった。

「はーっ♡ はーっ♡ はーっ♡」

 途端に息が荒くなり、ペニスから目が離せなくなる祈。そうして呼吸をするたびに、オスの匂いを肺に取り込んでしまうことになるというのに、彼女はそれを止められない。

(くっっっさ♡ これ、絶対にダメっ♡ 嗅ぎ続けたらおかしくなるっ♡)

 そんな彼女の内心など露知らず、男は濡れそぼった秘部をショーツ越しに指で撫で上げる。

「ふあぁぁっ♡ そこはぁっ♡ あんっ♡」

「撮ってもいいって言うまで、この綺麗な筋マンを指でイジメてあげるからねぇ」

 祈にとって、地獄とも言える時間が始まった。



 十分後。

「お゛っ♡ やめてっ♡ あ゛っ♡」

「敏感だねぇ、パンツの上からイジってるだけなのに」

「ひぅっ♡ ふぅっ♡ おちんちん、くさいっ♡」



 三十分後。

「あ゛っ♡ も、イぐっ……あっ……♡」

「んー? どうかしたかい? 要望があれば聞くよぉ……おぉ、もうマンコはぐっちゃぐちゃだねぇ」

「……何でもありませんっ♡」



 一時間後。

「ふーっ♡ ふーっ♡ なんでっ♡ イく直前でやめちゃうんですかっ♡」

「オジサンの気分だよぉ。もし撮っていいって言ってくれたら、イかせてあげようかなぁ」

「……っ♡ 分かりましたっ♡ 好きに撮っていいですからっ♡ それ、もっと激しくっ♡」

「それってどれのことかなぁ? もしかして、手マンのこと言ってる?」

 言葉と共に、男は膣内を掻き回すように指を動かす。グチュグチュという湿った音が、祈の耳にも届いていた。

 たっぷりと寸止めで焦らされた彼女の精神は、とうに限界を迎えていた。

「……そうですっ♡ 手マンでイかせて欲しいんですっ♡」

「よく言えました。じゃあ、思い切りイっていいよぉ」

 途端に男の指遣いが激しくなる。それまでとは違って、確実に絶頂へと至らせようとする強い意志すら感じるその動きに、祈はシーツを握り締めて備えるほかない。

「あっ♡ あっ♡ あっあっあっ♡ うお゛っ♡ も、イぐっ♡ お゛っ♡ お゛っお゛っお゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡ お゛っ、ほぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡」

 身体をビクビクと跳ねさせながら、祈は待ち望んだ絶頂に至る。だが、男は指を止めなかった。

「お゛っ♡ まってっ♡ いまイってるっ♡ イってますからっ♡」

「いいんだよぉ、我慢しなくて。好きなだけイこうねぇ」

「うお゛ぉぉぉっ♡ ひっ♡ いったん、とめてっ♡ あ゛っ♡ あ゛っあ゛っあ゛っ♡ らめ、まらイぐぅぅぅぅぅ♡」

 ぷっしゃぁぁぁぁぁぁ……と音を立てて、彼女は絶頂と共に潮を噴いた。透明な液体が彼女の尿道から放たれ、綺麗な放物線を描いてベッドに染みを作っていく。

「綺麗な潮吹き出来て偉いねぇ。まだ撮ってないのが残念だよぉ」

 そう言って男は拘束を解き、ベッドを降りてカメラをセットする。その間の彼女はといえば、ひっくり返ったカエルのようにだらしなく足を開きながら、身体を震わせるだけであった。

「お゛っ♡ お゛っ♡ お゛ぉぉぉ……っ♡」

(おちんちんっ♡ おちんちん欲しいっ♡ ずっと目の前でくっっっっさい匂いしてたあのおちんちんが欲しいっ♡ 早く早く早くっ♡)

 どんな時も極めて理性的で、理路整然と言葉を紡ぐはずの彼女が、この思考。

 彼女の精神は、最早完全に屈服していた。

「準備完了! それじゃ自己紹介してもらうよぉ、ほら起きて起きて」

 男はいつの間にかペニスにゴムを装着して、祈を抱く用意を整えていた。男に肩を抱かれながら、祈は無理やり身体を起こさせられる。そのままベッドの縁まで運ばれると、男の膝の上に腰掛けさせられた。

 屹立する肉棒の感触を臀部に覚えながら、祈はカメラに顔を向ける。

「はい。学校名と学年、名前をどうぞ」

「……鈴ヶ丘学園2年、不知火祈です」

「祈ちゃんかぁ、可愛い名前だねぇ。スリーサイズも教えてもらおうかなぁ」

「……86・57・84です」

「うお、スタイル超いいねぇ。今日はどうしてホテルにいるのかなぁ」

「白々しいですね、あなたがナンパしたんでしょう」

「いいからいいから、そういうプレイだと思ってよぉ」

「はぁ……今日はこのおじさんにナンパされて、無理やり連れ込まれました」

「でも、抵抗しなかったよねぇ? 助けを求めるチャンスはいくらでもあったのに。祈ちゃんも期待してたんじゃないかなぁ」

「それは……」

 普段の彼女ならば、即座に否定の言葉を述べていたはずだ。答えに窮したのが、答えと言ってよかった。

 今なお背後に感じる、熱い欲望の象徴。目の前でその存在を見せられ、オスの匂いに嗅覚を支配されながら絶頂の寸前で焦らされ続けた結果、彼女の心も身体もそれを欲して渇き切っていた。

 彼女に唯一心残りがあったとすれば、それは花咲遊真の存在。祈は彼を、何だかんだと言いつつも好ましく思っている。故に、この男の言葉には拒絶を示さねばならない。

 はず、なのに。

「………………はい」

 消え入りそうな声で男の言葉を肯定する祈を見て、男は満足そうに口の端を吊り上げる。

「じゃあ早速いいかな」

「……言わせないでください」

「それじゃ、祈ちゃんの熱々マンコ……いただきまーす」

「ひっ……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡」

 男はショーツをずらし、はち切れんばかりに怒張した巨大な肉棒で祈の膣穴を貫いた。ブツリと何かが破ける感触と共に、鋭い痛みが祈を襲う。性器の接合部からは、破瓜の証である鮮血が流れ落ちていた。

「おお……祈ちゃん、処女だったんだねぇ」

「……ええ、そうですよっ♡ 初めてだったんですっ♡」

 痛みに顔を顰めながら、未踏の地を蹂躙する肉棒の感触に戸惑う祈。そんな彼女を、男は後ろからひしっと抱き締める。

「そっかぁ、じゃあ慣れるまでこのままでいようねぇ」

 祈よりも遥かに大柄で分厚い身体が、彼女の細身を包み込むかのように抱いている。全身から伝わる男の体温が、祈の心を確かに落ち着けていく。

 男は祈の乳房に右手を伸ばし優しく揉み込み、左手の指で陰核を摘まみコリコリと捏ねる。二箇所から伝わる快感が、膣の痛みを少しばかり和らげる。

(こんなおじさんに抱き締められて、安心してる……♡ 腕、太くて、力強い……これが、男なんだ……♡)

 彼女の中から、花咲遊真の姿が急速に遠ざかっていく。今の彼女を満たすのは、中年太りの冴えない男であった。

 その男のペニスは、彼女の子宮をグリグリと押し込み、射精の瞬間を今か今かと待ち望んでビクビクと震えている。

「んっ♡ あっ♡」

 慣れてきたのか、祈の声に甘い色が浮かび始めた。その様子を見て、男は彼女に問いかける。

「動くよぉ」

 言葉はなく、祈は首を縦に一度振った。ベッドのスプリングを利用して、男は弾むように腰を動かす。

「あ゛っ♡ あ゛っ♡ あ゛ぁぁぁぁぁっ♡」

 男のペニスが出入りする度、彼女の頭から想い人の姿が消えていく。子宮口をノックされる度、彼女を抱き締める温もりへの慕情が入れ替わるようにして生まれていく。

「うおっ、祈ちゃんのナカ、具合良すぎだねぇ」

「あなたの、おちんちんがっ♡ 私の中でっ、暴れてますっ♡ ひぐっ♡ あぁぁっ♡」

「締め付けも強っ……気を抜くと、すぐにでも搾り取られそうだねぇ」

 前戯で焦らされ続けたことで、彼女の膣穴は男の剛直をすぐに受け入れた。今は痛みよりも、快感の方が大きくなっていた。

「お゛っ♡ お゛ぉっ♡ お゛っ♡」

 彼女自身も知らない性感帯を、ペニスがしつこく刺激していく。子宮口の周りを小突かれる度に嬌声が漏れ、立ち昇る未知の快感が再度の絶頂を引き起こそうとする。

「ひうっ♡ んんっ♡ んあぁぁっ♡ またイっちゃうっ♡ イくイくイくっ♡ ひぐぅぅぅぅぅぅぅぅっ♡」

 身体を仰け反らせながら、祈は再び絶頂した。それに伴って、彼女の膣も急激に狭まって男のペニスを締め付ける。子宮口は子種を求めて亀頭に吸い付き、決して離すまいとディープキスを交わす。

「おっ、イったねぇ」

「ちょっ、分かってるならっ♡ 腰、止めてくださいっ♡ あぁぁぁっ♡」

 彼女の事情などお構いなしに、男は腰を弾ませ続ける。スプリングがギシギシと大きな音を立て、反り返ったペニスが彼女の性感帯を余すところなく刺激し、開発していく。

「ひぅぅぅぅっ♡ あぁぁぁっ♡ あんっ♡ あぁぁっ♡ ふぅぅっ♡ ううっ♡」

「ほら祈ちゃん、ベロチューしよう」

「あむっ♡ ちゅるちゅる♡ れろれろれろれろ♡ んむぅぅぅぅ♡ んんぅぅっ♡」

 言われるがままに、祈は身体を捻って男と唇を交わし、舌を絡め合う。お互いの唾液が口内を行き交う度に、祈の胸中が熱いもので満たされていく。中年男への嫌悪感など、もう微塵も残っていなかった。

「ぱぁ……何してるんですか♡ これであなたが満足する訳ないでしょうっ♡ もっとキスしてくださいっ♡ おちんちんも、もっとっ♡」

「ほぉ、言ってくれるじゃないか……じゃあ遠慮なく行くぞッ!!」

 男はタガが外れたかのように、ペニスを何度も最奥へと打ち付ける。性感帯をイジメ抜かれ、祈の嬌声は更に大きくなっていく。

 気付けば彼女の方も、男のペニスを迎え入れるように腰を振っていた。

「はぁぁぁぁっ♡ あぁぁぁっ♡ んむっ♡ ちゅりゅ、れりゅれりゅれりゅ♡ れろれろれろれろ、ちゅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡」

「ふぅぅぅ、もう出るッ! 祈のマンコに全部出すッ!」

「あぐぅぅっ♡ あ゛っ♡ いいですよっ♡ 来てくださいっ♡ 熱い精液、全部出してくださいっ♡ お゛ぉぉっ♡」

「イくぞ、祈ッ! お前もイけッ!」

「はいっ♡ 私もっ♡ イきますぅぅっ♡ うお゛っ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ お゛ぉぉっ♡ お゛っ、お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡」

「くぅぅぅぅっ、出るッ!」

 とどめの一撃。男は祈を一際強く抱き締めながら、亀頭を子宮口に押し付け射精した。

 同時に祈も絶頂し、膣全体でペニスを締め上げ子種をねだる。

「ふあぁぁぁぁぁぁぁっ♡ 中で、震えて……♡ まだ、出てるっ♡」

「うおぉ……締め付けヤバすぎ……極上だ……」

 しばらく二人は繋がったまま、無言で絶頂の余韻に浸っていた。男は祈の首筋に吸い付き、赤い腫れ痕を残す。祈の方も、逃げるでもなくそれを受け入れていた。

 やがて、男が口を開く。

「……こんな可愛い子が今日だけなんて勿体ないよねぇ……。祈ちゃん、オジサンのお嫁さんになってよぉ。オジサンねぇ、祈ちゃんみたいな可愛い子、いっぱいお嫁さんにしてるんだよねぇ。君もハーレム入りして欲しいなぁ」

「ふー、ふー……♡ はー、はー……お断りします……♡ 群れるのは嫌いですし、人付き合いなんて面倒なだけなので……♡」

「そんなの知らないよぉ、オジサンはそうするって決めたからねぇ」

「勝手なこと言わないでください♡ でも……♡」

 男の言葉を拒みつつも、祈はニヤリと笑みを浮かべる。

「あの映像がある限り、私はあなたに逆らえませんから……♡ 呼ばれればいつでもおまんこを差し出す、都合のいい女……所謂セフレにはなるしかありませんね♡」

「……ふふ、今はそれでいいよぉ。いずれ必ずオジサンのお嫁さんにしてあげるからねぇ」

「上等です♡ やれるものならやってみてください♡」

 挑発的な顔と共に、祈は男を熱っぽく見つめる。

 男は未だ硬度を保ったままのペニスを引き抜き、ゴムを外して口を結んだ。先端に溜まった精液は、水風船もかくやというほどの量でゴムを膨らませていた。

「こんなにいっぱい、中に出されていたんですね……♡」

「ぐふふ、まだまだこれからだよぉ。ご両親に連絡しておいてねぇ」

「ふっ。私の中でみっともなくイったあなたがどこまでもつのか、見ものですね♡」

 彼女の頭には、想い人であったはずの花咲遊真のことなど、もう欠片も残っていなかった。







 その夜。

 二十四時間営業のドラッグストアに、一組の男女がやってきた。

「らっしゃーせー」

 夜勤で入っていた男性店員は、気だるげな声で事務的に来客を迎える。

「ぐひひ、やっぱり足りなくなったねぇ」

「ちょっと、店の中でお尻を揉まないでくださいっ♡」

「いいじゃないか、恋人同士なんだから」

「誰が恋人同士ですか♡ 私とあなたはまだセフレです♡」

「まだってことは、いつかは恋人同士になるんだねぇ」

 くだらない痴話喧嘩に、店員は眉をひそめる。ただでさえ面倒な夜中の時間帯に、聞いているだけでイライラしてくるような会話をしているのはどこのどいつだと目を向けてみれば――

 そこにあるのは、不釣り合いという言葉だけでは表現できないほどの不均等。

 みっともなく贅肉を肥やした、冴えない顔つきの中年男。その傍らに侍っているのは、膝まで届く美麗な銀髪をたなびかせる、メリハリのついた扇情的な身体つきの超絶美少女。

 美女と野獣などという表現では野獣の側に失礼だろうとしか思えないほどに不釣り合いな二人組が、恋人もかくやという距離感でイチャついていた。

「うん、ゴムはこれだけあれば足りるかなぁ……ああ、そういえば夜食べてないよねぇ。戻る時にコンビニで適当に買っておこうか」

「今更ご飯ですか?♡ まあいいですけど♡」

「じゃ、祈ちゃんが買ってきてくれるかい。お金はオジサンが出すから」

「なんでですか、自分で買えばいいでしょうっ♡」

「いいからいいから。すぐ使うから袋はいらないって言うんだよぉ」

 そう言いつつも、彼女は男から金を受け取り、コンドームの箱を手に持ってレジへとやってくる。

「あの……袋はいりません♡ すぐ使いますから♡」

「あ、はい……」

 店員にとっては信じ難いことであったが、この美女が後ろで待つ冴えない中年のデブ男とセックスをするらしい。

「あの、もし何なら、警察呼びましょうか?」

 何か逆らえない事情があって、この女性は脅されているのかもしれない。こう考えた店員は親切心から申し出るのだが、

「いえ、大丈夫です♡ 合意の上ですから♡」

 即答であった。恋する乙女のように頬を赤らめながらそう答える彼女の姿を見れば、それ以上野暮なことは言えなかった。

「ありがとうございましたー……」

 去り行く美少女の背中を、店員は呆然と見つめる。やがて件の男が隣にやってくると、美しい形の尻に手を這わせ、むぎゅむぎゅと揉みしだいた。

 祈と呼ばれた少女は抵抗らしい抵抗も見せず、逆に男にしなだれかかるばかり。

 どこがセフレだよ、カップルだろうが。そうボヤきながら、店員は今日のオナネタを決定したのだった。





 結局その晩、祈と男は交わり続けた。

 朝になり、学園があるからと祈は解放されたが――一度冷静になると、とんでもないことをしてしまったという後悔が彼女を襲った。

 あの肥満体な中年男に身体を許し、あまつさえ撮影までもさせてしまうなど、彼女からすればありえないことであった。

 夢か何かだと逃避もしたくなるような話ではあったが、

「……っ♡」

 彼女の端末には、男の連絡先がばっちりと記録されている。そして、次の呼び出しの時間を記したメールも。

 あろうことか、次の夜――つまりは今夜、同じ場所でまた会えという事らしい。

 勿論、彼女には選択肢が無限にある。例えば、手近な交番に駆け込んでこのメールを見せれば、それだけで男との関係は断ち切ることが出来るであろう。

 だが、彼女はそうしなかった。できなかった。

 男の巨根を、膣全体で一晩中味わってしまったから。

 こうしている今も、あの男のペニスと、それにもたらされる快感を求めて心が渇いてしまうから。

 何より、こうして勝手な都合で振り回されることを、どこか心地よく思ってしまっていたから。

 本来、彼女は他人と必要以上に関わることを厭う性格だ。自他の境界を明確に線引きし、そこを超えてくる者を強烈に拒絶する。人付き合いが苦手で不器用な彼女は、自分を守るためにそうするしかなかった。

 更に言えば、自分勝手で他人を振り回す人間を、彼女は猛烈に嫌悪する。それは亡くした兄がそうであり、その皺寄せを祈が被ることになったから。

 だけどその拒絶は、憧れの裏返し。そうなりたかったという希望。それがあるからこそ、兄に似ていい加減な男であった花咲遊真を好ましく思っていたのだ。

 そしてその好意が、今はあの中年男に向けられている。一度男に強引に抱き潰されたことで、無自覚のうちに中年太りの男への期待が芽生えてしまっていた。

 故に、彼女が取った行動は。

『分かりました』

 そう、返答することだけだった。









 幽霊部の部室で、祈は平然を装って過ごす。

 花咲遊真の姿はない。彼女にはその理由は分からないが、兎にも角にも欠席であった。

 だが、幽霊部員は彼だけではない。彼を幽霊部に引き込んだ張本人、玖音彩乃がいつものように過ごしていた。

 彩乃は祈の姿を見て、心配そうに声をかける。

「祈ちゃん、昨日はどうしたの?」

「別に、何もありませんよ」

 何のことはなく、祈は昨晩の外泊の理由に彩乃を使っていて、口裏合わせをして欲しいと連絡が来ただけだ。だが聡明な彩乃は、祈がそんなことを頼む理由を凡そ察していた。

 女友達の家に泊まるなら、口裏合わせなんて必要ない。外泊先の家族に言付けをしておけばよく、わざわざ彩乃に連絡が来ることはあり得ない。

 つまり、祈は両親に言えないようなやましい外出をしているという所に帰結するのだ。

 可能性として最も高いのは花咲遊真と過ごしたことであるが、そうであれば部室に彼の姿が見えない理由に説明がつかない。彼の性格を考えれば、一晩を共に過ごす仲になった祈を放っておくとは考えにくいためだ。

 よって、何か良くないことに巻き込まれている。彩乃はそう結論付けて声をかけたのだが、祈からの返答は素っ気ない。

「ふーん、そっか。もし困ったことがあったら、いつでも話してね」

「お気遣いどうも。私は大丈夫です」

 相も変わらず、自分のテリトリーに他者を踏み込ませない態度を取る彼女の頬が僅かに紅潮していることを、彩乃は見逃さなかった。







 そして、その夜。

「おっ、来たねぇ」

「あなたが呼び出したんでしょう」

「断るって選択肢もあっただろう?」

「……昨日の動画がどこかに残っているかもしれないじゃないですか。あれがある限り、私はあなたに逆らえないんですよ♡」

 最早それが口実でしかないことは、祈本人にも分かっていた。男はあれを誰にも見せないと言うし、何なら朝別れる前に彼女の眼前でデータを消して見せた。この時点で、ハメ撮りが残っているのは祈が持つ携帯端末だけ。消す直前に男のスマホから転送されたそれだけが、昨晩の痴態を残した唯一の記録だ。

 それが分かっているのに、祈は白々しいことを言う。素直になれない彼女なりの意思表示を、男は確かに受け取った。

「それもそうだねぇ……じゃ、まずはご飯にしよう。昨日は食べそびれたまま始めちゃったからねぇ」

「ええ、構いませんよ。せいぜい私を堕とせるよう、精を付けておくといいです♡」





「くおぉぉっ、出るぅぅぅッ!」

 そして今日も、男は精を吐き出していく。祈の良く鍛えられたしなやかな両脚を抱き締めながら、彼女の膣内に白濁を注ぎ込む。

「あ゛ぁぁぁぁぁっ♡ また、中でぇっ♡」

「すぅぅぅぅぅぅ、くんくん。うお、祈の蒸れ蒸れニーソ足裏の香り最高……ッ! いくらでも射精できるッ!」

「なっ、そんなところ嗅がないでくださいっ♡ あっ、本当にまだ出てるっ♡ どれだけ出すつもりですかっ♡」

 羞恥に顔を赤らめながらも、男の精を受け入れる祈。その様がまた男の支配欲を掻き立て、精液を搾り取っていく。

 やがて長い射精が終わり、男がペニスを引き抜くと、その先端には溜まりに溜まった精液が相も変わらず巨大な膨らみを作っている。

「ふー、搾り取られたぁ……さて、次は……おっと」

 コンドームを付け替えようとして、箱が空であることに男は気付いた。

「もうゴムが無くなっちゃったよぉ。昨日買ったのにねぇ」

「なら、また買いに行きましょうか」

「それなんだけど……」

 身支度をしようとする祈を制して、男は一つの提案をする。

「祈ちゃんが良ければ、ナマでどうだい?」

「……っ♡」

 ナマ、すなわちコンドームを用いない性交。いつか来るかもしれないと彼女が身構えていたそれが、出会って二日で求められる。

 常識で考えれば拒絶するべき要求。だが、彼女は。

「……好きにすればいいじゃないですか。何度も言っているでしょう、私には拒否権なんてないんですよ♡」

 誘うような笑みを浮かべ、祈は自分から股を広げてペニスを迎え入れようとする。男の言葉に、抗う素振りも見せなかった。

「ぐひひっ。据え膳食わぬは男の恥だからねぇ、じっくり味わわせてもらうよぉ」

 男は逸物を祈の膣穴にあてがい、ごく浅い部分だけで出し入れする。それはさながら、キスでもするかのように。

「あっ♡ ちょっとっ♡ 遊ばないでくださいっ♡」

「祈ちゃんのマンコ、愛液で糸引いてるぅ。エッロ」

「やっ、そんなところ見るなっ♡」

「うひひぃ、それじゃ今度こそ……いただきまーすッ」

 反り返ったペニスが、祈の膣襞を掻き分けて、奥へ奥へと潜り込んでいく。

「ほお゛ぉぉぉぉぉぉ……っ♡ お゛ぉぉぉぉぉぉっ♡ なに、これぇ……♡」

「どうだい祈ちゃん、ナマのチンポの感触は」

「ひうっ♡ あっ♡ はぁ、はぁ……こんなもの、ですか?♡ 大したことありませんね♡」

「言うねえ、生意気言う子にはしっかり分からせてあげないと」

 それが祈なりのおねだりだと理解した男は、種付けプレスの構えで彼女に覆い被さる。

「今日こそオジサンのお嫁さんになってもらうよぉ、祈ちゃん」

「無駄ですよ、私が受け入れることなんてありませ――んんんんんっ♡」

 言葉の途中で、男は最奥まで突き入れたペニスをずりゅりゅりゅ……と引き抜く。

 高く張ったカリ首とエラが、祈の性感帯を余すことなく刺激していた。

「う゛お゛ぉぉっ♡ おなか、めくれっ♡ これ、まずいですっ♡ いったんとめてっ♡」

「待たないよぉ、挑発してきたのはそっちだから……なッ!!」

 ばちゅばちゅばちゅ!! と激しく音を立てながら、男はペニスで祈の秘穴を穿り回す。

 祈は目を白黒させながら、獣のような声を上げて快感に耐えるしかない。

「お゛ぉぉっ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉっ♡ お゛っ♡」

(生のおちんちん、凄すぎる……♡ こんなの、我慢できないっ♡)

「も、無理っ♡ イぐっ♡ イぐイぐイぐっ♡ イっぐぅぅぅぅぅっ♡」

 身体を大きく震わせながら祈は絶頂するが、男はお構いなしに抽送を続ける。

「あ゛っ♡ も、むりですっ♡ イってるっ♡ イってるからっ♡」

「くおぉぉ、生で味わう祈のマンコ格別すぎるッ」

「ひぐぅぅぅっ♡ だめっ♡ わたし、おかしくなるぅぅっ♡」

「上の口がお留守だぞ、祈ッ! ぢゅるるるるるるるる」

「んむぅぅぅっ♡ れるれるれるれる♡ ぢゅるるるるるる♡ れろれろれろれろ、ぢゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡」

 知らず知らずのうちに、祈の両腕は男の背に回されていた。縞々柄のニーソックスに包まれた両脚は男の臀部の辺りをホールドし、膣内射精を促すかのように男を拘束する。

「ほら、イけ祈ッ! キスハメで何度でもイけッ!」

「んぢゅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡ んむっ、んぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡」

 唇を重ね合い、舌を絡ませ合いながら、祈は二度目の絶頂に至った。どちらの唾液なのかも分からなくなるほど濃厚に交わり合いながら、目の前の男の欲望を一心に受け入れる。

 子宮は完全に降り切って、孕む準備を始めていた。その入口は亀頭に吸い付き、子種を飲み干さんと強烈にバキュームする。更にそれを手助けするように、膣襞が蠕動し男根を奥へ奥へと誘うように撫で回す。加えて、絶頂に伴う膣穴の収縮が男の逸物を締め上げる。

 一刻も早く子を孕むべく、祈の雌の機能が全力で男に奉仕していた。

 これほどまでに健気に愛されて、男の方も黙っているわけはない。責める個所によって変わる反応を楽しみながら、高まる射精感を堪えて祈の乳房を鷲掴みにする。

「ふぅぅぅぅ……胸柔らかすぎる……いつまでも揉んでやるからなッ」

「ひっ♡ あ゛っ♡ あ゛っ♡ あ゛っ♡ あ゛ぁぁぁっ♡ あ゛っ♡ お゛ぉぉっ♡」

 気を抜けば絶頂に至りそうな快感の中で、男は祈という極上の美女を余すところなく楽しみ続けた。

「んぅぅぅぅっ♡ 乳首っ、イジメないでっ♡ もうっ、吸うなっ♡ 赤ちゃんですかっ♡」

「うるさい、もうオレだけのモノだぞッ! 他の男に触らせるなよッ!」

「そんな、勝手なっ♡ あ゛ぁぁぁぁっ♡」

 身勝手な物言いで、男は祈を私物化する。彼女が最も嫌がるはずのそれが、今の彼女にとっては何よりも嬉しいことになっていた。

「祈ッ、出すぞッ! 祈のナカに生で出すッ! 孕ませるッ!」

「んんんっ♡ はやくっ♡ はやくイってくださいぃぃぃっ♡ でないと、わたしっ♡ ほんとにおかしくなるっ♡」

「うおぉぉぉ、出るッ! 祈、好きだッ!」

「好きとか、言うなぁ♡ あむっ、いまキスらめっ♡ わらひまれすきになるっ♡ あ゛っ、まらイぐっ♡ イぐイぐイぐイぐぅぅぅぅっ♡ お゛っ、お゛ぉぉぉぉぉっ♡」

「いいぞ、お前もイけッ! 孕めッ!!」

「んぐっ、イっ……ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ♡」

 どびゅるるるるるるるる!! という音が聞こえそうなほどの勢いで、大量の白濁が祈の膣内へ解き放たれた。

 子宮が精液で満たされる。初めて味わう生の射精の感覚に、祈はただよがることしかできなかった。

「お゛ぉぉぉぉっ♡ まだ出てるぅぅっ♡ 出し過ぎですっ♡ 本当に孕ませる気ですかぁっ♡」

「オレの子供産め、孕め祈ぃ……ッ」

 男は祈の子宮口に亀頭を押し付け、一滴も漏らさないとばかりに密着させて射精を続ける。どくどくと脈動するペニスから吐き出される子種が、祈の子宮内を占領していく。

 過剰な快感を受けて、祈の四肢に意図せず力が篭もる。立てられた爪が男の肌に食い込み、肌から鮮血を滲ませる。

「お゛っ♡ お゛っ♡ お゛ぉぉぉ…………っ♡」

 そのまま数分間、二人は繋がったままでいた。ごぽっと音を立てて引き抜かれた男根と膣穴の間で、精液が糸を引いていた。入り切らなかった精液が膣から溢れベッドを汚していく。

「お腹、熱い……これが、射精……♡」

「ふおおお……祈の生マンコ最高だったぁ……ありがとう」

 言いながら、男は祈の頭を優しく撫でる。全身で感じる温もりが、『雪女』と呼ばれた美少女を熱で浮かせていく。

(あっ……ダメ♡ これ、もう否定できない……♡)

 強く逞しい雄に愛され、彼女の心が大きく揺れ動く。

(私は……この人のことが……♡)

 その脳裏に、かつての想い人の姿はない。最早かつて誰を好きであったのか、名前も姿も思い出せない。

 今、彼女の心をときめかせるのは、冴えない中年太りのエロオヤジだ。

 だけど、それを認めるのは癪だから。彼女はあくまで、今まで通りの振る舞いを貫こうとする。

「祈、好きだ……オレのお嫁さんになれ……」

「お断りします……♡ 私は一人で生きていくんです……ハーレムなんて群れには加わりません♡」

「そんなの認めない。絶対にオジサンのお嫁さんにするッ」

「……どうしてですか? どうしてそんなに、私にこだわるんですか」

「好きに理由なんか必要ないよぉ、当たり前のことじゃないか」

「……ふふっ。馬鹿ですね、あなたは♡」

 満更でもなさそうな顔で、祈は男の背を撫でた。自分の爪で傷付けた辺りを、彼女は愛おしげにあやす。

「付き合ってもいないのに、結婚なんてする訳ないでしょう♡ まずは彼氏彼女から、です♡」

「じゃあ、言い方を変えよう。祈、好きだ。オジサンの彼女になってくれ」

「……ええ、いいですよ。あなたが私を好きでいる間は、私もあなたの彼女でいてあげます♡」

「やったぁ……祈ぃ、愛してるぞぉ。祈はどうなんだい?」

「答える理由がありませんね♡」

「あるよぉ、彼女なんだから。答えなさいっ」

「……っ♡ 私も、あなたが好きですよ♡ これで満足ですか♡」

「うんうん! それじゃ恋人になった記念に……この後、オジサンとデートしようか」

「構いませんよ」

 即答。恋人であることも否定せず、ただ男の言葉を受け入れる。大袈裟に喜ぶ男を見て、祈は次の言葉を紡ぐ。

「ただし、条件があります。……あなたの名前、教えてください」

「あっ、名乗ってなかったっけ。忘れてたよぉ」

「ええ。恋人の名前も呼べないなんて馬鹿な事がありますか?」

「それもそうだ。オジサンは片丘太志って言うんだ。改めてよろしくねぇ、祈」

「……こちらこそ、よろしくお願いします……太志♡」

 ここにまた一つ。正式に、カップルが成立した。

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