3.性の目覚め授業(男子編)【思春期男女の性の授業】
性の目覚めについての授業、男子クラス。
担当は保健の男性、田中教諭だ。
男子クラスの授業では、生徒が思春期を迎え、勉学へ集中するための手段として、性的な興奮との向き合い方や対処法、そして射精のやり方をレクチャーする予定でいた。
今後進学すれば、現在とは比べ物にならない体と活力を持ち、恋人もできたりと性的な行為も盛んに行われる年齢となる。
教師と生徒、男性だけの空間で恥じらいなく学ぶことのできる場として有意義に行われ、初めての者はリアルな性を体感することになるだろう。
「過去に授業で少し話した男女の営みについては、ここでは扱わないことにする。その代わり、今日は男の自慰行為について経験してもらう。コンドームの用意はできてるよな?」
田中教諭は早々に本題を切り出す。
男子たちはザワつき始めたが、お構いなしに授業を進める。
「忘れた者には、保健で用意したコンドームを用意しているから挙手するように」
挙手した男子生徒の机へ、順にアルミにパックされた正方形の袋が置かれていく。
その後教卓に置かれたのは、大きく勃起した男根の模型教材だった。
「これは、教科書にも載っているペニスの模型だ。これは仮性包茎といって、普段は皮に包まれているが、勃起するとこのように剝けて大きく膨らんでいく」
男子生徒たちは嫌悪感を顕にして小声で話をし始める。
しかし、生徒たちは男根へと熱視線を送り、固唾を飲んでその過程を見守っていた。
田中教諭は構わず説明を続ける。
「自慰行為というのは、自分のペニスを触って刺激を与えることをいうのだが……今回は自分のペニスを触って刺激を与える自慰行為をやってもらう。これはオナニーとも言うな」
模型の竿部分が伸ばされて、その下にぶらさがっていた包皮が剥かれていく。
勃起した亀頭が完全に露出すると、感嘆の声が上がり始める。
「今の年齢だとむけていなくても問題ない。だが、まだ剥けない者はなるべく剥いておくと良い。この立派なものが君たちの目指す大人の男性器だ」
「先生!俺たち、先生のチンコも見たいです。大人の男性の本物を見ることが一番の学びになると思います!」
「む?そうか……。そうだな、わかった」
田中はベルトを緩めて、ズボンのチャックを下ろすとボクサーパンツが姿を現す。
若い男子生徒たちが特に興奮する光景であり、包皮は半分ほどむけており、ピンク色の亀頭が露出している。
「先生、写真撮ってもいいですか?」
「構わないぞ。大いに学ぶと良い」
教師のペニスをスマホで写真を撮り、見せ合いをしたりする生徒たち。
「よし、それじゃ、お前たちも席に着くように。各自、自分のペニスを出して実際に触って刺激してみよう」
田中教諭が指示をすると、生徒たちは一斉に自席に着き、制服のベルトを外して性器を露わにする。
モノを握って上下に動かす者、亀頭や竿部分へ刺激を与える者、どのようにして良いのかわからずに困惑する者と様々だ。
「奥野はやらないのか?」
「恥ずかしいんです……」
教卓の上にのしかかるように仁王立ちしている田中教諭が、教室の前方に座る奥野を気にかけながら問いかける。
そして奥野は伏し目がちに答えた。
その答えを聞いて、田中教諭は笑みを浮かべると話を続ける。
「何事にも初めてというのはあるからな。自分自身でよく観察して学んでいくことだな」
「はい……先生」
奥野は隣の席に座る男子生徒の股間が気になるのか、チラチラと視線を送っていた。
皆一通り触り終わったようで、半数以上は勃起したペニスを晒していたが、それは当然のことなのかもしれない。
幼い頃から自分の体に付いていた突起物であり、近頃はペニスが肥大したり射精したり、また陰毛も生えてさまざまな変化が著しい部分でもあるのだから。
そんな中で奥野だけは萎縮しているのか、まだ十分なペニスの硬度を得てはいなかった。
「ここでコンドームの使用方法と、その目的について教えるぞ」
田中教諭はコンドームを配っていく。
「まずは勃起した自分のペニスにかぶせるんだ。中の空気を抜きながら…そうだ」
そう促されると、男子生徒たちは勃起したペニスの先端にコンドームを被せていく。
奥野も持参したコンドームを手に取ると、それを自前の亀頭にあてがう。
そして空気を押し出しながら、先端から根元までをゴムで包み込む。
「コンドームは正しく装着しないと効果を発揮しないからな。爪が伸びていると破けることもある。それから女性の性器に触れることもあるだろうが、そういう場合もしっかりと爪を切っておかないと傷つけてしまうことになるから注意するように」
田中も手本を見せるようにコンドームを自身の亀頭へ被せていくと、一部の男子生徒たちも慣れた手つきでコンドームを装着していった。
他の生徒も初めてのことで戸惑いながらも、快感を得る手段を身に着けていくのだ。
奥野は悪戦苦闘しながらコンドームを装着していた。
その様子が微笑ましかったのか、田中教諭は思わず笑みを浮かべる。
「初めてにしては上手いぞ、奥野」
「ありがとうございます……」
奥野は少し照れたような笑みを浮かべた。
「さて、コンドームの使用方法と目的についてだ。現代では避妊の目的が強くなっているが、本来の使用目的は性行為の際の病気感染を予防するためだ」
「性行為ってなんですか?」
男子生徒の一人が質問する。
田中教諭は生徒の顔を見ながら冷静に答える。
「セックスのことだな」
「セックス?」
「性行為のことだ。卵子と精子が受精したら妊娠となり、十ヶ月間母体で成長した後に出産となる。お前たちもそうして産まれてきただろ?」
「男のチンコを女のアソコに挿れて、腰振って射精するんだよ!お前もしかして知らないのか?」
一人の生徒が痺れを切らしたのか、言葉を選ばず、ありのままを口にする。
「そうだな。セックスは男女で行うもので、まさに行為としてはその通りだ。その際に性病などにかかった場合にコンドームがその感染を予防してくれるんだ。また、女性の月経の血や分泌液などからも感染するから、それを防いでくれる役割もあるな」
その答えに教室内が少しざわついた。中には耳を赤くして聞き入っているも者も少なくない。
田中教諭はその様子を見て生徒たちの知識と経験に大きく差があることを感じつつ、話を次に進める。