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キスの記事 (2)

五月雨時雨 2024/07/04 19:46

無様な壺は淫らな変化を為す術無く受け入れさせられる

魔法によって作り上げられた悪趣味な壺に裸体の大部分を封じ込められ、頭部と男根のみが外気に触れている状態へと追いやられた。そんな状態でも男は強気に怒りの言葉を放ち壺の口から生えた頭部と壺の下部に用意された穴からさらけ出された男根を振り乱しつつ、自分をその姿に変えた存在に対して解放を要求していた。
口を左の手の平で塞いで言葉を取り上げ、無防備な男根を右手で好き勝手に弄ばれる。そんな辱めを注がれながらも男は口を押さえる左手を振り払おうともがきあわよくば噛み付こうと目論みつつ、男根を甘く苛む右手の摩擦に屈しないよう忍耐を気丈に保っていた。
だが、圧倒的に不利な状況で試みる抵抗や我慢が長続きする道理などあるはずも無い。反抗の態度をどれだけ鋭く示そうとも、手足の使用を大きく制限された姿に変えられていてはただただ無様で滑稽なだけでしか無い。
幾ら逆らっても無駄。どんなに抗っても無意味。それを思い知らせるかの如く注がれた男根への悦楽に拒絶も虚しく屈服を刻み付けられた今の男は、口を覆う左手ごしに甘く歪んだ悲鳴を上げながら右手に包まれた男根から精液を迸らせることしか出来ない存在なのだ。

「んっ、んむっ、ふむぅぅっ!」

苦しげに剥かれた目から溢れ出した涙で無慈悲な左手を濡らしながら、男がまた絶頂に達する。言葉と共に口呼吸を禁じている左手を引き剥がそうと試みる力すらも失った男が鼻を間抜けに鳴らし喘ぎ混じりの絶叫を発しながら、自身の裸体を詰めた壺に込められている魔術の影響を受けて萎えることも精液の枯渇に至ることも不可能にされた男根から濃さと量を全く損なっていない白濁を惨めに迸らせていく。
もはや、イく以外の行動を取れない。自分を縛めている壺と格闘することはおろか、自分を辱めている非道な男への怒りを思い出すことも出来ない。そうして予定に沿って悶絶を披露し始めた男に充足の感情を剥き出しにした残忍な笑みを浮かべながら、魔族に身を置く青肌の男はそれまで言葉を奪っていた左手を外し、ようやく返された口の自由に男が安堵を抱くよりも早く唾液に塗れたその唇を己の唇で塞いでしまった。
右手を用いた男根への淫猥な加虐の勢いを、何の躊躇いも挟まずに引き上げながらだ。

「ぷ、あぁっ! た、たひゅけ、んぅっ!? はぶっ、んぢゅ、ふうぅ!?」

人間のそれとは違う魔族の長い舌が、男の口内を好き勝手に蹂躙していく。男根を延々と嬲る快感の地獄で過敏になった口内の肉を、無遠慮な舌が容赦無く撫で回していく。
男根だけでも心が砕ける程に気持ち良い。そこに、魔族の舌という追い打ちを仕掛けられた男はもう、理性が吹き飛ぶような至福を感じることしか出来ない。壺に囚われ魔族の意のままにいたぶられていることへの悔しさも、憎き魔族に唇のみならず口内までも貪られていることへの屈辱も、国の命を受け魔族の討伐に訪れた騎士としての矜持も取り戻せぬまま更なる快感を叩き込まれている男は、魔族が望む淫蕩な自分への変化を為す術無く受け入れさせられるしか無い。

「あっ、んむっ、ふぶっ、んむぉぉぉっ!」

魔族の舌に嬲られている自身の舌を無自覚に絡め返し、壺に閉じ込められた裸体で無意識に腰を振って快楽を嬉しがる仕草を魔族に提供する。そんな順調に淫猥な堕落の道を進み始めた騎士の男の口と男根を熱烈に弄びながら、魔族の男は愚かにも自分に挑み敗れた男の雄々しき裸体を収納した壺を口から離し自由となった左手で愛しげに撫でつつ、壺入りの淫らな騎士という新たな収集物への歪んだ愛着を人ならざる思考に湧き上がらせていた。

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五月雨時雨 2024/06/21 21:38

無意味な口付けは地獄の緩和を欲しつつ交わされる

上部に開けられた穴に差し込ませた四肢を、内部に存在する機構を用いて柔らかなクッションごしにきつく締め上げ自由を奪う。そんな拘束の為だけに作られた箱型の装置に裸体を縛められた男達は、すぐ近くにいるもう一人と脱出を手に入れる為の協力を行うことさえ叶わない状況へと追いやられてしまっていた。
箱の内部に肘から先と膝から先を飲み込まれた四肢をどんなに暴れさせても、自由は取り戻せない。下部に用意された金具同士を接続することでお互いの顔面が文字通り目と鼻の先にある状態を生み出している箱から手足をどうにかして引き抜こうと頑張ってみても、男達は眼前にいる仲間と絶望を視線で共有しながら荒く乱れた呼吸を唇に浴びせ合うことしか出来ない。
何をしても逃げられない。どんな努力を重ねても、この恥辱から抜け出せない。嫌でも敗北の事実を思い知らされ続ける仕打ちに二人仲良く放置された男達は、最後の仕上げと言わんばかりに施された恥部を苛む責め苦を少しでも紛らわしたいという願いに理性を削り落とされ、やがてどちらからとも無く舌を絡め合い唇を熱烈に触れ合わせる口付けを貪り始めた。

「んっ、あっ、んむぅ」
「はぶっ、ふぅ……んふっ」

苦悶の涙を零しながら、地獄の緩和を求めて男達が口付けを繰り返す。乱れた呼吸混じりの呻きを相手の口内に流し込みながら、男達が無様を承知で安らぎを追い求める。
しかし、男達が幾ら口付けを激しくさせても無慈悲な責めの威力は欠片も衰えない。現実から意識を逸らす効果は目論見通りに生まれているものの、尻穴を暴き男根に取り付けられた淫猥な装置達が生み出す微弱な刺激によって作られている生殺しの○問はそれを緩ませようとしている二人の思いを嘲笑うかのように苛烈さを膨れ上がらせていく。

「んむっ、ふぅ、んふうぅ」
「あっ、むぁっ、ふみゅぅぅ……!」

常に前立腺を抉る形状をしている尻穴へと押し込まれた淫具の弱い振動が、男根の幹の部分を包囲する形で巻き付けられた淫具のもどかしい振動が、射精という出口を認めない快楽を延々と味わわせてくる。
そんな悪趣味で残酷な○問に放置された哀れな男達は、自分達を捕らえ拘束し淫獄を与えた敵達への怒りも思い出せなくなった脳に誰にも届かない助けてとイかせてを募らせながら、同じ願いを抱いている仲間と一層情熱的に舌を絡め唇を押し付け合いつつ、理性の崩壊が訪れる時を虚しく遠ざけていくのだった。

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