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2023年 01月の記事 (17)

猫虎屋 2023/01/20 22:08

新体操(1)

新体操は音楽に合わせてさまざまな踊りや技を披露する新しい体操のかたちである。
茶熊学園の新体操部には、ソフィ、エクセリア、ノアの3人が所属している。

新体操は、バレエやフィギュアスケートと同じジャンルであるにも関わらず、この世界では未だプロスポーツとして認められていない。バレエやフィギュアの大会では多くのチケットが売り捌かれるのに、新体操はそのような公演ができるほどの人気も競技人口もまだいないのが実体であった。
そこで新体操協会は、よりエンターテイメント性の高い新たなルールを取り入れることになる。
それは男女の愛をテーマとしており、音楽に合わせてペアが濃密に交わる。いわゆるセックスダンスである。試験的に開催されたこの競技はたちまち大人気となり、新体操界にも新たな旋風を巻き起こすことになった。

茶熊学園の新体操部もこの波に乗らないわけにはいかず、次の大会に出場することになったが、問題は男子部員が一人もいないことだ。
そこで急遽助っ人として呼ばれることになり、一ヶ月後に控えた新体操大会に出場することになってしまった。あくまで正式な部員ではなく、大会が終わるまでの一時的な約束である。
三人の女の子と共演できるなんて、約得だ、くらいに考えていたのだが、現実はそんなに甘いものではなかった。むしろあまりの練習の厳しさに、面を食らう。

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    ソフィ様と…☺️ノアとエクセリアの続編も楽しみにしています!

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猫虎屋 2023/01/20 17:38

練習台

シェアハウスでバイトを手伝った縁もあり、キャトラ発案による「レクトをイチコロにする大作戦」の練習台をさせられることになってしまった。


「大丈夫よ。それを使えばノーカンだから。」
「そうなんだ……やってみる。」

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猫虎屋 2023/01/18 00:07

ミルクプラント(2)

前話:ミルクプラント(1)

一度母乳体質となった女性冒険家は、週に一度、飛行島のミルクプラントで搾乳をしてもらう。
これをしないと胸が重く張ってしまい、むらむらとした気持ちが収まらない上に、思わぬところで噴乳したりしてしまう危険がある。
それで週に一度の搾乳を終えると、胸のつっかえが取れるような爽快感があり、女性たちにとってもある程度楽しみなところがある。
ただし搾乳中の様子はあまりにも恥ずかしいため、人には見られたくない行為だった。

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    ひつぎん* ID01529399
    姫様の母乳…控えめに言って最高です!

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猫虎屋 2023/01/15 23:44

既成事実

親同士が決めた望まぬ縁談を無かったことにするために、キャトラの提案で既成事実を作ることになったカスミさん。


「……ここまでするとは聞いてないんだけど。」

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猫虎屋 2023/01/15 00:20

憑依の巫女


クジョウの巫女の大事な習慣として禊〈みそぎ〉がある。
滝などの清流で身を清める儀式だ。寒いときは温泉で代用することもあるが、必ずしなければならないタイミングがあった。
年頃の女の子は月に一度、気枯〈けが〉れの期間が来る。その期間が過ぎた時に、巫女は必ず禊をしなくてはならない。

ただの昔の風習で、「めんどくさいな」くらいに思っていたセツナだったが、これには大切な意味があることを、今回初めて知ったのであった。

その意味のひとつは、禊とは神降ろしの準備であるということ。
巫女とは単に祭事をサポートする女性のことを言うこともあるが、クジョウの巫女は依代としての役目も期待される。
神をその身に宿して依代となり、その祝福を受けることだ。
禊はそうした儀式の最初の段階と言える。

今回初めてセツナは神降ろしをすることになった。
クジョウの神〈カミ〉には様々な種類のものがいる。共通しているのは全てソウル精神体であり、実体を持たないことだ。そのため実体のあるものに憑依することでその力を行使する。
御札がそのひとつだが、これはかなり低級であり力が弱い。御札のような媒体には、ほとんど意思を持たないエネルギーのようなものしか宿すことができない。
ダイフクやオハギのように、小動物に宿すこともある。これは御札よりも強力で、ある程度の独立した意思を持つが、会話ができるほどではない。
それに対して、人間の巫女に下ろす神は高度な知能を持っており、それだけ力も大きい。そのようなカミを宿す依代として、巫女達は訓練されていた。

カミはソウルをエネルギーとしているが、それは信者となる人間から集めるのが基本となる。信仰心の多さがカミの力の大きさと言われるのはそのためである。
ソウルの集め方のもっとも効率の高い方法が、依代となる巫女に直接ソウルを注ぎ込むこと。すなわち性行為による受け渡しである。

巫女が禊によって身を清めるのは、その性行為による儀式に備えるためでもある。
そしてそれが穢れの直後のタイミングなのは、その間は比較的受精しにくい期間であることも関係している。

セツナは禊を済ませて神降ろしの儀式をすると、身体がふわっと浮く感覚になった。重力から解き放たれたといってもいい。幽体離脱したわけではないが、精神と肉体が離れたような感覚だ。同時に、手足の自由が聞かなくなった。自分の意思で動かすことができない。
(ふーん、貧相な身体だけど、まあ若くて元気なのはいいことね)
(誰っ!?)
頭の中で誰かが喋る。
彼女はウズメと名乗った。セツナの身体に降りてきたカミである。
口を動かすこともできないが、それと同じ要領で、彼女と脳内で会話することはできた。
(ちょっ、その格好で何処行くのさ。勝手に動かないでよ。)
禊を済ませたばかりの半裸のままで、ウズメは勝手に歩き始めてしまう。と言っても身体はセツナのものだ。自分の意志とは関係なしに動いている。
(ふふん。この身体、あたしに貸してくれるんでしょ。その間、しばらくそこで寝てなさい)
カミというにしてはどうにもフランクな少女だ。
しかし彼女が精神の扉を閉ざしてしまうと。もう何も見えなくなり、いつの間にか意識を失っていた。

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