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レヱル・ロマネスクの記事 (69)

whisp 2022/09/15 22:37

『2022/09 北海道録音取材記 Day1 : 馬車鉄道と台風襲来』+「かにこの馬車鉄道」

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【重要】

Lose解散に伴い、わたくし(進行豹)が扱う全年齢のコンテンツ
(「レイルロオドの短いお話』や『レイルロオド・マニアックス』等)は、

『レヱル・ロマネスクnote』
https://note.com/railroma

へと全面移行いたします。

9月いっぱいを移行準備期間とし、上記の全年齢記事は、
ci-en/fantiaにも平行してアップしていく予定ですが、
移行準備期間終了後はnoteのみでの掲載となっていきます。

ので、そうした記事群をお読みくださる方におかれましてはぜひ、
noteのメンバーシップ

『御一夜鉄道サポーターズクラブ』
https://note.com/railroma/membership/join

へのご参加をいただけますと幸いです。


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(以下、noteからの転載)

////////////

こんばんわ。
レヱル・ロマネスクシリーズの原案、シリーズ構成を務めます、進行豹です。

先日は、『レヱル・ロマネスクnote』

レヱル・ロマネスクnote|note
鉄道が滅びかけている世界を舞台にした復興への物語『レヱル・ロマネスク』関連の情報や、制作や設定ににかかわるあれこれ、ショー
note.com
開設へのたくさんのリアクションをまことにありがとうございました。

また、まだ1記事もあがっていないのに、メンバーシップ
『御一夜鉄道サポーターズクラブ』へのご参加を多数いただけましたことにも、深く感謝いたしております。

御一夜鉄道サポーターズクラブ|レヱル・ロマネスクnote
レヱル・ロマネスクを使った活動に興味がある方、一緒に活動したい方、支援したい方向けのクラブです。
note.com
ご期待、ご応援にお応えできますよう、本日よりメンバーシップ限定記事もあげてまいりますので、どうぞお楽しみください。


さて。
本日からの数日間は、先日までわたくしが、
サウンドクリエイターの町田勇哉さん https://twitter.com/machida0614
にご同行いただき赴いておりました、北海道録音撮影取材の取材記を掲載してまいります。

録音取材の目的。
それは、『蓄音レヱル』シリーズのような


『現地収録の環境音と、バイノーラル録音で臨場感をもつ声優さんのボイスとで織りなされる、癒やしのASMR/バイノーラルボイスコンテンツ』で使用するための、高音質の環境音を収録することです。

その様子や、困難を感じた点、工夫した点などを取材記という形にまとめ。

そうして、取材記で触れた事柄をネタ元にした、『レイルロオドの短いお話』を、メンバーシップ限定記事として公開していきたいなぁ、と考えております。

それぞれの記事を独立でお楽しみいただけるものとすると同時に、両方をお読みいただくことにより「取材されたことは、こういうふうに物語化される」という点もお楽しみいただけるかもと感じています。その辺にご興味お有りの方には、ぜひチェックいただけますと幸いです。

それでは、まずは取材記から書き始めてまいりましょう。

わたくしは羽田、町田さんは関空から。



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ポケモンジェットにあたりました!


それぞれのフライトでたどり着いた『新千歳空港』が、今回の北海道取材のスタート地点となりました。



■ 2022/09/15 北海道取材記  Day1 新千歳→札幌→小樽→岩内 ■

空港で町田さんと合流するなり向かうはレンタカー屋さんです。
北海道で、公共交通機関だけで移動しようとすれば、膨大な乗り継ぎ待ち時間が発生してしまうため、複数箇所を回るのであれば、レンタカーが必須となるためです。

経費を少しでも削減するため、「おまかせプラン」的なものでのレンタルを申し込んでいたところ、
「トヨタ ヤリス」という車が配車されました。

多分、大当たりの類です。

気をよくした我々は、早速ハンドルを握って、第一目的地である札幌郊外――
『北海道開拓の村』 https://www.kaitaku.or.jp/
へと向かいます。

なんとなれば、開拓の村には馬車鉄道が走っているからです。

事前に取材許諾を申請しておりましたので、担当くださった方にご挨拶して、いざや入村。

歴史的建造物の数々を横目にしながら、馬車鉄道のダイヤを確認いたします。

すると、40分強の待ち時間が発生することとなったので、開拓の村の食道で、味噌ラーメンといももちとをいただき、早めの昼食といたしました。

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そして再び馬車鉄道駅へ向かいますと、馬と御者さんとが準備をしているではないですか!

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北海道開拓の村の馬
「この子は北海道和種ですか?」

わたくしが質問すると、御者さんが嬉しげに振り向いてくださいます。

「北海道和種とブルトンの混血さ」

――北海道和種とはいわゆる『どさんこ』。
かつて青森から海を渡って人間に連れてこられた在来種、「南部馬」が、北海道の気候に適応していったとされる馬たちです。
南部馬は残念ながら絶滅してしまいましたので、北海道和種がいまでは在来種として扱われるようになっています。

そして、ブルトンとは「重種」。ソリや荷車を引くために品種改良されていった、超大型馬の一種です。
北海道開拓のために輸入されてきたブルトン、ペルシュロン、ベルジャンなどの重種の馬たちが混血していってうまれたのが「ばん馬」となります。

開拓の役割を終えたばん場たちは、今ではばんえい競馬

【公式】ばんえい十勝/馬の一発逆転ライブショー
世界で唯一の競馬【ばんえい十勝】オフィシャルホームページ。馬券購入、ライブ映像、騎手情報、馬券購入方法、レース協賛等、ばん
banei-keiba.or.jp
に活躍の舞台をうつしています。

つまり、開拓の村の馬車鉄道を惹く馬さんは、どさんことばん馬、北海道を代表する2つの馬の特徴を兼ね備えているこであるともいえましょう。

これはテンションがあがります。

しかし、取材の主目的は録音――馬車鉄道にまつわるさまざまな音を収録することです。

荒くなりそうな息を抑えて、浮き立つかかとを床につけ、
いざ、レコーダーをまわします。

……往路は馬車内、復路は馬車外からの録音を完了し、
次なる取材目的地、『小樽 青の洞窟観光船』を
目指そうとした矢先、携帯の着信音が鳴り響きます。

「もしもし?」

――聞こえてきたのは残念な知らせでした。

取材初日、9/5の午後にはもう、北海道に台風が接近しており。
https://tenki.jp/forecaster/hmochida/2022/09/05/19324.html

その影響で、観光船の運休が決まってしまったのです。

――こういう場合は、観光船協会みたいなところが一斉運休を決めるパターンがほとんどなような気がします。
もしもそうなら、一箇所がダメなら全部ダメとなっている筈です。

筈なのですが、藁にもすがる思い出片っ端から観光船業者さんに電話をかけますと、なんと!

……どの業者さんでも運休、ということを確定させることがかなってしまいました。

となれば、青の洞窟観光船は諦めるしかありません。

ぽつぽつ雨もふりはじめ、風の勢いも強くなり、録音的には「最悪」としかいいようがない環境になってまいります。

なんとなれば。

雨がマイクにあたる「ぼっ、ぼっ」という音を編集で除去することは極めてむつかしいらしく。
風がマイクにあたってぼわぼわ音をたててしまえば、目標となる音はかき消されてしまうからです。

ので。

代替の録音取材をするならば、『屋内』の他にありません。

ググってググってそのあげく、小樽、天狗山ロープウェイに乗って録音し、小樽の夕景(雨)をおっさんふたりで眺めてまたロープウェイで下山して。

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「これはどうにもならん」

ということで、予定を早めて本日のお宿へと向かいます。

宿は岩内。
「いわない高原ホテル」

やすらぎと癒しの宿 いわない高原ホテル 【公式サイト】
いわない高原ホテルは、日本海と積丹半島を一望出来る北海道岩内町の高原にある、源泉かけ流しの温泉を満喫できるホテル。広大な2
www.iwanai-h.com

ここは写真撮影、SNS等での紹介大歓迎と館内に張り紙してあるお宿であり。
かつ、個室温泉露天風呂を貸し切りできるお宿でもあるのです!

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そこで早速貸切温泉を堪能し、いざや、夕食にでかけます。

しかし……
台風の影響か、単に終業が早いのか、開いているお店がほとんど見受けられません。
唯一見つかったのは、ラーメン屋さん。

かくてわたくしと町田さんは、

昼:味噌ラーメン 

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夜:味噌ラーメン

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と、北海道グルメを満喫しまくり! もって、取材初日を終えるのでした。



晴れてくれ。
そして風も止んでくれ。

そう祈りつつ、岩内の夜は更けていきます……

(続く)



【メンバーシップ限定記事のご案内】
『レヱル・ロマネスクnote』メンバーシップ
『御一夜鉄道サポーターズクラブ』

御一夜鉄道サポーターズクラブ|レヱル・ロマネスクnote
レヱル・ロマネスクを使った活動に興味がある方、一緒に活動したい方、支援したい方向けのクラブです。
note.com
にご参加いただきますと、
以下のあらすじのショートストーリーをお楽しみいただくことができます。

また、メンバーシップ限定の掲示板も本日より機能が開放され、
『こんなメンバーシップ特典がほしい!』
という投稿をお楽しみいただけるようになっております。

ぜひご参加ご検討ください!


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『かにこと馬車鉄道』
https://note.com/railroma/n/nedb64705b639

(あらすじ)

馬車鉄道にはじめて乗車したかにこは、馬の賢さに感心します。
「レールを外れてもいけるのに、きっちりとレールの上を走ってる」
それを来たマスターは、「レイルロオドも同じでは?」と疑問を投げかけるのです。

(登場レイルロオド紹介)

「かにこ」(北開道鉄道C11形蒸気機関車C11 202専用レイルロオド)

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<出身> 陽立(ひたち)製作所 傘戸(かさど)

<所属路線> 北海道鉄道 箱館線 (札歩路駅~小樽駅間)

<能力・性格>
配備車両がカニ目(前照灯ふたつが並列に、カニの目のように配置されている)であったため、『かにこ』とつけたれた自分の名前が嫌いで嫌いでしかたなかった──それゆえの無口・無愛想が常態となってしまった不器用レイルロオド。
とはいえ職務面では極めて器用かつ勉強熱心で、整備・保線がどうしてもいきとどかず振動に苦しめられるのが常の北開道の客車たちを、非常に快適に・揺動少なく牽引しつづけ。
最終的には大廃線後、ズタボロになってしまった北開道の鉄路を支える唯一のドル箱観光路線、札歩路-小樽を結ぶSL観光列車『SLコロポックル号』の牽引機関車レイルロオドになった。
観光客からの人気も高いが、完全に身に染み付いた無口・無愛想が崩れることは、やはり殆ど無い。

【 シルバー会員 】プラン以上限定 支援額:500円

「かにこと馬車鉄道」

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whisp 2022/09/14 21:55

『レヱル・ロマネスクnote』を開設しました!

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【重要】

Lose解散に伴い、わたくし(進行豹)が扱う全年齢のコンテンツ
(「レイルロオドの短いお話』や『レイルロオド・マニアックス』等)は、

『レヱル・ロマネスクnote』
https://note.com/railroma

へと全面移行いたします。

9月いっぱいを移行準備期間とし、上記の全年齢記事は、
ci-en/fantiaにも平行してアップしていく予定ですが、
移行準備期間終了後はnoteのみでの掲載となっていきます。

ので、そうした記事群をお読みくださる方におかれましてはぜひ、
noteのメンバーシップ

『御一夜鉄道サポーターズクラブ』
https://note.com/railroma/membership/join

へのご参加をいただけますと幸いです。


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こんばんわです! 進行豹でございます!!


本日わたくし、
『レヱル・ロマネスクnote』
の、最初の記事を投稿させていただきました!

https://note.com/railroma


『レヱル・ロマネスクnote』というのは、
『レヱル・ロマネスク』関連コンテンツ群にかかわる――


・最新情報の提供

・設定資料や制作状況の公開

――ならびに、

・「レイルロオドの短いお話」の書き下ろし&再掲

・「レイルロオド・マニアックス」の書き下ろし&再掲

などなどを、2日に1度程度の更新頻度で、
noteというサービス上で展開していく記事群となっていきます予定です。

また、noteのメンバーシップでは掲示板機能も使えるようなので、
そちら等を活用しての、「参加型/双方向企画」なども展開していければとも考えております。

具体的には……そうですね、

レイルロオドの設定素案を公開し、そこに対するご意見・コメントなどを募集して。
寄せられたご意見・コメントを参考にブラッシュアップして設定を決定稿へと近づけていく――

的な活用法が考えられるのではないかと思っております。

もちろん「こんな企画をやってほしい」というアイディアも大歓迎ですので、
もしなにかございましたらこちらのコメント欄なり、
わたくし、進行豹のツイッターアカウント 
https://twitter.com/sin_kou_hyou

あてに、リプライなりDMなりでお寄せいただけますと幸いです。


そうした新規記事群と並行し――
わたくしてきには、なるべく早めの時期から、
「ci-en/fantiaにあげてきた『レイルロオドの短いお話』」のブラッシュアップ&再掲を
積極的にやって行きたくも思っております。

ので、読みたかったけど読めずにいたお話があるようなら、
さらにお得にメンバーシップをご活用いただけるものかとも存じます。



とはいえ、わたくしnote扱うの初めてですので、
そうガッチリと方針が決まっているわけでもございません。

ガッチリしていない部分については、みなさまからのご意見ご要望を積極的に取り入れて、
「読んで/参加して楽しい」形に育てていければとも願っております。


ci-en/fantiaともども、
『レヱル・ロマネスクnote』の方も、どうぞチェック&ご支援たまわれますと幸いです!

よろしくお願いいたします!!

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whisp 2022/09/04 22:18

【3分で読める】「すずしろの演技指導」【レイルロオドのお話】


(あらすじ)

マスターからの、思いもかけぬ演技指導の依頼。
ならばとすずしろはおもむろに、「先生役」を演じるのです。

(登場レイルロオド紹介)

「すずしろ」(万岡鉄道C12 67専用レイルロオド)

<出身> 旧帝鉄出身 製造は陽立製作所傘戸

<所属路線> 万岡鉄道 万岡線 (霜館駅~持木駅)

<能力・性格> ごくごく平凡なC12レイルロオドとして製造され、ごくごく平凡だが堅実な乗務を重ねていた。
九洲で4年ほど走った後、鎌石を経て蒼森に転属したが、ここで一大転機が訪れる。
THK(帝政放送協会)の朝の連続ドラマ小説の主役機に、すずしろのC12 67が抜擢され、
蒼森を北開道に見立てたドラマ、『すずしろ』の放送が開始されたのである。
主人公である機関士に忠実につかえる健気なレイルロオド『すずしろ』は当初、人間の女優が演じていたのだが、その女優の急病により、急遽本物のレイルロオド、すずしろ本人が代役を務めることになった。
女優の演技の鉄道監修を務めていたすずしろの様子をみていた監督が「演れる」と判断しての大抜擢に、すずしろの秘められていた才能が開花。見事に最終回までの代役を務めきる。
それにより、南のハチロク、東のラン、北のすずしろ――と評されるほどの大人気レイルロオドの座へとまつりあげられる。
本人はスター気質では全くないのだが、とにかく演技力が素晴らしいので、もとめられるまま、ドラマの中の『すずしろ』像をファンの前では演じつづけている。
本質的には水回りのお掃除が大好きなあまり、給水装置工事主任技術者ならびに下水道排水設備工事責任技術者を独学で取得してしまうような、ややマニアックを性格そしているのだが、同時に、見かけによらず恐ろしく肝が座っていて、逆境に強い。
ので、レイルロオドたちが集まるような場では(その人気もあいまって)リーダー役を期待されることも多く。そしてすずしろは、役ならばどんなものでも、見事に演じきってみせる。

【 シルバー会員 】プラン以上限定 支援額:500円

「すずしろの演技指導」(作:進行豹

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whisp 2022/09/03 20:42

【3分で読める】紅とれいなと合わせ味噌 【レイルロオドのお話】

(あらすじ)

二種類の石炭を同時に味わいたい――
ハチロクの望みを知った紅は、なにかの調理を始めます。


(登場レイルロオド紹介)


「紅」(旧南颯鉄道キハ100形キハ101専用レイルロオド)

<出身>  日ノ本 河崎車両製 (キハ07準同型車)

<所属路線> 肥颯みかん鉄道(八ツ城駅→千内駅)

<能力・性格> もともと優れた気動車であるキハ07形唯一の弱点、足回りの弱さを改造した南颯鉄道キハ100形は実に優れた気動車であり、そのトップナンバーレイルロオドである紅も、車両性能にふさわしい優れた性能と、燃え盛る火のようなプライドと自信を持っている。紅から見れば旧時代の遺物である蒸気機関車や蒸気動車、架線等の大型設備が必要な電車などは全て気動車より劣ったものと心底から思い込んでおり、『気動車こそが鉄路の女王』と心底から信じ込んでいる。そのため、極めつけの負けず嫌いで努力家。
愛社精神も極めて強く、自分の恥はみかん鉄道の恥だと考えている。
足回り補強の代償としてわずかに失われてしまった加速性能、最高速度をコンプレックスとしており、スピード勝負は徹底的に回避して、勝てる勝負だけを挑み続ける慎重さあわせもっている
口調、行動ともにボーイッシュ。というかやや乱暴。
そこが風貌とマッチして、地元の乗客からは大変な人気を博している。
ハチロクやランや汽子のような全国区の人気を誇るレイルロオドとなり、みかん鉄道の定期外旅客収入の増加につなげたいと熱心に望み、改善努力を頑張ってもいる。



「ハチロク」(旧帝鉄8620形御一夜鉄道8620専用レイルロオド)

<出身> 日ノ本(ひのもと/日本)帝鉄レイルロオド工機部 旺宮工場

<所属路線> 御一夜鉄道 大畑線(御一夜温泉駅~早戸駅)

<能力・性格>  旧帝鉄初の国産大量生産蒸気機関車のトップナンバーレイルロオドとして製造された、気品、能力ともに卓越していたレイルロオド。
反面、他者を無意識に見下すような一面や、挫折・失敗に対する脆さもあわせもってしまっていたのだが、運命のマスター、 右田双鉄との出会いによって、いわゆる「人間的な丸み」を帯びるように成長した。
さまざまな苦難を越えたいまのハチロクは、全国的な(一般の人たちからの)人気においてはランに一歩を譲るものの、レイルロオドや鉄道関係者たちからは、『レイルロオドの鑑』として一目も二目も置かれる存在になっている。
かといって増長することもなく、他のレイルロオドたちの良さを引き出し、お互いに刺激しあい成長しあうことができれば――との思いで、今回のレイルロオドサミットに臨んでいる。
流石に製造100年に近づき、性能面では後継機たちに見劣りするようになってきたが、性格――というか人格面では、ほぼ円熟に近い状態を迎えている。
指導者・司会進行役としては、まさに理想的な存在だが、所用あってその役をすずしろに委任することとなる。

【 シルバー会員 】プラン以上限定 支援額:500円

「紅とれいなと合わせ味噌」(作:進行豹

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whisp 2022/09/01 20:11

【3分で読める】「夢を見ないしろがね」【レイルロオドのお話】



(あらすじ)

レイルロオド・サミットでの出会い。
そこでしろがねは、『夢を見るレイルロオド』がいることを知り、
自らとの違いに、小さな悩みを抱くのです。

(登場レイルロオド紹介)


「しろがね」(關門鉄道EF10 23専用レイルロオド)

<出身> 日ノ本(ひのもと/日本) 日ノ本車両製 
<所属路線> 旧帝鉄→關門鉄道

<能力・性格>  ごく平凡な量産機だったが、優秀な成績を評価され、開通したばかりの關門海峡トンネルの貨物輸送に抜擢されたエリート機の専用レイルロオド。
なのだが、寡黙で控えめ、自己主張に乏しい性格なため、一見でエリートとは見られない。
どちらかというとひとりでいることを好み、趣味も昼寝と一人で楽しむもの。
が、協調性がないわけではなく、コミュニケーションはそつなくこなす。また、後輩たちへの面倒見も非常によく、実にさりげなく気の効いたサポートをしてくれることもしばしば。
『全体の中で、自分がどう機能すれば一番効率よく組織が動くか』ということを探し求めることがロールアウト直後からの習慣になっていて、実際に高い精度で掴むことができる。
把握したなすべき役割がしろがねの得意とするものでなくとも、メンバー中で最適任であるのなら、淡々と取り組み、こなす。
こだわりを持たず黙々と最高効率をもとめ取り組む態度は、そうした思考パターン――
『自分の個性より、全体を優先』というところから来ている。が、それは逆側からみれば、自己主張が弱く、自分の長所を伸ばすことに不熱心で、決断や断言を避ける傾向にあるとも言い換えられる。
能力の高さやサポートの上手さが、リーダーシップにつながらないタイプ。

【 シルバー会員 】プラン以上限定 支援額:500円

「夢をみないしろがね」(作:進行豹

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