貧弱兄貴 2021/07/23 21:17

サムネイルもすごいぞ『淫魔青年将校が貴男に淫語とチンポとラブをブチ込む音声』!

 こんにちは! サークル「貧弱兄貴」です。作品予告のお気に入り登録やCi-enのフォローなど、皆様からのご支援ご注目を沢山いただけて誠に感謝しております。
 今回は先日予告が掲載されました『淫魔青年将校が貴男に淫語とチンポとラブをブチ込む音声』のサムネイルについてのお話です。今後「男キャラをメインとした男性向け作品」を作ろうとする方々の参考になれば幸いです。

 本音を言えば、予想以上の完成品をいただけたので多くの方にぜひ見ていただきたいというのがこの記事を書いた一番の理由です。


 さっそくサムネイルを見ていきましょう。

 このタイプのサムネイルは「イラスト」「ロゴ」「サムネイルデザイン」「タイトル」の4要素に分解できます。順番にお話しいたしましょう。
 なお、今回はイラストを目隠490様(Twitter)、ロゴとサムネイルデザインを野谷トオル様(Twitter)にお願いいたしました。本当にありがとうございます。



イラスト

 真偽のほどは定かではありませんが、男性向けは女性向けに比べて視覚情報の重要度が高いと聞きます。DLsiteの男性向け売り場では「褐色/日焼け」タグのついた音声作品が10作以上あるそうです(音声作品でどのように褐色要素を表現しているのかご存知の方はぜひ教えてください)。ということで、依頼先の検討やオーダーにはかなりこだわっております。

 まず、乙女向け・BL作品のみならず成人男性向け作品の実績があるイラストレーターさんにお願いいたしました。これは主観に過ぎないのですが、男性向けと女性向けには使われている線の太さなど絵柄にも差があるように思うのです。実績を確認させていただいて、確かに男性向け作品っぽい絵柄が描ける方なのだなと判断したうえでお願いしております。念のために、絵柄の参考資料として男性向け同人誌の表紙や男の娘系エロゲのジャケットなども挙げさせていただきました。

 次に、参考資料として「服装」「髪型」「部屋の内装」それぞれ2〜3枚、「キャラ全体のイメージ」「構図のイメージラフ」1枚の参考画像を提出しております。
 とはいえ、全て版権キャラクターやフリー素材(キャラ名や引用元のURLも一応送っております)から出しておりますので当サークルで描いたのはパースの概念すら放棄した構図ラフだけです。アレからここまで読み取っていただけるのかと当サークル一同感謝の念に堪えません。
 これはある意味裏ワザなのですが、男性キャラクターの参考資料に女性キャラクターを使うという手もあります。実際、服装の参考資料にシン○リル○ルフが「上半身の服のみ参考にしてください」の注とともに紛れております。

 最後に、線画の時点でも修正をお願いいたしました。アオリ構図なので面長に見えやすい、という理由もありましたが、漫画は『こち亀』くらいしかまともに読んでいない当サークルメンバーによる「もう少し顎削れませんかね?(要約)」が繰り返されること数回。「削ってみたら違和感ありませんでした」のご返答を信じ、塗りに移行していただいて完成品を無事にいただけました。何度も申し上げますが本当にありがとうございます。



 完成品がこちら。「ビジュアルが好み」との声を何度かお聞きしております。当サークルメンバーもそう思います。

ロゴ・サムネイルデザイン

 先程も申し上げたとおり、音声作品であっても視覚情報にはこだわるべきだと当サークルは考えました。そこで、サムネイルについても成人男性向け作品の実績がある方にお願いしております。
 経験談として書いておきますと、もし今後ロゴを作ってくれる人を探す際、ロゴデザイナーさんの男性向け作品実績だけが直接お願いしないと閲覧できない状況でもサボることなくお取り寄せすることをオススメします。女性向け作品実績と『空気』が違う人が確かにいらっしゃいます。これはマジです。

 今回のオーダーでは
・「男性向け作品のロゴのような丸み」が少ないフォント(英語フォントで例えるならブラックレターなど)
・「聞き手を男と想定している」「淫語メイン」「男キャラに攻められる純愛系」であることが分かりやすいロゴ(タイトルの該当部分を強調するなど?)
・「これは男性に聞いてもらいたい音声作品である」という作品のねらいを知った上での作成
をお願いいたしました。

 その結果、「男性の特性を考慮して彩度高めコントラストキツめにしました(要約)」の解説とともに2案をいただけました。そのうちのひとつが今回採用させていただいたサムネイルです。先程載せたやつですね。



 そして今回、採用しなかった案につきましても掲載許可をいただけたのでこれも載せてしまいましょう。このジャンル規模だと前例は多いに越したことはありません。のちにこのような作品を作るであろう方々の参考になれば重畳の至りです。



 解説によると「男性クライアントが指定傾向にあるカラーリングと構図を採用」とのことで、確かにそういうサムネイルあるわ〜、となりました。おそらくSM系軍人モノでDLsite男性向け売り場を探せば、こんな感じのサムネイルをした作品が見つかるのではないでしょうか。

 ここからは当サークルが今回下した判断の話なので、別の作品や別のサークルではもしかしたらこのような案を採用しているかもしれません。それを踏まえた上でお読みください。


 では、なぜもう一方の案が採用されたのか。簡単に言うと、当サークルは今回の採用案の方が「成人男性向け『男攻め』作品」により相応しいと考えたからです。

 聞き飽きた方もいらっしゃるかもしれませんが、当サークルは「男キャラ×男性コンテンツ消費者」というジャンルを便宜上『男攻め』と呼称しております。そして今作は当サークルの考える『男攻め』の王道がぎっしりと詰め込まれており、それゆえエロシーンには女っ気がございません。

 ここでもう一度2つの案を見比べてみましょう。大きな違いは「イラストの構図」と「メインの色」、「フォントの数」であることが分かっていただけるかと思います。その3点において、左の案を選んだ理由がそれぞれにありました。

 まずはイラストの構図から。左の案は顔がメイン、右の案は脚もしっかり見せる構図です。もし女攻めの男性向け作品、特に脚コキを売りにする作品であれば迷わず右の構図を選んでいました。
 しかし今作は『男攻め』作品。男の娘モノの延長線上のさらにその先にあるジャンルであり、聞き手は異性愛者男性をメインに想定しております。そして、男の娘以上野郎系以下に『男』という概念に振り切って制作しております。そのため脚で性的欲求を煽るよりも、顔で『男攻め』特有の特別感(人によっては背徳感かもしれません)を煽った方が有効かと当サークルは考えました。
 さらに今作はSM要素のないノーマル寄り作品です。脚を利用したプレイは本編中にございません。男性向け作品界隈で「巨乳キャラをサムネイルに据えるなら乳を使ったプレイを入れないと期待を裏切ることになる」という話を聞きましたので、見当違いな期待をさせてしまうことを防ぐ必要がありました。
 よって、脚を見せるメリットよりも顔を見せるメリットの方が上だと判断したわけです。


 次に色とフォントの話です。左の案は黄色、右の案は赤がメイン。そして右の案の方が、素人目にも様々なフォントが使われているのが分かりますます。
 従来の男性向け作品に慣れた初心者の方々には、このジャンルは男を取り扱う以上エロさを感じにくいかもしれません。また今作のシナリオ担当は、「タチに淫語を吐かせるのはネコより難しい」「みさくら語まで行くと男攻めの雰囲気じゃなくなる」と語っています。
 つまり、今作はこれまでのふたなり作品と比べると直接的なエロさで負けてしまうところが原理的に存在するわけです。その赤字を男キャラのカッコよさで補填するという女性向け的な手法を取り入れているのですが、女性的な要素が薄い男キャラでは男性の聞き手に対してかなり不利といえます。
 ですから、あまりエロ方面で期待させすぎると期待外れになってしまいます。そのため相手が『男』であるという特別性を売り出し、そこから「この作品、予想以上に実用性が高いな?」と思っていただくのが聞き手にとって一番いいのではないかと当サークルは考えております。よって、右の案は本編のエロ要素を食ってしまうと判断致しました。とはいえ、この案は男性向け女性上位作品ロゴのお手本と形容させていただきたいレベルのものなので、もしSM系の作品でお願いする機会がありましたらおそらくこんな感じでオーダーすることでしょう。

 そして左の案ですが、右の案と比べて『カッコよさ』が押し出されており、当サークル内で「女要素のない男性向けエロはこんな感じでは? というイメージにかなり合致する」と意見が一致いたしました。
 あからさまな禁断感はないものの、これまでの男性向け作品とは毛色が違うぞと認識させる。かといって女性向け作品のテンプレ(実際にはそうでもないロゴが多いことを最近知ったばかりです)のような水色ピンク淡紫ぽわぽわ系でもなく、キャラクター1人を大写しで配置している。しかしその一方で、ゴシックロリータを思わせるような装飾過多なところがある。でもタイトルは適度に長く語彙がド直球で、語呂やテンポも意識されている。結局、これは男性向けか女性向けか。女性向け作品界隈への勝手な思い込みが強ければ強いほど、この深みに嵌まることになるでしょう。
 もうマジで素晴らしい。ありがとうございます。



 なお、この採用案は出していただいたものを一発採用したものだったりします。


タイトル

 これは当サークルで考えたものなので手前味噌にはなりますが、発案者と改良に携わったメンバーを讃えるということで解説させていただきます。
 当サークルは立ち上げたばかりの駆け出しサークルであり、まだ有名ではありません。ですから洒落たタイトルをつけたところで誰も見向きもしてくれませんし、女性向けだと勘違いされて本来のターゲットである「『男』として男キャラに愛されたい人」にスルーされてしまうのは悲しいことです。そしてなにより、当サークルメンバーは火の玉ストレートなド直球タイトルが大好きでした。結果、今作のセールスポイントがギュッと詰まったタイトルをつけることになったのです。

 まずは男性向け作品の様式に従い、タイトルの最初に相手役となるキャラの要素「淫魔青年将校」を入れてみる。長いタイトルになって省略されることは目に見えているので、今作の特色として男性聞き手を想定していることを示す「貴男」を次に。そして語呂とテンポがよくなるように、なおかつ品のない語彙を交えて「淫語とチンポとラブをブチ込む」と並べる。
 ここがかなりのミソで、音数と助詞と最後の母音だけ見ればアニメ『ポケットモンスター』シリーズのロケット団の口上の一部「愛と真実の悪を貫く」とほぼ同一になります。つまり、一部の世代に染み付いた完成済のテンポを借用しているわけです。なおかつ、淫語とチンポで母音が完全一致しているのでさらにテンポがよくなります。その結果生まれたのがこのタイトルという次第です。


 ロゴ含めたサムネイル完成品を受け取った段階になって他の女性向け作品が直接的な単語を伏せ字にしていることに気づき、このままでは修正する必要があるかもしれないとサークル内がざわついていたところ、普通に予約公開の申請が通って「なんで他サークルは伏せ字にしてたんだろう……?」と怪訝な空気になったりもしていました。作品の特色上ゲイ向け区分を間借りしているからだと思われます。

追記:DLsiteさんから「これボーイズラブ区分の方がええんちゃう?(要約)」というメッセージを頂いたので区分を変更いたしました。しかし修正はされていないようです。ナンデ?




 そんなこんなで仕上がったのがこのサムネイルというわけです。だからこそ、各所でご好評いただくたびに感じる嬉しさが増します。
 しかし忘れてはいけません。今作が『音声作品』であることを。そして我々が、これまで全くボイスの話をしていないことを。
 今回は出雲颯人様(Twitter)にボイスをお願いしております!! サンプルボイスの時点でもう最高だった声で!! 淫語と! 囁きと! 焦らしと! 愛を! ドカ盛りにした今作に命を吹き込んでいただきます!! よろしくお願いします!!

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