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2021年 11月の記事 (14)

有坂総一郎 2021/11/10 21:30

というわけで、ご支援ありがとう

今月20日に初振り込みがあるそうだ。
いつも支援をありがとう。

挿絵ないし表紙絵を発注するにはまだまだ先になりそうな感じではあるけれど、外注4~5万と仮定した場合、現時点の推移で年間4回振り込みで2年くらいで発注出来そうだ。

えらい先になるなぁと思いながらも、一歩前進だと思うと嬉しいモノだよ。

支援プランの金額が多めのそれを増設しても良いけれども、具体的なお返しが明確化していないのにそういうのもどうかなと思って踏みとどまっている。

まぁ、現時点でお返し出来るのは活動報告を兼用したコラム的なモノを随時アップして作中世界の補完をすると言うことになるかな。

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有坂総一郎 2021/11/10 00:00

歴史群像12月号 日本の戦時航空機生産

巷で言うほど日本の戦時生産は出鱈目な弱さでもなかった。

まぁ、それは「このはと」を執筆し始めた段階で資料を漁っていたことでわかっていたことであるのだが・・・・・・。

昭和18年、19年の生産数が急増していることの理由をよく示していることが分かる。

16年の5000機程度が17年に9000機、18年に1万8000機、19年に2万8000機と増えている。20年は約半年で1万1000機である。

工作機械や資源の輸入途絶があったと言ってもこの数字だ。

DC-4Eと深山の開発による生産効率の改善の効果が水平展開であったのは間違いないし、設計時から工夫を行うことで不足する工作機械を使わないでも生産出来る簡略化などの戦時設計も効果を出している。

また、工場における時期ごとの機体別工数の変化を見る限り、新設工場や生産機種の変更による量産効果が出るそれもよく分かる。これは三菱名古屋と三菱水島のそれで示されているけれど、中島飛行機の場合、三菱よりも量産向きの生産設備であることから中島が四式戦を制式採用前の段階で100機も増加試作機を量産し、19年4月からの1年間で3500機を量産出来たことからよく分かる。

戦時体制で生産体制も適応していったことを考えると内閣や官庁、メーカーが総力戦へ真面目に取り組んだことを示している。

で、この時期にその采配を振るっていたのは誰かと考えれば東條内閣であり、その閣僚は商工大臣→軍需次官の岸信介、国務大臣(内閣顧問)の藤原銀次郎、大蔵大臣の賀屋興宣っていった面々だ。

このあたりの面々が生産に関係する人材だが、彼らの動きで基盤が進んだのは間違いないだろう。

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有坂総一郎 2021/11/08 18:00

役者が出揃う

この身は露と消えても……とある転生者たちの戦争準備《ノスタルジー》

さて、フランスという陸軍国が当事者の色んな欲望によって一歩踏み出したことで欧州勢力が世界大戦という舞台へ上がる段取りは概ね済んだと言えるだろう。

大英帝国は軍縮条約破りというそれによって自国海軍戦力の適正化を進めることで補助戦力の拡充を進めた。

ドイツは大海艦隊の栄光を夢見てH級相当の戦艦建造に進む。そして列車砲の自走砲化というそれによって陸上戦艦を東部戦線に送り込む意思を示し、派生して戦車の足回りが革新した。

イタリアは九四式軽戦車の輸入によって機甲戦力の強化と東アフリカへの野心を露わにしつつ史実以上の海軍戦力を獲得し地中海に君臨する。

フランスは迷走しつつも陸軍国としての経験に裏付けされたバランスの取れた(八方美人的な器用貧乏ともいうが)戦力構築を進める。当面の仮想敵であるドイツへの手当てを中心としつつも独自性を示している。

ソ連はポーランド・チェコスロヴァキアをコメコンによる経済的同盟国とし同時に軍事的に脅威であるドイツへの手当としてこれを利用し西方の壁としている。満蒙への野心を露わにしつつ、正統ロシアを革命の敵としてこれを降さんと東方シフトを行い、これにアメリカを抱き込んでいる。

オーストリアは共和国政府が孤立自滅しつつあり、チロルの帝政派と東方のハンガリーの圧迫を受け帝政復古は間近となっている。またスロベニアをバルカン戦役で確保し、イタリア領内に鉄道路線(高架の専用線)を敷き、フィウメへ新たな築港を行いそれを租借地として海への出口を確保したのである。

ハンガリーは自転車の大量供給による機動化が進展し、列車砲を南方の抑えとして併合したクロアチア・ヴォイヴォディナ・ボスニアに睨みを効かせることで海への出口を確保した。これは地中海世界へのアクセスと大日本帝国、イタリアといった友好国からの輸出入に大きく貢献し、国力を伸張させる起爆剤となったのだ。

これで役者は揃った。

そして次は大日本帝国と米帝様である。

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有坂総一郎 2021/11/05 21:00

セクショナリズムは続くよどこまでも

この身は露と消えても……とある転生者たちの戦争準備《ノスタルジー》

さて、30年代前半はフランスほどの戦車先進国はなかった。

ドイツはⅡ号戦車、イギリスはまだまともなのがない、ソ連はBT、日本は九五式軽戦車と35年頃はどこも豆戦車や欧州大戦型のあたりくらいしかなかった頃だが、そんな中でもフランスは一歩進んでいた。

問題は量産が出来ないというところだが、まぁ、それでもドイツの悲惨な状態に比べれば大分マシだ。

戦車大国ドイツもⅣ号戦車が量産の軌道に乗ってからのことだし、今はまだ見る影もない。むしろ、39年の開戦時ですらフランスの戦車の総数に負けているはず。

まぁ、そんなフランスだが、ここもまたセクショナリズムという名の縄張り争いは無関係ではない。

特に騎兵科という存在は旧時代においては花形とも言える存在だったが、それが欧州大戦では役立たずに陥った。

だが、過日の栄光は未だに残っていて欧州だけでなく日米ですら騎兵科は廃止などになっていない。それどころか、騎兵科が装甲車両化により血路を開かんとしていた。

当然、フランスでもその動きは変わらない。

そうなれば、彼らは自分たちで作り始めた騎兵戦車に期待を掛けるのは当然のことである。そして、日ソにおける小規模ではあっても戦車を用いた戦訓がもたらされるとそれを自分たちの騎兵戦車開発と編制に組み込むのは自然なことだろう。

というわけで、史実よりもちょっとだけ戦車戦という戦訓が早くもたらされたことでフランスの戦車開発は史実と異なる方向へと歩みを進めていくことになるのであった。

と、明日更新の物語のネタバレをしてみる。

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