ベテルギウス 2022/08/01 05:00

キムゲイン過去編 🈡


~キムゲイン過去編~『Bad influence』
☆最終章:セリーヌやっぱ死んだか…☆

https://www.youtube.com/watch?v=S9579XgUUds

バイ・スゥがリーダーになってから葛城の上納金の大半は
キムゲインが開発した低コストで高品質のキメパウダー
PF-1という合成麻薬の売り上げだった

金づるのキムゲインを失いたくないバイ・スゥは
彼を危険な場所へは赴かせず重用した
だが逃亡を防ぐため給料だけは衣食住ギリギリの
一般戦闘員以下で飼い殺しにしたのだった

セリーヌ「フンフンフン♪」
バイ・スゥ(なんだコイツ、今夜は異常にご機嫌だな)
ヘビーファックのあとで腕枕されるセリーヌの様子が
いつもとはあきらかに違った

イラマチオや度を越したスパンキング、フィストファック等
女優業に支障をきたさない程度の破壊感極まる一方的性交に
いつも行為後のセリーヌは満身創痍だったのだ

バイ・スゥ(これは浮気しとるな…)
セリーヌがシャワー中にカバンをあさくるバイ・スゥ
二枚のチケットをみつけた
バイ・スゥ「アッソー大陸行きの旅客機?
こんな高いもんどうやって、それに来週は音楽劇の予定があった筈」

翌日、セリーヌの口座の金の流れを確認してバイ・スゥは驚いた
バイ・スゥ「あのアマ、俺のプレゼントぜんぶ換金してやがった」

つまりこうだ、要するにセリーヌは金を貯め込んで
ビンボーキムゲインと国外逃亡する計画を実行寸前だったのだ

バイ・スゥ「アッソーのチケットなんて
傾国党の目から逃げるヤツが買うのが定番だ…2つか、フっ」
バイ・スゥ「キムか」

バイ・スゥ「あのアマがオレなんぞ就職先程度でずっとキムに
ゾッコンだったのは知っている」

キープ君と結婚しておいて本命とガチ不倫し続けるのは何故か
この国の女共のお決まりパターンだった
ナンチャッテの女どもは結婚=就職というイメージが強い
そこに恋愛感情をあまり持ちこまないようなのだ

バイ・スゥ「かわいそうに…オマエはどう頑張ってもキムの
妹ポジからは這いあがれない、男心ってのはそういうもんさぁ」

バイ・スゥ「それに、、、キムちんはオレっちの獲物だもんネー♡」

https://www.youtube.com/watch?v=4iGcJhj8mZk

彼は突如起こった非日常ハプニングにウキウキわくわく
お気に入りの服装で愛車をはしらせレッツドライブ!!

目的地はホームセンターだ!!
セリーヌ解体用の道具を買いそろえるためにフルスロットル
「おら!どけどけぇ♡ひぃいいやっほぉ!!」
全行程を逆走!!

「昨日の恋人は今日の恋敵~~♪
バイ・スゥぷんぷんだぞ~ウフフ♡」
楽しいやる事リストができて超ご機嫌!

次に理性を取り戻したとき
バイ・スゥはすでにセリーヌを解体していた
ヨツンバインで犯されるセリーヌ

セリーヌ「ぐぇえ~~!!ごばばばばばばばっ」
口から血液混ざりの泡立った胃液を大量に噴き出す

バイ・スゥ「がんばれセリーヌ!!内臓がなくなったくらいなら
全然、生きていけるぞ!!」

セリーヌの顔の前には切り出された彼女のすべての消化器官が
並べてあった、呼吸器や心臓などはまだ残されているようだ

セリーヌ「生ぎる!!じぇったい死にゃにゃい!!
キム兄にはわだぢしかいないんだ、独りぼっちになっだう!!!」
バイ・スゥ「いいぞ!いいぞ!その意気だセリーヌ!!!
死にたいと思ってるヤツを解体しても、ちっとも楽しめんからな」

片目に熱湯を注ぎ込まれたのか眼球は変色し歪んで腫れ上がり
美しかった顔の半分はヤケドでただれていた

バイ・スゥ「では左の指先から胴体に向かって1センチずつ
微塵切りにしていこう♡大丈夫、腕がなくなれば愛するキム兄が
ア~ンして食事を口に運んでくれる胸キュンプレイが毎日できるぞ」

セリーヌ「ぎぃぃいやぁアアアアアアアア!!」
彼女の力では外れるはずもない両足のロープが千切れかけた
あまりの激痛に火事場の馬鹿力がでたようだ
ものすごい勢いで四肢がやたらめったら暴れまわる

セリーヌ「まぁ…負けない!!キム兄に、こ 告白するんだ!!
二人でアッソーに行くんだぁ!!!」
バイ・スゥ「うんうん、今日までそれ一心に色々ガマンして
頑張ってきたもんなぁあ!!」

セリーヌは左腕を根元から失った
通常なら大量出血でとっくに死んでいるがなおも意識を保っていた

バイ・スゥ「すげぇ根性だなセリーヌ、ザコ敵にこれやると
最初の指の3カット目くらいで限界きて全力命乞いしてくんのに」

セリーヌはショック死することもなく両腕の微塵切りに耐え抜いた

~数日後~

https://www.youtube.com/watch?v=UMTtqATUg84

バイ・スゥの部屋に招かれたキムゲインは
晩酌に付き合わされていた

彼の部屋には油絵や置物など馬をテーマにしたものばかり
酔ったバイスゥは美しい毛並みと筋肉の馬に生まれ変わって
草原を駆け抜けたい…などと語っていた
もちろん巨根も欲しいそうだ

キムゲイン(…フンっ!)

下衆野郎の口からロマンめいた憧れを語られるとイライラする
キムゲインはそう思いながら冷めた視線で部屋を見渡していた
そして棚の中に見てはいけないものを見つけてしまった

豪華なガラス瓶の中に漬けられていたのはセリーヌの頭部だった
この世のあらゆる不快な言葉をかき集めても形容できない
すざまじい表情で彼女は絶命していた

バイ・スゥ「あ…、あれな。頑張って守ったんだよ」
キムゲイン「…」

バイ・スゥ「でもさ」
バイ・スゥ「マフィアのリーダーの彼女なんて絶対に人質として
拉致られるやん?ホント、この仕事のツライとこだよね?」

てめぇ、この件でゴタゴタぬかすと同じ目にあわすぞ
バイ・スゥはそんな表情でキムゲインを睨みながら語る

キムゲイン「…わかります」
鬼人の如き形相の顔を見られまいと下をむいて答えた
今日は表情をかえれそうにない

噛みしめた唇から血が滲み
震える手はどう頑張っても抑えられない

バイ・スゥ「これは君にやるよ、いなくなった恋人の事を
思い出しちゃうと、仕事に支障がでる」

遠まわしに麻薬作りをちゃんとやれよ?と言っているのだろう

バイ・スゥ「いい顔だろ?この切口からだらしなく伸び出てる
動脈とか芸術的ですがな」
キムゲイン「そ そうですねっ…ちょっとトイレ行ってきます」
阿修羅の表情になんとか口元だけ笑わせ瓶を受け取ると部屋を出た

https://www.youtube.com/watch?v=R4FFC5vIWKc

ーーその日は激しく雨が降っていたーー

彼は傘もささずにスコップをもって神父の墓を目指す
蹌踉とした足どりは、その心を象徴しているようだった

雨よりも激しく流れ出る涙
豪雨にうたれることなど気にならなかった
彼の心中は天候より遥かに荒れていたのだ

「うっ…、ぅうう…」
泣きながら神父の墓の横へ穴を掘る


セリーヌの額に優しくキスをして別れをつげる
「神父の横ならさみしくないよ、じゃぁね」
そっと土をかぶせ、墓標をたてる

「大丈夫 ボクは一人が好きなんだ、やっていけるさ」
天を睨む

「ぅうおアアア!!ッぁあ!ガッああああああ!!」
彼はその日、世界を見限った

https://www.youtube.com/watch?v=2mdapMAF3us

次に理性を取り戻した時
胸を撃ち抜かれたバイ・スゥが目の前に倒れていた

もうじき部下が銃声を聞いてやってくるか
傾国党の幹部を殺して逃げ切れるやつはいない

「セリーヌの分も生きるって神父に約束したんだけどな…」

バイ・スゥを暗殺するのは容易ではなかった

背後の気配に敏感、歩く音で隠し武器を見抜き、毒も嗅ぎ分ける
味も匂いも微小な弱毒をジワジワ蓄積させ攻めるしかない
いや、弱毒でも自身の体調変化で見抜かれる危険はあった

だから化合前の無毒の素材AとBに分けて
Aを食事に混ぜ続けた

そしてバイ・スゥが隙だらけの日をねらい水道管にBを流し
ヤツの体内で化合させ有毒化した
無論このような方法で精製した毒など殺傷能力が低く
軽度の神経麻痺が限界だ

だからトドメは直接自分でくだした
あの夜のように晩酌の場で…

バイ・スゥの部屋から力なく去るキムゲインの背中を
銃口がねらっていた

バイ・スゥ「ズモォア…、ズモズモ」
馬を連想させるクリーチャーにバイ・スゥは変異しかけていた
そして
手が人間の形をとどめているうちに弾丸は発射された

バン!!

バン!!

キュィイイァアアンンッ!!

弾丸はキムゲインの背中に着弾するまえに
側面から別の弾丸ではじかれた

???「策は一流でも現場での経験が全然足りてないな」

https://www.youtube.com/watch?v=3rFxNdAed0U&t=47s

シノ「駄目だよこういうぶっとんだ奴は"変異"するから」

そういうと変異中のバイ・スゥの頭部に残弾11発を撃ち込んだ
微塵にはじけ飛ぶ

シノ「頭部を破壊するか、日光に弱いんだ。これを掃除するのが
黒石の稼業だったらしい」

聞いたことがある
この国では「負」に飲まれた人間が魔物に変異するという噂を

ハっとしてキムゲインはシノを睨んだ

シノ「違う違う、オレの化身術は修行がいるから
そっちの心の醜さがまねくのと一緒にしないでほしいかな」

魔をもって魔を祓う、といったところか

シノ「まー、この件はボスにテキトーに報告しとくよ
大丈夫。オレ、ボスのオキニだからさ」
シノ「ついでに君のことも推薦しとこうかな」

キムゲイン「ありがとうございます、この死体…個人的に
回収してもいいですか」
シノ「勉強熱心だなー、好きにするといい」

こうしてキムゲインはシノの推薦もあり、葛城のリーダーとなり
チーム名を『神楽』と改めた
バイ・スゥの変異現象に興味を抱き、死霊術などの魔術系にも
手をだしはじめた
彼はこの現象をチェルノボーグ化と名付け、戦力転用のための
研究をはじめる

キムゲイン「シノさん、あの時なんで助けてくれたんですか?」

シノ(……)

シノ「君とは気が合いそうな感じがしてね…それだけじゃダメかな」

ーーfew years later(数年後)ーー

https://www.youtube.com/watch?v=Aef8XiD_WTA&t=2917s

「もしもし、こちらキムゲインですが」
数年前と同じ墓の前に彼はたっていた

ジョボボボボ…

キムゲインは墓に小便をひっかけながら電話をしていた
「ケインさんですか、なんです?」


ケイン「リーダーさんよぉ、こんな大事にどこ行ってんだ!
シノの野郎もいねーし!」
キムゲイン「シノさんが?それはいつものことです」

ケイン「ともかくラピス・ラズリとかいうシスター女の素性が
分かったぜ、イングリッシュ・ティーチャーだ!!」
ケイン「アイーシャとかいう偽名で高校教師をやっとる」

イングリッシュティチャー…いちいち変な言い回しをするところが
あの男を思い出させる
実際、ケインの性格はかなりバイ・スゥに似ていて
ストレスの種だった

神楽が今、拠点にしているヨネクラシティへ移ったとき
他の弱小チームもいくつか統合された
その時やってきたのがケインだ

そしてラピス・ラズリとかいう女は
最近、神楽を嗅ぎまわっているヴァンパイアハンターだ

キムゲイン「あんなのは放っておいても問題ないと言った筈です
我々の敵ではない、そんなことよりボクが指示した仕事を
やってくださいよケインさん」
ケイン「なん…」

バイ・スゥをやり過ごしたようにケインの不満を聞き流す

「ぺっ!!」「ピチャァッ!」
電話を終えると墓にツバを吐く

「フン…死ねカス共。あー、もう死んでたな」
「ハハハハハハハ!!」

街は廃墟と化していた
幼い日、薬学で救いたいと思っていた街の人々を
自分が作った麻薬で廃人に追い込み、財産を絞り尽くした

この街だけではない、当時神楽の支配下にあった
カゴシマエリア一体は残りカスもない程に徹底的にやった
そうして神楽はヨネクラシティへ移ったのだ

「長かったですわね、待ちくたびれましたわ」
車に戻ると別の用で連れてきた女が言った
新人という名目で最近神楽に迎え入れた女だ


本当かどうかは怪しいが
名を霍青娥(かく せいが)という
死霊術を研究する過程で知り合った

怪しい儀式や呪術に使う毒草など
巷で手に入る古本程度では実用・研究に足り得なかったのだ
今読んでいる古文書なども全てこの女から仕入れた

青娥「あら、涙の跡…大事な方が埋葬されてたのですか?」
キムゲイン「霍くん、いらん詮索はなしと言ったはずですが
仕事の話以外する気はありませんよ」

キムゲインは女性を『くん』とよぶ
男女の仲に発展したくないのか

習慣的自己催○を使いこなすキムは
君付けで脳へ男としてラベリングし
潜在的に認識させている

恋愛感情など芽生えさせず
心の距離を保ちつづけるため自ら壁をつくる

特に
青娥の容姿はセリーヌと瓜二つだった

青娥「オホホ…分かりやすい人ね
お高いですけど、身体だけなら遺灰からでも戻せますわよ?」

キムゲインは青娥の連れている
宮古芳香というキョンシーを眺めた

芳香「シン…でモ、そばにイル」

不完全な肉体に
生前とは関係ない別の魂を宿した愛玩人形…
生きたままに死んでいる、ただの機械
俺と同じだな

キムゲイン「あそこに眠ってるのは負け犬、ただの弱者です
そんな役立たずを復活させたところで戦力にはなりません」
青娥「ま♡でたでた冷血発言…鬼、悪魔!
どーしたらそんな機械みたいになっちゃうのかしら」

キムゲイン(地球の人間を一人残らず殺してやる…)

はるか彼方をにらみつけるキムゲインを乗せて
車はサクラジマタウンを去った













丘の上から一人の男がみつめる

ロングコートのひらけた胸元からセクスィな大胸筋をのぞかす
長身細マッチョ…黒石(ごくいし)シノだ

シノ「Devils Never Cry 」:悪魔はけっして涙を流さない

-シノさん、あの時なんで助けてくれたんですか?-

シノ「人間が困難に打ち負かされ狂い堕ちていく様は美しい…
とくに君みたいな真面目なやつはね」

シノ「君が苦しみもがく姿をもっと見たくなった、なんて言えないよな」

バサッ!!

『Bad influence』完

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