KLV Canvas & 性DEC 2019/10/22 07:39

PALETTE 2019ができるまで

先日リリースとなった「PALETTE 2019」、お役立ていただけておりますでしょうか??

もっといろんな方に使っていただきたい、もとい、もっといろんな方にこのPALETTE 2019に「これ結構よさそうだな」と思っていただきたいので、この記事ではPALETTE 2019の大多数を占める「たべもの」「モンスター」の音ネタをどんな風に作ったかをご紹介してみようと思います。

はい。スイカです。実は僕がスイカにかぶりつく音を加工しまくって作っています。

しかも去年です。素材は既に録ってあったのですが、とにかく面倒臭くて。
もしかしたら皆さん「効果音素材なんて良いマイク使って音立てたらすぐできるんじゃないの?」とお思いかもしれません。

まあ実際録音したものをそのまま切っただけの、まさに「素材」と呼べるものを見かけることは(単価がやっっっっすいパックとかフリー素材サイトに)ありますけどね…。

まあその「素材」の切り出しから面倒臭がっていたんですけどね…。

だって静かな時間に、蒸れるヘッドホンを付けて、作業通話もできず、こんな虚無みたいな画面見ながらわずかなノイズにも気を配ってはさみツールでチョキチョキするんですよ。同情してほしい。

なお切り出した音源は「加工前」フォルダーに全部入れています。この時点でも一応「素材」です。ウチは素材屋さんじゃなくて職人さんなので、これらの素材を即戦力に仕上げていきますよ!!特にモンスターの噛みつき/鳴き声系の音は加工なしではなかなか出せませんからね。

ただここからが真の地獄です。ホンマ面倒臭い。むやみにバリエーション増やしてもいいってもんではないにしろ、ウンウン唸って作った音がつい3つ前に作ったのと酷似していたときにはキレ散らかしそうになります。

実在しない音を作るために、実在する音でもさらに「らしさ」を出すために、

  • 逆再生
  • 組み合わせ
  • (さらに)一部分のみの切り出し
  • 数十ミリ秒単位での再生位置合わせ

という基本テクから

  • 再生速度 = ピッチの変更
  • リバーブ(残響成分)の付加
  • コンプレッション(≒ 時間経過に伴う音量変化の調整)
  • ディストーション(わざと音割れを起こす)
  • マルチバンドコンプ/ディストーション(音の高さごとに↑を行う)

といったほとんど普通に作曲するときに使うようなエンジニアリングまで行います。

このときにはPALETTE 2018(旧DSKB)の音ネタや音ネタそのものを作るときに使った素材も使いました。もちろん皆さんがPALETTE 2018と2019両方をお持ちなら組み合わせて新しい音ネタを作るのも問題ありませんよ。(ただし、そうやって作った音を売るのは勘弁してくださいね)

特にPALETTE 2019で収録した「PL19_モンスター_加工前」のファイル群はファイル名の通りジューシー ≒ 汁っ気が多い → えっちな音やグロテスクな音の補強に使えるものですので、エロやホラーの作家さんにおすすめです。

次の記事では打って変わって今月末に開催される同人音楽系の即売会「M3」への参加情報を書いていきます。

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(今月中にPALETTEシリーズをご購入いただくとM3遠征費によるクレカ請求に対するクッションとなり、とってもありがたいです)

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