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ガチムチの記事 (22)

ダラナ 2024/04/12 20:04

BL短編集「ヌードモデルになったら美術教師に筆おろしされちゃった」試し読み


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【ヌードモデルになったら美術の先生に筆おろしをされちゃった】



高校でのはじめての美術の授業で俺は一目惚れをした。
美術の教師、門田先生の筆遣いに。

しなやかで優美に筆が滑るのに見惚れて、夜にはその筆で体を撫でられて夢精したことで、いろいろと自覚。
童貞のお年ごろとなれば、頭を抱えるのだろうが、俺は短絡的でやりたいことには猪突猛進だから。

翌日、美術準備室のドアを叩きつけて叫んだ。

「先生!まさに、その筆で俺に筆おろししてください!」

筆を止めた門田先生は「いやだ」と即答し、苦虫を噛み潰したような顔を。
「無視されなかった!」と前向きにとらえた俺は、柔道部に入部。

ガチムチになってヌードモデルとして売りこむ。
「裸体を多く描いているらしい」との噂の門田先生だから、きっと跳びつくだろうし、描いているうちに俺のナイスバディに悩殺されて、耐えられず筆を・・・。





【半妖の狐と狸が精気を求めて俺の胸にむしゃぶりつくんだが】



俺の家族は動物愛好家で、日々、保護活動に精をだしている。
一人息子の俺も、よく犬や猫を拾ってきたり、行き倒れの野生動物をつれて帰ったり。

おかげで動物の扱いには慣れていたが、その日、山道で見つけたのは狐と狸。
この二匹が額をくっつけるように倒れているとは、なんとも珍妙な光景。

早速、抱えて帰宅して、知りあいの獣医に看てもらうも、外傷はないし病気でもなさそうとのこと。
「そんなに痩せていないし、見たところ健康体なのに、起きないのが不思議」らしい。

心配でしかたない俺は、ふだん野生動物とは距離を置くところ、家では二匹につきっきり。
寝るときも、そばで眠りについたのだが。

どうも胸がむず痒くて「うう・・・」と瞼を上げると、体になにか乗っているよう。
胸あたりに人の頭が揺れるのが見え、体にはその体重がかかっている。

まだ寝ぼけながらも「はう、ああ、ああう・・・」とみっともない喘ぎを漏らしてやまず。




【白魔導師になった俺は早速エッチな魔法を使ったが、悶えて鳴く男に辛抱たまりません】



俺が今、はまっているゲームでは、回復魔法がエロい。
負傷したキャラに魔法をかけると「ああ、ん、んあ、ああう・・・!」と体をくねらせて喘ぐのだ。

女のキャラしか反応しないから、男プレイヤーを引きこむ餌なのだろう。

この魔法は体力を回復するのはもちろん、体が毒されたり石化されたりと、どんなステータス異常も治す万能で上等なもの。
故に、課金しないと使えず。

ええ、ええ、そりゃ、まんまと俺は釣られて金を注ぎこみ、なんなら女キャラが健康体でも回復魔法をかけて、その痴態を鑑賞。
「あくどい商売をしやがって!」と悪態を突きつつ、課金地獄に陥っていたのだが。

その日、会社の飲み会がビルの屋上で開催され、酔っぱらった俺は柵を乗り越えて落下。
「まぬけな死に方だ」と嘆く間もなく意識消失し、次の瞬間、跳ね起きたら、そこは課金しまくっていたゲームの世界。

転生したようで、なんと俺はエロイ回復魔法を使える白魔導師に。
「よっしゃあ!これで課金せず、エッチな女の子を見放題じゃあ!」と浮かれて、早速、仲間である露出度が高い女剣士に魔法を。

が、風呂に浸かっているように「はあー」と表情を緩めてため息をついただけで「ありがとうね」とけろり。
ゲームでは「ああん!」と豊満な胸を揺らしていたはずが。





【マッサージ師の俺は「抱いて」と乞われるほど悪役令息を懐柔する】



若くして俺はマッサージ店を経営。
高い技術力でもって評判を呼び、店は繁盛。

マッサージの腕が立つからだけでなく、聞き上手なのも受けているのだと思う。
人一倍好奇心旺盛な俺は、どんな話にも興味深く耳をかたむけるから。

今、施術をしている常連客の女性は、いつも乙女ゲームの話を。
乙女ゲームというと、よりどりみどりなイケメンに囲まれ、ちやほやされながら疑似恋愛をたのしむ、なんてイメージがあるも「これが、うまくいかないのよ!」と金切り声。

ほとんどのイケメンはヒロインに好意を持っているが、悪役令息だけは別。

パーティーで悪役令息のセノスが、身分の低い令嬢を笑い者に。
それを庇って反撃をし、逆にセノスに恥をかかせたことで、恨みを買ったという。

「人の恋を邪魔するわ、悪評を立てて貶めようとするわ、鬱陶しいったらない!
でも、適切な対処をしないと、王への不敬罪に問われて処刑されるのよ!」

乙女心をくすぐるゲームにして、ヒロインの死によるゲームオーバーがあるとは。





【BLのデスゲームで次次と男が襲ってくるのに俺の身がもたない】



俺はデスゲームが大好物。
映画、小説漫画、ゲームなどあらゆるエンタメを享受。

このごろ熱を上げているのはデスゲーム×十八禁のBLゲームという異色のもの。

ある日、すべてのドア、窓などに頑丈なシャッターが降りて、校舎内にいる人は閉じこめられる。
皆が困惑して、ざわつくなかアナウンスが。

校舎にしかけられた罠を回避し、謎解きをしてアイテムを入手し、生徒や教師皆で殺しあいをすべし。
最後に生きのこった二人だけが学校から脱出できると説明。

生きのこれるのは二人となれば、相棒を得ようとするだろうが、そこはBLゲームだから。

相棒になると途中で絶対にエッチをするし、ナイフを突きつけられたとき身を差しだせば命をとりとめられ、抵抗すれば殺される。
時には二人が取りあって3Pに突入したり、やけくそになった軍団に襲われて輪○されたり、エッチイベントが盛りだくさん。

がっつりBLゲーム要素が含まれながらも、デスゲームとしての面白味もある。
ので、浮き浮きとプレイをしているのだが、そういう趣味でないに十八禁シーンは見ていられず。

お色気シーンをなるべく視界にいれないようにしつつ、BLだからこその独特な世界観を堪能したところ。





【旅館の部屋風呂で熱を持て余す俺の体を見えない手がまさぐる】



日日、仕事で多忙を極めていたが、なんとか有給休暇を勝ちとり彼女と温泉旅行へ。
平日に予約をとったからか高級旅館に格安で泊まれることに。

「二泊三日、彼女といちゃいちゃエッチしまくるぞお!」と意気ごんだのだが。

旅館に着いて部屋に案内されたまでは彼女も上機嫌。
が、俺がトイレからもどると、スマホを片手に睨みつけたもので。

スマホの画面には浮気相手の彼女の名前。
スピーカーフォンになって「ちょっと誰よ、この女!」と喚き声が。

「最低!」と彼女が帰るし「彼女いたんかい!糞野郎!」と浮気相手にも絶交されるし。
自業自得なれど、どきどきわくわく破廉恥な温泉旅行が台なし。

そりゃあ彼女に逃げられたあと一人で温泉旅館に泊まるのは虚しかったが。
せっかくの高級旅館だし、お金ももどってこないからと宿泊続行。

とりあえず、服を脱いで部屋にある露天風呂へ。

熱い湯に浸かれば、冷えきった心に染みるし、有給をとるために酷使した体も癒される。
だけでなく、腰がむず痒くなってむらむら。

旅行にくるまえ、露天風呂でのあれやこれやの妄想をしたから。
つい股間に手を伸ばすも、やっぱり傷心だからか絶頂まで至らず。

「やっぱなんか虚しい」と手を退け、半端に高ぶった体が鎮静するのを待っていたら。

にわかに両乳首がうずうず。
お湯の波が当たって、こそがしいのかと思ったが、どうも手の感触がするような。





【武勇伝を盛りすぎた勇者は狂信的なストーカーに食いつくされる】



俺は勇者ながらに虚栄心が強く、虚言癖のきらいがある。
おかげでつい武勇伝を大袈裟に吹聴しがち。

といっても戦闘については仲間がいるから下手に嘘を吐けないし。
まあ、俺は破格に強いから、自慢する必要もないのだが。

そう武勇伝でも、皆に語られたいのは勇者の強さや戦いぶりではなく「いかにモテるか」だ。
勇者たるもの世の女性すべてからモテていると思われたい。

が、悲しいかな現状では女性たちは見向きもせず。
そこそこ顔がよく愛嬌のある俺にして「勇者」の肩書を持てば、モテそうなものだが、なにせ仲間に見目麗しき剣士がいるから。

それこそ世の女性すべてからモテるような美青年。
そばにいれば、俺の月並みな容姿も「勇者」の肩書も霞むというもの。

なんて勇者として面目丸潰れだから、ついつい嘘のモテ自慢をしてしまうわけだ。
「あー朝日が昇るまで、次次と女が部屋にくるから相手するの大変だったなあ!」とか。

ただし「あの町では・・・だった」と必ず過去形。
現代進行形では嘘がばれやすいからと、ほらを吹くのにも色々、考えているわけで。

自分発信ながら噂はあっという間に広まり、新たな村に着いたなら「いやあ、勇者様に世の女は虜ですな」と村長がよいしょ。
調子に乗って「じつは男にも、言寄られまくってるんですよお」と嘘の上塗り。




【やんごとなき侯爵令息は村人Aと一夜の過ちを犯したい】



俺は顔がそこそこ性格も人並みによく、勉強や運動は平均的にできて、これといった取りえのない平凡な人間。
生まれてこの方、スポットライトを浴びて人にもてはやされたことはなく、べつにそのことを憂うでもなく、平穏な日々を過ごしている。

基本、受け身で、ままよと流される、そのほか大勢の一人にすぎず。
一生、そうして冴えないまま、無難な人生を歩んでいくのだろうと思っていたのだが。

まさかの乙女ゲームの転生。
ただしメインのキャラでなく、名前のない村人A。

その立場にしろ環境も、前世とさして変わらず。
畑仕事をして狩りをして、五人いる兄弟の世話をする所帯じみた毎日。

たまに慰問に訪れる侯爵令息、イアンを遠目に眺めるだけで、ゲーム的なイベントは発生せず。
「遠くから見ても、やんごとないオーラが眩しいな」と完全に野次馬状態。

たいして日日、変わり映えのない退屈で平和な人生を、これからも送るのだろうと諦観した心境でいたところ。

その日、狩りにいったら天気が急変して土砂降りに。

狩猟小屋に避難しようとし、森の中を走っていたら途中で倒れている男を発見。
なんと侯爵令息のイアン。

急斜面を滑り落ちてきたよう。
足から出血しているうえ、雨で体を冷たくしては危険。

「乙女ゲームなのに、まあ色気のない遭遇だな」と思いつつ、イアンを背負って狩猟小屋につれていき治療を。




【筋肉質な看護師のむちむちの尻に俺の注射をぶっ刺したい】




入院する俺の担当の看護師は、筋肉質で力持ちの男。
どんな太った巨漢でも易々とお姫様抱っこするほど腕力がありつつ、女だらけの職場に馴染んでやっていけるほどコミュ力が高く、笑顔が爽やか。

両足を骨折するという重症での入院生活で彼が担当になってくれたのは、大変ありがたく。
いつも元気溌剌で励ましてくれるし、笑みを絶やさず下の世話もしてくれたし、今はリハビリを手伝ってくれているし。

「男版のナイチンゲールだな」と崇めつつ、どうも彼を見ていると邪心が。

だって、きつそうなユニフォームにその肉体美が透けて見えてしまうから。
むちむちの尻を突きだされた日には、目のやり場に困ってしたかない。

重症による長期入院、男しかいない部屋で過ごして溜まっているせいもあるのだろう。
彼の呼びかけに、にこやかに応じながらも「あー尻に俺の注射をぶっ刺してえ・・・」とむらむら。




【従弟は阿保犬のような股を濡らすほど俺を好きすぎる】



従弟の徹は俺を好きすぎる。

ほんとうは毎日、家に遊びにきたいらしいが、俺も徹も勉学に部活に多忙な高校生。
家同士は車で三十分かかる距離があり、通えるのは週に一回くらい。

まあ、週一なら頻繁なほうだが、会うたびに生き別れの兄弟と再会したかのように「兄ちゃあああん!」と抱きつく。
そのあとは俺にずっとくっついて、トイレにもついてくるほど。

翌日、朝練があるのを百も承知で、帰るときにごねまくり。
柱に抱きついて「いやだ!やめろおお!」とまるで今生の別れを迫られているかのように必死な抵抗。

叔母には「ごめんね」と毎度、困った顔をされるが、惜しみない愛情表現をされて俺は満更ではなく。
赤ん坊のころからのつきあいで、一人っ子とあり、弟のように慈しんでいたのだが。

徹がインフルエンザに。
俺は受験生だったし、なかなか治らなかったから一か月も会わず。

赤ん坊のころから週に一回以上、交流していたに、これほど長く会わなかったのは初めて。

一か月後、どれだけ徹がはっちゃけるかと思ったが、玄関先でうつむいたまま、もじもじ。
俺に近寄らず、話しかけず、叔母のそばにつきっきり。

それでいて叔母が「今日は特別に泊まっていいよ」といえば、断らずに俺の部屋に。
二人きりになったらやっと口を切って。

「こんなに会わなかったことないから、なんか恥ずかしくて・・・」


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ダラナ 2024/03/29 21:01

BL短編集「男を抱く男たち・男に抱かれる男たち」販売中



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相手は社会人高校生、人外などいろいろ、現代ものファンタジーもの異世界ものとジャンルもいろいろ。



男を抱く男たち(抱く視点)

「恋敵の担任教師を」
「怒鳴りちらす鬼上司を」
「正義を貫こうとする記者を」
「枕営業する格闘家を」
「触手がトラウマの剣士を」
「契約する美形の吸血鬼を」
「湯船に浸かるガチムチを」
「拾った侯爵令息を」
「不能な勇者を」
「生意気な彼女の弟を」

男に抱かれる男たち(抱かれる視点)

「幼なじみの男子高生に」
「年下のサラリーマンに」
「義理の父親に?」
「亡き彼氏の幽霊に?」
「喫煙した不良の生徒に」
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「やけになった悪役令息に」
「ギャップのある牛の獣人に」
「Gカップの宇宙人野郎に」
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ダラナ 2024/03/29 21:00

BL短編集「男を抱く男たち・男に抱かれる男たち」試し読み


恋敵の担任教師を



俺は音楽教師の和美先生に恋をしている。犬のように懐いて距離を縮めたのだが、ある障壁が。

担任教師の岡本が和美先生といい雰囲気なのだ。「つきあっているのでは?」「結婚秒読み?」と噂まで。

本当だとしても諦められず「どうしてら略奪を?」と考えていたら、近くの机のやつが喚いたのが耳に。

「いやー信じらんねえ!『男に抱かれて男にしか勃たなくなった』って彼女をふるなんて!」

俺の父は、精神科医で開業医。なので睡眠薬の入手は簡単。

岡本のコーヒーに睡眠薬を混入。科学準備室にいることが多いから、その場で眠ったところを布で目隠しをし、手を縛って拘束。

Yシャツを乱して乳首を吸い、ズボンを脱がしてしこしこ。目覚めた岡本は「え、なに、んん、くう、ああ・・・!」と驚く間もなく悶えて鳴く。

快感に痺れて、ろくな抵抗できずに「んああ!」と射精。涎を垂らし「だ、誰?」と聞くも無視して、ゴムの袋を尻の奥へ。

空気を送って膨らませて拡張を。その間ずっと精液まみれのそれを可愛がってやり「やあ、膨らませ、ないでえ!」と泣かせて射精させまくり。

ゴムの袋をぬいて俺の自慢の息子を、一気に奥までくれてやる。「しょこお、らめえ!」と叫ぶところを強く摩擦すれば、やだやだあんあん嬉嬉として腰をふってやまず。

「ああ、男に、レ○プ、されてるのにい!は、はあ、俺え、こんなあ!もお、女、抱けなあ、くう、うふああ!」

メスイキしたのを見届けてから射精しようとして叩かれた。顔を上げると「にやにやしやがって」と岡本。

「俺の授業はそんなエロいか?」と岡本とまわりに笑われて、かあっと顔が熱くなり、鼓動が早くなったのは、もしかして・・・。




幼なじみの男子高生に



隣の家に住む良光は幼なじみ。兄弟のように育ったのが、高校生になって急に疎遠に。

覚えはないものの、きらわれるようなことをしたのか。なんて思い悩みながらも理由を聞けずじまい。

なんてじれったい日々を送っていたのが、急に「だれ、あの男」と引っぱられて良光の部屋へ連行。ベッドに押し倒したなら「あの男より、よくしてやる!」と股に顔を埋めて、尻の奥を指でかき乱して。

初体験にして快感ばかり湧くのは、良光がよほどイメトレや練習をしたからか。と思えば胸が高鳴って「ああ、良光う、んん、んああ!」と射精。

すぐに上体を起した良光は自分のを剥きだしに。丸丸埋めこんだら「うう」とせっぱ詰まった顔をして、焦るように腰を強打。

「あの男より」と躍起になるのが愛おしくて、誤解を解かないまま、煽るように鳴いて腰を跳ねまくって。

「ああう、あの人より、しゅごお!も、もお、きらわれたかもって、不安だったのにい!くう、ひああ、もお、こんな必死にい、ばかああ!」

奥をえぐるように突っこみ、どっと注がれて「はぐううう!」と感極まった声を。

そのあとも誤解をさせたまま、たまに家の前で「あの男」と談笑してみせ、良光が怒ったように求めてくるのをたのしんでいる。




500字前後、1000字以内のアダルトなBLショートショート20作を収録した短編集を電子書籍で販売中。抱く側、抱かれる側視点それぞれ10作で、すべてR18。

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ダラナ 2024/02/11 20:23

BL短編「男でもいいから最期に俺のパイずりを」R18


なんやかんやあって借金を肩代わりし、おっぱい好きな負債者を飼っている堅気でない男。
またもや、そいつが借金を押しつけられたのを放っておけず、同じ筋の者に話をつけにいったら、おっぱいを差しだせと・・・?

アダルトなBL短編です。R18。
BL小説「男でもいいから最期におっぱいを」のおまけ。





俺の飼っているおっぱい星人の祖母ならぬ、糞婆がロマンス詐欺に引っかかったらしい。
最近、よくスマホに齧りつき、派手に着飾って、ちょくちょく外出していると思ったら。

かなりの額を貢ぎこんで、もちろん俺のやる小遣いでは足りず、怪しいところから借りたよう。
で、おそらく急に相手と連絡がとれなくなり、やっと詐欺と気づき、孫に多額の借金を背負わせて逃げたわけだ。

とても、安月給のおっぱい星人には返せない額だし、返済期限は間近。
裏の筋から、その話を聞いて俺は、おっぱい星人が知る前に話をつけようと。

糞婆が金を借りた先は、俺が所属する組とは微妙な関係。
昔から、いがみあっていたのが、半グレが躍進しだしたので、それに対抗するため消極的ながらに協力関係に。

ふつうなら、ほかの組が債務について口だしをすれば「舐めてんのか、てめえ!」とコンクリートで固められて海に沈められるところ。
一応、今は協力関係にあるから、多少、聞く耳を持ってくれるはず。

その見こみは当たり、糞婆が借りたところ一帯をしきる、そこそこの立場のやつが交渉の席に。
紫のスーツに金のネックレスという古風な俺とちがい、ストリートファッションが決まっている今どきの輩。

「堅気と見分けがつかないな」と目を見張ったものを、ほんとうに驚いたのは、顏がおっぱい星人そっくりだったから。
「ご飯ちゃんと食ってるのか?」と心配になる華奢な体型も、つかみどころがない飄々とした雰囲気も。

動揺を隠しつつ、あたらめて糞婆がこしらえた借金の返済期限を伸ばしてくれるよう土下座をすると「いいですよ」とあっさり承諾。
まあ「もちろん条件があります」とつづいたが。

「俺の部下になってください。
そしたら返済期限を延ばすのでなく、借金自体をチャラにしてあげます」

とんだ好待遇とはいえ「死ね」といっているようなもの。
転職じゃあるまいし、所属する組から別の組に移るなんて、ありえないから。

つまり、この話を受ければ、前の組に裏切り者として四六時中、命を狙われるわけ。
糞婆の借金のために死ぬなんて御免だったが、おっぱい星人の顔が浮かんで。
あいつなら「一生分、おっぱいを揉めたし、悔いはありません」とすんなりと受けいれるだろう思うとやりきれず「分かりました・・・」と条件を飲むことに。

「じゃあ、早速仕事をしてください」と告げられ、おっぱい星人に似た彼と側近の男以外の輩は退室。
側近が顎をしゃくったに近づくと、椅子を回して向きあった彼は、下半身を剥きだしに、そそり立つ息子を見せつけた。

ぎょっとする間もなく「パイずりを」と命令。
「お前もおっぱい星人か!」と内心、ツッコみつつ、どうりでずっと視線が会より、すこし下だったわけだと納得。

複雑な心境だったが、とくにこの世界は「男に二言なし」だから、膝を屈してYシャツのボタンをはずしていく。
目を細めて頬を上気し、舌なめずりする彼を見て「あいつと重ねて見るな」と自分を宥めながら。

それにしても、おっぱい星人にはパイずりしたことがなく「野郎でもできるのか?」と今更、不安に。
とはいえ、あらためて自分の胸を見て「あれ?おっきくなってね?」と自覚。

「揉まれておっきくなったのか?ま、まあ、これなら挟めるだろ」とやや頬を熱くしつつ、胸を寄せて彼のを包みこみ上半身を揺らす。
すこし擦っただけで、先走りが溢れ、胸の谷間が濡れてにゅちゅにゅちゅ。

水音が耳について「ん・・・」と腰を疼かせると「顔を見せてください」と息を切らしての命令。
従えば、うっとりした顔をして「よしよし」と褒めるように俺の頬を撫でて。

瓜二つの顔を見れば、どうしても変な錯覚を。
「これが最期のパイずりになるかも」と思えば尚さらで、さらに盛んに上半身を上下し、胸の圧迫を強めながら、指で乳首をいじる。

「はあ、ああ、き、気もちい、かあ?んあ、あ、熱い、ひああ、もっと、固くう・・・!あう、ふあ、くう、んふううう!」

盛大に噴きだしたのが顔にかかり、と同時に俺もイってしまい。
ノータッチで布が擦れただけで射精するとは、相手が輩となれば指を差して笑いこけられそうだが、悔いはなし。

「もう二度とあいつに会えないだろうからな・・・」と感傷に耽るも、胸に挟んだのは筋張って屹立したまま。
また上半身を揺すろうとしたら「もういいです」と命令され、少少がっかり。

かと思いきや「そのまま胸を反らしてください」と新たな命令がされて「なにをするんだ?」といわれた通りすると、彼が立ちあがり、蒸した息子を胸に。
先っぽで乳首を挟むようにし、もう片方の乳首にも、側近の息子に当てられる。

「ほら、俺らのを握って扱いて、おっぱいを揺らしてください」

さすが輩とあり、求めるエロさがえげつない。
「あいつにはない発想だな」と思いつつ、指示どおりに二つの男根をしこしこしながら、先っぽを乳首に擦りつけるように胸をゆっさゆさ。

おっぱいをぷるぷるして突きたてるちんこ二つを慰めるなんて。
行為自体はもちろん、そんな光景を二人の輩に見下ろされるのは屈辱極まりないが、先っぽが吸いついてちゅぱちゅぱするようなのが、たまらず。

つい腰をふって「はう、くうん、あああ・・・」とお漏らししまくり。
さらに羞恥心が湧くも、快感もせりあがって、とどめに「俺の顔を見てください」と告げられ、視線を交わらせたらもう。

「はふう!み、見るなあ、こんな、恥ずかし・・・!や、やだ、なのにい、と、止まんなあ!んん、あ、ああ、ああ、くそお、はううん!」

ほぼ同時に二人に射精されて、乳が噴きだしたような有様。
「俺、男なのにい、警官をも一睨みで、縮み上がらせる男なのにい!」と嘆きつつも、ご満悦な彼の、おっぱい星人そっくりを顔を見たら「ひゃひいい・・・」と恍惚として精液をだだ漏れにしてしまい。

「さあ、もっとしましょう」と押し倒されたところで、目を覚ました。
目と鼻の先にはおっぱい星人の顔があり「あ、起きました?」と俺の胸を揉み揉み。

「ソファで寝落ちしたから、タオルケットをかけたんですけど」

「で?この手はなんだ?」

「乳首が立っていたので」

いけしゃあしゃあと応えて、Yシャツ越しに乳首を指で撫でまわす。
「ん、ふう、はあ・・・」と悶えるも「夢みたいに、もっと過激なことをしてもいいのになあ」と思わずにいられないで。

もともと無欲な上、弁えすぎているおっぱい星人は遠慮しているよう。
といって輩の俺が積極的に誘うのも、ためらいがあって。

「なんて悩んでいる暇はないのかもな。職業上、俺はいつ死ぬか分からないのだし」

欲望剥きだしな淫らな夢を見たことで踏ん切りがつき、胸を揉む手に手を重ねて、最期かもしれない、おねだりを。


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ダラナ 2024/02/09 20:25

BL短編集「毎晩、幽霊に抱かれるから霊媒師を呼んだのに、あんたが混ざってどうする」試し読み

電子書籍のサンプル↓




【毎晩、幽霊に抱かれるから霊媒師を呼んだのに、あんたが混ざってどうする】



夜に自室のベッドで寝ていると、シャツがめくりあげられる。

ぎょっとして目覚めるも、自分の手は置かれたままだし、暗闇に人はいなく気配もない。
はずが、露わになった胸、両方の乳首を舐められ吸われしゃぶられる感触が。

もちろん拒みたいが、金縛りにあったように体は動かず「ひいあ!ああ、だ、だめえ・・・!」とみっともなく鳴くことしかできず。
瞼の開閉はできたから、せめて目を瞑るも、反応する下半身をまさぐられて、より犯されている生生しさが。

見えないものを、二人の男が胸を舐めて、四つの手でズボンの濡れた膨らみをぐちゃぐちゃ。
「男」と思うのは太ももに固いのが当たっているから。

「やらあ、二人でえ、そんな、あ、ああ、あああう!」とあっという間に射精。
胸から二人は退くも、ズボンと下着を剥かれて、こんどは精液まみれのを二つの舌が。

手で扱かれ、揉まれながら、二人の口がまとわりつきしゃぶしゃぶ。
おまけにもう片手の指で尻の奥を弄ぶから、たまったものではなく。

「はひいいい!や、ばかあ、ずっとイってえ、んぐう、ああ、ま、またあ・・・!」

ここらへんから精液が漏れっぱなし。
たまに目を開けると、てらてらの乳首と、白濁の液体を漏らしつづける一物が見えて、羞恥に苛まれつつ「やああん!」と快感に酔いしれてしまい。

「気もちよしゅぎ、辛ああ!」とメスイキしたところで、離れる見えない二人。
が、消えたのではなく、俺を四つん這いにして、前から後ろからはちきれそうな巨根で突きまくり。

「ふぐうう!んん、くううん!はう、ああ、二人、おっきいのお、だめえ、だめ、なのにい・・・!」

さんざん飲まされて注ぎこまれて、過剰な快感に耐えられず、そのうち失神。
朝になって目が覚めると、口も下の口にも体液がのこっていないとはいえ、寝間着は乱れて、胸も下半身も濡れたまま。

こうして毎晩、見えない男二人に犯される。
引っ越した当日から一か月つづいているから、アパートの部屋のせいだと思う。





【デスゲームで男に抱かれている場合ではないのだが】



命がけで謎解きをしたり、試練を乗り越えて、しかけが施された密室からから脱出をするデスゲーム。
オンラインで、ランダムに選ばれた十人のプレイヤーが競いあったり協力しあって遊ぶのが流行り。

タイムリミットはあっても、脱出人数に制限はなし。
やろうと思えば、全員で最終的に脱出できるが、プレイヤーによっては利用したり騙したり「足手まといだ!」とわざと死なせたり、ほかの人を蹴落としてはばからない。

そんな悪質プレイヤーに、俺はゴール直前で裏切られ殺された経験あり。
一時期は人間不信に陥るほど病んだとはいえ、期間をあけてプレイを再開。

俺を貶めたようなプレイヤーがいないか見張り、警戒をし、あくどいやり方が目につけば、できるだけ食いとめ、ほかのプレイヤーに警告を。
そうしてオンラインで悪質プレイヤーが幅を利かせないようデスゲームに参加しつづけた。

結果「正義のゲームの番人!」と称賛されたり「偏ったプレイヤー差別だ!」と叩かれたり、とにかく有名に。
目立つのは本意でなかったし、アンチの非難のすさまじさに怯んだし、引っこもうかと考えた矢先、心強い協力者が出現。

まえに悪質プレイヤーから助けた人で、ハンドル名はマッキー。
高校のクラスに同じあだ名の生徒がいて、確かめたところ本人という。

「自分が助けられたように、あまりゲームがうまくない人が、悪質プレイヤーの餌食になるのを阻止したい」と申しでたので、学校で作戦などを話しあい、夜に協力プレイを。

仲間ができたことで、外野の声が気にならなくなり、遺憾なく俺たち二人で悪質プレイヤーを押さえつけ、多くの人を脱出させたもので。

とはいえ敵は、悪質プレイヤーだけでない。
ゲームを運営するほうも、日々、どんどん新しい部屋を追加してプレイヤーを翻弄。

しかけを組みこむ人間との心理戦や頭脳戦をしなければならず、その日は、プレイヤーの一人がまんまと罠のボタンを押してしまい。
直前で気づいた俺とマッキー以外は、奈落の底へ。





【初夜に緊張して反応しない俺を嬉嬉として彼は抱きつぶす】



俺はある程度、交際をして結婚式をしてから性交をしたいと思う。
つまり結婚するまで性交せず、初夜を迎えたいと。

考え方が古いというか、頭がお固いというか。
そんな要望を伝えると、たいてい相手にフられたが、ヒサシは「男同士だからこそ、律儀に手順を踏むのはいいかもしれない」と受けいれてくれ、初めての恋人に。

一年の交際を経て小さな結婚式を挙げ、そのあと二人で旅館へ。
温泉に浸かってから、いざ初夜を決行。

ジムのトレーナーで筋肉質な俺は、サラリーマンで細身のヒサシを抱く気満々だったのが。

今更ながら未経験なのに気後れするやら「ヒサシは経験豊富そうだから俺の童貞ぶりに幻滅するのでは・・・」と緊張してしまい。
ぎこちなく口づけや愛撫をしたところで、まったく勃起せず。

ヒサシの反応は上々だし、ご立派なのがズボンを膨らませているし。
比べて自分のがしょんぼりするのを見て「いや、ちがうんだ!これは!」と慌てて弁明しようとしたのを口づけで塞がれた。

ヒサシにリードされて舌を交わらせると、快感が熱と共に湧きあがって腰がうずうず。
「いや、でも、これじゃあ・・」と戸惑う間もなく、反応しかけのを両手でにぎられ、全力で扱かれてしまい。

強く絞めつけられ、先っぽを爪先でほじくられて、ズボンをにちゅにちゅ鳴らしながら「んふう、く、んあ!」とみっともなく悶えて。
舌をかるく噛まれてたまらず「くふううう・・・!」と射精。





【バッドエンドにならないためには悪役王子が体を求めるのを拒めない】



中世ヨーロッパ風の世界でヒロインは、選りどり見どりなイケメンに囲まれ、もてはやされながら恋愛をする。
というのが乙女ゲームなれど、俺の彼女がプレイしているのは変わり種。

突然の王の逝去によって、国は混乱、王座を奪いあう権力争いが勃発。
ヒロインや攻略キャラたちは、それに巻きこまれ、プレイヤーが選択ミスをしたり、ミニゲームで失敗すると、国を追放されたり島流しにされたり処刑されたり。

「人に騙されて利用されて貶められるのに警戒しながら恋愛ができるの?」と聞くも「スリル満点のなか愛を深めるのが燃えるじゃない!」と力説。
あまりに熱心に語るから興味を持ち、俺もプレイ。

もともと天下統一や世界征服を目指すシミュレーションゲームが好きだったに「なるほど、こりゃなかなか緊迫感のある頭脳戦だ」とはまってしまい。

皮肉なもので、そうして俺がゲームにのめりこんだのに対し、早々に飽きた彼女が「このゲーム中毒!」と愛想をつかして別れることに。

その悲しさを噛みしめる暇もなくゲームに没頭し、徹夜明けの通勤にて。
ぎゅうぎゅう詰めになりながら地下鉄の階段を下りていたら雪崩が起きて圧死したらしい。

一旦、途切れた意識がもどると、例の乙女ゲームに転生を。
生まれ変わったのは、異国の地の若き皇帝、褐色の肌をしたジーク。

幼いころヒロインが外国旅行したときに一目惚れ。
そのあともヒロインのことを忘れられず、五十人いる兄弟を蹴落として皇帝に君臨。

あらためてヒロインに求婚し、王女として迎えるべく、この地にとどまって毎日、口説いているという設定。

「よりによって、こいつか」と頭を抱えたのは、第二王子、ガウルに目をつけられているから。

ガウルは王子にして剣の腕がたつ軍の将軍。
もちろん王座を狙っているに、ジークを殺して母国との戦いを起そうと目論んでいる。






【抱きたい芸能人1位の俺だがじつは経験がありません!】



名誉なこととはいい難いが、このたび新人俳優の俺は「抱きたい芸能人1位」の座に輝いた。
おかげでまったく無名だったのが、今や映画ドラマ舞台、バラエティに引っ張りだこの超売れっ子。

注目されるようになったきっかけは、知りあいが監督するインディーズ映画に出演したこと。
ベッドシーンがあり、それを熱演したのが公開後、話題に。

「女を抱きながらも、抱かれているような、しどけない表情や反応を見せるのが、セクシー女優よりぬける!」と。

そう、もてはやすのは、ほとんどが男。
業界の人には「仕事あげるから・・・」と誘われるし、一般人には「ああ!抱きてえ!」と夜のおかずにされるし。

男のズリネタにされることで名が売れたことへの心境は複雑だが。
今どき、多少、容姿が優れているだけでは、埋もれてしまうから「色物扱でも目立てればいい」と割りきって仕事を。

そのうち正当に演技を評価してもらい「抱きたい芸能人1位」のイメージを払しょくすべし!

そう奮起して鬼のようなスケジュールの仕事をこなしていったのだが





【人間不信の勇者は俺がいないと生きていけないし体も許してしまう】



俺とジョエルは村で生まれ育った幼なじみ。

物心ついたころから、よくチャンバラで遊び、俺が全戦全勝。
ジョエルの筋もわるくないとはいえ、なにせ俺は大人にも勝つほどの腕前だから。

が、皮肉なもので伝説の剣を俺はぬくことができず、空に高々と掲げてみせたのはジョエルだった。

そりゃあ、釈然としなかったし悔しかったとはいえ、勇者に選ばれたジョエルもジョエルでげんなり。

もともと大人しく物静かだから、まわりが狂喜するのに怯えて俺の背に隠れてしまい。
繊細な心の持ち主でもあるし、まえは侮っていた村人たちが手のひらを返したように媚びへつらい、下心丸だしで寄ってくるのが耐えがたいよう。

伝説の剣をぬいて、すっかり人間不信になったジョエルは部屋に引きこもり。
唯一、俺は部屋の出入りができたので、どうにかこうにか宥めて一週間後、外に連れだすことに成功。

そのあとも根気強く説得をつづけ、やっと魔王打倒を目指して冒険にでることに。
もちろん俺も同行を。

冒険をはじめてもジョエルの人間不信ぶりは相かわらずで、俺がいないことには、なにもままならず。
人と話すのにいちいち仲介する必要があったし、歓迎会や屋敷、城の招待には俺が代理で参加。

勇者のパーティーで俺は表舞台に顔をだすことが多く、ジョエルは裏方の仕事を。
おかげで俺を勇者だと思いこむ人はすくなく、まちがわれるたび惨めな思いに。




【せっかく転生したのだからヒロインと結ばれたいのに侯爵令息どもが既成事実をつくろうとします】



俺は男ながら乙女ゲームにはまっている。
というのもプレイヤーが操作するヒロインに惚れたから。

乙女ゲームでは、ヒロインの顔はのっぺらぼうになりがちだが、これは、がっつり描かれている。
とはいえ、プレイヤーが自己投影しやすいよう、平均的にかわいいビジュアルで、温厚で愛想がいいだけの、あまり特徴がないキャラ。

それがいい。
インターネットの広告で一目惚れし、体験版をプレイして惚れ惚れとして今に至る。

俺の場合は、相手の男キャラに自己投影。
なので、自己投影したいキャラの攻略をし、ヒロインと談笑したり接近したりいちゃつくのを堪能するわけ。

ただし、このゲームは一筋縄ではいかない。

なにせ、中世ヨーロッパ風のファンタジーな世界では、男も子供を生めるのだから。
もちろん、男同士の結婚もあり。

となれば、はじめはヒロインに寄ってたかる男どもが、途中からくっついてゴールインなんてのもありうる。
攻略したいキャラが、ほかの男に奪われることも。

すこし目を離した隙に男同士のカップルが成立するから、けっこうな難易度。
攻略したいキャラが「懐妊したんだ」と丸い腹を撫でるのを見て、心が折れたプレイヤーはすくなくないが、もともとゲーマーの俺は、難しいほど燃えるほうで。

自己投影するキャラを何回も男に奪われながらも「リズちゃん!待ってて!」とプレイに励んでいたのだが。






【彼は許せない教師を薬漬けにして寝取りたい】



俺は男にして音楽教師で、恋人の彼女はあだ名が「ゴリラ女」の体育教師。
成人男性の平均的な体格の俺より彼女は上背があるし、筋肉量も多い。

二人とも職場の学校が同じだし、交際について公表しているに、男女が逆転したような体格差を冷やかされることはしょっちゅう。
男子生徒には「先生のほうが抱かれてんだろ!」とよく笑い者にされて。

冗談でも「そんなわけあるか!」と返せないのが辛いところ。
エッチのときリードするのは彼女で、俺は愛撫されるがままだから。

といって「男としてどうよ」とは思わないし、彼女の雄雄しいさまも、時折、見せる女らしい一面も、どちらも好き。
彼女も「抱かれるように私を抱く、あなたが好き」といってくれ、交際は順調だったのだが。

その日、彼女が顧問をする陸上部の練習が終わるまで、音楽室でピアノを弾いて待っていたところ。
「あの、先生」と剛木がドアから顔を覗かせた。

剛木は高校二年生。
大柄で筋肉質な柔道部のエースとして有名。

音楽教師とは縁遠い存在なれど、曰く「こんどの合唱大会の練習をしたいんです」とのこと。

思いがけない申し出に驚きつつ、どうせ暇だったので「きみのクラスの課題曲はエーデルワイスだったよね?」とピアノの伴奏をしようと。
が、弾くまえに「あの、じつは・・・」と深刻な顔で。

「俺、すっごい音痴で、人に聞かれたくないんです。
放送部の友だちに鍵を借りたんで、放送室で指導してくれませんか?」

またもや意外な要望とはいえ「どれだけ音痴なんだ?」と興味をそそられて快諾。

今日は部が休みらしく、放送室はがらんどう。
先に踏みこんで、重いドアが閉まる音に振りかえったなら、剛木が突進。

タックルされて壁に背中を叩きつけ、呻く間もなく強引に口づけを。





【スーツフェチのDKに怒られて着衣のままおしおきを】



父が就職祝いにオーダーメイドスーツをつくってくれた。
新入社員らしい控え目なデザインにしながらも、体にジャストフィットだし、素材は一級品。

入社式からばっちり決めて、そのあとも浮き浮きとオーダーメイドスーツを着ていたのだが。

多忙によるストレスで暴食。
太ってしまい、袖が通らなくなって、結局、大型量販店の安物スーツを着るように。

オーダーメイドスーツをまた着るために「ダイエットせねば」と思いつつ、仕事に忙殺され、ままならず。
そうして、ずるずると月日が過ぎて、父の誕生日を迎えた。

毎年、父の誕生日には親戚が集合。
俺も会社を退勤して、慌てて料亭の宴会会場に。

遅れてきたこともオーダーメイドスーツを着てこなかったことも父は気にせず「忙しいのはいいことだ!」と上機嫌でジョッキで乾杯。
ほっとして、俺も勧められるまま酒を飲んでいたら、どうも、ちくちくとした視線が。

見やれば、向かいの席のすみっこに従弟のジローが。
俺が大学卒業するまで、よく実家に遊びにきたもので、今は高校二年生。

会社に入ってから一切、連絡をしたり帰ってこなかったから、怒っているのか、殺気だったように睨んでいる。

オーダーメイドスーツを着たときは、目を輝かせて、あらゆる角度からスマホで撮っていたのが。
社会人の俺に憧れを抱いたのではないか、いや、だからこそ、不摂生が祟って安物スーツを着る今の俺に失望しているのか。




【村を救うために女装した剣士はまんまと魔獣の慰みものになる】



俺が剣士として所属するパーティーは、古代の宝物を探すのが主な目的。
ついでに行く先先で困っている人がいれば、高い戦闘力でもって助けていた。

さて、今回、訪れた村では「生贄になる娘をお救いください!」とのこと。

四年前にこの村に魔獣が襲来。
筋肉質な巨体に、醜い獣の顔が三つあるという。

村の血気盛んな若造を皆殺しにしたなら「村を滅ぼされたくなかったら毎月、生贄の若い娘を差しだせ」と脅迫。
生贄になった娘は、だれ一人帰ってこず、おそらく犯されたあと殺されたのだろうと。

村人たちは魔獣に怯えて服従しながらも、なんとか打開しようと、これまでにも冒険者に助けを乞うた。
が、住処を急襲したやつも、待ち伏せして叩きつぶそうとしたやつも全滅。

冒険者の名前を聞くに、俺たちと同じくらい知名度があり戦闘力を持つパーティー。

彼らが歯が立たなかったなら、相当に手強い。
しかも失敗をしたら村が報復をされる。

「成功率の高い計画を立てねば」と頭をひねった俺はたちは、女装コンテストを開催。
いや、大真面目に。


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