#私死番外編・記憶を塗り直して【R18】
穹廬の外から、可愛らしい秋虫の歌声がころころと漏れ聞こえる穏やかな夜。月のない今宵は、天窓から差し込む光はほとんどなかった。
それでも、互いの姿を見失うことなどしない。暗闇のなか、寝台に並んで腰かけ、愛しい体に触れる。
「あの、カイラン様……お願いが、あります……」
「……ん? 祥蕾っ!?」
箜篌を奏でる繊細な指先がそっと、カイランの纏う衣の表面を這った。それは腹部を流れると、やがて更に下方へとたどり着く。
「……触れたいのです。お許し、いただけますか?」
祥蕾の声が緊張を帯びて、わずかに震えていた。
「なっ、どうしたのだ、急に……」
しっかりとした筋力が覆う腹部と、脚の付け根のはざま――そこには、布越しに熱を帯びはじめた性器が隠されている。祥蕾がそんなところまで触れるのは、これが初めてのことだった。さすがのカイランも驚きに声が上ずる。
「……正直に申し上げると、恐ろしいのです。陽物というものが……」
「それならなおさら、どうして……」
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