人間関係での失敗! あまりにも愚かな僕!
今回は人間関係での失敗について書こうと思う!
昔々、僕がまだ若手のライターだった頃の話だ。
とある関係者から電話がかかってきた。
「おう、ワタナベくんか。キミの書くシナリオはなかなかおもしろいんだけどな……。ん~、ここはこうした方がいいんじゃないかな?」
「そういうもんですかね……」
「キミはギャンブルするのかね?」
「いや、もう全然しないッスね」
「やはりギャンブラーじゃないとダメだね。この業界でギャンブラーといえるのは~~~の~~~くんと俺くらいじゃないかな?」
なぜかギャンブルの話が始まり、先輩な彼が語るだけ語って電話は終わった。
??? であった。また別の日である。電話がかかってきた。
「渡辺くんは~~~のことどう思う?」
「いや、あんまりよくわかんないッスね」
よくわからない話が続いて電話は切れた。
なんか語る相手に選ばれたみたいだけど……この先輩とあんまり話をしたくねーな。なんでかって? なぜなら話がおもしろくないからだ!
若い頃の僕は切実にそう思った。何かいい切り方はないものか? 長電話に付き合いたくねぇ!
電話を切ってもいい言い訳を必死に考えた。そして次の電話の時にやった。
「渡辺くんはさ~」
「スミマセン。うんこしたいんで電話切ってもいいですか?」
「おっ、おう。うん」
これを三回連続でやったら二度と電話がかかってこなくなった。
まずい。そこまでのつもりじゃなかった。
──やりすぎた。
さすがに三回連続は頻便すぎる。業界先輩の声を聞いたらうんこするようにしつけられたパブロフの犬だ。
そこまでは嫌いじゃなかったのだ。月に一度とかなら……とは思っていたのだ。人間関係を断ち切るつもりじゃなかったのだ。
でも、こっちから連絡するような用事もなくて……。
ぷつん、その人との関係が切れてしまったのだ。
いや……人間関係を壊すつもりはなかったんです。申し訳ない!
若き故の過ちです!
みんなもこういうことするなよ!
やりすぎはよくないよな、って話です!
いや、でも今の若い人はみんな賢いからこんな愚かなことしないよな…………。
先輩、スミマセンでした。