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ハッテン場の記事 (2)

童貞同盟は如何にして瓦解したか 第七話

日が沈んで暗くなったらぽつぽつと会員の男たちが男性専用クルージングスペース『Men’s Alliance』に集まって来た。
 
「平日だとだいたいこんな感じ。同じ時間帯に3~4人くらいかな? 21時を超えても多くて6人くらいまでだね」

俺とタケルのアナルをさんざん犯しまくり、カラダに精液をぶっ掛けまくったナルセさんが常連客の対応で別の部屋に移った。
仕上げとばかりに俺はタケルの背中を、俺の背中はタケルに任せてナルセさんの精液を拡げて塗り込んでやる。

見る間に残っていた童貞膜が剥がれる、すうっと溶けるように消え去っていく。
立ち上がって最終確認。ケツを割って奥の肛門部分もチェック。よし、黒い皮膜はどこにもない。見事にキレイさっぱり
童貞膜から解放されたんだ。
俺とタケルはその嬉しさのあまりまたキスを交わした。

よく見ればタケルって野性味があってカッコイイよな。なんで今までコイツからのアプローチを受けた女子は断ったんだろう?
見る目が無いとしか言いようがない。
その点俺は間近でいつも見て来たし、コイツの短所も知っているが長所の方がデカいから気にはならない。
ナルセさん抜きでもコイツとなら、タケルとならセックスしたい、と思う。
唇を離したタケルがまっすぐ俺の目を見た。
「なぁ、アキト、じゃなくてトキオ……、明日もセックスしようぜ?」
「俺もそう言おうとしてた」
「でさ、今思ったんだが、俺らもう童貞膜が無いだろ? だったら俺たちの体液でもってショウを助けられるんじゃないか?」
「おお! タケル冴えてる! そうだ! 俺たちショウを助けられる! ショウとの約束を果たせる! 

俺とタケルの思いは一致した。
明日のセックスはショウの家で。ショウを交えて行おう。これでショウを童貞膜から「解放」してやれる。

この時、俺もタケルも心の底から希望と喜びに満ち溢れていた。

「おーい! アキトくん~! カケルくん~! 今来たみんなに紹介したいからこっちに来てもらっていいかい~?」

ナルセさんの呼ぶ声が聞こえた。
俺は、久しぶりに見た肌色の股間にトランクスを穿いて声のした方へと向かった。

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童貞同盟は如何にして瓦解したか 第六話

翌日、ミナトからもらった情報は、結局タケルだけに教えた。
ショウはまだ登校できない状況だとのメッセージが届いたからだ。
『ネットで注文した服がまだ届いてないからどこにも出られない』なんて嘆きと一緒に。
食事は精液だけで事足りるとしてもずっと閉じこもってるのは気が塞ぐもんな。

放課後、タケルと一緒に教わった住所に向かう。

「何っ? って事は、俺もお前もミナトくんに負けてたのか?」
「そうらしい。兄貴より弟のほうが先に大人になっちまってたとはね」

自転車を走らせる事20分。
大きなバイパスから路地に入った川沿いの小さなアパート。周囲は竹やぶに囲まれていて見通しは効かない。
教えてもらわないと辿り着けそうにない場所。目印も無いから地図なし初見で到達するのは難しいだろうな。

アパートにある集合ポストのほとんどがガムテープで封印されていて使用中なのは二部屋ぶんだけ。
元々は単身でこの街に来た船員さんや工場作業員さんたちが住んでいたようだ。
ただ、古いけれどボロっちくなくちゃんと手入れはされていて、今でも十分生活できる雰囲気を保っている。

「この部屋らしい」

部屋番号の横には『Men’s Alliance(メンズ アライアンス)』とのプレートが。

教えてもらっていた暗証番号を押すとロックが解錠する装置がドアにある。
俺はミナトに教わった通りの番号を入力してロックを外し、一呼吸、覚悟を決めてからドアをそっと開けた。


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