無名@憑依空間 2023/12/03 15:27

★無料★<皮>狂気のアパート②~恐怖~


201号室ー

「えへへへへへ…♡」
ランドセル少女の智子が住んでいるはずのその部屋では、
小柄な男がニヤニヤしながら、何かを舐めているー。

舐めているのはー
智子の”皮”

着ぐるみのような状態の智子をペロペロ舐めながら
男は笑うー。

「あぁぁ…未発達の身体の味ぃ…
 おいちいぃぃぃい♡」

狂った声で、智子の皮を舐めるー。

そしてー
ニヤニヤしながら、男は智子の皮を掴んでー
そして、それを身に着けていくー

智子の皮の大きさに合わせて男の身体が変形すると
男は智子を着こんで智子になったー

”両親”に電話する智子ー

「いいかぁ?余計なことしたら 
 パパとママの大切なわたし、
 滅茶苦茶にされちゃうからね…?うふっ♡」

智子になった男は、智子の声で
智子の両親を”脅迫”したー。

202号室ー
メイド服姿の由美が笑うー

「んふふふふふふ~」
胸を触ったり、アソコを触ったり
メイド服のままポーズを決めたりー。

部屋にはエッチな服がたくさん集まっているー。

街で一目ぼれした女子高生を”皮”にしたー。
そのまま高校卒業後、実家を出てー
ここで好き放題しているー

「由美ちゃんは、、俺のものだぁ…んひひひひひひ」

204号室ー
「-----」
美佐枝が静かにほほ笑むー

「おいしそうな…女だぜぇ…ぐへへへへへ」
美佐枝は隣の部屋ー
203号室の壁の方を見つめながら笑うー

”乗り換え魔人”
周囲の住人からは、そう呼ばれている美佐枝ー

この”皮”は、18着目の”皮”だー。

「えへへへへ…この女もそろそろ飽きてきたしなぁ~」
美佐枝がおとなしそうな顔を歪めるー。

205号室ー
虫を食べ続ける紗愛ー。
「うひひひひ…」

ひたすらに、虫を口に運ぶー。

206号室ー
全裸の萌々香が
「開放感、半端ねぇ~!」と嬉しそうに叫ぶー。
彼女は皮にされてから、
ずっと全裸のまま暮らしているー

203号室ー

「-----」
引っ越してきたばかりの女子大生・彩月は
戸惑っていたー

近隣住人たちの様子がなんとなくおかしいー。

不安は日に日に増していくー。

しかもー
”ひみつのふどうさん”というサイトで
彩月の部屋が売りに出されたままなのも気になるー

最初は”怪しい感じのサイトだし、
情報更新が遅れているのかな?”ぐらいにしか
思わなかったが、
情報が更新されているのに気づいた彩月は不安を感じるー

しかもー
そのサイトに彩月の顔写真と”スペック”と書かれた
身長や体重が記載されているのだー

「---」
不安に思った彩月は、大家さんに相談してみようと思い、
部屋から出ようとしたーーー

ドン!ドン!ドン!

「--!?!?」
彩月が驚くー

”また”だー。

上の階の住人ー
303号室の人間がー
毎日のように、変な音を立てているー

恐らくはーー部屋でジャンプしているー。
嫌がらせだろうかー
それとも…。

「---」
大家さんの部屋、101号室に向かう途中、
102号室の住人、愛衣とすれ違ったので会釈をするー

愛衣はなぜか、巫女服姿なのも気になるー
それが、仕事なのだろうかー。

大家さんの部屋をノックする彩月。

大家さんは、穏やかな表情で彩月を迎え入れてくれた。

親切なおばさん、という感じの大家さん。

大家さんに”ひみつのふどうさん”のサイトのことを相談するー
それを見ると大家さんはほほ笑んだ。

「--サイトの管理人に、一応、話しておくわね」
とー。

「---はい。よろしくお願いします」
彩月が頭を下げる。

「新しい生活には慣れた?」
大家さんの言葉に、彩月は
「あ、いいえ…ちょっとまだ」と苦笑いするー

そんな彩月に対して、
「今度の土曜日、このアパートの集まりがあるから
 彩月ちゃんもどう?」とほほ笑むー。

このアパートでは、毎週土曜日に
”ドリーム”という名前の集まりをしているらしいー
自治会のような、そんな集まりだー

「あ、、その日は、、ちょっと…」
彩月が申し訳なさそうに言うと、
大家さんは「あらそう」とほほ笑んだー。

「チッ チッ チッ チッ チッ」

「-!?」

彩月が大家さんの方を見るー

大家さんが笑ったまま舌打ちしている。

「チッ チッ チッ チッ チッ」
「チッ チッ チッ チッ チッ」
「チッ チッ チッ チッ チッ」
「チッ チッ チッ チッ チッ」

聞こえるように舌打ちを繰り返す大家さん。
しばらくすると大家さんは立ち上がってほほ笑んだー

「誰にでも、用事はあるものね~!
 あ、そうだ、お茶、今、用意するわね」

そう言うと、大家さんは、冷蔵庫の方に向かって行くー

「----」
彩月は震えていたー
”恐怖”にーーーー

「---おまたせ」
大家さんが戻ってきた。

お茶とー
なぜかオムレツを机に置く大家さん。

「---!」
オムレツを見て、彩月は、あまりの恐怖に
叫んでしまいそうになったー

”呪”という文字が
ケチャップで何個も何個も作られているー

「----…ど、、土曜日…」
彩月は呟いた。

「土曜日、、やっぱり、、出れます」
彩月が青ざめながら言うと、「あらぁ~よかった~!」と
大家さんは笑みを浮かべたー

・・・・・・・・・・・・・

土曜日ー

友達・勝子との約束をキャンセルして、
アパートの集まり”ドリーム”に参加するー

近くの集会場に集まるアパートの住人たち。

彩月と、大家さんを含む、他の14室の住人が
集まっているー
不思議なことに、全員が女性だったー。

「---じゃあ、彩月ちゃん、せっかくだし、
 みんなにご挨拶を」

大家さんが言う。

拍手で迎えられる彩月ー

「がんばれ~!」
ランドセル少女の智子が叫ぶー

「----」
周囲を見渡す彩月ー

206号室の全裸女・萌々香は、ここでも全裸だー。
205号室の紗愛は、虫を食べているー
204号室の美佐枝は、穏やかな笑みを浮かべているが、目は笑っていないー
202号室の由美は、今日はレオタード姿だー。

「---」
彩月はさらに周囲を見渡すー

巫女服姿の102号室の愛衣ー。

他の住人たちはまだ面識がないがー
セーラー服姿のおばあちゃん
おっさんのような恰好をした女ー
ゾンビのようなメイクをした女ー
ゆるキャラのような着ぐるみを被っている人ー
平安時代のような着物とメイクをしている女ー

どう考えても、ちょっと変わった感じの人しかいなかったー

「---…あ、、新しく引っ越してきた…
 真野 彩月です…
 よ、、よろしくお願いします」

彩月が言うと、
住人たちは拍手したー

「いやぁ~~大家さんも”いい皮”見つけてきたねぇ~」
ランニングシャツとトランクスの女が笑うー。

「---こらっ!まだ”仮入居”なんだから、そういうこと言わない!」
全裸の萌々香が言うと、
「あっ!いっけね~!」と、おっさん女が笑みを浮かべたー

「---???」
彩月が不安そうにしていると、
204号室の”表向き親切な”美佐枝が「気にしなくていいのよ~」と
優しく言葉をかけてくれたー。

簡単な食事が振舞われるー

彩月は、周囲の人たちを見ていたら
さらに怖くなってしまったー

「あ…、ちょっとお手洗いに」
彩月が言うと、
ランドセル少女の智子がほほ笑んだー

「トイレはあっちだよ!」
とー。

トイレに向かう彩月ー

「-----」

トイレには、先客がいたー

何気なく扉を開いた彩月はーーー
悲鳴を上げそうになったーーー

ーーー皮ーーー

”着ぐるみ”のように、半分脱がれた状態の
202号室の住人ー
レオタード姿の由美がいたー

ぱっくり割れた由美の中から、
モヒカン姿の男が出てきているー

「あ…あああ…」
彩月は震えていたー

モヒカン男は、「へへ…いい皮だぜ」と呟くと
そのまま”由美を着た”

皮を着こんで由美になった男は「よし」と呟くー

彩月は、恐怖のあまり
トイレに入ることもできず、
そのまま集会場に戻ったー

”どういうことー?”

彩月は震えるー
202号室の由美の中に、男がいるー?
いったい…?

まさかー

彩月は、住人たちを見つめるー

”ここにいる人たちみんなーーー
 着ぐるみー?”

・・・・・・・・・・・

集まりが終わり、部屋に戻った彩月は戸惑うー

みんな着ぐるみで、
中に誰かが入っているのだろうかー

いやー
でも、着ぐるみにしてはリアルすぎるー
まるで、”生きている人間を、被っている”かのようだー
そんなこと、あり得ないー

でもー

トイレで、確かに由美が皮のようになっていて
中から男が出てきているのを見たー

あれはいったいー?

「意味がわからない」
彩月は頭を抱えてしまうー。

ドン!ドン!ドン!ドン!

上から激しい音が聞こえて来るー

上の住人がジャンプしているー。

さっき、アパートの集会”ドリーム”に参加したときに
変な動きをしながら飛び跳ねてるゆるキャラみたいのがいた。
集会終了後に、3階に上って行ったから、
たぶん、ゆるキャラが上の階でジャンプしてるのだろうー

「は~~~~~」
ため息をつく彩月。

「なんか、変なところに来ちゃったな~…」

家賃的にも立地条件も、中の雰囲気も
大家さんの雰囲気も悪くなかった。
だからここに選んだのだがー

”ねぇ、見られたかも”
202号室の由美の声がする。

”え~ほんとーに?やばいじゃ~ん!”
201号室のランドセル少女・智子の声がする。

部屋の前で話しているようだー。

”でも、いいんじゃない。もうじき”入体者”
 決まるでしょ?”
206号室の全裸女・萌々香の声ー。

「--入体者?」
彩月が耳を澄ませる。

だがー
それ以上、住人たちは会話をしなかったー。

入体者とは何かー?

彩月は、誰かに相談しようとするー

しかしー
ランドセル少女の智子も、
いつもコスプレ衣装の由美も、
なんだか怪しいー

全裸女と昆虫女は論外だ。

相談できるとすれば204号室の美佐枝。
しかし、彼女もどこか怪しいー。
部屋の中では意味不明な言葉を口走っていたしー…

彩月は、
”相談するなら102号室の愛衣さんかな…”と呟くー

巫女服姿なだけで、特に怪しい感じはしないー

さっき、集会に集まっていた住人を見る限り、
他の階の住人もおかしな人ばかりー
大家さんもなんだかおかしいー。

「ーーー明日…相談してみようかな」
彩月は呟くー。

不安を抱きながらー

・・・・・・・・・・・・・・・

「-----」

夜ー
ふと目を覚ますと、
部屋の中で人の気配がしたー

「--!」
彩月は怯えながら、寝ているふりをするー

「へへへへ…いい物件じゃねぇか」
男の声ー

「はい。最高の物件です。
 ぴちぴちの女子大生ですよ」
大家さんが言う。

「-前向きに検討させていただくぜ」
男が言うと、
大家さんが「ありがとうございます」と頭を下げる。

そして、そのまま彩月の部屋から出ていく二人ー

「---」
二人が出て言ったのを確認すると、
彩月は冷や汗をかきながら起き上がったー

「い…今のは…?」
夜中に大家さんが勝手に自分の部屋に合鍵で
入ってきたー。

そして、男が一緒にいたー

”物件ー?”

なんでー?

彩月は思う。

わたしが入居してるのに、なんでまだこの部屋、
売りに出されてるのー?

彩月はそんな風に思いながら
”ここ、出たほうがいいかも…”と
強く不安を感じるのだったー

③へ続くー

・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

次回が最終回デス~!

危険なアパートの物語の結末を
ぜひ見届けて下さいネ~!

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