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あすのかぜ 2024/07/06 18:00

次回作「嫁が増えまくるハーレムシュミレーター(仮)」の制作過程#1

ご来訪いただきありがとうございます。「あすのかぜ」です。

今年はさまざまな環境が変わったため、
忙しかったり時間が足りなかったりで
ペース低めの活動になりますがご容赦ください。

次回作は「嫁が増えまくるハーレムシュミレーター(仮)」

前にもチラッとお話していたと思いますが、
次回作の構想自体はすでにあります。

そして、それを実現できそうかを調べてみたところ、
3Dモデルの作成は「Vroid Studio」、
アクション作成とモデルの調整加工は「Blender」、
ゲームエディターは「Unity」
を利用することで
制作可能であると分かりました。

……とはいえ実際に制作を進めることで
見えてくる問題もあるかもしれませんけれど。

ひとまず次回作の仮称は
「嫁が増えまくるハーレムシュミレーター(仮)」としておきます。

ゲームのメイン部分を分かりやすく説明するとアレです。
【エッチなバトル中に女性側だけ人数が増えていく】やつです。

そういった小説やイラスト作品などは偶に見かけますが、
ゲーム(相互性のある媒体)では見かけない気がします。
やはりゲームとなると作るのが難しいからなのでしょうか?
あるいは需要が制作コストに見合わないからなのかもしれません。

2024年7月時点での制作過程

まだまだゲームを作る段階(Unityやスクリプト)ではなく、
今は3Dモデルを動かすための「アクション」を作っている段階です。


ボーンの向きや座標を設定してアクションを作ります


よく見る?Tポーズは人型モデルの初期状態なんですよ






本当は「mixamo」というサイトのアクションを利用できれば
簡単だったのですが、私が欲しているアクションがなかったので
自分で「Blender」を利用して作成するしかないという状況です。

全部でどのぐらいのアクション数が必要になるかは分かりませんが、
現時点ではおそらく1/3といったところでしょうか。

まだまだ先は長そうです……

ひとまず皆様にお知らせできるのはこのぐらいですね。

次回作を完成させられるかは現時点では不明ですが、
長い目で見てお待ちいただけますと幸いです!


余談:7月上旬でこの暑さはヤバいです(; ・`д・´)

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あすのかぜ 2024/01/14 13:00

DLsite(同人エロゲ)に求められているのはアニメ塗りか、ギャルゲー塗り(ブラシ塗り)か?

ご来訪いただきありがとうございます。「あすのかぜ」です。

今回は私が失敗したのかもしれない……と思った「塗り」の話をしたいと思います。

具体的には「DLsite(同人エロゲ)に求められている塗りは何か?」という話です。

塗りの種類

細かく言い出すともっとたくさんの種類があると思いますが、大きくは以下の2種類に分けられると思います。

※塗り方の名称はWEBで調べていたら出てきたものなので、通称ではないかもしれません

アニメ塗り

アニメ塗りは基本的なイラストの塗り方です。

「アニメ=動く、描く枚数が多い」を前提としており、また他の塗り方の基本形であるため、影のあるところとないところの境界がハッキリとしたような塗り方なのが特徴です。

ギャルゲー塗り(ブラシ塗り)

ギャルゲー塗り(ブラシ塗り)はアニメ塗りにエアブラシやぼかしなどを使うことで、より質感や立体感を表現した塗り方です。

アニメ塗りよりも工程が多くなるため、その分の技術と時間を必要とします。

描いていただくときの料金はギャルゲー塗り(ブラシ塗り)の方が高くなります。

塗り方の画像比較


左がアニメ塗り、右がギャルゲー塗り(ブラシ塗り)です。

大雑把にはグラデーションの有無で判別できますね。

「ラスト・メイル」ではどうしたのか?

私の好みはアニメ塗りよりもギャルゲー塗り(ブラシ塗り)であったため、「ラスト・メイル」ではエロに結びつくイラストはギャルゲー塗りエロに関与しないイラストはアニメ塗りで描いていただきました。

ですから一部の立ち絵についてはアニメ塗りもありますが、それ以外は全てギャルゲー塗り(ブラシ塗り)ですね。

DLsiteを分析してみると……

分析と言ってもざっと眺めてみただけですが、DLsiteのランキングに載っているゲームや販売本数が多いゲームはアニメ塗りが多く、ギャルゲー塗り(ブラシ塗り)のイラストを採用したゲームは少ない印象を受けました。

なぜギャルゲー塗り(ブラシ塗り)を採用していないのかの理由についてはさまざま考えられます。

①選択肢がなく自然とそうなった

同人エロゲを作る人の中には私のようにイラストレーターさんに発注する人もいますが、ゲーム製作者が自分でイラストを描いていることも多いので、もしかしたら「ギャルゲー塗り(ブラシ塗り)ができない人が多い」のかもしれません。

②質よりも量(数)

アニメ塗りの方がコストがかからないため、ギャルゲー塗り(ブラシ塗り)をするよりもアニメ塗りを採用し、その分だけCGの総数を増やすという選択を取っているのかもしれません。

③DLsite(同人エロゲ)はアニメ塗りで問題ないと判断した

後述しますが、ギャルゲー塗り(ブラシ塗り)にする必要はないと判断して、あえてアニメ塗りにしているケースも考えられます。

DLsite(同人エロゲ)はアニメ塗りで問題ない世界

DLsiteのランキングに載っているゲームや販売本数が多いゲームはアニメ塗りが多いという話をしました。

これは私の持論になるのですが、上で述べた理由の中で最も当てはまりやすいのは①の「選択肢がなく自然とそうなった」だと思います。

実際問題、ギャルゲー塗り(ブラシ塗り)ができてアニメ塗りができないというのは考えにくい(原理的におかしい)ですし、もっと品質の良い絵が描けるのにあえて手を抜くというのは③のようにビジネスとしての正解や界隈の現状を知り尽くした人になると思います。

ですから、DLsite(同人エロゲ)界隈では「ギャルゲー塗り(ブラシ塗り)をできない人が多く、それが市場の大多数を占めているというのが現状であり、別にギャルゲー塗りが受け入れられていないわけではない。ただ、ユーザー側もアニメ塗りを受け入れている(塗りの差を認識していない?)ので、ギャルゲー塗りにしても差別化の恩恵に預かれない」というのが私なりに導き出した結論です。異論は認めます。

塗りよりも重要とされる要素がある?

DLsite(同人エロゲ)において塗り方(絵のクオリティ)の差はさして重要ではないのだとすると、他にもっと優先されている要素があるのだと思います。

それは例えば作品内のH要素が性癖と合っているか、欲しい場面(状況)にHな要素が入っているか、あとはシステムとエロが噛み合っているか、などでしょうか?

もちろん、ゲームとして面白いというのもとても大事な要素です。私もそこは追求しましたし、ゲーム部分がつまらないのであればCG集やマンガでいいわけですから。

しかし、単にゲームの面白さ(エロ抜き)で考えると全年齢対象の大作なども存在するわけでして、やはりエロの要素がどれだけ(ボリューム)、どのように(シチュエーション・演出)盛り込まれているのかが大切な気がします。

そう考えると、質よりも量なのでしょうか……?

ですが、量が多い=満足感が高いかと言われると必ずしもそうではないわけで……う~ん、難しい……

まとめ

DLsiteで配信されている同人エロゲはアニメ塗りが主流であり(ギャルゲー塗り未習得な人が多い?)、ユーザー側も塗りはさして気にしていないと思われます。

ただし、これはあくまでも私なりに導き出した持論であり、実際にアンケートを取ってみたらぜんぜん別の結果が出た、みたいなことになるかもしれません。

……ちなみに今回のテーマを取り扱った理由ですが、せっかくコストのかかるギャルゲー塗り(ブラシ塗り)で描いていただいたのに、それがみなさまの満足感につながっていないのだとしたら非常に残念だと思ったからです。

その辺のことに触れていただいてもいいんですよ?

壁 |ω・`)チラッ

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あすのかぜ 2024/01/09 18:30

バトルエフェクト制作談と販売本数1500本突破のご報告!

ご来訪いただきありがとうございます。「あすのかぜ」です。

後ほどご報告したいこともありますが、まずはバトルエフェクトの制作談から紹介していきたいと思います。

バトルエフェクトをつくった話

「ラスト・メイル」で使っているバトルエフェクト(攻撃時の剣戟や魔法のエフェクトなど)は以下の3つの素材を使っています。

①WOLF RPGエディターのサンプルゲームに同梱されていた素材
②uma様制作のエフェクト素材
③あすのかぜ(私)が自作した素材

最初は①と②の素材を使用させていただくことでなんとかしていました。

しかし、技が強力になっていくのに対してエフェクトが同じというのも味気ないなと思いまして、ある程度は自分で自作できないかと考えました。

ツールを使えば自作可能

ゲーム開発が初めてなのですから、当然、バトルエフェクトも制作したことなんてありませんでした。

ですが、調べてみるとエフェクトを作れるツールがあるというではありませんか。

そこで実際に使ったのが藤宮翔流様が提供している「Prominence」というフリーソフトです。

このツールを使わせていただくことで、何とかバトルエフェクトを自作することができました!

ただ、正直に申し上げますと……理想のバトルエフェクトをつくるのはかなり難しかったです。

複数の発生位置を指定できない

例えば私が制作したエフェクトの1つ「氷の息吹」(フリーズブレス)は、中心位置からもやもやを発生させて、ある程度の時間が経ったら透明度を上げて消すといった、かなり作りやすいエフェクトでした。

一方、「クロスエッジ」(空裂一刀)は微妙に難しいエフェクトでした。

画像だけ見るとシンプルなエフェクトに見えますが、実際には――

①発生地点を左上の座標として、右下に向かって移動する剣閃を出現させる
②3フレーム後に発生地点を175ドット/フレームで右に向かって移動開始
(※最初の座標以外は指定できないため、最大速度やスピード変化(%)で上手い位置にいるように調節しなければならない)
③7フレーム目(剣閃が画面中央に来たタイミング)に光を剣閃の子ノードとして出現させる。
④10フレーム目に(右上にいるように調節した)発生地点から左下に向かって移動する剣閃を出現させる

――こんな感じで発生座標を指定できないために、位置を上手いこといくように頑張って調節しないといけません。

ランダム生成ガチャ

その他には理想に近い見栄えのいいエフェクトをつくるために「再構築(ランダム要素がある場合に使う)」を何度も何度もポチポチして、イメージに合った配置や角度やサイズになるまでリセマラみたいなことを永遠と繰り返していました。

ずっとポチポチし続けていると指が自動で動くようになってしまい、理想的に思える構築になった場合にも勢い余ってさらにポチってしまうこともありました。

このランダム生成ガチャには集中力と根気と反射神経と瞬間的な判断能力が必要になるのですが、その要素だけ聴くと何かの競技かな?ってなりますよね。

バトルエフェクトは自作可能だけど難しい……

バトルエフェクトは自作可能ではあったものの、作りたいエフェクトによっては制作にかなりの時間を費やしたものもありました。

長いものだと3時間ぐらいかかったかもしれません。

ちなみに数えてみたところ、自作エフェクトの総数は「43個」でした。

正直、自分でもそんなにたくさん作っていた自覚はなかったため、「そんなに作ってたの!?」と割と本気で驚きました。やるじゃないか、私。

1日中バトルエフェクトを作っていた日で平均4~5個を制作するので精一杯だったと思いますので、全部制作するのにかかった日数は単純計算で8~10日ぐらいですね。結構な時間を費やしていたようです。

販売本数1500本突破!!

ご好評いただきまして、ついに「ラスト・メイル」の販売本数が1500本を突破いたしました!

これもみなさまのおかげです! 誠にありがとうございます!

……とは言え割引キャンペーンを実施していたこともありまして、実はまだイラスト発注分の金額を補填できたぐらいでして……はい、私の懐事情はまったく芳しくありません。現実は厳しい……

そう考えるともう1500本ではなく、まだ1500本とも言えるわけでして……

「俺たちの冒険はこれからだ!」

割引キャンペーンは本日までです

「ラスト・メイル」の配信開始記念セールは本日で終了となります

気になってはいたけどまだ購入していないという方がいらっしゃいましたら、本日中にお買い求めいただくと少しお得にご購入いただけます。

明日からは定価での配信となりますが……ついに配信開始から丸2週間が経過するのですね。

なんだかんだでみなさまから「ラスト・メイル」を遊んでいただいた感想や不具合報告などを受け、この年末年始は嬉しいやら焦るやらで慌ただしいものとなりましたが、おかげ様で1つのビックプロジェクトが終わりを迎えたと思っています。

もちろん、「ラスト・メイル」を遊んでいる最中の方やこれから遊ぶという方もいらっしゃるはずですので、これからも適宜対応はさせていただきますが、一息吐いたら私も人生の転換期に挑むつもりです。

私にとっても、みなさまにとっても、今年が実りある1年になることを祈っております。

……そして、まだ初詣に行っていませんでしたので、今度祈って来ようと思います(汗)

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あすのかぜ 2024/01/06 20:00

フォントを変えたけど使えない文字があって苦戦した件

ご来訪いただきありがとうございます。「あすのかぜ」です。

今回はゲームに使用したフォント関係の話を紹介したいと思います。

ラスト・メイルではロゴたいぷゴシックを使っています

「ラスト・メイル」を遊んでくださっている方の中には、ダウンロードしたファイルの中に07LogoTypeGothic7.ttfというデータが入っていて、これって何だろう? と疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。

これはフォントな様が提供しているフリーフォント「ロゴたいぷゴシック」のフォントデータです。

WOLF RPGエディターで設定されているデフォルトのフォントは「MSゴシック」なのですが、ラスト・メイルでは読みやすさや文字の綺麗さなどを鑑みて「ロゴたいぷゴシック」を採用することにしました。ちなみに次点の候補は「メイリオ」でした。

WindowsOSには「MSゴシック」が標準搭載されているため、デフォルト設定のままフォントを変更していなければデータを同梱しておく必要はなかったのですが、今回は変更しているため同梱しておきました。

ですので、説明書にも書いているとおり、アンインストールするとき以外は消してしまわないようにご注意ください。

なお、フリーフォントにも利用規約などは存在するため、データの取り扱いにもご注意ください。

ロゴたいぷゴシックには使えない漢字がある

それでは本題ですが……ロゴたいぷゴシックには使えない文字があったようで、誤字脱字チェックが地味に大変でした。

それが「ロゴたいぷゴシック」単体の問題なのか、「ロゴたいぷゴシック」と「WOLF RPGエディター」の相性などの問題なのかはよく分かりませんが、少なくとも「MSゴシック」では表示できた文字が非表示になってしまうため、「ロゴたいぷゴシック」に関わる問題だと思います。

内容としては、おそらく常用外の漢字に対応していない、みたいなものだと思います。

参考までに私が見つけた(ゲーム内で使おうとして表示されなかった)使えない文字を箇条書きにしてみます。

ロゴたいぷゴシックで使えなかった漢字一覧

  • 録  単語:記ろく
  • 難  単語:むずかしい
  • 臀  単語:でん部
  • 闊  単語:迂かつ
  • 攫  単語:さらう
  • 皺  単語:しわ
  • 嗜  単語:し虐的
  • 搦  単語:からめ手
  • 箒  単語:ほうき
  • 邁  単語:まい進
  • 諍  単語:いさかう
  • 滾  単語:たぎる
  • 嚼  単語:咀しゃく音
  • 縋  単語:すがる
  • 倫  単語:りん理
  • 暈  単語:眩まい
  • 囮  単語:おとり
  • 獰  単語:どう猛
  • 履  単語:り修
  • 揄  単語:からかう
  • 鑽  単語:研さん
  • 飄  単語:ひょうひょう
  • 仄  単語:ほのかな

難しい、記録、臀部、倫理、迂闊、嗜虐的、研鑽、なんかは使用頻度が高かったり、Hシーンのテキストとして使いたい場面があったりしたため、地味に厄介でした。

なので、嗜虐的はサディズムに置き換えたり、臀部はお尻に置き換えたりと……実は納得のいく文章表現ができていないシーンなんかも結構あります。

具体的にはどのような感じになるのか?

ゲーム内でテキストを表示すると――

「それは難しいね」は「それはしいね」。

「眩暈がした」は「眩がした」。

――などのように表示されます。

もちろん文脈がおかしいので何かしらの漢字が表示されなかったのだと気が付きますが、ゲームの動作チェックや演出チェックの方に意識がいっていると意外と見逃します

実際、先月のデバック作業中になってようやく表示されていないことに気が付いた文字もあったと思います。

脱字じゃないのに脱字になる

この漢字非対応問題の厄介なところはゲーム制作中には気付けないということです。

エディター上ではこれらの漢字も問題なく表示されているので、そこでどれだけチェックしても意味はありません。ゲーム画面上で確認したときに初めて問題が露呈します

ですから、小説を書いている感覚で推敲すると脱字が発生してしまうのです(本当は脱字ではないのに)!

しかも、「ラスト・メイル」では2回目以降は文章に差分があるHシーンもありますので、1回目の方を修正しても差分の方を修正し忘れる……なんてことも考えられます。恐ろしいですね……

今のところは誤字脱字に関する報告は受けていませんので「や、やったか!?(フラグ)」状態ですが、RPG部分とHシーンを合わせてかなりの文章量がありますので、中には見逃したところがあってもおかしくないなと思っています。

ウサウサのメッセージについて

上記の内容とまったく関係ありませんが、書いていて1つ思い出したのでここで触れておきたいと思います。

小説やゲームにおいて、幼い人物や言語能力が不足している場合、文章をあえて「ひらがな」にする手法がありますよね?

ウサウサが無罪放免という言葉を知らなかったように、ウサウサが難しめの単語(馴染みのない単語)を喋っていた場合はひらがなで表示するということも考えてはいたのですが、それを全体でやり出すと遊んでくださるみなさまにとって読みづらい文章が出来上がってしまうと考えて止めておきました。

ですから、みなさまが見ているウサウサは本来よりも賢いウサウサなのかもしれません……信じるか信じないかはあなた次第です。

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あすのかぜ 2024/01/03 20:12

引きつけるはチート技だったという話

一昨日の令和6年能登半島地震といい、昨日の羽田空港の事故といい、波乱の新年となってしまいました。私はどちらの影響も受けずに済みましたが、大変な想いをしていらっしゃる方々もいらっしゃると思います。少しでも早く復旧されることをお祈り申し上げます。

私にできることと言えばコンテンツを提供することだけなので、本日も開発秘話を紹介しようと思います。

引きつけるはチート技だったという話

シルフィーナを代表する技「引きつける」ですが、これはWOLF RPGエディターに最初から用意されている状態異常を活用したスキルです。

ですが、実はこの「引きつける」、改造する前はとんでもないクソつよ技でした

なぜかと言いますと、引きつけるの状態異常は「技の発動者を除いた味方全員を攻撃対象にできなくなる(全体攻撃を含む)」という状態であり、(パーティー人数が6人の場合)全体攻撃を受けたときに5人分のダメージを無効化してしまうからです。

「ラスト・メイル」はただでさえパーティー人数が最大6人であるために戦闘不能になってもリカバリーが効きやすく、そのうえで全体攻撃のダメージを5/6無効にしてしまっては確実にぬるゲーになります。

そのため、引きつけるを使っている最中の「ダメージ計算式」を改造しました。

ダメージ計算式の改造

改造するにあたっては以下の要素を吸い上げられるようにしました。

  • 引きつけるを使っているキャラがいるか?
  • 引きつけるを使っているのは何人?
  • 引きつけるを使っているのは誰?
  • 引きつけるで守られるキャラは何人いるか?

これらの情報をもとに「かばった人数分、ダメージを倍化させる」処理を入れました。

ちなみに、シルフィーナが引きつけるを使い、他のキャラが「注目のペンダント」を装備している場合は、そこからさらにダメージを分散するような処理を追加しました。

また、プログラムの処理順序の仕様上、複数人が引きつけるを使っている場合は単体・ランダム攻撃は引きつけるを使っている中でも後尾にいるキャラがダメージを請け負う仕様になっています。そういった事情もあって、シルフィーナは必ず最後尾に配置されるようにしています。(ですからウサウサを回避盾にしたいときはシルフィーナに引きつけるを使わせてはいけなかったり。)

複数属性の処理も改造しています

せっかくダメージ計算式に少し触れたので、複数属性の処理方法を改造した話も紹介します。

「ラスト・メイル」における複数属性とは「武器の属性」と「技の属性」のことです。

いくつか例を出しますと、ショートソードは物理属性の武器で、連撃は物理属性の技です。両方とも物理属性なのでこの場合は単体属性ですね。

木の杖は物理属性の武器で、ファイアボールは炎属性の技です。ですが、魔法攻撃の場合は武器の属性を無視するためこの場合は炎属性だけになります。

トライデントは雷属性の武器で、五月雨突きは物理属性の技です。この場合は雷属性と物理属性の複数属性攻撃となります。


WOLF RPGエディターの無改造状態の計算式では、複数属性のときは「100+(有利属性-100)+(不利属性-100)」で計算されています。(正確には違いますが、ざっくりとまとめるとこんな感じということです。)

例えば物理耐性0%(無効化)雷耐性100%(普通)のときは有利属性なし、不利属性が0%なので、ダメージ×0%でダメージは無効化されます。

  • 物理属性100%、雷属性200% → ダメージ×200%
  • 物理属性0%、雷属性200% → ダメージ×100%
  • 物理属性0%、雷属性140% → ダメージ×40%

また、有利属性が複数あった場合や不利属性が複数あった場合は最大値(最低値)のみ影響します。

  • 物理属性0%、雷属性50% → ダメージ×0%
  • 物理属性120%、雷属性150% → ダメージ×150%

このように、無改造状態だと複数属性が不利に働いてしまうことが多いため、複数属性が有利に働きやすいように改造を施すことにしました。


私が施した改造内容は以下のとおりです。

  • 有利属性があったときは不利属性を無視する
  • 不利属性が複数あったときは最大値のみを適用する

有利に働く仕様はそのままに、不利に働く仕様を減らしました。

この改造内容だと「物理属性100%、雷属性50% → ダメージ×50%」のようなケースは残るため不利に働く効果も残っていますが、「ラスト・メイル」に出てくる敵は(一部を除いて)不利属性があるなら有利属性もあるような設定にしているため、弱点を突こうと考えてプレイしているのであれば、自然とそのケースを踏むことは少なくなると思います。

まあ、プレイヤーの中には「パワーこそパワー」スタイルの方もいらっしゃるかもしれませんので、上記のようなケースでも有利に働くようにした方が良いのかもしれませんが……

「耐性がある……だと!? それなら弱点を狙ってやるぜ!」

となった方がバトルを楽しめるのではないかなあというのが私なりの考え方です。

学術的な話はまとめるのが難しい

お読みいただきありがとうございました。

ゲーム……特にRPGのように数値の大小が重要となるゲームではこういった学術的(?)なことをたくさん考えて制作しているのですが、これを誰かに伝えようと思うとなかなかに大変ですね。

思考しなければいけないことが多いために時間を要しますし、それを伝わりやすくするためにまとめなければなりません。

こういった話で言えば、他にも減算式(ドラ●エ)と除算式(ポケ●ン)の違いなどもあるのですが、それを語ろうとするとやはり長くなってしまいますので、それを紹介するのであればまた別の機会になりますね。

……あと、主人公がバトル中に●精する条件とか、射●したあとは一時的にステータスが変化するとかいう隠し効果があるのですが……まあ、こっちは知らなくても然程困りませんし、別に紹介しなくてもいいですよね?

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