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Nubilia 2024/06/22 22:54

6月モーションお勉強会(スパイダー騎乗位)

 日頃お世話になっているDiscordサーバーで、モーションお勉強会のイベントがありました。今回(初回)のお題は「主観視点でのスパイダー騎乗位」で「10秒程度の動画」をということで参加してきました。各作品を拝見しつつ談義をしていくわけですが、さすがに全てを話しきるのは時間的にも体力的にも困難なので、詳細版としてここに残そうかと思います。

<1.モデル>

 今回はモーションのお勉強会ということもあり、身体の動きがよく見えて、かつ体型があまり特殊(ボンキュッボン)なタイプではない方が良いかなと思い、たららたらこ様のシロコをお借りしました。竿役はいつもながらburton3rd様の罪もぶ太郎。それぞれ追加で以下改造を施してます。
 ・シロコ…腕切りIK、足切りIK
      頭・首・上半身2・上半身・下半身・センターを多段化
 ・罪もぶ太郎…スケール1.1倍
罪もぶ太郎のスケールを弄ってますが、製作当初は乳首舐めまで入れようかと思いシロコの頭が良い感じの位置に来るようにしたためです。ただ結局10秒枠でそこまでは出来ないなと思い直しあまり意味のない改造に...。

<2.コンセプト>

 個人的にスパイダー騎乗位は覆いかぶさられる拘束感が好きです。ここを構成する要素としては
 ①距離感→顔を近く
 ②女性側の体勢→背中を頂点にアーチを描くような体勢
②の要素は副効果として頭の位置が下がるので騎乗位ながら上目使いもできるのでお得。また、モーションお勉強会ということで以下も追加。
 ③前半と後半でピストン速度を変える(早くする)→段々とヒートアップする形で実装
こんなもんでしょうか。

<3.シーン構成>

 ということでまずはシーン構成。コンセプトの①を満足するためにかなり寄らせました。ただ真正面だと折角の結合部が見難いという点と、コンセプト②を際立たせるために身体を横方向にも曲げて右肩~背中が見えるようにしています。

背面から見るとこんな感じ。この向きもこれはこれでエロいんだよなぁと思う。いやほんとにエロいな、ビックリした。スパイダーと言いつつ体勢としてはどちらかというとカエルに近い。

<4.基本ループモーション:遅>

 基本ループモーションです。5Fからスタートで24Fでエンドの計19Fループモーション。例にもれず(前回記事参照ください)キーフレームは6F打ってます。足周り結構打ってますが足の暴れを抑える微調整をしてるだけです。6Fそれぞれの役割としては
①腰下げ開始+頭上げ終了
②腰着地  +頭落下開始
③腰沈み込み+頭落下
④腰上げ開始+頭減速
⑤腰上げ  +頭上げ開始
⑥腰上げ終了+頭上げ
で、腰の動きに対して頭が慣性で遅れるようになってます。各キーフレーム画像を↓に添付しますので、ペラペラめくってみてください。

慣性意識して①→②、④→⑤の区間は頭の重心位置がズレないようにしています。また、③で腰が下死点に到達しつつも頭は慣性でさらに落ちようとするので、③→④にかけては頭が水平軸周りに下向きに落ちます。ただこれだけだと味気なかったので、頭の右回り倒れも考慮して情報量追加しました。

 一連のループモーションの緩急については、腰下げ行程①→④のキーフレーム間隔が2なのに対して、④→①腰上げ行程は3~5フレームで緩急差が大きめです。というのもこの位の脱力感だと、腰下げ行程は自由落下であって能動的な体勢制御時間ではないためです。

<5.基本ループモーション:早>


 
 スピードアップ時の基本ループモーションです。187F→201Fで一周の計14Fループモーションです。5Fほど短くなりました。前項で書いたように下げ動作は自由落下なので、1F短くするだけにしています。とするとキーフレームが並んでしまってそこだけ変化が大きくなってしまうので、元々「腰沈み込み+頭落下」としていた③を抜いて②→④に直接繋いでいます。結果↓のような役割に。
①腰下げ開始     +頭上げ終了
②腰着地       +頭落下開始
④腰上げ沈み込み兼開始+頭落下
⑤腰上げ       +頭上げ開始
⑥腰上げ終了     +頭上げ
同様に各キーフレーム画像を↓に添付しておきます。

腰運動しているため腕が主となって体重を支えていることになりますが、ループが早い→身体に力が入る→関節が固くなる。ということで上半身から上の揺れ具合を抑えています。また、上体を安定させないといけないので、腋を若干しめる&肘の横移動を少なくしています。

<6.表情&モーション変化>

 動画構成を超ざっくりで言ってしまえば、前半の遅めストロークと後半の早めストロークの2段構成です。とするとその間をどうやって繋げるかというお話で、①段々早くしていくのか②一気に早くするのかのどちらかです。
 今回は②の一気に早くする方にしました。ただこちらは突然早くなると繋ぎが不自然のため、早くなるに至る理由付けの動きが必要です。ということで快感に負けてガクッと体勢が崩れる動作をそのタイミングとして入れます。ざっくり雰囲気ですが説明用のタイムシート的なものを作ってみました。

結局、動作が急激に変わる箇所には不自然さを出さないためのお膳立てが必要なわけですが、スピードを早めるためのお膳立てである体制崩し自体もまた急激な動作変化なので、そいつのお膳立てもさらに必要です。ということでそこに繋げるために表情変化や弱めの体勢崩しを多段で入れております。

<7.おわり>

 以上製作したスパイダー騎乗位モーション解説でした。私ならこうするというだけで、これが正解ですというものではないので、フーンと聞き流す程度でよろしくお願いいたします。実際今回の勉強会参加人数は10人越えの大所帯で、ここまでお題が縛られているにもかかわらず、それぞれアプローチは全然違うものが揃っていました。大変有意義な勉強会だったと思います。
 あと今回しれっと下半身移動も使ってみましたが便利ですね。メインはあくまでセンターで動かしますが、微調整で使うのは全然アリだなと思いました。

Nubilia 2024/03/02 00:36

モーション作成時の備忘録(騎乗位)

ループモーション作成時の思考整理です。
色々な縁があり、他のMMD製作者様と意見交換をする事が最近多いです。
自分がモーションを作成する際に気にしてる事など、雑多に認識してはいるんですが
ちゃんと整理したことはないなということで、備忘録的にまとめてみます。

(私のモーション作成は理詰めが主体なので、
基本的な支点・力点・作用点・慣性・重心・モーメントを愚直に考えてるだけです。
テクニックとか何もないですので、多分読んでも得られるものはないです。)

今回はこれまで作成したことのない
スタンダードな女性優位での騎乗位モーションを作ってみましたので
こいつを題材につらつら書いていきます。

モデルは
・Quappa-El様の伐谷るこに
・burton3rd様の罪もぶ太郎
・ムムム様のモダンなホテルルーム
をお借りしています。いつもお世話になっております。
るこにちゃんは腕・足切りIK化しています。


作成するにあたっての要件整理
①15フレーム前後の気持ち早いか程度の1ループ
②引き抜き時に搾り取る動きを想定
とします。

そのためモーションを作成するにあたって
①15フレーム前後の気持ち早いか程度の1ループ
 →比較的脱力しており、各部の関節の動きは緩いため
  慣性の影響が大きく残る。
②引き抜き時に搾り取る動きを想定
 →モーションの緩急をどうつけるかに影響する。
  今回は引き抜き時なので、
  着地~引き抜き直前までの加速と引き抜き動作が早めになる。
  また、引き抜き動作に伴う予備動作を大きめに取る。
あたりを意識して作成することになります。

ざっくり全体動きとして、腕の力を使いつつ身体持ち上げ
浮いてる間に腰を曲げちんこに擦りつける感じで引き抜く。
以降、自由落下しながら再挿入しループ、となります。


そもそもループモーション作成時どのタイミングを打つかですが、
私は以下6タイミングを基本としています。


ここに反動や慣性等を反映するアクセントを間に追加したり
ループが早いモーションの時は逆に②とか⑤あたりを抜いたりしてます。
腰振りに限らず手コキモーションなんかも同じです。

今回もアクセントフレームが1フレーム入ってます。
緩急付けのため①~③の間隔が③~⑥に比べて短くなっています。

ループモーションではあまり補完曲線は使っていません。
このタイミングこの位置を通って欲しいというのが管理しやすいので。
以下各項で考えてることの詳細です。



①行き行程の始点であり、帰り行程の余韻なので
 普段は⑥↔①の動きの変化は抑え目にしてますが、
 今回は引き抜き動作時にアクセントを付けたいので、
 ②行き行程の開始動作手前の加速区間を兼ねて動きの変化は大きいです。
 主動作イメージはこの後の上体上げに向けてパワーを溜めてる感じ。


②行き行程の開始動作
 上体の持ち上げ開始とそれにより腰が取り残される様子を表現


③行き行程の着地
 メインでの絞り取り動作です。
 腰だけ曲がっててもいまいちなので、上体を後ろに下げて助走感をプラス。


④行き行程の余韻=帰り行程の始点
 ③の動きの減速区間です。
 身体の無重力間を出すために膝を少し浮かせます。


⑤帰り行程の開始動作
 ここでは自由落下が始まる様子を表現


⑥帰り行程の着地
 自由落下で腰が落ち切った状態。同時に膝も着地します。
 さらに長尺のループモーションだと身体は伸ばさずに着地させ
 重心を前に出しながら身体を伸ばすフレームを追加するかもしれません。
 今回は尺的にそこのフレームは端折るので、
 この時点で身体を伸ばし次フレームとの変化が激しすぎないようにします。
 ここを激しくすると動きの緩急のメインが
 引き抜き動作からこっちに移ってしまいます。


アクセントフレーム
 慣性の残り香です。着地の勢いを表現するうえで重要です。
 ただここもやりすぎると緩急が崩れてしまうのでほどほどに。

一連の動きができたので、最終動作確認をします。
今回のモーションは以下のボーン
頭:慣性の表現
肩:上体持ち上げ表現
腰:引き抜き表現
がメインとして構築されているので、
上3つに注目して移動・回転の滑らかさを確認します。
特に移動についてはその軌道が楕円になってるかがよく話題に上がる気がします。


頭は頭部の中心、肩も肩部の中心、腰は腰骨に注目して動きをプロットしてみました。
点と点の間が離れている所が動きが早い部分です。

肩と腰はほぼ同じ軌跡をたどっており、加速している箇所がよくわかります。
楕円軌道ではありませんが、直線区間と曲線区間にちゃんと分かれており、
各区間中に歪な軌跡は通ってません。

頭は主動作の腰から離れているため、慣性影響が大きくその場の留まろうとするので
腰よりも点の分布はまとまってます。
身体の動きに合わせて揺らされているだけで、頭から動こうとはしていないので
肩や腰のような直線区間がなく奇麗な楕円軌道を描いています。

いずれのボーンの動きも問題なさそうです。


ということで一連のフレーム役割詳細でした。
上での詳細に加えてそもそもあまり頭は揺らさないか、
一気に動かす必要がある場合は直前に予備動作を入れて少し鈍化させてます。
人間あんまり頭振られたくないはずなので自然とそうなるはずというのと
動かしすぎると顔の表情がよく見えなくなるためです。

さすがに書きつかれたので今回はひとまずこの辺で。

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