五月雨時雨 2024/07/12 20:10

操られた男は堕落に合わせて地獄の内容を反転される

無慈悲な拘束を持ってしても抑えきれない小刻みな痙攣に合わせて、硬く尖った乳首が間抜けにぷるぷると揺れ動いている。隷属の証として、それと同時に肉体の自由を跡形も無く奪い掌握する残忍な縛めとして装着された白い機械仕掛けの首輪のみを身に纏わされた裸体が、非道な首輪による支配の対象から外れた無自覚な痙攣を弱々しく紡ぎつつ、痛々しいくらいに張り詰めさせられた男根をみっともなく前後左右へと踊らせている。
そんな無様な悶絶を休み無く繰り返しながら、男は哀願を放つことはおろか引き結ばされた状態から抜け出すことも不可能にされた口の上で荒く乱れた鼻呼吸の音を惨めに奏でつつ終わりの見えない地獄に心と身体を際限無く打ちのめされ続けていた。
首輪の力で無から湧き上がらされた気が狂う程の発情から逃げたくても逃げられない。恥を捨て己の手指で疼きに疼いている乳首や男根を慰めたくても慰められない。同じ首輪の力で気を付けの姿勢に固められた仰向けの裸体を地下室の中央に設置されたベッドの上で無様に跳ねさせながら、男は大きく見開いた目から苦悶の涙を零しつつ、自分をこの責め苦に放置した憎いはずの男に対しての助けてを胸の内に虚しく響かせていた。
そのあまりにも残酷で淫猥な○問が、どれだけの間繰り広げられた頃だろう。己の意思では指一本すらも動かせなくされた男が、首輪の機能によって発狂も禁じられた心を己の内部に蓄積した欲望で無限に押し潰される生殺しの加虐へと置き去りにされてから、何時間が過ぎた頃だろう。
男はもう、自分を捕らえ好き勝手に弄んでいる男への怒りを思い出せはしない。何度快楽を極めさせられても陥落を拒み、雌として扱われる屈辱によがり鳴かされても敗北を否定していた男はもはや、火照りきった裸体を鎮める甘い刺激が得られるならばどんな命令にでも従うという屈服の思考に理性を埋め尽くされている。
長い長い生殺しを用いた仕上げをもたらされ、決して認めようとしていなかった己の淫らな本性を認めざるを得ない状況に追い詰められた男。その誰が見ても明らかな堕落に到達した男を認識した首輪は、自らの渇望に何もかもを痛め付けられ余裕を完全に失っている淫乱をよそに新たな駆動音を自身の内部で立て、それまで幾ら望んでも得られなかった淫蕩な至福を最後のとどめと言わんばかりに味わわせ始めた。
仰向けから離れられずにいた裸体が、男の意思とは無関係に気を付けのまま転がりうつ伏せとなる。胴体の真横に位置を保たされていた腕が勝手に動き、掻き立てられた発情の中男根を欲してはしたなく収縮していた尻穴を左右の指でほじくり出す。それと同時に首輪に裸体を操作され、腰を左右に往復させる動きを強要された男はようやく訪れた快感に悦びを抱く暇さえ許されぬままあっという間に絶頂へと上り詰めさせられていく。ベッドを利用した男根への自慰と指を使った尻穴への自慰を前触れ無く強いられ始めた男は、上げられない悲鳴の代わりにベッドへと押し付けさせられた鼻での呼吸の勢いを引き上げながら、絶頂に次ぐ絶頂を迎えさせられていく。
甘い苦しみに翻弄させられる心でもう嫌だと叫んでも終わらない。わずかに残された自由の一つである鼻呼吸を必死に行っても和らぐどころか加速していく息苦しさに苛まれながらこれ以上イきたくないと願っても迫り来る絶頂からは抜け出せない。
焦らしに焦らし、本来ならば正気を失っていても不思議ではないくらいに焦らし抜いた裸体を己の動きで甘く嬲らせ、焦らしとは真逆の絶頂地獄で完膚無きまでに打ちのめす。さも当然のように加えられた調教の完了に繋がる淫獄に為す術無く責め立てられる哀れな男は、計画通りに堕ちる以外の道を選べはしない。
ベッドに刺激される男根から精液を漏らし、腸液をだらしなく垂れ流している尻穴に差し込んだ左右の指で雌の悦びを休み無く生み出し、それらの動きのおこぼれとなる緩やかな摩擦を浴びた乳首を幸せそうに脈動させながら、男はやがて苦しげだった鼻息を愉悦一色に染め上げイきっぱなしと息苦しさという二重の責めも淫蕩な幸福の材料とする思考を新たに芽生えさせつつ、自分の全てを支配する首輪だけを与えられた裸体をまた、破滅の到来を早める射精へと導いていくのだった。

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