繋がれた男達は淫蕩な支配を無慈悲に上乗せされる

赤色をした一つの球を二人で仲良く噛まされ、その球から二本ずつ伸びた黒革のベルトを用いて球を口から追い出せないよう頭部に固定された男達が、くぐもった呻きを漏らしながら向かい合わせにさせられた裸体を無様に震わせ続けている。
胸部に左右の二の腕を括り胴体の真後ろで交差させた手首をその位置に縫い付ける縄を着せられ、その縄同士を接続する追い打ちの縄を後から付け足された二つの上半身は離れたくても離れられない。足首同士とすね同士、そして太もも同士を一つにまとめる縄をもたらされそちらも同様に駄目押しの縄で遊び無く接続された男達の下半身は、意味を成さない叫びを放ちながら幾らもがいても密着させられた状態から抜け出せはしない。
乳首同士が、絶えず触れ合っている。苦しげに脈打つ男根同士が、その脈動を惨めに伝え合っている。そんな辱めからの脱出を過剰なまでの縄拘束によって不可能にされた男達はもう、閉じられなくされた口から情けなく溢れる二人分の唾液の熱を感じながら悶絶を繰り返すしか無い。
自分と同じ地獄に責め嬲られている仲間を助けたくても、助けられない。涙に潤み悲痛に歪んでいる仲間の瞳に虚しく励ましの視線を送ることしか出来なくされた男達はもはや、上半身の縄と地下室の天井を繋ぐ縄の力でつま先立ちを強いられた裸体を憎き敵達の前で痙攣させながら、望まぬ快楽に屈しての痴態を為す術無く披露させられるしか無い。
厳重に抵抗を封じられ哀願を示す為の手段すらも没収された男達は、無防備にさらけ出された尻穴へと取り付けられた甘く残酷な責め具が生み出す淫猥な地獄にただただ悶え狂いその様を非道な悪に提供するだけの無様極まりない娯楽でしか無いのだ。

「んっ、んぐぅっ！ も、ごほぉぉぉ……っ！！」
「うぶ、ぶもおぉ……ふっ、んふっ、むぎゅぅぅぅぅっ！！」

二つの口を塞ぐ一つの球を通じて淫らな悲鳴を地下室に響かせ合いながら、男達がまた望まぬ絶頂へと追い立てられた。
硬く勃起し雄々しい腹筋に挟まれた二本の男根が、誰からも見えない場所で痛々しく跳ねながら色の薄まった精液を弱々しく迸らせる。だが、二人をいたぶる苦悶は終わらない。男根を萎えさせる暇さえ認めぬまま、男達の尻穴に深くまでねじ込まれた釣り針状の器具は腸壁を刺激する振動を継続して、二人を更なる絶頂へと上り詰めさせていく。
その冷酷な釣り針を追い出したくても、自由を奪われた手では追い出せない。裸体を必死によじらせてみても、釣り針の端に存在する輪を上半身の縄へと別の縄で結わえられている状況では腸壁への余計な摩擦を引き寄せるだけに終わってしまう。
ありとあらゆる選択肢を没収され、イく以外の行動を取れなくされた男達。地獄からの逃走を試みる足掻きが度重なる絶頂で限界を超えて高まったお互いの裸体を摩擦し合う結果を生むという状況を与えられ、快楽を散らす身悶えも同時に禁じられた哀れな男達。
そんな二人を作り出し滑稽によがり狂う姿を堪能していた無慈悲な敵の男達は、逞しい裸体に挟まれ隠れている男根の絶頂が規定の回数を超えた事実を他の仲間と視線で共有しつつ、事前に言い渡した我慢を保ちきれずにみっともなくイき狂った二人の男を今以上の苦しみへと突き落とす追撃を、何の躊躇いも見せず嬉々として施した。
それは、二人の残りわずかな自由の一つである視界を鼻と共に覆う白い布の拘束。二人をより鮮烈で甘ったるい快楽の責めに誘導する薬品をたっぷりと染み込ませた白布による縛めだ。

「あぉっ！？ んもっ、ぶうぅ！」
「ふっ、んぶっ、もぼぉぉっ！！」

霞んでいた視界が白布に遮られ、今の自分の無様さを遠回しに伝える仲間の乱れた表情すらも見えなくなる。快感をかすかに誤魔化してくれる視覚情報を遮断される恐怖を露わにした鳴き声を放ちながら、男達が球を噛まされた部分より上の顔面をじっとりと濡れた白布に覆われていく。
そんな男達の耳に心地良い唸りを味わいながら、残忍な敵達はまだ布の正体を正確に理解出来ずにいる二人が今よりも愉快な痴態を次々と晒し始める数分後の未来に思いを馳せながら、嗅いだだけで効果を発揮し強烈な発情を容赦無く強いる淫薬で濡れた白布で後頭部にしっかりと結び目を作り、視界を閉ざし鼻呼吸を淫蕩に支配した状態を完成させていくのだった。